NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ

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第71話

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「では、今日はアオイとハヤトさんが儀式の間で過ごすのです」

 俺とアオイは儀式の間に移動した。

「あら、ベッドに座らないの?」

 アオイはベッドに座ってベッドをぽふっと叩いた。
 俺はアオイの隣に座る。

 水差しには水が汲まれ、室内は掃除され綺麗だった。

「アオイはゲーム経験者か?」
「そうね、プリンセストラップダンジョン学園・NTRよね?」
「お前もか」

「お互いゲーム経験者ね。所で、私のステータスが知りたいのよね?」
「そうなる」

 俺は分析スキルを使用した。
 アオイが俺の耳に口を近づけてささやく。

「分析スキルのLV10ね」

 俺の思考が読まれている事がある。
 全部読まれているわけではないと思うが、アオイの予測的中率は高い。

「そうだ。俺のステータスは内緒だ」
「ええ、だから耳元でささやいているのよ」

「……集中してステータスを見たい」
「あら?私が居るとドキドキするのかしら?」

 お前の魅力だけじゃなくてお前の存在自体が怖いんだよ!

「アオイのステータスをじっくり見たい」
「いいわよ、じっくりねっとりと見ればいいわ」

「……」

 その言い方は絶対にワザとだ。
 俺はアオイのステータスを見た。



 アオイ 女
 レベル:110
 固有スキル 俊足ネコ:LV10
 ジョブ:槍使い
 体力:230 +50 
 魔力:150 +50
 敏捷:230 +250
 技量:230 +50
 魅力:130 
 名声:130  
 スキル・槍術:LV10・罠感知:LV10・敵感知LV10・隠密:LV10・偽装:LV10・分析:LV10・投てきLV10・ステップ:LV10・カウンター:LV10
 武器 バルキリーランス:600 ・防具 淫魔のタイツ:400



 つよ!強い!
 能力値は俺より上だ。
 自分のステータスも表示する。
 実際見比べて比較したいのだ。



 ハヤト 男
 レベル:1
 固有スキル きゅう:LV9
 ジョブ:斥候
 体力:1+100  
 魔力:1+250 
 敏捷:7+350  
 技量:1+100  
 魅力:0+100 
 名声:0+100  
 スキル・闇魔法:LV10・刀剣術:LV10・聖魔法:LV10・斥候術:LV10・超人体:LV10・ステップ:LV10・カウンター:LV10 
 武器 輪廻の刀:400 ・防具 漆黒の衣:150 
 斥候の紋章 ・耐性の紋章




 固有スキル俊足ネコか。
 敏捷を大きくアップし、その他の能力も上げる強スキルだ。

 更に槍スキル4種をスキル統合している。
 槍スキルの攻撃は体力依存ではあるが、特性はその速さだ。

 ショートスティングとロングスティングの動きも、槍のモーションも速い。
 更に一定時間速度を上げるソニックタイムも速さ重視なのだ。
 俺は槍の方向転換しずらく、直線的な動きが苦手で使っていないが、相性の良い者が使うと槍は強い。

 俺より強い武具を装備し、高い体力で攻撃力を上げ、高い敏捷で高速で何度も敵を突き刺す。
 更に技量も高いので何度もクリティカル判定が出るだろう。
 魔力以外全部アオイの方が強い。

 しかも斥候スキルを多く取得していて、隠れて動き、敵の能力を掴み、自分の能力は偽装する。
 用心深いな。
 俺も同じことをしているが……

 後気になるのは淫魔のタイツの防具だ。
 これは、ダミーファックの触手をたくさん取ってこないと作れない。

「アオイ、ダンジョンの何階まで登ったんだ?」
「8階よ」

「そうか、8階でたくさん敵を狩って頑張ってレベルを上げたって感じだよな?」
「そうね」

「確認なんだけど、1億魔石あれば、レベルリセット出来て、またスキルポイントを取得できるけど、スティンガーの斥候に見張られていたからそれが出来なかったと考えていいか?」

「そうなるわね。レベルリセットは1回しかしていないわ。レベルリセットを繰り返して、万全の状態でスティンガーと闘えば、私は負けなかったわ」
「だろうな。最後に1つ、能力値は100ポイント以上差を付けられないのはゲームと同じか?」
「同じよ」

 ステータスポイントを振って能力値を上げることが出来るが、全部1つの能力に特化することは出来ない。
 例えば、俺の魅力と名声が0ポイントのまま、敏捷の値を100を超えて上げることは出来ない。
 敏捷の値を101以上に上げるには、魅力と名声に振って、下の能力値との差を100以下にする必要がある。

 アオイの体力・敏捷・技量の能力値が全部230で、魅力・名声が130なのはその為だ。

 俺はアオイを見つめた。

「何よ」
「俊足ネコのエフェクトを出してくれ」

「私の猫耳に興味があるのかしら?」
「出してくれ」

「私とそういうプレイがしたいのかしら?」
「命令するけどいいか?」

 アオイは嫌そうな顔をしつつ、俊足ネコのエフェクトを出現させた。

 アオイの耳に猫耳がついて、後ろには尻尾が見える。
 似合いすぎる。
 俺はアオイの耳を触った。

「あ、くすぐったいわよ!」
「おお!感覚もあるのか!」

 俺は尻尾も触る。
 
「んあ!ちょっと!」

 尻尾と耳は敏感なようだ。
 アオイには負けてはいけない気がする。
 このくらいはしてもいいだろう。

 アオイの肌が赤くなる。

「私の事を怖がっているくせに!何なのよ!」
「悪かった。でも、アオイの言う通りで、俺はアオイの事が怖い。アサヒと同じカテゴリーだ」

「それは心外ね……あまり自分の事を話すのは好きじゃないのだけれど、少しだけ私の昔の事を話すわね」
「分かった」

 アオイは自分の事をあまり話さない。

 ネコみたいに弱みを見せない気がする。

 そのアオイが自分の話をするんだ。

 聞いておいた方がいいと思った。

「わたしのお母さんは、ストレスで自殺したわ。父はロリコンの変態に私の体を売って何度もお金を稼いだわ。父はそういう事をして今刑務所にいるわね。私は途中から施設で育ったけれど、見た目が良いと同性からは嫌がらせを受けて、異性からは体を狙われるわ。施設で育ったけど、そこは治安が悪かったのよ。でも、施設の方が幸せだったわ」

 俺は両親の言い方に引っかかった。
 母はお母さんと呼び、父の事は他人行儀な言い方で父と呼ぶ。

 俺が口を開こうとすると、アオイが俺の口を塞ぐようにキスをしながら俺の口を塞いだ。
 聞いて欲しくないのが分かった。

 アオイが紋章装備を解除して、俺に抱きつく。


 ◇


 アオイが眠ると、俺は考える。
 アオイの父がやばい奴なのは想像できる。

 そして、アオイのお母さんは、たぶん、父のせいで自殺した。

 アオイが女を好きなのは、アオイが母のお腹の中に居る時に母体が強いストレスを受けたからかもしれない。
 そうなると子供が同性を好きになる事があるらしい。
 母体のストレスが子に影響を及ぼすのだ。

 よく、戦国時代の大名は女だけじゃなく男も食ったというのは有名だが、戦国時代はストレスを受けやすい環境だったんだ。
 それと同じことがアオイに起きたのかもしれない。
 それとも、ただ、そういう者として生まれただけかもしれない。
 それか、体を奪われて狂ったのかもしれない。

 この事は、アオイには聞かないでおこう。
 治安が悪い施設の方が平和、か。

 俺は、アオイにアサヒ以上の得体のしれない何かを感じていた。
 同じカテゴリーと言ったがアオイの方が怖い。
 アオイからは暗殺者のような怖さを感じる。
 後ろに立たれるのを嫌い、絶対に弱みを見せず、常に先手を打ちやられる前に殺す人間だ。

 朝日はサイコパスだが、アオイは何かが違うように思う。
 サイコパスの特徴は自信過剰な性格だ。
 そして人を殺してその家で死体を目の前に食事が出来るような人間だが、アオイには何か違うものを感じていた。

 アオイは、自信過剰なように見えるが、実は慎重な部分がある。
 多分、悪意のある大人にひどい目に合い、何度も逃れようとして叶わず、狂っていった人間だ。

 普通の人間の感覚を読み、普通の人間の感性を持ちつつ、化け物になった。
 俺は、分かりやすく、上辺だけの事しか言わないアサヒより、アオイの方が怖い。
 アオイと寝た後にそう思った。

 アオイの寝顔は、物凄く魅力的で、怖さとのギャップが俺の恐怖を煽った。
 
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