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第33話 きゅうの鉄拳制裁
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俺は夜中に目を覚ました。
「きゅう」
「起きたか」
「ううん、他の子はお酒を飲みすぎて寝ているわ」
「ユキナときゅうだけ連れて昨日の場所に行きたい。早い方がいいと思う」
「ん、すぐに出かけましょう」
きゅうと出会った森に出かけた。
「きゅうううううううう!!」
日の出前の森できゅうが叫ぶ。
「うあ!いきなり叫び出した!」
「聖獣らしい堂々とした咆哮ね」
急に叫びだす子供にしか見えない。
がさ!
がさがさ!
30体のエレメントカワウソが俺達の周りに集まった。
警戒感が無いのか、二本足で立ち上がり、前足で俺やユキナにタッチする者。
意味も無く周りを走り回る者、地面に座り込んで佇む者と様々だ。
「「きゅうきゅうきゅうきゅきゅうきゅうきゅう」」
騒がしい。
「きゅう!」
きゅうの呼びかけで他のエレメントカワウソが集まり、会議が始まった。
きゅうきゅう言っているが何を言っているか分からない。
「きゅう」
きゅうが何かを訴えかけている。
「「きゅうきゅうきゅうきゅう」」
きゅうの言った事が気に入らないようで他のエレメントカワウソが抗議をしているようだ。
「ぎゅう!」
きゅうが怒った!
「ぎゅううう!」
きゅうが勢いをつけて他のエレメントカワウソに突撃、しないでギリギリで止まった!
行動が読めない。
まさかの寸止め!
突撃されそうになったエレメントカワウソがビクッと驚いて後ろに下がった。
脅しが効いているのか。
俺から見ると可愛いだけだ。
きゅうはエレメントカワウソをキッ!!と睨みつけたままバックしながら下がる。
「「きゅう!きゅう!きゅう!きゅう!」」
きゅうの脅しに屈せず、エレメントカワウソが抗議のような声を上げた。
「きゅううううう!」
「え!!」
きゅうがエレメントカワウソを放水で吹き飛ばした。
今度は攻撃を当てるのか!
さっきの寸止めは何だったんだ!
「きゅう!」
バシュン!
「きゅう!」
バシュン!
「きゅう!」
バシュン!
きゅうが1匹ずつ放水で吹き飛ばしていく。
きゅうの水攻撃が暴動鎮圧の高圧放水に見える。
……いや、違う、鉄拳制裁だ!
「きゅう」
きゅうが俺を見た。
「何?」
「多分なのだけれど、サーモンを出してほしいんじゃないかしら」
「そういう事か、エレメントカワウソの好物はサーモンだ。サーモンを食べさせれば協力が得られるかもしれない!」
「きゅう」
俺はサーモンを出した。
きゅうがサーモンを食べる。
「お前が食べるのかよ!分け与えるんじゃないのか!?」
「待って!見せつけているようにも見えるわ」
「美味しくいただいているように見える」
「美味しく頂きながら見せつけているのよ」
サーモンの周りにエレメントカワウソが群がると、きゅうがキッ!!と睨みを効かせる。
「これ何?俺は何を見せられてるんだ?」
エレメントサーモンが俺に群がって来た。
「きゅうの勝ちね」
「ん?」
「ここでサーモンを食べさせれば、エレメントカワウソは協力してくれると思うわ」
きゅうはサーモンを食べきった後、満足した顔を浮かべ、そして得意げな顔をしたように見えた。
「きゅう、皆にサーモンをあげてもいいのか?」
「きゅう!」
「いいみたいね」
俺はサーモンを出した。
くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ!
「す、すごい食べっぷりだ」
「……きっと食べ終わったら寝るでしょうね」
「……そうだな」
エレメントカワウソは早めのお昼寝を開始した。
俺達は、夕方になってからエレメントカワウソを引き連れて村を目指した。
きゅうがまだ眠そうなエレメントカワウソの首根っこを咥えて走る。
「足を引きずってる引きずってる!俺が持つぞ?」
「大丈夫よ。痛くなさそうだわ」
村に帰還すると、みんなが喜んで出迎えた。
「凄い!ユウヤはやっぱり凄かったんだ!」
「聖獣があんなに懐いてる!」
「ユウヤが聖獣を村に連れて来た!奇跡が起きたわ!」
誰にも懐くし、ただのカワウソだけどな。
俺はあかりとヨウカに切って貰ったサーモンをエレメントカワウソに投げる。
くちゃくちゃくちゃくちゃ!
いい食べっぷりだ。
「私もやりたいよ!」
「私にもやらせて!」
「分かった。みんなで仲良くな」
村のみんながエレメントカワウソに餌付けをする。
「僕もやる」
小さな男の子が訴えかけるがみんなエレメントカワウソに夢中だ。
「僕もやる!!」
そして怒った。
「はいはい。ほら、あげましょうね」
小さな男の子は餌付けをするとすぐに機嫌が戻って笑う。
俺はきゅうを見た。
「きゅう?」
「……そういう事か」
そうか、きゅうを見て何かに似ていると思っていた。
3歳児と似ている。
きゅうは3歳児と同じだ。
きゅうを含め、31体のエレメントカワウソが仲間になり、村の防衛力は強化された。
そしてサーモンのノルマも発生した。
「きゅう」
「起きたか」
「ううん、他の子はお酒を飲みすぎて寝ているわ」
「ユキナときゅうだけ連れて昨日の場所に行きたい。早い方がいいと思う」
「ん、すぐに出かけましょう」
きゅうと出会った森に出かけた。
「きゅうううううううう!!」
日の出前の森できゅうが叫ぶ。
「うあ!いきなり叫び出した!」
「聖獣らしい堂々とした咆哮ね」
急に叫びだす子供にしか見えない。
がさ!
がさがさ!
30体のエレメントカワウソが俺達の周りに集まった。
警戒感が無いのか、二本足で立ち上がり、前足で俺やユキナにタッチする者。
意味も無く周りを走り回る者、地面に座り込んで佇む者と様々だ。
「「きゅうきゅうきゅうきゅきゅうきゅうきゅう」」
騒がしい。
「きゅう!」
きゅうの呼びかけで他のエレメントカワウソが集まり、会議が始まった。
きゅうきゅう言っているが何を言っているか分からない。
「きゅう」
きゅうが何かを訴えかけている。
「「きゅうきゅうきゅうきゅう」」
きゅうの言った事が気に入らないようで他のエレメントカワウソが抗議をしているようだ。
「ぎゅう!」
きゅうが怒った!
「ぎゅううう!」
きゅうが勢いをつけて他のエレメントカワウソに突撃、しないでギリギリで止まった!
行動が読めない。
まさかの寸止め!
突撃されそうになったエレメントカワウソがビクッと驚いて後ろに下がった。
脅しが効いているのか。
俺から見ると可愛いだけだ。
きゅうはエレメントカワウソをキッ!!と睨みつけたままバックしながら下がる。
「「きゅう!きゅう!きゅう!きゅう!」」
きゅうの脅しに屈せず、エレメントカワウソが抗議のような声を上げた。
「きゅううううう!」
「え!!」
きゅうがエレメントカワウソを放水で吹き飛ばした。
今度は攻撃を当てるのか!
さっきの寸止めは何だったんだ!
「きゅう!」
バシュン!
「きゅう!」
バシュン!
「きゅう!」
バシュン!
きゅうが1匹ずつ放水で吹き飛ばしていく。
きゅうの水攻撃が暴動鎮圧の高圧放水に見える。
……いや、違う、鉄拳制裁だ!
「きゅう」
きゅうが俺を見た。
「何?」
「多分なのだけれど、サーモンを出してほしいんじゃないかしら」
「そういう事か、エレメントカワウソの好物はサーモンだ。サーモンを食べさせれば協力が得られるかもしれない!」
「きゅう」
俺はサーモンを出した。
きゅうがサーモンを食べる。
「お前が食べるのかよ!分け与えるんじゃないのか!?」
「待って!見せつけているようにも見えるわ」
「美味しくいただいているように見える」
「美味しく頂きながら見せつけているのよ」
サーモンの周りにエレメントカワウソが群がると、きゅうがキッ!!と睨みを効かせる。
「これ何?俺は何を見せられてるんだ?」
エレメントサーモンが俺に群がって来た。
「きゅうの勝ちね」
「ん?」
「ここでサーモンを食べさせれば、エレメントカワウソは協力してくれると思うわ」
きゅうはサーモンを食べきった後、満足した顔を浮かべ、そして得意げな顔をしたように見えた。
「きゅう、皆にサーモンをあげてもいいのか?」
「きゅう!」
「いいみたいね」
俺はサーモンを出した。
くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ!
「す、すごい食べっぷりだ」
「……きっと食べ終わったら寝るでしょうね」
「……そうだな」
エレメントカワウソは早めのお昼寝を開始した。
俺達は、夕方になってからエレメントカワウソを引き連れて村を目指した。
きゅうがまだ眠そうなエレメントカワウソの首根っこを咥えて走る。
「足を引きずってる引きずってる!俺が持つぞ?」
「大丈夫よ。痛くなさそうだわ」
村に帰還すると、みんなが喜んで出迎えた。
「凄い!ユウヤはやっぱり凄かったんだ!」
「聖獣があんなに懐いてる!」
「ユウヤが聖獣を村に連れて来た!奇跡が起きたわ!」
誰にも懐くし、ただのカワウソだけどな。
俺はあかりとヨウカに切って貰ったサーモンをエレメントカワウソに投げる。
くちゃくちゃくちゃくちゃ!
いい食べっぷりだ。
「私もやりたいよ!」
「私にもやらせて!」
「分かった。みんなで仲良くな」
村のみんながエレメントカワウソに餌付けをする。
「僕もやる」
小さな男の子が訴えかけるがみんなエレメントカワウソに夢中だ。
「僕もやる!!」
そして怒った。
「はいはい。ほら、あげましょうね」
小さな男の子は餌付けをするとすぐに機嫌が戻って笑う。
俺はきゅうを見た。
「きゅう?」
「……そういう事か」
そうか、きゅうを見て何かに似ていると思っていた。
3歳児と似ている。
きゅうは3歳児と同じだ。
きゅうを含め、31体のエレメントカワウソが仲間になり、村の防衛力は強化された。
そしてサーモンのノルマも発生した。
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