40 / 50
四十話
しおりを挟む
声が聞こえた。女性の声だ。
『私の名は三寂という。よく聞け。私はお前に帯刀された木刀だ。私の力を使えば、妹の力を使わずに済む』
「どういう……ことだ」
「どうしました?」
シバリアが、僕の様子を伺ってきた。この様子だと、シバリアにはこの声が聞こえていないようだった。
他の誰にも聞こえない声が聞こえる。
それも、その声の主は僕が腰にぶら下げていた木刀だというのだ。
『力を込めろ。そして、一振り目の名を言葉にするのだ。私の力は全てを破壊する。この位置からでも魔王城まで、攻撃が届くはずだ』
どのようなものかはわからないが、ここから魔王城まで届く攻撃が、この木刀にはできる。らしい。
『あれさ、結構変だよね』
と、僕の木刀を指して言っていた筒井。それがこの能力を見越してなら、あいつはなにをどこまで知っていたのだろうか。
『妹を過信するな』
木刀——三寂が、筒井と同じことを口にした。
『あの能力は邪の物だ。過信するな』
「魔法もかけ終わりましたし、出発しましょうか」
シバリアが全員に声をかけた。
『一振り目、一刀。お前が向いている方向——そこに魔王城がある。道を切り開いてやれ』
「待ってくれ、みんな」
僕も全員に声をかけた。
「どしたの?」
また具合でも悪いのかと近寄ってくる灯、その前方にいるシロやクロの前に出て、僕は言葉とともに刀を振った。
「三寂——一刀」
それは、衝撃だった。
凄まじい衝撃が、刀の振った先を襲い、全てをなぎ倒した。破壊した。
その衝撃は進み、気づいたら——前方、かなり遠くに、魔王城と思われる荘厳な建物が見えた。
ここは森の中で植物以外は何も見えなかったのに、随分視界が広がった。
「な、なに、その力……」
後ろでは、皆が目を見開いて僕を見ていた。
「道を切り開いた。行こう」
「お主、そんな力を隠しておったのか。通りで異世界人のくせに弱いと思っとったわ」
「隠してたわけじゃない。声が聞こえたんだ。今、道を切り開けって」
「それにしても、森と王都ごと吹き飛ばすその刀、本当に恐ろしいわね」
「しかしこれはチャンスにもなりました。今この先は魔物が一匹もいないはずです」
「よし、走ろう。兄ちゃんとシバリアは足遅いから、兄ちゃんは私がおぶって、シバリアさんはシロかクロがおぶって走ろう!」
「儂がやろう」
「すみません、重いですよ……」
遠慮がちのシバリアに、
「まあ、そのでかい乳のぶんは重いじゃろうが、儂には大丈夫じゃ」
「でっ、見ないでください!」
思わずシバリアの胸部に視線がいったところで、それを遮られた。
シバリアって、確かに胸大きいよな……。
「みんな準備オッケー?」
僕は灯の背に乗り、シバリアはクロの背に乗った。おんぶという形で人に抱かれるのは十年ぶりくらいだ。
皆、準備は整っていた。
「じゃ、ゴー!」
まるで、ジェットコースターにでも乗ってるかのようだった。いや、それ以上だ。
風で吹き飛ばされないように、灯の首にしっかり腕を回して耐える。灯の首を絞める形になっているが、灯はなにも言わない。ただ、マッハを超えるのではないかというスピードで走っている。どう見てもあと二、三キロはあるであろう魔王城まで、あっという間にたどり着き——
「いてっ」
と、魔王城の手前で、灯が何かに激突した。その衝撃で僕まで吹き飛ばされて道に転がされる。何にぶつかったんだ? チカチカする視界の中、灯を見て、後ろのシロとクロは安全に止まっていたのを確認して羨ましく思った。
「ごめん、兄ちゃん大丈夫?」
「いや、大丈夫じゃない……マッハみたいなスピードで壁にぶつかって死なない僕も、異世界に来て体が強化されてて助かったけど、それにしてもこれは……」
「壁なんてないよ」
灯の言葉に疑問を覚え、少しずつ回復する視界で見て、確かに灯の前方には何もないことを確認した。
「結界が張られています。かなり強力な」
シロから降りたシバリアが、僕に回復魔法をかけながら説明してくれた。
『魔王城まで私の力が届いたが、魔王城を破壊するにまで至らなかったのはそのためだ。数キロ離れた場所からの一刀ではこの結界は破壊できなかった。だからもう一度私を振れ。ゼロ距離ならば破壊も容易だろう。二振り目の名前は、双子だ』
三寂が反応する。
「三寂。お前の力はすごいよ。数キロ先まで瓦礫さえ残さない威力だ。でも、今ここで振ったところで、仲間に及ぶ被害が——」
「今、その木刀と喋っているんですか」
「——ああ、三寂がもう一度今の力を使えって」
シバリアに問われ、僕は木刀を見せて説明した。
「じゃが、さっきもそうだったが、その三寂とやらを使っても、後ろにいる儂らにはなんの被害もなかったろ」
『その白猫の言う通りだ、青志。私の能力は、背後には及ばない。先ほどの一刀でも、彼女らにはそよ風すら来なかったはずだ。現にお前も無事だろう。これほどまでの威力を持つ私を振るったお前が木っ端微塵にならないのは、私の能力で私の後ろに立つものには結界を張っているからだ』
三寂の細かい説明を聞いて、僕は立ち上がった。
「こいつをもういっかい振るう。みんな僕の後ろにいてくれ。この結界を破る」
「は、はいっ」
僕の前にいたのは灯とシバリアだけだ。
「いらっしゃいませ、お客様」
二人が僕の後ろに隠れたと同時に、魔王城から誰かが出て来た。執事の格好をした魔物だ。
「ここから先は通しませんよ。まあ、結界がある限り、あなた方は——」
「三寂——双子」
結界にゼロ距離で斬撃を加えた。そしてその衝撃は易々と結界を破壊し、魔王城ごと吹き飛ばした。一瞬で壮大な建物が塵になり、パラパラと細かいゴミが宙に舞う。埃を吸わないように手で口を抑えながら、僕は破壊した魔王城を見た。視界はだいぶ悪い。
「いってえなあああああ!」
埃で見えなかった世界を、怒鳴り声だけでクリアにした人物が立っていた。埃が一瞬で吹き飛ばされ、その人物の様子が伺えた。
筋骨隆々で、肌が黒い。ツノが生えており、目は赤い。
まるで悪魔のような姿をした魔物が、魔王城跡地で立っていた。この三寂の能力を受けてもまだ立ってられるのか。粉々にならないだけでもすごいのに、なんて奴だ。
「ああああああああああ! この俺の咄嗟な防御魔法がなければ死んでたぜ! くっそ! てめえらよくも魔王都を半分も吹き飛ばしやがったな! ただでさえ小せえ国の小せえ王都なのによ!」
「あなたが、魔王か」
僕の問いに、奴は答えた。
「そうだ! 俺様が魔王だ。ルーツェ様だ!」
「会話なんてしてる暇あんの? さっさと殺そう」
灯が殺気立つ。とっくに臨戦態勢だ。
シロとクロも、そうだった。
しかし、
「疑問がある」
「私もです」
僕の言葉に、シバリアが賛同した。
「小さな国ってどう言うことだ。このノロジーにはシュバルハとアルハがあって、そのふたつの国しかないんじゃないのか。いや、だけど、小さい国というのも頷ける。何が何でも、シュバルハとアルハの王都が近すぎる。馬車のスピードで一週間走ればたどり着くなんて、どう見てもどちらかの首都がどちらかに寄っているんだ」
「そうですね。学問でも、アルハの巨大さは教本に細かく記載してあります。それが小さいって、どう言うことでしょうか? 確かにアルハまでの道のりは近いし、なにより、道のり一本で王都同士が繋がっているのも、初めて知りました。そしてシュバルハ側には軍隊の一つもない。この戦争は一体どうなっているんですか?」
「うるせえな! クソガキ二人! てめえらが理性的で話が通じそうで助かったが、一気に疑問をこっちにぶつけてくんな! お似合いカップルか!」
「…………」
「…………」
「照れんな!」
お似合いカップルと言われて少し言い淀んだところで、シロが急かす。
「何のんきにコントやっとるんじゃ。はよう終わらせんと、他の魔物が集まるぞ」
「はぁ、落ち着けよ白猫。もう魔物はほぼいない。お前らが突破しまくったバリケードの魔物でほとんど戦力は使ったし、二度のすげえ衝撃で王都の半分は消し飛んだ。もう戦力になる魔物なんていねえよ。最強の執事も城ごと消えたし……」
魔王は話を始めた。
「この戦争の話をしてやる。魔物視点の戦争の話だ」
まるで、答え合わせでもするかのように。
『私の名は三寂という。よく聞け。私はお前に帯刀された木刀だ。私の力を使えば、妹の力を使わずに済む』
「どういう……ことだ」
「どうしました?」
シバリアが、僕の様子を伺ってきた。この様子だと、シバリアにはこの声が聞こえていないようだった。
他の誰にも聞こえない声が聞こえる。
それも、その声の主は僕が腰にぶら下げていた木刀だというのだ。
『力を込めろ。そして、一振り目の名を言葉にするのだ。私の力は全てを破壊する。この位置からでも魔王城まで、攻撃が届くはずだ』
どのようなものかはわからないが、ここから魔王城まで届く攻撃が、この木刀にはできる。らしい。
『あれさ、結構変だよね』
と、僕の木刀を指して言っていた筒井。それがこの能力を見越してなら、あいつはなにをどこまで知っていたのだろうか。
『妹を過信するな』
木刀——三寂が、筒井と同じことを口にした。
『あの能力は邪の物だ。過信するな』
「魔法もかけ終わりましたし、出発しましょうか」
シバリアが全員に声をかけた。
『一振り目、一刀。お前が向いている方向——そこに魔王城がある。道を切り開いてやれ』
「待ってくれ、みんな」
僕も全員に声をかけた。
「どしたの?」
また具合でも悪いのかと近寄ってくる灯、その前方にいるシロやクロの前に出て、僕は言葉とともに刀を振った。
「三寂——一刀」
それは、衝撃だった。
凄まじい衝撃が、刀の振った先を襲い、全てをなぎ倒した。破壊した。
その衝撃は進み、気づいたら——前方、かなり遠くに、魔王城と思われる荘厳な建物が見えた。
ここは森の中で植物以外は何も見えなかったのに、随分視界が広がった。
「な、なに、その力……」
後ろでは、皆が目を見開いて僕を見ていた。
「道を切り開いた。行こう」
「お主、そんな力を隠しておったのか。通りで異世界人のくせに弱いと思っとったわ」
「隠してたわけじゃない。声が聞こえたんだ。今、道を切り開けって」
「それにしても、森と王都ごと吹き飛ばすその刀、本当に恐ろしいわね」
「しかしこれはチャンスにもなりました。今この先は魔物が一匹もいないはずです」
「よし、走ろう。兄ちゃんとシバリアは足遅いから、兄ちゃんは私がおぶって、シバリアさんはシロかクロがおぶって走ろう!」
「儂がやろう」
「すみません、重いですよ……」
遠慮がちのシバリアに、
「まあ、そのでかい乳のぶんは重いじゃろうが、儂には大丈夫じゃ」
「でっ、見ないでください!」
思わずシバリアの胸部に視線がいったところで、それを遮られた。
シバリアって、確かに胸大きいよな……。
「みんな準備オッケー?」
僕は灯の背に乗り、シバリアはクロの背に乗った。おんぶという形で人に抱かれるのは十年ぶりくらいだ。
皆、準備は整っていた。
「じゃ、ゴー!」
まるで、ジェットコースターにでも乗ってるかのようだった。いや、それ以上だ。
風で吹き飛ばされないように、灯の首にしっかり腕を回して耐える。灯の首を絞める形になっているが、灯はなにも言わない。ただ、マッハを超えるのではないかというスピードで走っている。どう見てもあと二、三キロはあるであろう魔王城まで、あっという間にたどり着き——
「いてっ」
と、魔王城の手前で、灯が何かに激突した。その衝撃で僕まで吹き飛ばされて道に転がされる。何にぶつかったんだ? チカチカする視界の中、灯を見て、後ろのシロとクロは安全に止まっていたのを確認して羨ましく思った。
「ごめん、兄ちゃん大丈夫?」
「いや、大丈夫じゃない……マッハみたいなスピードで壁にぶつかって死なない僕も、異世界に来て体が強化されてて助かったけど、それにしてもこれは……」
「壁なんてないよ」
灯の言葉に疑問を覚え、少しずつ回復する視界で見て、確かに灯の前方には何もないことを確認した。
「結界が張られています。かなり強力な」
シロから降りたシバリアが、僕に回復魔法をかけながら説明してくれた。
『魔王城まで私の力が届いたが、魔王城を破壊するにまで至らなかったのはそのためだ。数キロ離れた場所からの一刀ではこの結界は破壊できなかった。だからもう一度私を振れ。ゼロ距離ならば破壊も容易だろう。二振り目の名前は、双子だ』
三寂が反応する。
「三寂。お前の力はすごいよ。数キロ先まで瓦礫さえ残さない威力だ。でも、今ここで振ったところで、仲間に及ぶ被害が——」
「今、その木刀と喋っているんですか」
「——ああ、三寂がもう一度今の力を使えって」
シバリアに問われ、僕は木刀を見せて説明した。
「じゃが、さっきもそうだったが、その三寂とやらを使っても、後ろにいる儂らにはなんの被害もなかったろ」
『その白猫の言う通りだ、青志。私の能力は、背後には及ばない。先ほどの一刀でも、彼女らにはそよ風すら来なかったはずだ。現にお前も無事だろう。これほどまでの威力を持つ私を振るったお前が木っ端微塵にならないのは、私の能力で私の後ろに立つものには結界を張っているからだ』
三寂の細かい説明を聞いて、僕は立ち上がった。
「こいつをもういっかい振るう。みんな僕の後ろにいてくれ。この結界を破る」
「は、はいっ」
僕の前にいたのは灯とシバリアだけだ。
「いらっしゃいませ、お客様」
二人が僕の後ろに隠れたと同時に、魔王城から誰かが出て来た。執事の格好をした魔物だ。
「ここから先は通しませんよ。まあ、結界がある限り、あなた方は——」
「三寂——双子」
結界にゼロ距離で斬撃を加えた。そしてその衝撃は易々と結界を破壊し、魔王城ごと吹き飛ばした。一瞬で壮大な建物が塵になり、パラパラと細かいゴミが宙に舞う。埃を吸わないように手で口を抑えながら、僕は破壊した魔王城を見た。視界はだいぶ悪い。
「いってえなあああああ!」
埃で見えなかった世界を、怒鳴り声だけでクリアにした人物が立っていた。埃が一瞬で吹き飛ばされ、その人物の様子が伺えた。
筋骨隆々で、肌が黒い。ツノが生えており、目は赤い。
まるで悪魔のような姿をした魔物が、魔王城跡地で立っていた。この三寂の能力を受けてもまだ立ってられるのか。粉々にならないだけでもすごいのに、なんて奴だ。
「ああああああああああ! この俺の咄嗟な防御魔法がなければ死んでたぜ! くっそ! てめえらよくも魔王都を半分も吹き飛ばしやがったな! ただでさえ小せえ国の小せえ王都なのによ!」
「あなたが、魔王か」
僕の問いに、奴は答えた。
「そうだ! 俺様が魔王だ。ルーツェ様だ!」
「会話なんてしてる暇あんの? さっさと殺そう」
灯が殺気立つ。とっくに臨戦態勢だ。
シロとクロも、そうだった。
しかし、
「疑問がある」
「私もです」
僕の言葉に、シバリアが賛同した。
「小さな国ってどう言うことだ。このノロジーにはシュバルハとアルハがあって、そのふたつの国しかないんじゃないのか。いや、だけど、小さい国というのも頷ける。何が何でも、シュバルハとアルハの王都が近すぎる。馬車のスピードで一週間走ればたどり着くなんて、どう見てもどちらかの首都がどちらかに寄っているんだ」
「そうですね。学問でも、アルハの巨大さは教本に細かく記載してあります。それが小さいって、どう言うことでしょうか? 確かにアルハまでの道のりは近いし、なにより、道のり一本で王都同士が繋がっているのも、初めて知りました。そしてシュバルハ側には軍隊の一つもない。この戦争は一体どうなっているんですか?」
「うるせえな! クソガキ二人! てめえらが理性的で話が通じそうで助かったが、一気に疑問をこっちにぶつけてくんな! お似合いカップルか!」
「…………」
「…………」
「照れんな!」
お似合いカップルと言われて少し言い淀んだところで、シロが急かす。
「何のんきにコントやっとるんじゃ。はよう終わらせんと、他の魔物が集まるぞ」
「はぁ、落ち着けよ白猫。もう魔物はほぼいない。お前らが突破しまくったバリケードの魔物でほとんど戦力は使ったし、二度のすげえ衝撃で王都の半分は消し飛んだ。もう戦力になる魔物なんていねえよ。最強の執事も城ごと消えたし……」
魔王は話を始めた。
「この戦争の話をしてやる。魔物視点の戦争の話だ」
まるで、答え合わせでもするかのように。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
私のお父様とパパ様
棗
ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。
婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。
大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。
※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。
追記(2021/10/7)
お茶会の後を追加します。
更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる