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第1章 (1回目の人生とすれ違い期間)
1話
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公爵家の三男であるフィルは家族の誰もから疎まれていた。生まれたときから痣があったからだ。腰から肩にかけてまるで火傷のような大きな痣。それゆえに家族からは呪われた子だと言われ、部屋のなかに閉じ込められていた。
コンコン。
「フィル様。ご当主様がお呼びで御座います。すぐに執務室の方へ向かわれますように…」
「わかったよ、ありがとう」
そうして僕はお父様の執務室へ向かった。
お父様とお話しするのは久しぶりでとても緊張する。
「失礼します。」
「ああ、来たのか。お前に婚約話が舞い込んだ。喜べ。お前でも役に立つことができるのだから。」
「縁談ですか!?どうして急にそのようなお話が…」
「もう決まったことだ。出発は明日だ。
ああ、結婚相手のことを伝え忘れていたな。騎士団副団長のギル様だ。お前にはもったいない相手だが、地位は釣り合いがとれるからな。話は終わった。早く出ていきなさい。」
お父様に対して意見を言う勇気もなく、話は終わってしまった…。
結婚話がでているとは…。私のような人間と結婚するなんて相手はわかっているのだろうか…。
それより、お父様は私の結婚相手のことをギル様とおっしゃっていた。まさか本当にあのギル様なのか…?
明日には結婚…。どうなるかはわからないがなるようにしかならないか…。
そう思い、その日は明日に備えて早く眠ることにした。
コンコン。
「フィル様。ご当主様がお呼びで御座います。すぐに執務室の方へ向かわれますように…」
「わかったよ、ありがとう」
そうして僕はお父様の執務室へ向かった。
お父様とお話しするのは久しぶりでとても緊張する。
「失礼します。」
「ああ、来たのか。お前に婚約話が舞い込んだ。喜べ。お前でも役に立つことができるのだから。」
「縁談ですか!?どうして急にそのようなお話が…」
「もう決まったことだ。出発は明日だ。
ああ、結婚相手のことを伝え忘れていたな。騎士団副団長のギル様だ。お前にはもったいない相手だが、地位は釣り合いがとれるからな。話は終わった。早く出ていきなさい。」
お父様に対して意見を言う勇気もなく、話は終わってしまった…。
結婚話がでているとは…。私のような人間と結婚するなんて相手はわかっているのだろうか…。
それより、お父様は私の結婚相手のことをギル様とおっしゃっていた。まさか本当にあのギル様なのか…?
明日には結婚…。どうなるかはわからないがなるようにしかならないか…。
そう思い、その日は明日に備えて早く眠ることにした。
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