153 / 179
第153話
しおりを挟む
【王国歴1000年夏の月1日】
俺達は休養日を挟みつつダンジョンでレベルを上げてからダンジョンを出た。
一番レベルの低いヒメでもレベル112。
俺のレベルは143になった。
学園に戻ると、エースが揃っていた。
サミスを見るとファルナ・エリス・シルビアがサミスに抱きついた。
特にファルナは号泣して、サミスにしがみつくように強く服を握り、いつもと明らかに違う表情を見せた。
ファルナは、俺が転生する前にサミスを守れず、俺は死にかけた、そう思っているんだ。
今まで、苦しみを抱えてきたのかもしれない。
サミスがファルナを抱いて笑顔でなだめた。
ファルナが落ち着くと俺達を見て笑顔で言った。
「立派になったようですわね」
「セイコウコウボウやカムイのパーティーには全く追いついてないけどな」
「ですがわたくしより強くなっていますわよね?」
「どうかな?」
「レベルで見れば私達の方が高いわね。ハヤトもサミス、トレイン娘もソウルスキルを覚えているわ」
「頼もしいですわ」
「それと、ハヤトのスキルリセットはもう無いと思うわ」
「ええ、とれ、サミスが復活し、もう、後は伸びるだけですわね」
「すまない、早く、行こう」
カムイが割って入る。
「何かあるのか?」
「エクスファックが4体確認されましたわ。1体ずつ、歩いてこの地に接近していますのよ」
「歩いてか?斥候は無事なのか?」
「何故か斥候には反応せず、歩いて接近しているのですわ。これを機に教会ギルド長を決める試練を行うのですわ」
「なんだ?エクスファックの動きがおかしい。ダミーファックもアサヒとドリルを攫って行ったし、魔物の動きには見えない」
「ハヤトから見てどう見えていますの?」
「まるで、こっちを伺うような動き……実験」
「私にもそう見えるわね。何を企んでいるかまでは分からないのだけれど、何かを企んでいるように見えるわね」
「すぐ、移動だ」
「そうだな。詳しい話は移動しながら聞こう」
俺達は移動を開始した。
教会ギルド長の試験は次のようになる。
エクスファックが4体バラバラに時間差で迫っている。
各候補者が自分の教会騎士団を指揮してエクスファックと闘う。
エクスファックが妙な動きをしなければ、3つのチームが1回ずつ戦う事になるが、候補者は現状3名なので、最初の1体はファルナ陣営が倒す。
普通にまとまって4体同時に攻めてこないのは助かるけど、このまま時間差で来てくれるのか?
途中から急にエクスファックが動き出したら最悪ボロボロの展開になるだろう。
最悪ファルナ陣営がエクスファック1体と闘っている間に残りの3体がダッシュで近づいて来て乱戦になったらやばいと思う。
教会ギルド長候補者と揉めてこうなったようで、2人だけだった候補者にセイコウコウケンが参入してまた候補者が増えてるし、教会内部は日本の古い組織のようだな。
ファルナと話し合いで揉めて、解決できないレベルだ。
今の教会内部はぐちゃぐちゃになっているんだろう。
大体セイコウコウボウが辞めるような組織って、やばすぎるだろ!
ファルナ陣営は少数のメンバーしか連れて来ていない。
いるのは、
セイコウコウボウ
カムイとヒロイン2人のパーティー
ファルナ・エリス・シルビアのパーティー
そして俺達4人のパーティーだ。
11人しかいない。
この11人だけが防壁の外に出て、残りのファルナ陣営は防壁内部に待機している。
理由は、教会ギルド長候補者が危なくなると、エクスファックを押し付けて逃げる危険があった為だ。
セイコウコウケン以外の奴はそれをやるだろう。
なのでこちらも素早く下がれるように厳選されたメンバーだけで戦う。
俺達11人が前に出て、その後ろを3つの騎士団が防壁の外で見学する。
教会騎士団勢力に背中を見せて戦うのは気持ちが悪い。
それにさっきから2人の教会ギルド長候補がセイコウコウボウをバカにしている。
デーブが大きな声で言った。
「ふん!我の下につけば使ってやったのだがな!最近の若い者は粘り強さが足りない」
いやいや、お前の話を聞いてるけどデーブの方がよっぽどひどいだろ?
部下にパーティーを組ませて、自分は魔物を遠くから眺めて、命をかけて戦うパーティーを罵り、自分では何もしない。
こういう行動を繰り返してレベルだけは100を超えているらしい。
自分は安全な所から口だけ出して矢面には立たず、経験値を奪うようにレベルを上げていく。
粘り強さが足りないのはデーブの方じゃないか?
セイコウコウケンは戦いを控えて息を整えている為何も言わない。
だがもう一人の教会ギルド長候補、ハゲインがセイコウコウボウの批判を垂れ流す。
ハゲインの後頭部には髪が無く、日の光を浴びて輝いていた。
ハゲインもデーブと同じような人間だな。
セイコウコウボウは少しふて腐れたような顔をして聞こえないふりをしていた。
いや、聞かないようにしているな。
エクスファックが歩いて向かって来る。
セイコウコウボウが合図を待たずに走り出し、エクスファックにこん棒を振り下ろす。
「おりゃああああ!」
ドゴオン!
爆撃のような音と、空気の振動がこちらに伝わって来て、セイコウコウボウは一方的にエクスファックを殴る。
そのたびに爆発音が響き、上から振り下ろしたこん棒がエクスファックもろとも地面を叩いて、クレーターのような穴が出来ていた。
エクスファックが起き上がり、黒いオーラをまとった。
その瞬間にカムイが飛び出してくる。
カムイがエクスファックを斬ると、背中にぱっくりと大きな傷が出来る。
俺が攻撃すると、ネコがひっかいたような傷が出来るだけだが、カムイの攻撃は簡単にエクスファックを追い詰める。
カムイとセイコウコウボウは挟み撃ちにするようにエクスファックを攻撃するが、カムイはセイコウコウボウが振った打撃の衝撃を浴びつつ、吹き飛びそうになりながらも前に出てエクスファックを斬っていく。
「カムイい!押し負けてるぞお!」
「く!うおおおおおおおおお!」
2人は勝負するようにエクスファックを攻撃する。
エクスファックが消えて、ドロップ品と魔石を吐き出した。
2人の先頭に残りの者は入れず見ていた。
『入れば邪魔になる』
そう思わせる戦いだった。
しかも2人はアーツを使っていない。
通常攻撃だけで、こんなに短時間でエクスファックを倒したのか!
あの2人がまだ遠くに感じた。
俺達は休養日を挟みつつダンジョンでレベルを上げてからダンジョンを出た。
一番レベルの低いヒメでもレベル112。
俺のレベルは143になった。
学園に戻ると、エースが揃っていた。
サミスを見るとファルナ・エリス・シルビアがサミスに抱きついた。
特にファルナは号泣して、サミスにしがみつくように強く服を握り、いつもと明らかに違う表情を見せた。
ファルナは、俺が転生する前にサミスを守れず、俺は死にかけた、そう思っているんだ。
今まで、苦しみを抱えてきたのかもしれない。
サミスがファルナを抱いて笑顔でなだめた。
ファルナが落ち着くと俺達を見て笑顔で言った。
「立派になったようですわね」
「セイコウコウボウやカムイのパーティーには全く追いついてないけどな」
「ですがわたくしより強くなっていますわよね?」
「どうかな?」
「レベルで見れば私達の方が高いわね。ハヤトもサミス、トレイン娘もソウルスキルを覚えているわ」
「頼もしいですわ」
「それと、ハヤトのスキルリセットはもう無いと思うわ」
「ええ、とれ、サミスが復活し、もう、後は伸びるだけですわね」
「すまない、早く、行こう」
カムイが割って入る。
「何かあるのか?」
「エクスファックが4体確認されましたわ。1体ずつ、歩いてこの地に接近していますのよ」
「歩いてか?斥候は無事なのか?」
「何故か斥候には反応せず、歩いて接近しているのですわ。これを機に教会ギルド長を決める試練を行うのですわ」
「なんだ?エクスファックの動きがおかしい。ダミーファックもアサヒとドリルを攫って行ったし、魔物の動きには見えない」
「ハヤトから見てどう見えていますの?」
「まるで、こっちを伺うような動き……実験」
「私にもそう見えるわね。何を企んでいるかまでは分からないのだけれど、何かを企んでいるように見えるわね」
「すぐ、移動だ」
「そうだな。詳しい話は移動しながら聞こう」
俺達は移動を開始した。
教会ギルド長の試験は次のようになる。
エクスファックが4体バラバラに時間差で迫っている。
各候補者が自分の教会騎士団を指揮してエクスファックと闘う。
エクスファックが妙な動きをしなければ、3つのチームが1回ずつ戦う事になるが、候補者は現状3名なので、最初の1体はファルナ陣営が倒す。
普通にまとまって4体同時に攻めてこないのは助かるけど、このまま時間差で来てくれるのか?
途中から急にエクスファックが動き出したら最悪ボロボロの展開になるだろう。
最悪ファルナ陣営がエクスファック1体と闘っている間に残りの3体がダッシュで近づいて来て乱戦になったらやばいと思う。
教会ギルド長候補者と揉めてこうなったようで、2人だけだった候補者にセイコウコウケンが参入してまた候補者が増えてるし、教会内部は日本の古い組織のようだな。
ファルナと話し合いで揉めて、解決できないレベルだ。
今の教会内部はぐちゃぐちゃになっているんだろう。
大体セイコウコウボウが辞めるような組織って、やばすぎるだろ!
ファルナ陣営は少数のメンバーしか連れて来ていない。
いるのは、
セイコウコウボウ
カムイとヒロイン2人のパーティー
ファルナ・エリス・シルビアのパーティー
そして俺達4人のパーティーだ。
11人しかいない。
この11人だけが防壁の外に出て、残りのファルナ陣営は防壁内部に待機している。
理由は、教会ギルド長候補者が危なくなると、エクスファックを押し付けて逃げる危険があった為だ。
セイコウコウケン以外の奴はそれをやるだろう。
なのでこちらも素早く下がれるように厳選されたメンバーだけで戦う。
俺達11人が前に出て、その後ろを3つの騎士団が防壁の外で見学する。
教会騎士団勢力に背中を見せて戦うのは気持ちが悪い。
それにさっきから2人の教会ギルド長候補がセイコウコウボウをバカにしている。
デーブが大きな声で言った。
「ふん!我の下につけば使ってやったのだがな!最近の若い者は粘り強さが足りない」
いやいや、お前の話を聞いてるけどデーブの方がよっぽどひどいだろ?
部下にパーティーを組ませて、自分は魔物を遠くから眺めて、命をかけて戦うパーティーを罵り、自分では何もしない。
こういう行動を繰り返してレベルだけは100を超えているらしい。
自分は安全な所から口だけ出して矢面には立たず、経験値を奪うようにレベルを上げていく。
粘り強さが足りないのはデーブの方じゃないか?
セイコウコウケンは戦いを控えて息を整えている為何も言わない。
だがもう一人の教会ギルド長候補、ハゲインがセイコウコウボウの批判を垂れ流す。
ハゲインの後頭部には髪が無く、日の光を浴びて輝いていた。
ハゲインもデーブと同じような人間だな。
セイコウコウボウは少しふて腐れたような顔をして聞こえないふりをしていた。
いや、聞かないようにしているな。
エクスファックが歩いて向かって来る。
セイコウコウボウが合図を待たずに走り出し、エクスファックにこん棒を振り下ろす。
「おりゃああああ!」
ドゴオン!
爆撃のような音と、空気の振動がこちらに伝わって来て、セイコウコウボウは一方的にエクスファックを殴る。
そのたびに爆発音が響き、上から振り下ろしたこん棒がエクスファックもろとも地面を叩いて、クレーターのような穴が出来ていた。
エクスファックが起き上がり、黒いオーラをまとった。
その瞬間にカムイが飛び出してくる。
カムイがエクスファックを斬ると、背中にぱっくりと大きな傷が出来る。
俺が攻撃すると、ネコがひっかいたような傷が出来るだけだが、カムイの攻撃は簡単にエクスファックを追い詰める。
カムイとセイコウコウボウは挟み撃ちにするようにエクスファックを攻撃するが、カムイはセイコウコウボウが振った打撃の衝撃を浴びつつ、吹き飛びそうになりながらも前に出てエクスファックを斬っていく。
「カムイい!押し負けてるぞお!」
「く!うおおおおおおおおお!」
2人は勝負するようにエクスファックを攻撃する。
エクスファックが消えて、ドロップ品と魔石を吐き出した。
2人の先頭に残りの者は入れず見ていた。
『入れば邪魔になる』
そう思わせる戦いだった。
しかも2人はアーツを使っていない。
通常攻撃だけで、こんなに短時間でエクスファックを倒したのか!
あの2人がまだ遠くに感じた。
11
お気に入りに追加
2,667
あなたにおすすめの小説
深刻な女神パワー不足によりチートスキルを貰えず転移した俺だが、そのおかげで敵からマークされなかった
ぐうのすけ
ファンタジー
日本の社会人として暮らす|大倉潤《おおくらじゅん》は女神に英雄【ジュン】として18才に若返り異世界に召喚される。
ジュンがチートスキルを持たず、他の転移者はチートスキルを保持している為、転移してすぐにジュンはパーティーを追放された。
ジュンは最弱ジョブの投資家でロクなスキルが無いと絶望するが【経験値投資】スキルは規格外の力を持っていた。
この力でレベルを上げつつ助けたみんなに感謝され、更に超絶美少女が俺の眷属になっていく。
一方俺を追放した勇者パーティーは横暴な態度で味方に嫌われ、素行の悪さから幸運値が下がり、敵にマークされる事で衰退していく。
女神から英雄の役目は世界を救う事で、どんな手を使っても構わないし人格は問わないと聞くが、ジュンは気づく。
あのゆるふわ女神の世界管理に問題があるんじゃね?
あの女神の完璧な美貌と笑顔に騙されていたが、あいつの性格はゆるふわJKだ!
あいつの管理を変えないと世界が滅びる!
ゲームのように普通の動きをしたら駄目だ!
ジュンは世界を救う為【深刻な女神力不足】の改善を進める。
念のためR15にしてます。
カクヨムにも先行投稿中
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
【完結】俺のセフレが幼なじみなんですが?
おもち
恋愛
アプリで知り合った女の子。初対面の彼女は予想より断然可愛かった。事前に取り決めていたとおり、2人は恋愛NGの都合の良い関係(セフレ)になる。何回か関係を続け、ある日、彼女の家まで送ると……、その家は、見覚えのある家だった。
『え、ここ、幼馴染の家なんだけど……?』
※他サイトでも投稿しています。2サイト計60万PV作品です。
才能オールF冒険者の俺は遭難してバリア魔法が覚醒した~胸糞NTRされたヒロインが嫁になった上、むかつくあいつはざまあされる~
ぐうのすけ
ファンタジー
※注意 胸糞NTRのダークファンタジー要素有り
現代に異界が出現して魔力が溢れ人類は覚醒した。
それから5年が経ち、冒険者高校の卒業をまじかに控えた仙道優也は無能と馬鹿にされながらも異界探索に向かう。
そこで突如、大量のモンスターが発生しクラスメートを襲う。モンスターの群れに飛び込みクラスメートを助ける優也だったがクラスメートは優也をおとりにしてその場から逃げ出した。
遭難し、力尽きかけた優也の前にタワーが出現し、そこに避難する。
「そうか、クズを助けても意味がない!俺が馬鹿だった!」
攻撃スキルを持たない優也のスキルが覚醒し、成長していく。
キツネ耳の不思議な女性、雪女のような女性、幼馴染、ギルドの受付嬢を助け、ハーレムを築いていく。
一方優也をバカにしていたクラスメートの勇也は衰退し追い詰められていく
最弱のオールFランクが覚醒して成り上がる現代ダークファンタジーが今始まる!
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる