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第2章(2回目の人生とやり直し期間)

4話

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屋敷についてギル様の執務室へ向かった。

「すまない。いきなりこんな場所に通してしまって」

「いえ。あの…お話というのは」

「ああ、今から話す内容は単なる確認の話だと思ってもらってかまわない。ただ、君との間に誤解を生じさせたくないんだ。」

「はい。」

「対外的には君と俺との結婚は断れない政略結婚だと思われている。だが、俺は君を愛している…。その…できれば君といつかは好意的な関係になりたいと思っている。」

「え…?あの…」

「あ、いや、もちろん、俺と恋愛をするだとか…無理にそう思わなくていい。ただ、君となるべく過ごす時間を僕にくれないだろうか。」

「それなら…」

「すまない。こんな話で…まずは屋敷のなかを案内しよう。行こうか…」

ギル様はそう言って僕に手を差しのべてきた。

「はい。ありがとうございます。」

ギル様に屋敷のなかを案内してもらって最後に僕の部屋に案内してもらった。

「ここが今日から君の部屋だ。中に入って見てくれ」

「はい。…わ~!こんなにいいところを僕が使ってもいいのですか?」

前の人生で見せてもらった部屋よりもずっと広くて素敵な部屋だった。

「ああ。もちろんだ。この部屋の隣が俺の部屋になっている。真ん中にあるあの扉が繋がっているから何かあったら呼んでくれ。」

「ありがとうございます!」

「俺は一度執務に戻らなければいけないから行くな。また午後に会いに来る。それまで部屋で休んでいてくれ」

「はい。」

そうしてギル様と別れた。

おかしい。離縁の話をするタイミングもなくしてしまった。

前の人生とは大違いすぎる!

何がなんだかわからない。

僕を愛してる!?いや…真に受けちゃいけない。気をつけなくちゃ。

そんなわけない。だって…ギル様はあの綺麗な人が好きなはずなのに…。

おかしすぎる。ここは僕に都合のいい世界なのか…?

じゃなきゃこんなこと起こるはずがない。

おかしすぎる。

だって、こんな痣があって汚い僕を…?

おかしい。

もしかして痣のことを知らないとか?

いや、でもそれを抜きにしてもあり得ない。


僕はあまりにも予想とは異なった色んな出来事を処理できずその場で頭を抱えて蹲ってしまった。
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