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第2章(2回目の人生とやり直し期間)

3話

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2回目だとはいえ、緊張する…。

ギル様が好きだから…ギル様に幸せになってもらうために…そのことだけは絶対に忘れないように、そう心に誓ってむかった。

待ち合わせ場所には、前回と同じようにギル様はもうその場にいた。

「お待たせして申し訳ない。愚息のフィルだ。至らない点もあるとは思うがよろしく頼むよ。」

「いいえ、大丈夫です。こちらこそよろしくお願いします。」

「ほら、フィル。こっちに来い。」

「フィルといいます。よろしくお願いします。」

「ああ、こちらこそよろしく頼む。」

やっぱりギル様は変わらない。覚えていないんだろうな…。

「おい。何をぼうっとしているんだ。早く行きなさい。」

考え事をしているとお父様に声を掛けられた。

「はい!すみません…ぼうっとしてしまって…」

「構わないよ。さあ行こうか」
 
そう言ってギル様は僕に手を差しのべてくれた。

馬車に乗る前にギル様が立ち止まった。

何かあったのだろうか?

「君に大切な話があるんだ。…聞いてもらえないだろうか…?」

「もちろんです!お話、聞かせてください。」

「ありがとう。ここではなんだから一度屋敷にいこう」

「はい。」

そうして僕らは一度屋敷に向かった。

どうしよう。どんな話なんだろう?

その時に僕も離縁の話をしよう…。そうしよう…。

どんなに怖くても…誓ったことを忘れずに…。
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