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第142話

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【王国歴1000年春の月70日】

 俺は寝て過ごした。
 嫌な予感がしたのだ。
 出来るだけ動かず、弾丸をチャージしていく。
 魔力ポーションは副作用もあるので使わず、動かず、MPが回復するたびに弾丸をチャージする。

 そして夜になりあたりが暗くなると、その予感は当たった。

 ファング率いるアサシンギルドが他の盗賊ギルドを襲撃したのだ。
 このまま放置すれば他の者にも被害が出る為、エース部隊が襲撃を仕掛けることが決まった。

「出陣ですわ!」

 セイコウコウボウ・カムイなどのエースは犯罪者ギルド鎮圧の為に出かけ、更に多めに残た護衛すら削られる事件が起きた。

「大変です!王城が襲撃を受けています!敵は盗賊ギルドです!」
「ハヤトさん!指示を!」

 俺は留守を預かり、臨時の指揮官をする事が決まっていた。
 この学園には護衛の兵士以外、学園生と訓練が十分でない新兵しかいない。
 戦力の分散は悪手だ。

「全員貴重品を持った上、武装して城の鎮圧に向かう!」

 くそ、敵の思うような展開になっている。
 5つある犯罪者ギルドの内、大きな勢力2つが闘争を開始し、更に城を襲撃しているのも犯罪者ギルドだろう。
 最低でも3つの犯罪者ギルドが動いている。

 しかも犯罪者ギルドが結託していた場合、4つ、最悪5つすべてが悪事を働いている可能性すらある。

 ここまで同時にいくつもの犯罪者ギルドが動くのは不自然だ。
 犯罪者ギルドに中に知略に優れたやつがいる。
 そう考えるのが自然だ。

「ヒメ、調子はどうだ?」
「ほとんど治っているよ」

 俺はヒメとみんなを連れて城に向かう。


 俺はステータスを開いた。

 ハヤト 男
 レベル:50
 ステータスポイント:0
 スキルポイント:0
 ジョブ:ハイブリッド
 体力:100
 魔力:100
 敏捷:100  
 技量: 70 
 魅力:130  
 スキル・ハイブリッドの紋章LV10・リジェネLV10・経験値取得増加LV10・感知LV10・刀LV10・カウンターLV10・ステップLV10・シャドーLV10・EXスキル(レベル55で解放)・きゅう???
 ハイブリット武装 
 刀:300 
 ハンドガン:100(10/10発) 
 ミリタリージャケット:200
 回復弾丸:3/4発(武具の耐久力とハンドガンの弾数を回復する)
 強化弾丸:2/2発(武具の攻撃力・防御力を技量と同じ秒数倍にする)


 戦力に不安がある。
 後10日もあれば余裕で戦える自信があった。
 だが、敵は待ってはくれない。
 ヒメの周りは護衛が守っている。
 でも、乱戦になれば守りは崩されるだろう。

 城に向かうが俺達は明らかに誘い込まれている。
 今城は宝が置いてあるわけでも、王がいるわけでもない。
 実質内政と役所のような手続きを行う場所になっている。
 狙う意味が無いのだ。

 城に着くと、犯罪者たちが城を襲撃していた。

「へへへ!城を落として宝を奪え!」
「宝石はあたいのものだよ!」
「情報通り守りが甘い!今がチャンスだわよ!」

 偽情報に踊らされているか!
 こいつらを倒して消耗した後、真の敵が姿を現す!

 俺は直感的にそう思った。

 こいつらと闘えば消耗する。
 だが、犯罪者を鎮圧しなければ文官が殺されて内政が止まる。
 そしてファルナが追い込まれてしまう。
 鎮圧するしかない!

「総員!攻撃開始だ!」

 学園生と新兵が攻撃を開始する。

「カースウォー!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!」
「カースウォー!アイス!アイス!アイス!アイス!」
「カースウォー!ウインド!ウインド!ウインド!ウインド!」

「戦いが終わっても魔力ポーションは飲んでおけ!戦士部隊突撃!」

 俺は魔法攻撃の強襲が終わると、近接部隊の戦闘を走って突撃した。

 短剣を持った犯罪者を斬り殺していく。

「ぐへええ!」

『レベルが50から51に上がりました』

『レベルが51から52に上がりました』

『レベルが52から53に上がりました』



「鎮圧は完了した。油断するな!魔力ポーションを飲んでおけ!傷ついた者はポーションを飲め!」

 城に接近する気配を感じた。
 真の敵か。

 城門は壊されていた。
 だが、ここで乱戦になるより城の中に入った方が地の利はある。

「全員門の中に入れ!次の敵が来るぞ!遠距離攻撃を出来る者は上に上がれ!窓から狙い撃ちするんだ!」


「私の計算通りだ。ヒメは貰う」
「おいおい!雑魚しかいねーじゃねえか!余裕だな!」

 ゲームに出てくる盗賊ギルド長、ダーク!
 そして、スティンガーの息子、ドリル!

 ようやく真の敵が姿を現したか。
 ダークは序盤で倒す敵だが、恐らくゲームより強い!
 闇魔導士が魔導士に統合されたことで強化されているのだ。

 そしてドリルは学園の納品貢献度ランカーだ。
 弱いわけがない。
 アサヒをぼこぼこに出来る時点でレベルは高いだろう!

 俺は息を上げながら、護衛の兵士と共に門の下に立つ。
 近接戦闘を出来る者が足りない。

 敵も向こうの方が多い!


 ハヤト 男
 レベル:53
 ステータスポイント:0
 スキルポイント:0
 ジョブ:ハイブリッド
 体力:100
 魔力:100
 敏捷:130  
 技量: 70 
 魅力:130  
 スキル・ハイブリッドの紋章LV10・リジェネLV10・経験値取得増加LV10・感知LV10・刀LV10・カウンターLV10・ステップLV10・シャドーLV10・EXスキル(レベル55で解放)・きゅう???
 ハイブリット武装 
 刀:300 
 ハンドガン:100(10/10発) 
 ミリタリージャケット:200
 回復弾丸:3/4発(武具の耐久力とハンドガンの弾数を回復する)
 強化弾丸:2/2発(武具の攻撃力・防御力を技量と同じ秒数倍にする)
 


 ダークとドリルを見て、ステータスポイントを敏捷に振った。
 対魔導士、そして、槍の速いモーションに対応する為だ。

 俺は刀ではなく、ハンドガンを構えて対峙した。
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