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第165話

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【王国歴1000年夏の月16日】

 目が覚めるとアオイとヒメにサンドイッチされていた。
 それはいいんだけど、サミスが俺の上に寝ている。

 昨日サミスが『アオイは右でヒメは左ですか!私は上ですね!』と言っていたが本当に実行していたのか。
 サミスの上にはきゅうがもこっと佇むように眠っていた。


 俺はいつもの癖でステータスを開いた。



 ハヤト 男
 レベル:250【210UP!】
 ステータスポイント:0
 スキルポイント:1195【1050UP!】
 ジョブ:ハイブリッド
 体力:500【400UP!】
 魔力:500【450UP!】
 敏捷:500【400UP!】
 技量:500【450UP!】
 魅力:500【400UP!】
 スキル・ハイブリッドの紋章LV10・ハイブリッド魔法LV10・感知LV10・カウンターLV10・ステップLV10・瞑想LV10・★未来を掴む者【NEW!】
 ハイブリット武装 
 ★刀・極【NEW!】:600(攻撃モーション+80%・対象に連続ヒットする事で攻撃力が上昇、最大+80%の攻撃力)
 ツインハンドガン:100(20/20発・一発ヒットにつき、対象の防御力を1%減少。最大10%。効果時間は最後にヒットさせてから技量秒) 
 ミリタリージャケット:400
 回復弾丸:4/4発(武具の耐久力とハンドガンの弾数を回復する)
 ★【NEW!】超強化弾丸:1/1発(武具の攻撃力・防御力を技量と同じ秒数倍にした上で、ハイリジェネとシャドーファントムを発動する。効果時間は技量値×2秒)


 ダンジョン修行の時から能力値が上がりすぎて、現実感が無い。
 スキルが揃い、レベルリセットが無くなった瞬間一気に強くなったけど、これ俺の能力値でいいんだよな?


 今日は、朝からセイコウコウボウの葬儀がある。

「皆!起きてくれ!」

「うーん、後ろからがいいです」
「サミス、起きてくれ」

「うう、健康体があるのに、凄すぎるよ」
「あら、やっとハヤトの凄さが分かったようね。でも無理も無いわ。ヒメはとても敏感な上にハヤトに抱かれたのだから」
「もう、やめてよ」

「早く食堂に行こう」

 俺はサミスをおんぶして、起きないきゅうはヒメが抱いて食堂に向かった。
 
「やっぱり混んでいるか」
「葬儀があるのだから、こうなるわね」

 俺は軽く食事を済ませるが、ヒメは目をつぶったままのきゅうにパンを差し出す。
 きゅうは目をつぶったままちぎって渡されたパンをもぐもぐと食べていた。

 俺はサミスの口にパンを差し出すと、半分目を閉じたままパンを口に入れてゆっくり咀嚼する。
 きゅうと同じだ。

 食事を終えて葬儀所に向かうと、サミスは目を覚ました。
 セイコウコウボウの葬儀が行われてすぐに魔物が近づいてきた。

 エクスファック改か!
 俺とカムイは武器を出して前に出る。

『ぶっふー!は、話も聞かないで、き、斬りかかるなんて、ま、マナーがなってないなー!』

 葬儀中に来るお前が言うなよとは思ったが言葉にはしない。

「その声!豚田カインか!」
『そ、そうさー!ぼ、僕はじゃ、邪神テンタクル様に、ちゅ、忠誠を誓って生き返らせてもらったんだよ』

 邪神テンタクル、ゲームのラスボスだ。
 エクスファック改の眼が光って、空に映像が浮かぶ。

 そこには豚田カイン、そして液体の満たされたカプセルの中にアサヒとドリルもいた。
 恐らくファングも同じようにされるか、もうすでにそうされているだろう。

『あっれー?う、後ろのカプセルが、き、気になるのかい?これは今改造中だから後で見せるよ。も、もちろん僕に、さ、逆らえないようにしないとね』

 改造中、復活させて使う気か。

「で?何の用なんだ?」
『ぼ、ぼくは、ふぁ、ファルナと話がしたいな』

「話を聞きますわ」
『ふぁ、ファルナ、き、君は、しょ、処女だよね?』

「そ、そうですが、何故今聞いたのですか?」
『も、もうすぐ、き、君を貰いに行くからね。テンタクル様と一緒に遊びに行くんだよ』

「カイン、戦いはせず、争いを、止める事は出来ないか?」
『カムイは黙れえええ!!ファルナの体を奪ったカムイは黙れえええ!!』
「何も、していない」

『黙れえええええ!ファルナの吸う空気を汚すなあああああ!』
「カムイ、一旦黙ってくれ」

 ゲームでファルナとしたカムイの事が許せないんだろうな。
 カムイへの当たりが強すぎる。

「いつ来るんだ?」
『ふー!ふー!そうだね。後30日くらいかな』
「俺達は殺されるって考えていいか?」

『お、男はこ、殺されるよ。で、でも、女は、て、テンタクル様が気持ちよくするから大丈夫さ』

 死ぬまで犯されるか。

『そ、それじゃ、し、しばらくしたらファルナを貰いに行くよ!それとカムイいい!セイコウコウボウの次はお前だあああ!!』

 エクスファック改が走って遠ざかっていく。
 だからカムイへの当たりがきつすぎるんだよ。

 自然と俺達は集合して話を始める。

「完全にファルナとカムイが狙われているな。カムイは強いからいいけど、ファルナは、もっと強くなった方がいい」
「そうですわね。守られるより、自衛の力を持つのが有効ですわ」

「まず、セイコウコウボウの葬儀を終わらせよう」
「そうですわね」

 セイコウコウボウの葬儀が終わった瞬間、女神の啓示があった。
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