NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ

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第86話

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「ふー!ふー!」

 俺はアルナを睨みつけた。

『デスモードが解除されました。呪いLV5を受けました』

「リカバリー!リカバリー!リカバリー!」

 月光の効果はとっくに切れ、カースウォーの効果も切れた。
 異常解除のポーションを飲む。

『呪いLV2からLV1になりました』

 体の調子が……悪い。
 ポーションを飲みすぎた。
 闇魔法を使いすぎた。
 何度も避けてカウンターを決める為に集中力を使いすぎた。

 無理をしすぎた。

「タートルヘッド!早く出なさあい!」

 セイコウコウボウがジャンプして俺の目の前に着地した。
 そして、俺の顔を見る。

「次は、勝てないか、いや、これこそ殺し合い。続ける方が面白い。いいよ!闇魔法の必死な戦いは心が躍る!もっと見たい!はははははははははははは!」

「待つのですわ!まだアサヒの首が届いていませんわ!待つべきですわ!」
「分かったよ!次来なかったら待つ!」

 そう言ってセイコウコウボウはジャンプして観客席に戻った。
 騒ぐファルナをアオイが止める。

「今騒いだら殴られるわ」
「ですが!これはあんまりですわ!」
「この世界そのものがそういう世界なのよ」

 そう言ってアオイはファルナの口を手でふさいだ。
 ファルナがおとなしくなる。
 アオイの言葉で、ファルナは王族でありながら現状を変えられない自分を責めてしまうのだ。

「リカバリー!」

 俺は呪いを完全に解除した。

「セイコウコウボウ様!続けますが宜しいですか!?」

 審判が叫ぶ。

「いいよ~!」

 セイコウコウボウは笑顔で話し続けた。

「ハヤトか、いいねえ。命を削っているよ!闇魔法を全部使ったハヤトはHPを削った後のエクスファックのように見えるよ、でももう、闇魔法は満足に使えない。次は両方が命を削り合う戦いになるよ」

 セイコウコウボウはにやにやと笑った。

「ハヤト、おいどんは始めからアーツを惜しみなく使うでごあす!フィンガークエイクを一瞬で倒した今、ハヤトは我らの敵にして脅威!魔力が回復する前に殺すでごあすううううううううううううううううううううう!!」

「……」

 魔力が足りない。
 まだ回復しない。
 使えてもカースウォーを1回だけか。

「決闘!開始!」

「モーションアップううううううううう!」

 ファルナの顔が引きつって叫んだ。

「格闘家の通常攻撃とアーツ攻撃の速度を速める上級スキルですわ!」

 俺とタートルヘッドが攻撃を繰り出し合う。

 俺のカウンターをタートルヘッドがカウンターで相殺する。

「正拳突きいいいいい!」
 
 アーツをカウンターで返すが、衝撃で骨がきしむ。

「前蹴りいいいい!!」

 ステップで躱しきれず、腕をかすっただけで衝撃を受けて後ろに飛ばされる。

「コンビネーション!」

 パンチと蹴りの連撃アーツか!
 ステップとカウンターで対処するが1撃を軽く受けた。
 軽く受けただけで体がきしむ。

「アーツタイム!」

 一定時間格闘家のスキルをクールタイムを無視して使えるスキルだ。
 格闘も刀もタイマン向けだ。
 お互い攻撃のスピードが早い特性がある。
 アーツを使われたら厳しい。

「コンビネーション!前蹴りい!正拳突き正拳突きいい!」

 戦いの経験が俺に危機を知らせる。
 カースウォーを使わなければ死ぬ。

「ごおおおおおお!カースウォー!」

 お互いに攻撃を繰り出し合い、お互いに傷ついていく。
 
 何度も命を奪い合う為に攻撃を続けた。

 お互いのスキルが切れ、それでも攻撃をやめない。



「もうカースウォーは切れているでごあすうううううううううううううううう!!!」
「お前のモーションアップも切れている!」

 お互い魔力が切れ、通常攻撃の撃ち合いになる。

 余裕が無くなり頭がぼーっとしてきた。

 集中力が切れてきている。

 動きをスローモーションに出来ない。

 体に力が入らない。

 意識が遠のく。

 その時、刀の軌道が見えた。
 その刀の軌道の通りに刀を振る。

 タートルヘッドに袈裟斬りが直撃した。
 何度も軌道が見える。
 軌道に合わせて刀を振ると何度も刀がタートルヘッドに吸い込まれるように当たっていく。

 これは、スティンガー戦で感じていた俺の死のイメージ、それが相手の死にも使えるようになったのか?

 集中力が切れ、時間がスローモーションにならない。 
 でも、断片的に相手の軌道と自分の攻撃の軌道両方が見える。

 体が、生きようとしている!

 後先考えず、生きようとしている!
 
「ぐっふう!なんでごあすか!」

 俺は軌道の通りに刀を振った。

 何度も力の入らない腕で剣を振り、何度も攻撃を避け、カウンターを決め、何度も攻撃を当て続けた。

『レベルが30から42に上昇しました』

 タートルヘッドが倒れる。

「ふー!ふー!こひゅー!」

 息が苦しい。

 セイコウコウボウが僕の前にいた。
 俺は、一瞬、気を失っていたのか。

「これはだめだね~。決闘は中止だよ」

 俺は、気を失った。




【アオイ視点】

 ハヤトが気を失うとトレイン娘が走ってハヤトを抱きしめ、シスターちゃんの元に走った。

 セイコウコウボウの中止発言にアルナが怒る。

「はあ!何言ってるのお!これからじゃないの!」
「アサヒの首は?僕は1回アルナを甘く見てタートルヘッドの決闘を許したよ。でもこれ以上約束を破るならアルナ側に罰が必要だね」

「もうすぐ持って来るわあ!」
「すぐに持って来るって言ってまだだよね。お前から死ぬか?なあ!」

 セイコウコウボウがアルナに向かって歩いていく。

 ホースパワーが戻って来る。


「ねえ!アサヒの首はどこよ!どこなのお!?」
「申し訳ありません!邪魔が入り、私は殺されかけました」

「教会騎士団ね!ねえ!そうよねえ!ホースパワーを苦戦させられるのは教会騎士団しかいないわよ!」

「ははは!ぎゃははははははははは!なんのことかなあ?人のせいにするのは良くないねえ!ぎゃはははは、必死すぎて笑える~~~!」

 セイコウコウボウの機嫌が戻って笑い出す。

「セイコウコウボウううううううううううううううう!」
「僕も暴れたくなってきたなあ!4昇天と決闘しようか。ハヤトの代わりにさあ!ハヤトの闘いを見てると、僕も暴れたくなってくるよ」

「ねえ!何を言っているのお!」
「わっかんあいかなあ?アルナじゃなく、4昇天を殺して罰を無しにしてあげようって言ってるんだよ」

 アルナの笑顔が消え、狂気をむき出しにした目でセイコウコウボウを見た。

「それって僕と闘いたいって事かな?それとも謝って4昇天で手を打つかい?10秒以内に選ばせてあげるよ~。10,9,8」

「4昇天!前へ!」
「残念だな~はあ!はあ!今からアルナを殺したくなってくるよ。アルナの見た目と戦闘力だけは好みだから苦しむ顔を見ながらじわじわ殺したいなあ。君も同じような事をしてるんだから文句は言えないよねえ!はあ!はあ!」

 アルナは急いで帰っていった。

 そしてセイコウコウボウは2人を相手に、余裕で、楽しみながらいたぶるように4昇天の2人を殺した。

「アルナを超える狂気のおかげで、バトルマニアのおかげで助かったのね。今だけは」

 私は体調不良と恐怖で体が震えてセイコウコウボウに恐怖した。
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