114 / 115
最期の戦い③
しおりを挟む
俺が目覚めるとウォールが吹き飛ばされていた。
俺に覆いかぶさるようにエムルが抱き着き、血を流している。
俺は立ち上がってシュテンキに斬りかかった。
「しぶといゴミムシが!ブレイブタイム!」
「メギド!キャンプファイア!キャンプファイア!キャンプファイア!」
「きゅううううううううううううう!!!」
俺ときゅうがクサナギに炎を込める。
「ははははは!狂ったか!炎の攻撃は効かない!」
クサナギに炎を吸わせたことで、俺は炎をまとった。
これがクサナギの完全体だ。
速度を上げてブレイブタイムに対抗する。
俺は炎の斬撃でシュテンキを吹き飛ばした。
皆から離れ、シュテンキと俺が打ち合う。
俺の斬撃がシュテンキの頬をわずかに傷つけた。
「馬鹿な!炎は効かないはずだ!」
「クサナギの能力は炎の攻撃だけじゃない。クサナギの攻撃力を上げる使い方もある」
「ぐう!」
「そろそろブレイブタイムも切れる」
俺はシュテンキのブレイブタイムが切れた瞬間、何度もシュテンキに斬撃を打ち込んだ。
シュテンキは勇者のオーラに守られ、少しずつしか傷がつかない。
何度も斬りつけた。
何度も何度も何度も何度も連撃を雨のように浴びせる。
「かはあ!俺は、神!俺だけが完全に完成された神だ!」
シュテンキの体から黒い光が放たれる。
まるで名前持ちの二段階目だ。
俺はすぐに4人の状態を確認する。
セイラだけ意識がある。
「セイラ!!!!全員でここを出ろ!切り札を使う!巻き込まれないように外に出てくれ!!!すぐにだ!!!」
セイラは3人を運んで外に出て行く。
「カムイ、おまえに切り札は無い。この異界に俺を封じ込めたいだけだ。お前の考えは分かっている」
「お前、もう神じゃないだろ。ただの名前持ちの魔物だ」
「話を逸らすなあああああ!!」
俺とシュテンキは斬り合った。
シュテンキはブレイブタイムを使えず、俺の炎も消えた。
威力の欠ける斬撃をお互いが繰り出し、削り合う。
◇
お互いが少しずつ疲弊し、動きは悪くなるが、この異界は魔力が豊富だ。
お互いが苦しみながらどちらも死にきれず魔力で体を回復させる。
どのくらい時間が経ったか分からない。
いや、24時間か。
俺はメギドを2発クサナギにチャージした。
最後の力を振り絞るように全力でシュテンキを斬り刻む。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「舐めるなああ!!!!!!!!!!!!!」
シュテンキの動きが止まった。
シュテンキが倒れると同時に、シュテンキから黒い霧が出てくる。
「俺は滅びない!俺は名前持ちも神も超越した!その証拠がこれだ!二段階目で倒れても俺は死なない!ははははは!ふははははははははははは!また蘇る俺は不滅だ」
「神滅の業火!!」
「ぐああああああああああああああああああああああああああ!」
「魂すら焼き尽くす業火だ。炎の耐性が消えていたようで良かった」
「貴様ああああ許さん!この異界に閉じ込めてやる!!お前はここで一生孤独に過ごす!!!」
異界の門が閉じられ、俺は閉じ込められた。
◇
【セイラ視点】
私が引きずるようにみんなを外に出すと、すぐに手当てを受けた。
皆命は無事だった。
エムルもルナも回復した。
ウォールは危ない状態だった。
意識は戻ったが、両腕には呪いが刻まれ、解呪出来なかった。
ウォールの両腕は動かなくなったのだ。
私は目を覚ますとずっと異界の門の前にいた。
異界の門が閉じられても、私はそこに居た。
人が減り、私と、ルナと、エムルだけが魔の森に残る。
何日待ってもウインは帰ってこない。
何カ月経ってもウインは帰ってこない。
そして1年が経ち、ウインは戻ってこなかった。
俺に覆いかぶさるようにエムルが抱き着き、血を流している。
俺は立ち上がってシュテンキに斬りかかった。
「しぶといゴミムシが!ブレイブタイム!」
「メギド!キャンプファイア!キャンプファイア!キャンプファイア!」
「きゅううううううううううううう!!!」
俺ときゅうがクサナギに炎を込める。
「ははははは!狂ったか!炎の攻撃は効かない!」
クサナギに炎を吸わせたことで、俺は炎をまとった。
これがクサナギの完全体だ。
速度を上げてブレイブタイムに対抗する。
俺は炎の斬撃でシュテンキを吹き飛ばした。
皆から離れ、シュテンキと俺が打ち合う。
俺の斬撃がシュテンキの頬をわずかに傷つけた。
「馬鹿な!炎は効かないはずだ!」
「クサナギの能力は炎の攻撃だけじゃない。クサナギの攻撃力を上げる使い方もある」
「ぐう!」
「そろそろブレイブタイムも切れる」
俺はシュテンキのブレイブタイムが切れた瞬間、何度もシュテンキに斬撃を打ち込んだ。
シュテンキは勇者のオーラに守られ、少しずつしか傷がつかない。
何度も斬りつけた。
何度も何度も何度も何度も連撃を雨のように浴びせる。
「かはあ!俺は、神!俺だけが完全に完成された神だ!」
シュテンキの体から黒い光が放たれる。
まるで名前持ちの二段階目だ。
俺はすぐに4人の状態を確認する。
セイラだけ意識がある。
「セイラ!!!!全員でここを出ろ!切り札を使う!巻き込まれないように外に出てくれ!!!すぐにだ!!!」
セイラは3人を運んで外に出て行く。
「カムイ、おまえに切り札は無い。この異界に俺を封じ込めたいだけだ。お前の考えは分かっている」
「お前、もう神じゃないだろ。ただの名前持ちの魔物だ」
「話を逸らすなあああああ!!」
俺とシュテンキは斬り合った。
シュテンキはブレイブタイムを使えず、俺の炎も消えた。
威力の欠ける斬撃をお互いが繰り出し、削り合う。
◇
お互いが少しずつ疲弊し、動きは悪くなるが、この異界は魔力が豊富だ。
お互いが苦しみながらどちらも死にきれず魔力で体を回復させる。
どのくらい時間が経ったか分からない。
いや、24時間か。
俺はメギドを2発クサナギにチャージした。
最後の力を振り絞るように全力でシュテンキを斬り刻む。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「舐めるなああ!!!!!!!!!!!!!」
シュテンキの動きが止まった。
シュテンキが倒れると同時に、シュテンキから黒い霧が出てくる。
「俺は滅びない!俺は名前持ちも神も超越した!その証拠がこれだ!二段階目で倒れても俺は死なない!ははははは!ふははははははははははは!また蘇る俺は不滅だ」
「神滅の業火!!」
「ぐああああああああああああああああああああああああああ!」
「魂すら焼き尽くす業火だ。炎の耐性が消えていたようで良かった」
「貴様ああああ許さん!この異界に閉じ込めてやる!!お前はここで一生孤独に過ごす!!!」
異界の門が閉じられ、俺は閉じ込められた。
◇
【セイラ視点】
私が引きずるようにみんなを外に出すと、すぐに手当てを受けた。
皆命は無事だった。
エムルもルナも回復した。
ウォールは危ない状態だった。
意識は戻ったが、両腕には呪いが刻まれ、解呪出来なかった。
ウォールの両腕は動かなくなったのだ。
私は目を覚ますとずっと異界の門の前にいた。
異界の門が閉じられても、私はそこに居た。
人が減り、私と、ルナと、エムルだけが魔の森に残る。
何日待ってもウインは帰ってこない。
何カ月経ってもウインは帰ってこない。
そして1年が経ち、ウインは戻ってこなかった。
0
お気に入りに追加
947
あなたにおすすめの小説
父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました
四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。
だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
俺は先輩に恋人を寝取られ、心が壊れる寸前。でも……。二人が自分たちの間違いを後で思っても間に合わない。俺は美少女で素敵な同級生と幸せになる。
のんびりとゆっくり
恋愛
俺は島森海定(しまもりうみさだ)。高校一年生。
俺は先輩に恋人を寝取られた。
ラブラブな二人。
小学校六年生から続いた恋が終わり、俺は心が壊れていく。
そして、雪が激しさを増す中、公園のベンチに座り、このまま雪に埋もれてもいいという気持ちになっていると……。
前世の記憶が俺の中に流れ込んできた。
前世でも俺は先輩に恋人を寝取られ、心が壊れる寸前になっていた。
その後、少しずつ立ち直っていき、高校二年生を迎える。
春の始業式の日、俺は素敵な女性に出会った。
俺は彼女のことが好きになる。
しかし、彼女とはつり合わないのでは、という意識が強く、想いを伝えることはできない。
つらくて苦しくて悲しい気持ちが俺の心の中であふれていく。
今世ではこのようなことは繰り返したくない。
今世に意識が戻ってくると、俺は強くそう思った。
既に前世と同じように、恋人を先輩に寝取られてしまっている。
しかし、その後は、前世とは違う人生にしていきたい。
俺はこれからの人生を幸せな人生にするべく、自分磨きを一生懸命行い始めた。
一方で、俺を寝取った先輩と、その相手で俺の恋人だった女性の仲は、少しずつ壊れていく。そして、今世での高校二年生の春の始業式の日、俺は今世でも素敵な女性に出会った。
その女性が好きになった俺は、想いを伝えて恋人どうしになり。結婚して幸せになりたい。
俺の新しい人生が始まろうとしている。
この作品は、「カクヨム」様でも投稿を行っております。
「カクヨム」様では。「俺は先輩に恋人を寝取られて心が壊れる寸前になる。でもその後、素敵な女性と同じクラスになった。間違っていたと、寝取った先輩とその相手が思っても間に合わない。俺は美少女で素敵な同級生と幸せになっていく。」という題名で投稿を行っております。
恋人を寝取られた挙句イジメられ殺された僕はゲームの裏ボス姿で現代に転生して学校生活と復讐を両立する
くじけ
ファンタジー
胸糞な展開は6話分で終わります。
幼い頃に両親が離婚し母子家庭で育った少年|黒羽 真央《くろは まお》は中学3年生の頃に母親が何者かに殺された。
母親の殺された現場には覚醒剤(アイス)と思われる物が発見される。
だがそんな物を家で一度も見た事ない真央は警察にその事を訴えたが信じてもらえず逆に疑いを掛けられ過酷な取調べを受ける。
その後無事に開放されたが住んでいた地域には母親と自分の黒い噂が広まり居られなくなった真央は、親族で唯一繋がりのあった死んだ母親の兄の奥さんである伯母の元に引き取られ転校し中学を卒業。
自分の過去を知らない高校に入り学校でも有名な美少女 |青海万季《おおみまき》と付き合う事になるが、ある日学校で一番人気のあるイケメン |氷川勇樹《ひかわゆうき》と万季が放課後の教室で愛し合っている現場を見てしまう。
その現場を見られた勇樹は真央の根も葉もない悪い噂を流すとその噂を信じたクラスメイト達は真央を毎日壮絶に虐めていく。
虐められる過程で万季と別れた真央はある日学校の帰り道に駅のホームで何者かに突き落とされ真央としての人生を無念のまま終えたはずに見えたが、次に目を覚ました真央は何故か自分のベッドに寝ており外見は別人になっており、その姿は自分が母親に最期に買ってくれたゲームの最強の裏ボスとして登場する容姿端麗な邪神の人間体に瓜二つだった。
またそれと同時に主人公に発現した現実世界ではあり得ない謎の能力『サタナフェクティオ』。
その能力はゲーム内で邪神が扱っていた複数のチートスキルそのものだった。
真央は名前を変え、|明星 亜依羅《みよせ あいら》として表向きは前の人生で送れなかった高校生活を満喫し、裏では邪神の能力を駆使しあらゆる方法で自分を陥れた者達に絶望の復讐していく現代転生物語。
彼女の浮気相手からNTRビデオレターが送られてきたから全力で反撃しますが、今さら許してくれと言われてももう遅い
うぱー
恋愛
彼女の浮気相手からハメ撮りを送られてきたことにより、浮気されていた事実を知る。
浮気相手はサークルの女性にモテまくりの先輩だった。
裏切られていた悲しみと憎しみを糧に社会的制裁を徹底的に加えて復讐することを誓う。
■一行あらすじ
浮気相手と彼女を地獄に落とすために頑張る話です(●´艸`)ィヒヒ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる