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序章 最前線
7話 死守
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僕が魔法使いになるまであっという間のことだった。
軍医が赤黒いものが入った注射を僕の腕に突き刺す。
一瞬、チクッとした注射針が刺さる感覚がして……腕に激痛が走る。
あまりの痛みに思わず腕を振り回しそうになるけど、いつの間にか別に軍医に腕……どころか身体を押さえつけられていて身動き一つ取れない。
「ぎゃああああぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!!???」
はじめは腕だけだった激痛が一気に全身に回って来る激痛で叫び声を上げてしまう。
僕だけじゃなく、他の適性者も同じ感じで今響いている叫び声が僕のものなのか他の誰かのものなのかすら痛すぎて分からない。
そのまま永遠にも思える痛みを味わっていたら……急にスッと痛みが完全に消えた。
そして、唐突に理解した。
僕、魔法を使えるようになった、と。
今はおそらく予備だと思われる注射器に入ったものが、高濃度のマナだと理解できる。
なぜか知らないけど理解できる。
「どうですか?
聞いた話だと、痛みが収まったら魔法が使えるらしいですけど……」
ちょっと心配そうにこちらを見る軍医に、ためらいながらうなずき返す。
「えっと……多分、使えると思います……」
僕の今使えるのは攻撃魔法と回復魔法。
なにか名前があるのか分からないけど、とにかくその二つが使えるのは分かった。
それを聞いた軍医の顔が失望に沈む。
なにかあまり良くない結果だったんだろう。
兎にも角にも、これで僕は魔法使いになったようだ。
後輩が死ぬほど望んでもなれなかった魔法使いに。
皮肉なものだ。
とりあえず小隊に戻っていいという話だったので、まだちょっと痛い気のする腕をさすりながらクロウくんのもとに戻る。
「……大丈夫だったか?
一瞬すごい悲鳴あげてたけど……」
一瞬?
永遠かと思うくらいの間激痛が走ってた気がしてたけど、実際には一瞬の出来事だったのか。
「えっと……うん、大丈夫だと思う……思います。
とりあえず魔法は使えるようになりました」
まだ使ってもいない魔法だけど、なんとなく使えるのを確信している。
「そう……なのか?」
クロウくんも不思議そうな顔をしているけど、正直僕もこの感覚が不思議でしょうがない。
「クロウ少尉と小隊魔法兵、早くこちらへ」
「はっ!
……トウドウ一等兵、一応口頭でも作戦の説明も有るらしいから、来い」
「承知いたしました」
軍医少尉に呼ばれたクロウくんについて、各小隊長と魔法使い……魔法兵が集まっている作戦机のところに向かう。
机の上にはこの野営地とその周辺の地図が広げられていた。
そして、野営地の全面に三つの、そして、その後ろに一つのコマが置かれている。
その地図を指揮棒で指して軍医少尉が説明を始める。
「少佐殿の作戦はシンプルだ。
雷の魔法兵のいるサイトウ隊が前面中央にて敵に向けて広範囲電撃魔法を放っている間、氷と炎の魔法兵のいるミヤケ隊とシマダ隊が左右から援護という形となる」
「あの……その雷とか氷とか炎というのは……」
たしかにシンプルな話なので作戦自体は分かったけど、魔法に関するところがよく分からなかったので手を上げて聞いてみた。
「ふむ。
魔法兵には各々得意とする属性があってな。
トウドウ一等兵は急な検査なのでそこまで調べられていなかったが、他の三人については予め得意な属性が分かっていたから、それに応じた配置をすでに決定していたのだよ。
簡単に言ってだが、雷属性は広範囲の攻撃魔法が、氷は敵の足止めが、炎は高い破壊力が特徴となる」
なるほど、と思って疑問が浮かぶ。
「あの……僕は一体何属性になるのでしょうか?
特に攻撃魔法に特徴があるイメージがないのですが……」
僕の頭に浮かんでいる攻撃魔法のイメージは、単純に敵にぶつけて吹き飛ばすようなものというだけだ。
大きな銃弾と言った程度のイメージでしか無い。
これは単なる僕のイメージの話なだけで、実際に使うとなにか属性がついていたりするんだろうか?
「まず最初に、属性の有るものについてはイメージの段階でその属性の攻撃魔法のイメージが頭の中にできているらしい」
軍医少尉の言葉を聞いた他の三人の魔法兵がうなずいている。
ということは、僕には属性がないということだけど……。
「そして、トウドウ一等兵……いや、少尉は回復魔法が使えると言ったね?」
そうか、僕は魔法使いになったから自動的に少尉に昇格してたのか。
それはそれとして、たしかに僕は回復魔法が使えると思うので軍医少尉の質問に素直にうなずき返す。
「はい、使える……と思います」
それを聞いた後の三人が驚いた顔をしていた。
「回復魔法というのはそれ一つで一つの属性でね、炎属性のものにしか炎の魔法が使えないように回復属性のものにしか回復魔法は使えないのだよ。
こう言ってはなんだが、君の攻撃魔法は回復魔法のおまけだね」
なるほど、そういうことだったのか。
「……本当だったら回復魔法の使い手は後方で重宝するのだが……残念だよ」
少し悔しそうにすら聞こえる軍医少尉の言葉が何故か耳に残った。
「さて、作戦の説明に戻ろう」
説明を終えた軍医少尉が地図に向き直る。
コマから見て僕は三人の後方にいる形になるみたいだけど……。
「少佐殿の作戦案ではトウドウ少尉が何属性かで配置が変わっていたのだが……回復属性ということで、第一案ということになった」
そういった軍医少尉が予想通り三人の後ろにあるコマを指揮棒で指す。
「トウドウ少尉の……クロウ小隊の配置はここ。
物資倉庫だ」
「物資倉庫……」
『弾運び』である僕には行き慣れたところだけど……。
「どうしてそんなところに?
僕は前線に出なくていいんですか?」
配置的にはどう考えても後方扱いの場所だけど……。
僕の言葉を聞いた軍医少尉が苦笑を浮かべる。
「実のところ第一案というのははじめから判明していたこの三人以外に適正者がいなかった場合の作戦案でね。
まだ実際に攻撃魔法を使っていない君たちには分からないだろうが、回復属性の魔法兵の使う攻撃魔法と他の攻撃魔法では水鉄砲と大砲ほどの差があるのだよ。
まあそれでもその水鉄砲は我々の使う大砲以上の威力があるがね」
そ、そこまでの差が……。
つまり、実質的に僕は戦力外ということだ。
回復魔法で傷を癒やすことは出来るけど、交代要員もなく傷を負っても下がれないこの状況では回復の手段があっても意味がない。
………………ん?
「あれ、ということは、この物資倉庫前の部隊の意味はなんなんですか?」
魔法兵が三人しかいない場合の配置って言ってたけど、なんでコマは四つあるんだ?
僕がいる今となっては本当に最後の抵抗線という意味は分かるんだけど、僕がいなかった場合はなにする配置なんだ?
僕の質問を聞いた軍医少尉が一瞬僕の服……衛生兵の制服とも言えるボロ布を見てから目をそらす。
「ここに配置されているのは『弾運び』だよ」
は?
軍医少尉の言葉を聞いて僕だけでなく他のみんなの目も点になっている。
「少佐たちの撤退時には、特攻兵に志願していた者たちも銃座に配備されることになっている。
君たちの小隊の魔法兵以外やその特攻兵たちのためにも弾薬の補充は必要だろう?」
…………たしかにそれはそのとおりだ。
それはそのとおりだけど……。
「あいつらは実質非戦闘員ですっ!そんな奴らを死ぬしかない戦場に残すなんてっ!!」
名前を知らない小隊長が軍医少尉に食ってかかる。
僕を含めた『弾運び』……衛生兵のほとんどは体格や年齢などで正規の兵隊になれなかった者たちだ。
この野営地……いや、前線において僕たちをまともな戦闘員だと認識している人はだれもいない。
「正直なところ、私もこの作戦はどうかと思うよ。
ただ、少しでも『戦力』を後に残すというのが少佐殿の立てられた作戦だ」
詰め寄られた軍医少尉は動じることなく苦笑しながらそう答える。
非戦闘員なのだからここで潰してしまっても後の戦闘に響くことはない。
それは確かに少佐の言う通りではあるだろう。
なるほどねー。
クロウくんが、僕に魔法適性があると知ってちょっとホッとした顔をした意味が分かった気がした。
魔法兵であってもなくても、衛生兵である僕がここで死ぬことは確定していたってことだ。
僕が適性検査を受けている時、クロウくんがやけに激しく少佐に食ってかかっていたときにその話を聞いたのだろう。
僕に魔法の適性がなければここに残されるのは衛生兵の僕だけだけど、適性があれば魔法兵の所属する小隊の隊長としてクロウくんもここに残ることになる。
僕と一緒に死にたがるとか、クロウくん僕のこと好きすぎじゃない?
ちょっと照れる。
軍医が赤黒いものが入った注射を僕の腕に突き刺す。
一瞬、チクッとした注射針が刺さる感覚がして……腕に激痛が走る。
あまりの痛みに思わず腕を振り回しそうになるけど、いつの間にか別に軍医に腕……どころか身体を押さえつけられていて身動き一つ取れない。
「ぎゃああああぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!!???」
はじめは腕だけだった激痛が一気に全身に回って来る激痛で叫び声を上げてしまう。
僕だけじゃなく、他の適性者も同じ感じで今響いている叫び声が僕のものなのか他の誰かのものなのかすら痛すぎて分からない。
そのまま永遠にも思える痛みを味わっていたら……急にスッと痛みが完全に消えた。
そして、唐突に理解した。
僕、魔法を使えるようになった、と。
今はおそらく予備だと思われる注射器に入ったものが、高濃度のマナだと理解できる。
なぜか知らないけど理解できる。
「どうですか?
聞いた話だと、痛みが収まったら魔法が使えるらしいですけど……」
ちょっと心配そうにこちらを見る軍医に、ためらいながらうなずき返す。
「えっと……多分、使えると思います……」
僕の今使えるのは攻撃魔法と回復魔法。
なにか名前があるのか分からないけど、とにかくその二つが使えるのは分かった。
それを聞いた軍医の顔が失望に沈む。
なにかあまり良くない結果だったんだろう。
兎にも角にも、これで僕は魔法使いになったようだ。
後輩が死ぬほど望んでもなれなかった魔法使いに。
皮肉なものだ。
とりあえず小隊に戻っていいという話だったので、まだちょっと痛い気のする腕をさすりながらクロウくんのもとに戻る。
「……大丈夫だったか?
一瞬すごい悲鳴あげてたけど……」
一瞬?
永遠かと思うくらいの間激痛が走ってた気がしてたけど、実際には一瞬の出来事だったのか。
「えっと……うん、大丈夫だと思う……思います。
とりあえず魔法は使えるようになりました」
まだ使ってもいない魔法だけど、なんとなく使えるのを確信している。
「そう……なのか?」
クロウくんも不思議そうな顔をしているけど、正直僕もこの感覚が不思議でしょうがない。
「クロウ少尉と小隊魔法兵、早くこちらへ」
「はっ!
……トウドウ一等兵、一応口頭でも作戦の説明も有るらしいから、来い」
「承知いたしました」
軍医少尉に呼ばれたクロウくんについて、各小隊長と魔法使い……魔法兵が集まっている作戦机のところに向かう。
机の上にはこの野営地とその周辺の地図が広げられていた。
そして、野営地の全面に三つの、そして、その後ろに一つのコマが置かれている。
その地図を指揮棒で指して軍医少尉が説明を始める。
「少佐殿の作戦はシンプルだ。
雷の魔法兵のいるサイトウ隊が前面中央にて敵に向けて広範囲電撃魔法を放っている間、氷と炎の魔法兵のいるミヤケ隊とシマダ隊が左右から援護という形となる」
「あの……その雷とか氷とか炎というのは……」
たしかにシンプルな話なので作戦自体は分かったけど、魔法に関するところがよく分からなかったので手を上げて聞いてみた。
「ふむ。
魔法兵には各々得意とする属性があってな。
トウドウ一等兵は急な検査なのでそこまで調べられていなかったが、他の三人については予め得意な属性が分かっていたから、それに応じた配置をすでに決定していたのだよ。
簡単に言ってだが、雷属性は広範囲の攻撃魔法が、氷は敵の足止めが、炎は高い破壊力が特徴となる」
なるほど、と思って疑問が浮かぶ。
「あの……僕は一体何属性になるのでしょうか?
特に攻撃魔法に特徴があるイメージがないのですが……」
僕の頭に浮かんでいる攻撃魔法のイメージは、単純に敵にぶつけて吹き飛ばすようなものというだけだ。
大きな銃弾と言った程度のイメージでしか無い。
これは単なる僕のイメージの話なだけで、実際に使うとなにか属性がついていたりするんだろうか?
「まず最初に、属性の有るものについてはイメージの段階でその属性の攻撃魔法のイメージが頭の中にできているらしい」
軍医少尉の言葉を聞いた他の三人の魔法兵がうなずいている。
ということは、僕には属性がないということだけど……。
「そして、トウドウ一等兵……いや、少尉は回復魔法が使えると言ったね?」
そうか、僕は魔法使いになったから自動的に少尉に昇格してたのか。
それはそれとして、たしかに僕は回復魔法が使えると思うので軍医少尉の質問に素直にうなずき返す。
「はい、使える……と思います」
それを聞いた後の三人が驚いた顔をしていた。
「回復魔法というのはそれ一つで一つの属性でね、炎属性のものにしか炎の魔法が使えないように回復属性のものにしか回復魔法は使えないのだよ。
こう言ってはなんだが、君の攻撃魔法は回復魔法のおまけだね」
なるほど、そういうことだったのか。
「……本当だったら回復魔法の使い手は後方で重宝するのだが……残念だよ」
少し悔しそうにすら聞こえる軍医少尉の言葉が何故か耳に残った。
「さて、作戦の説明に戻ろう」
説明を終えた軍医少尉が地図に向き直る。
コマから見て僕は三人の後方にいる形になるみたいだけど……。
「少佐殿の作戦案ではトウドウ少尉が何属性かで配置が変わっていたのだが……回復属性ということで、第一案ということになった」
そういった軍医少尉が予想通り三人の後ろにあるコマを指揮棒で指す。
「トウドウ少尉の……クロウ小隊の配置はここ。
物資倉庫だ」
「物資倉庫……」
『弾運び』である僕には行き慣れたところだけど……。
「どうしてそんなところに?
僕は前線に出なくていいんですか?」
配置的にはどう考えても後方扱いの場所だけど……。
僕の言葉を聞いた軍医少尉が苦笑を浮かべる。
「実のところ第一案というのははじめから判明していたこの三人以外に適正者がいなかった場合の作戦案でね。
まだ実際に攻撃魔法を使っていない君たちには分からないだろうが、回復属性の魔法兵の使う攻撃魔法と他の攻撃魔法では水鉄砲と大砲ほどの差があるのだよ。
まあそれでもその水鉄砲は我々の使う大砲以上の威力があるがね」
そ、そこまでの差が……。
つまり、実質的に僕は戦力外ということだ。
回復魔法で傷を癒やすことは出来るけど、交代要員もなく傷を負っても下がれないこの状況では回復の手段があっても意味がない。
………………ん?
「あれ、ということは、この物資倉庫前の部隊の意味はなんなんですか?」
魔法兵が三人しかいない場合の配置って言ってたけど、なんでコマは四つあるんだ?
僕がいる今となっては本当に最後の抵抗線という意味は分かるんだけど、僕がいなかった場合はなにする配置なんだ?
僕の質問を聞いた軍医少尉が一瞬僕の服……衛生兵の制服とも言えるボロ布を見てから目をそらす。
「ここに配置されているのは『弾運び』だよ」
は?
軍医少尉の言葉を聞いて僕だけでなく他のみんなの目も点になっている。
「少佐たちの撤退時には、特攻兵に志願していた者たちも銃座に配備されることになっている。
君たちの小隊の魔法兵以外やその特攻兵たちのためにも弾薬の補充は必要だろう?」
…………たしかにそれはそのとおりだ。
それはそのとおりだけど……。
「あいつらは実質非戦闘員ですっ!そんな奴らを死ぬしかない戦場に残すなんてっ!!」
名前を知らない小隊長が軍医少尉に食ってかかる。
僕を含めた『弾運び』……衛生兵のほとんどは体格や年齢などで正規の兵隊になれなかった者たちだ。
この野営地……いや、前線において僕たちをまともな戦闘員だと認識している人はだれもいない。
「正直なところ、私もこの作戦はどうかと思うよ。
ただ、少しでも『戦力』を後に残すというのが少佐殿の立てられた作戦だ」
詰め寄られた軍医少尉は動じることなく苦笑しながらそう答える。
非戦闘員なのだからここで潰してしまっても後の戦闘に響くことはない。
それは確かに少佐の言う通りではあるだろう。
なるほどねー。
クロウくんが、僕に魔法適性があると知ってちょっとホッとした顔をした意味が分かった気がした。
魔法兵であってもなくても、衛生兵である僕がここで死ぬことは確定していたってことだ。
僕が適性検査を受けている時、クロウくんがやけに激しく少佐に食ってかかっていたときにその話を聞いたのだろう。
僕に魔法の適性がなければここに残されるのは衛生兵の僕だけだけど、適性があれば魔法兵の所属する小隊の隊長としてクロウくんもここに残ることになる。
僕と一緒に死にたがるとか、クロウくん僕のこと好きすぎじゃない?
ちょっと照れる。
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