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第93話
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皆座って休む。
「近くに25体ほど魔物の反応がある。俺のパーティーのメンバーはレベルが上がったからパーティーチェンジしてくれ」
「ハヤト君、休もうよ」
「敵感知に魔物の反応があると気になってしまう。俺がレベルの低いメンバーとパーティーを組んで俺だけで倒してくる」
俺は素早くパーティーを組み直して魔物を片付けて戻った。
「お疲れ様です!」
トレイン娘が出迎える。
「休んでて良かったんだぞ」
「出迎えたかったんです!」
「そうか、出迎えて貰えるのも明日までかもな」
「代償ですか?」
「そうだな」
「私はハヤトさんがレベル1になっても、スキルを全部失っても、子供になっても、何があっても出迎えますよ」
「子供になるは考えてなかったけど、そういう可能性もあるか」
「女神なら何でも出来ますよ」
「逆にどんな代償があるか楽しむのもいいかもな」
「そうですよ!天使になったり、精霊になったり、ワクワクしますよね」
「何でもありか。女神だからな」
女神か。
ゲームでは声しか出てこないけど、本当にいるんだよな?
この世界はゲームと考えるにはあまりにリアルすぎる。
何でゲームがあるんだろう?
ゲームを元に作られた世界なのか?
トレイン娘が突然俺に抱きついた。
「ハヤトさん、代償が落ち着いたら、温泉に行きましょう。ダンジョンの1階もいいですよね」
「そうだな、俺が男の姿でいたらな。子供でも無理だし」
「女神さまにお願いします。ハヤトさんがハヤトさんのままでいるようにお祈りしますね」
「明日のお楽しみだ」
俺は不安を覆い隠すように大きめの声で言った。
俺とトレイン娘が皆の元に戻ると、教会騎士団の男がいた。
ファルナと話を始めた。
「こちらはダンジョンの5階で苦戦していますわ。そちらの動きを教えて欲しいのですわ」
「うむ、アルナがダンジョンから出た瞬間にアルナを連行する」
「それは助かりますわ」
「だが、これは時間稼ぎにすぎん。数日で釈放されるだろう」
「それでも助かりますわ」
教会騎士団の男が帰っていく。
ファルナの顔が少し明るくなった。
俺達は明日の午前中まで魔物を倒し、うさぎ亭に戻った。
◇
【王国歴999年冬の月90日、うさぎ亭】
みんな笑顔でうさぎ亭に入る。
「今日が終われば代償です!今日の夕食は少し豪華にしたいです!」
「そうですわね。買い出しに行きますわよ」
「転移者へのありがとうパーティーです!」
トレイン娘が笑顔で言ってみんなが盛り上がる。
「皆で買い出しに行こう!ハヤトとヒメ、アオイはゆっくりしていてね」
みんなが出かけて行った。
俺とヒメ、アオイだけがビップ対応を受ける事となった。
他のクラスメートの女子はみんなと一緒に出掛けて行った。
「この世界に来てまだ一カ月くらいしか経っていないのに、長くいたような気がするね」
「色々、あったからな」
「ありすぎたくらいよ。もっとのんびり過ごしたかったわ」
「俺の計画だと、最初だけレベルを上げて、後はのんびりする予定だった」
「のんびりしないよね?」
「そうはしないでしょう?」
「え?いやいや、のんびりする予定だったんだ」
「ハヤトは1つ解決しても次の何かが気になる人間よ」
「そうだよ。ずっと何かをやってるよ」
今同じテーブルで話をしているのが不思議に感じる。
俺は学校で目立たない存在で、学校の人気ナンバー1とナンバー2と一緒に話しているのに違和感を感じてしまう。
俺はヒメとアオイを見た。
本当に2人とも美人だよな。
ヒメがきゅうを撫でている。
「……きゅうか」
「どうしたの?」
「代償できゅうが消えたりしないのかな?」
「だ、大丈夫よ!」
「ハヤト、気にしても結果は変わらないわ。考えても未来は変わらないのよ」
言っている事は分かる。
コントロールできない事を考えるより、自分で変えられる部分を考えた方が効果的だ。
でも、『代償』って聞くと怖く感じる。
パーティーが終わって、
日付が変わると、
代償が始まる。
「近くに25体ほど魔物の反応がある。俺のパーティーのメンバーはレベルが上がったからパーティーチェンジしてくれ」
「ハヤト君、休もうよ」
「敵感知に魔物の反応があると気になってしまう。俺がレベルの低いメンバーとパーティーを組んで俺だけで倒してくる」
俺は素早くパーティーを組み直して魔物を片付けて戻った。
「お疲れ様です!」
トレイン娘が出迎える。
「休んでて良かったんだぞ」
「出迎えたかったんです!」
「そうか、出迎えて貰えるのも明日までかもな」
「代償ですか?」
「そうだな」
「私はハヤトさんがレベル1になっても、スキルを全部失っても、子供になっても、何があっても出迎えますよ」
「子供になるは考えてなかったけど、そういう可能性もあるか」
「女神なら何でも出来ますよ」
「逆にどんな代償があるか楽しむのもいいかもな」
「そうですよ!天使になったり、精霊になったり、ワクワクしますよね」
「何でもありか。女神だからな」
女神か。
ゲームでは声しか出てこないけど、本当にいるんだよな?
この世界はゲームと考えるにはあまりにリアルすぎる。
何でゲームがあるんだろう?
ゲームを元に作られた世界なのか?
トレイン娘が突然俺に抱きついた。
「ハヤトさん、代償が落ち着いたら、温泉に行きましょう。ダンジョンの1階もいいですよね」
「そうだな、俺が男の姿でいたらな。子供でも無理だし」
「女神さまにお願いします。ハヤトさんがハヤトさんのままでいるようにお祈りしますね」
「明日のお楽しみだ」
俺は不安を覆い隠すように大きめの声で言った。
俺とトレイン娘が皆の元に戻ると、教会騎士団の男がいた。
ファルナと話を始めた。
「こちらはダンジョンの5階で苦戦していますわ。そちらの動きを教えて欲しいのですわ」
「うむ、アルナがダンジョンから出た瞬間にアルナを連行する」
「それは助かりますわ」
「だが、これは時間稼ぎにすぎん。数日で釈放されるだろう」
「それでも助かりますわ」
教会騎士団の男が帰っていく。
ファルナの顔が少し明るくなった。
俺達は明日の午前中まで魔物を倒し、うさぎ亭に戻った。
◇
【王国歴999年冬の月90日、うさぎ亭】
みんな笑顔でうさぎ亭に入る。
「今日が終われば代償です!今日の夕食は少し豪華にしたいです!」
「そうですわね。買い出しに行きますわよ」
「転移者へのありがとうパーティーです!」
トレイン娘が笑顔で言ってみんなが盛り上がる。
「皆で買い出しに行こう!ハヤトとヒメ、アオイはゆっくりしていてね」
みんなが出かけて行った。
俺とヒメ、アオイだけがビップ対応を受ける事となった。
他のクラスメートの女子はみんなと一緒に出掛けて行った。
「この世界に来てまだ一カ月くらいしか経っていないのに、長くいたような気がするね」
「色々、あったからな」
「ありすぎたくらいよ。もっとのんびり過ごしたかったわ」
「俺の計画だと、最初だけレベルを上げて、後はのんびりする予定だった」
「のんびりしないよね?」
「そうはしないでしょう?」
「え?いやいや、のんびりする予定だったんだ」
「ハヤトは1つ解決しても次の何かが気になる人間よ」
「そうだよ。ずっと何かをやってるよ」
今同じテーブルで話をしているのが不思議に感じる。
俺は学校で目立たない存在で、学校の人気ナンバー1とナンバー2と一緒に話しているのに違和感を感じてしまう。
俺はヒメとアオイを見た。
本当に2人とも美人だよな。
ヒメがきゅうを撫でている。
「……きゅうか」
「どうしたの?」
「代償できゅうが消えたりしないのかな?」
「だ、大丈夫よ!」
「ハヤト、気にしても結果は変わらないわ。考えても未来は変わらないのよ」
言っている事は分かる。
コントロールできない事を考えるより、自分で変えられる部分を考えた方が効果的だ。
でも、『代償』って聞くと怖く感じる。
パーティーが終わって、
日付が変わると、
代償が始まる。
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