NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ

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第119話

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 俺はセイコウコウボウの左わきに抱えられながら城に連れて行かれる。

「待て!酔う、少し気持ちが悪い!」

 お前の能力値が高すぎるんだよ!

 風圧が痛いんですけど!

 息が苦しいんですけど!

「もうすぐもうすぐ」

 こうしてあっという間に王城にたどり着いた。
 王城は文官が使用する政務部屋と化しており、ファルナは複数のプロジェクトを同時にこなし、管理していた。

 クラスメートの女子が話しかけてくる。

「ハヤト?どうしたの?」
「闘技場から連れてこられて具合が悪い」

「ファルナあああ!!!ハヤトをダンジョンの2階に行かせるんだあああ!!!」

 王城にセイコウコウボウの声が響き渡るとファルナが走って来る。

「聞こえていますわ!政務の邪魔です!騒ぎを起こすのはよくありませんわ!」
「ハヤトをダンジョンの2階に行かせるんだ!」

「話を聞きなさい!」
「ま、待て、セイコウコウボウ、まず大声は出さないと言ってくれ」
「もう出すわけないじゃないか」

「今出していたから言っているんだ!お前が大声を出したから信頼が無いんだ」
「ファルナが来たからもう大きな声は出さない。ハヤトをダンジョンの2階に行かせるんだ!」

「まず事情を聞きたいですわ」
「ハヤトはもう2階に行く力を持っている」

 俺は自分のステータスを開示した。

「ハヤトとセイコウコウボウが手を組んで、わたくしを騙そうとしている可能性もありますわね」

 ファルナがジト目で俺とセイコウコウボウを見た。

「セイコウコウボウと組むわけが無いだろ!」
「少し魅力以外の能力値が低い気がしますわ」
「大丈夫大丈夫、僕が上げてくるよ」

 そう言ってセイコウコウボウは俺を左わきに抱えてダンジョンに走る。

「だからそれやめろって!酔うんだよ!」

 セイコウコウボウは俺の話を聞かず走り出す。

「お、お待ちなさい!」



 俺はセイコウコウボウに抱えられてダンジョンの2階に着いた。
 そして俺の口に魔力ポーションを詰め込むように入れる。

「んぐ、ごぼ!」
「これでMPは回復するから、魔物を呼んでくるよ」

「待て、少し酔っている」
「大丈夫大丈夫」

 俺は知っている。
 セイコウコウボウはスパルタだ。


 休みながら待つとセイコウコウボウは8体の魔物を連れてきた。
 ほら来た!
 普通上の階に来ていきなり8体も引っ張って来るか?

「ほら!どんどん連れてくるから早く倒さないと!」

 俺は素早くカートリッジの紋章を発動させ、魔力弾丸を作り手の甲に押し当てた。
 刀の耐久力が回復する。

 幸い1階も2階も同じ種類の魔物が出てくる。

 俺はスピードラビットを袈裟斬りにして倒した。

 マジックブルの魔法を避け、スピードラビットを倒す。

「うおおおおおおおおお!!」



『レベルが10から11に上がりました』

「また引っ張ってきたよー!」

 後ろには12体の魔物がいる。


 俺は急いでポイントを振り、魔力弾丸を生成して武具の耐久力を回復させた。

 俺は12体の魔物を倒すと、セイコウコウボウが笑顔で俺に魔力ポーションを差し出す。

「12本あるから全部使って欲しい。副作用で頭が痛くなるだけで今日はもっとレベルが上がるね」

 セイコウコウボウは満面の笑みで言った。
 これって、全部使い切るまで帰るなって事だよな?

 その後も俺はレベル上げのスパルタ特訓を繰り返し、俺は意識を失った。





【王国歴1000年春の月29日】

 ここ、は?
 あれ、記憶が無い。

 俺は何で、自分の部屋で寝てるんだ?

 俺は無意識にステータスを開く。


 ハヤト 男
 レベル:13
 ステータスポイント:0
 スキルポイント:1
 ジョブ:ハイブリッド
 体力:20
 魔力:20
 敏捷:20  
 技量:18  
 魅力:52  
 スキル・攻の紋章LV3・防の紋章LV3・銃の紋章LV3・収納の紋章LV3・カートリッジの紋章LV3・リジェネLV3・経験値取得増加LV7・強化の紋章LV0・きゅう???
 武器 刀:90 ハンドガン:30(最大10発) 防具 ミリタリージャケット:60


 レベルを11にした所までは覚えている。
 でも、なんで13になってるんだ?
 俺は汗が出てくる。

 セイコウコウボウに殺されかけたんだ。
 あいつは『大丈夫大丈夫』と言って容赦なく魔物を押し付けて来て、俺は何度も魔力ポーションを飲み、頭痛を感じながら必死で戦っていた。

 俺は恐らく、途中から意識が混濁しながら戦っていた。
 記憶が無くなるってなんだ?

 それに、頭が痛い。
 魔力ポーションを飲みすぎた。
 筋肉痛で体が痛い。

 腕を動かすと体がきしむ。
 柔らかい感触を感じた。

「エリス!」
「やあ、おはよう」

「おはよう、俺は、記憶が途中から無いんだ」
「あー、セイコウコウボウがハヤトを運んで帰ってきたんだ。それでね、『僕が育ててあげたよ』と言って嬉しそうに話していたんだ。その後ファルナと教会の人に怒られていたよ」

 セイコウコウボウはそういう事をする奴だ。
 セイコウコウボウが子供のように怒られる姿も目に浮かぶ。

「大丈夫かい?」
「魔力ポーションをたくさん飲んで、意識が混濁するまで戦っていた。頭と体が痛い」
「うん、今日はゆっくりしよう。学園も休みだよ」
「そうだな。今日はゆっくりしよう」

 エリスが俺に抱きつく。
 俺の体が反応する。

 く、俺は、休めるのか!?
 俺はその日の大半をベッドで過ごした。



【王国歴1000年春の月30日】

 チュンチュンチュン!
 俺とエリスは朝日で目覚める。

 コンコン!

「入ってくれ」

「失礼しますわ。体の具合は大丈夫ですの?」
「大丈夫だ。大分回復した」

「ゆっくり休めましたの?」
「休めた」

 エリスと一緒にベッドの上で多少の運動はしたけど、ゆっくりできた、出来たのだ!

「でも、悪い事ばかりでもない。レベルが3つも上がった」
「そうですのね。明日からダンジョンの2階に行っても大丈夫ですわ」
「そうか」

「あら、嬉しくありませんの?」
「セイコウコウボウに連れて行ってもらって意識が混濁したからな。嫌な事を思い出した」

「ふふふ、ハヤトはそのくらいでちょうどいいかもしれませんわね」

 そう言ってファルナは部屋を出た。

 俺は言いたいことがあった『ファルナ、責任を感じて頑張りすぎる必要は無いんだ』そう言いたかった。
 でも、そう言ってしまったら、ファルナはますます頑張ってしまう、そんな気がした。

「ハヤト」

 エリスが俺に密着して言った。

「一緒にダンジョンの1階に行きたいんだ」

 ダンジョンの2階じゃなくて1階か。
 それは、ダンジョンでエリスとスルってことだ。
 こんなに体を密着させて、耳元でささやかれたら、もう止められない。

 俺とエリスは、ダンジョンに向かった。







 あとがき
 今日はお盆です!
 カクヨムとの公開話数が離れてきているので追加投稿をしていきます。


 
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