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第67話
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俺は、領地経営について考えていた。
領地経営はやった事が無いし、方針もぱっと思いつかない。
エステルやエムルがいれば大きな失敗は無いと思う。
だが、領主は方針を示す必要があるらしい。
始まりの村を目指しながらクレアと話をする。
「しかし、王都がクレアを手放すとは意外だったな」
「私はゲットの妻ですから、問題ありません」
「いや、兵士長だからな?王都にとっては痛手だろ?」
「あははは、私は貴族からよく思われていませんから。貴族の不正を暴き、魔物を倒して手柄を上げる私は貴族にとって邪魔者です」
「貴族って、ダストみたいな感じなのか?」
「正確にはダストを腹黒くした感じです」
「最悪だ!分かりにくい分ダストより潰しにくいじゃないか!」
「そうですね。ですが、南にある始まりの村なら貴族は中々訪ねてこないでしょう」
「王都を南下して何日も野宿してノースシティについてから更に野宿して南下するからな。自分で動きたくないような奴には来たくない場所だよな」
「むしろ、困った時だけ王都に来るよう呼びつけられるかもしれません」
「そうか、それなら始まりの村に続く街道の魔物は狩りすぎないようにしよう。ちょっと考えてみる」
「変わりましたね。前なら気にせず魔物を狩っていたと思いますよ?」
「そうだな、悪い奴にまともな対応をしてはいけないと、そう思うようになったんだ」
「そう、ですね。色々ありました」
「ま、始まりの村について村を見てからやることを決めよう」
俺はそう言ってエステルと話をする。
「エステル、体調はどうだ?」
「万全ですわ。それに、杖の効果で回復魔法をたくさん使えますわ」
ダストとガルウインの仮面になっていたスターダストオーブはエステルの所有物となり、優しい輝きを放っていた。
スターダストオーブは使用する者によって性質が変わるようだ。
スターダストオーブは『スター』と『ダスト』両方の性質があり、『スター』=善の心、『ダスト』=悪の心のように見えた。
持つ者の心の在り方を現す、エステルを見てそう思う。
俺は、エステルのように誰でも助けるような人間ではない。
助けられた分は助けようとするけど、何かやられたらやり返すような、よく居るタイプの人間だと思う。
俺は、俺自身の心を信頼していなかったから、自分でスターダストオーブを使わなかったのかもしれない。
最近自分はどうすればいいか考えてしまう。
ゼスじいの件があってからそうだ。
「ゼス卿のことで思い悩みすぎるのはよくありませんわ」
「そうだな。他の皆とも色々話をしてみる。気分が変わるかもしれない」
「それがいいと思いますわ」
俺はアリシアと話をする。
「アリシア、最近話が出来ていなかったよな」
「その通りだにゃあ。木の実を食べるかにゃ?」
アリシアは火を通した木の実が入った袋を差し出した。
「貰おう。うん、懐かしい、味がする」
昔食べた味。
本当に懐かしい。
始まりの街の事を思い出す。
川も海も山もあって、食べ物は豊富だ。
「小さい頃は木に登って実を取って、魚を取って、一緒に食べたにゃあ」
「そうだな。2人で教会のリンゴを取って怒られた」
「アップルパイにゃあ」
「帰ったら母さんに作って貰おう」
「一緒に食べるにゃあ」
エムルの緯線を感じる。
俺は無視して話を続けようとした。
「僕は?僕には話しかけないのかい?」
「お前!常にウザがらみして来るだろ!十分話をしてるんだよ!」
「あふん、はあ、はあ、いいよ!その目!」
エムルが途中で乱入してくるせいで話が変な方に向かう。
「エムル、元気そうだな。皆用にスケルトンの馬を用意しろ!父さんと母さんの分もな!」
「ふぉーーー!すぐに用意するよ!」
エムルが突然元気になってスケルトンを束ねて骨の馬を発生させる。
俺はエムルのMPが切れるまで使いつぶすように骨の馬に乗って村を目指した。
◇
エムルのおかげで早く始まりの村についたが、エムルは逆境に強い。
精神的に追い詰めてもMPを消費させて追い詰めても嬉しそうにしているのだ。
ドM最強かよ。
始まりの村に入るとみんなが出迎える。
「ゲット、良く帰って来たな!お帰り!」
「ああ、ただいま」
「領主になったんでしょ?聞いてるわよ」
「そうだな」
一通り顔を見せた後、俺は家に向かった。
父さんが皆に声をかけた。
「しばらくの間は狭いが家を使って欲しい。俺はさっき頼まれた鍛冶を終わらせる」
「父さん、鍛冶をする所を見たいんだ」
「分かった」
鍛冶場に2人で向かうと、俺は鍛冶用に使うお金を取り出した。
お金は魔力を帯びていて、戦闘には使えないけど、ゆっくりと魔力を引き出す鍛冶や調合スキルではよく使うのだ。
「金はたくさん持っているんだがな?」
「父さんにはたくさんやって貰う事があるんだ」
「そういう事ならありがたく貰おう」
父さんが研ぎすぎて小さくなった包丁の柄を外して新しい鉄と重ねた。
そしてお金を握って鉄に炎の魔力を発生させる。
赤くなった鉄をハンマーで叩いて何度も折って伸ばしていく。
そして水で一気に冷やして台の上に置いた後、今度は鍋を作り始めた。
父さんの動きに迷いが無く、流れるように作業をする姿に見入ってしまう。
あっという間に鍋・包丁・クワの鉄部分が完成していく。
作業が落ち着くと汗を拭いながら父さんが言った。
「後は取手をつければ大体の作業は終わりだ」
そう言って水をくいっと飲み干した。
「父さん、俺の武具は後回しにして欲しいんだ」
「分かった。特殊効果の付いた武具は何度も失敗してやり直す事になるだろうからな」
「やっぱり良い武具は難しいんだね」
「そうだ、結果が分からない事を何度も繰り返し挑戦する。だが、工夫して何度も繰り返していくと、成功率は少しずつ上がっていく」
うまくいくかどうか分からないけどやる、か。
そうだよな、修行も、領地運営も全部同じか。
やはり何かの分野で成功している者は共通した部分があると思う。
分からない部分は人に聞くのはもちろんだが他にもある。
『結果を出している者は実践を重ねながら試行錯誤している』
何も結果を出さない人間は自分で動かず出来なかった者の批評をして終わる。
特にダストの記憶が流れ込んでからそう強く感じるようになった。
『こんなくだらない物を作るならプロの作業を勉強しろ!くだらねー物を作るな!』と言って自分では何も動かない人間が居る。
そう言う人を見るたびに思う。
この人は何も挑戦してこなかったんだろうなと。
領地運営においてもそうなんじゃないか?
大きな失敗はまずいが、小さな失敗なら許容し、色々試し試行錯誤し続ける方がいい。
元の世界でも考えてみる。
経済が成長しない日本の場合は何かやろうとする者をとにかく叩き、潰していく。
対して経済が成長しているアメリカのトップ企業では未熟でもやろうとする者にやらせて、反対意見ではなく、アップデートする案を出してブラッシュアップしていくらしい。
それだけが原因ではないとは思うが、結果日本は内戦中の国と同じレベルで経済が成長していないらしい。
内戦=人の足を引っ張りすぎている、と言う事だろうか?
日本人の多くは善人だが、たまに口だけ出して自分では何もせず、責任を押し付けてこようとするダストの様な人間はいる。
そして学校でも会社でもダストの様なものを排除する事は難しい。
分かりやすい例を出せば自分は出来ていないのに人にはやたら厳しい小姑おばさんや、自分で発言せず、会議が終わった瞬間『おい!なんであの件を言わなかった!』と後輩に怒り出して後輩経由で上司に発言させる人間。
こういうような人間に限って自分が指摘されると激怒し、しばらく嫌がらせを続けてくる。
アメリカ企業の場合、日本のようなとにかく反対意見を出す者に対しては、
『あなたはどうすればいいと思うのですか?あなたが実行したいと思う案を出してください』
と言ってダストのような『何もしない批評家』の話は通用しない文化があるらしい。
ダストがもしアメリカで働いていたら速攻で会社を首になるだろうな。
父さんの鍛冶を見学して、俺は何かを掴みかけている気がする。
俺はその日から魔物を狩り、修行をして、皆に分からない事を聞きながら領地を運営していった。
分からないことだらけだが、領地運営も、修行も、魔物狩りも良い方向に進んだとは思う。
◇
俺のステータスは成長していた。
ガルウイン戦後→アフター
ゲット 人族 男
レベル: 85【7UP!】
HP: 850【70UP!】 SS
MP: 850【70UP!】 SS
物理攻撃:680【56UP!】 A
物理防御:850【70UP!】 SS
魔法攻撃:850【70UP!】 SS
魔法防御:425【35UP!】 D
すばやさ:680【56UP!】 A
固有スキル:炎強化
スキル:『メイス☆』『盾☆』『ファイアLV☆【15UP!】』『ハイファイアLV☆【31UP!】』『エクスファイアLV75【6UP!】』『ヒールLV31【2UP!】』『リカバリーLV11』『トラップLV22』『宝感知LV29』『ストレージLV40【6UP!】』『ファイアエンチャントLV☆【25UP!】』『ファイアシールドLV71【3UP!】』『再生の炎☆』『努力LV50【30UP!】』
武器 炎のメイス:250 炎魔法+30%
防具 守りの円盾:150(HP微回復) 再生のローブ:150(HP微回復) 再生のブーツ:100(HP微回復)
エステル:好感度87【2UP!】
クレア :好感度73【6UP!】
アリシア:好感度74【4UP!】
エムル :好感度87【5UP!】(奴隷)
スキル横の『☆』マークはLV100の証となる。
一番の変化はガルウイン戦後に取得した【努力】のスキルだ。
スキルが1つLV100になる事にLVが10上がっていく。
努力の効果は、LVが上がるほどスキルLVの上昇率が高くなる事だ。
努力をするスキルと言うよりは、努力をした者が手に入れる事が出来る。
そんなスキルだ。
このスキルによりファイアのLVを上げやすくなり、ファイアLV100になると、ハイファイアのLVも上げやすくなっていく。
この好循環でスキルLVは楽に上げられるようになった。
すぐにLVが上がっていくとLVを上げるのが楽しくなり、またLVを上げたくなっていく。
ただ、取得と同時に☆マークがついていた『再生の炎』は努力のLVを上げなかった。
恐らく固有スキルがあるおかげで覚える事が出来た能力は最初からLV100で努力によるLVアップとはならないのだろう。
村の内政が落ち着いたころ、俺に面会を求めて男がやってきた。
この男との出会いが、俺の考えを決定づけるきっかけとなる。
だが、その時の俺はまだその事を知らない。
領地経営はやった事が無いし、方針もぱっと思いつかない。
エステルやエムルがいれば大きな失敗は無いと思う。
だが、領主は方針を示す必要があるらしい。
始まりの村を目指しながらクレアと話をする。
「しかし、王都がクレアを手放すとは意外だったな」
「私はゲットの妻ですから、問題ありません」
「いや、兵士長だからな?王都にとっては痛手だろ?」
「あははは、私は貴族からよく思われていませんから。貴族の不正を暴き、魔物を倒して手柄を上げる私は貴族にとって邪魔者です」
「貴族って、ダストみたいな感じなのか?」
「正確にはダストを腹黒くした感じです」
「最悪だ!分かりにくい分ダストより潰しにくいじゃないか!」
「そうですね。ですが、南にある始まりの村なら貴族は中々訪ねてこないでしょう」
「王都を南下して何日も野宿してノースシティについてから更に野宿して南下するからな。自分で動きたくないような奴には来たくない場所だよな」
「むしろ、困った時だけ王都に来るよう呼びつけられるかもしれません」
「そうか、それなら始まりの村に続く街道の魔物は狩りすぎないようにしよう。ちょっと考えてみる」
「変わりましたね。前なら気にせず魔物を狩っていたと思いますよ?」
「そうだな、悪い奴にまともな対応をしてはいけないと、そう思うようになったんだ」
「そう、ですね。色々ありました」
「ま、始まりの村について村を見てからやることを決めよう」
俺はそう言ってエステルと話をする。
「エステル、体調はどうだ?」
「万全ですわ。それに、杖の効果で回復魔法をたくさん使えますわ」
ダストとガルウインの仮面になっていたスターダストオーブはエステルの所有物となり、優しい輝きを放っていた。
スターダストオーブは使用する者によって性質が変わるようだ。
スターダストオーブは『スター』と『ダスト』両方の性質があり、『スター』=善の心、『ダスト』=悪の心のように見えた。
持つ者の心の在り方を現す、エステルを見てそう思う。
俺は、エステルのように誰でも助けるような人間ではない。
助けられた分は助けようとするけど、何かやられたらやり返すような、よく居るタイプの人間だと思う。
俺は、俺自身の心を信頼していなかったから、自分でスターダストオーブを使わなかったのかもしれない。
最近自分はどうすればいいか考えてしまう。
ゼスじいの件があってからそうだ。
「ゼス卿のことで思い悩みすぎるのはよくありませんわ」
「そうだな。他の皆とも色々話をしてみる。気分が変わるかもしれない」
「それがいいと思いますわ」
俺はアリシアと話をする。
「アリシア、最近話が出来ていなかったよな」
「その通りだにゃあ。木の実を食べるかにゃ?」
アリシアは火を通した木の実が入った袋を差し出した。
「貰おう。うん、懐かしい、味がする」
昔食べた味。
本当に懐かしい。
始まりの街の事を思い出す。
川も海も山もあって、食べ物は豊富だ。
「小さい頃は木に登って実を取って、魚を取って、一緒に食べたにゃあ」
「そうだな。2人で教会のリンゴを取って怒られた」
「アップルパイにゃあ」
「帰ったら母さんに作って貰おう」
「一緒に食べるにゃあ」
エムルの緯線を感じる。
俺は無視して話を続けようとした。
「僕は?僕には話しかけないのかい?」
「お前!常にウザがらみして来るだろ!十分話をしてるんだよ!」
「あふん、はあ、はあ、いいよ!その目!」
エムルが途中で乱入してくるせいで話が変な方に向かう。
「エムル、元気そうだな。皆用にスケルトンの馬を用意しろ!父さんと母さんの分もな!」
「ふぉーーー!すぐに用意するよ!」
エムルが突然元気になってスケルトンを束ねて骨の馬を発生させる。
俺はエムルのMPが切れるまで使いつぶすように骨の馬に乗って村を目指した。
◇
エムルのおかげで早く始まりの村についたが、エムルは逆境に強い。
精神的に追い詰めてもMPを消費させて追い詰めても嬉しそうにしているのだ。
ドM最強かよ。
始まりの村に入るとみんなが出迎える。
「ゲット、良く帰って来たな!お帰り!」
「ああ、ただいま」
「領主になったんでしょ?聞いてるわよ」
「そうだな」
一通り顔を見せた後、俺は家に向かった。
父さんが皆に声をかけた。
「しばらくの間は狭いが家を使って欲しい。俺はさっき頼まれた鍛冶を終わらせる」
「父さん、鍛冶をする所を見たいんだ」
「分かった」
鍛冶場に2人で向かうと、俺は鍛冶用に使うお金を取り出した。
お金は魔力を帯びていて、戦闘には使えないけど、ゆっくりと魔力を引き出す鍛冶や調合スキルではよく使うのだ。
「金はたくさん持っているんだがな?」
「父さんにはたくさんやって貰う事があるんだ」
「そういう事ならありがたく貰おう」
父さんが研ぎすぎて小さくなった包丁の柄を外して新しい鉄と重ねた。
そしてお金を握って鉄に炎の魔力を発生させる。
赤くなった鉄をハンマーで叩いて何度も折って伸ばしていく。
そして水で一気に冷やして台の上に置いた後、今度は鍋を作り始めた。
父さんの動きに迷いが無く、流れるように作業をする姿に見入ってしまう。
あっという間に鍋・包丁・クワの鉄部分が完成していく。
作業が落ち着くと汗を拭いながら父さんが言った。
「後は取手をつければ大体の作業は終わりだ」
そう言って水をくいっと飲み干した。
「父さん、俺の武具は後回しにして欲しいんだ」
「分かった。特殊効果の付いた武具は何度も失敗してやり直す事になるだろうからな」
「やっぱり良い武具は難しいんだね」
「そうだ、結果が分からない事を何度も繰り返し挑戦する。だが、工夫して何度も繰り返していくと、成功率は少しずつ上がっていく」
うまくいくかどうか分からないけどやる、か。
そうだよな、修行も、領地運営も全部同じか。
やはり何かの分野で成功している者は共通した部分があると思う。
分からない部分は人に聞くのはもちろんだが他にもある。
『結果を出している者は実践を重ねながら試行錯誤している』
何も結果を出さない人間は自分で動かず出来なかった者の批評をして終わる。
特にダストの記憶が流れ込んでからそう強く感じるようになった。
『こんなくだらない物を作るならプロの作業を勉強しろ!くだらねー物を作るな!』と言って自分では何も動かない人間が居る。
そう言う人を見るたびに思う。
この人は何も挑戦してこなかったんだろうなと。
領地運営においてもそうなんじゃないか?
大きな失敗はまずいが、小さな失敗なら許容し、色々試し試行錯誤し続ける方がいい。
元の世界でも考えてみる。
経済が成長しない日本の場合は何かやろうとする者をとにかく叩き、潰していく。
対して経済が成長しているアメリカのトップ企業では未熟でもやろうとする者にやらせて、反対意見ではなく、アップデートする案を出してブラッシュアップしていくらしい。
それだけが原因ではないとは思うが、結果日本は内戦中の国と同じレベルで経済が成長していないらしい。
内戦=人の足を引っ張りすぎている、と言う事だろうか?
日本人の多くは善人だが、たまに口だけ出して自分では何もせず、責任を押し付けてこようとするダストの様な人間はいる。
そして学校でも会社でもダストの様なものを排除する事は難しい。
分かりやすい例を出せば自分は出来ていないのに人にはやたら厳しい小姑おばさんや、自分で発言せず、会議が終わった瞬間『おい!なんであの件を言わなかった!』と後輩に怒り出して後輩経由で上司に発言させる人間。
こういうような人間に限って自分が指摘されると激怒し、しばらく嫌がらせを続けてくる。
アメリカ企業の場合、日本のようなとにかく反対意見を出す者に対しては、
『あなたはどうすればいいと思うのですか?あなたが実行したいと思う案を出してください』
と言ってダストのような『何もしない批評家』の話は通用しない文化があるらしい。
ダストがもしアメリカで働いていたら速攻で会社を首になるだろうな。
父さんの鍛冶を見学して、俺は何かを掴みかけている気がする。
俺はその日から魔物を狩り、修行をして、皆に分からない事を聞きながら領地を運営していった。
分からないことだらけだが、領地運営も、修行も、魔物狩りも良い方向に進んだとは思う。
◇
俺のステータスは成長していた。
ガルウイン戦後→アフター
ゲット 人族 男
レベル: 85【7UP!】
HP: 850【70UP!】 SS
MP: 850【70UP!】 SS
物理攻撃:680【56UP!】 A
物理防御:850【70UP!】 SS
魔法攻撃:850【70UP!】 SS
魔法防御:425【35UP!】 D
すばやさ:680【56UP!】 A
固有スキル:炎強化
スキル:『メイス☆』『盾☆』『ファイアLV☆【15UP!】』『ハイファイアLV☆【31UP!】』『エクスファイアLV75【6UP!】』『ヒールLV31【2UP!】』『リカバリーLV11』『トラップLV22』『宝感知LV29』『ストレージLV40【6UP!】』『ファイアエンチャントLV☆【25UP!】』『ファイアシールドLV71【3UP!】』『再生の炎☆』『努力LV50【30UP!】』
武器 炎のメイス:250 炎魔法+30%
防具 守りの円盾:150(HP微回復) 再生のローブ:150(HP微回復) 再生のブーツ:100(HP微回復)
エステル:好感度87【2UP!】
クレア :好感度73【6UP!】
アリシア:好感度74【4UP!】
エムル :好感度87【5UP!】(奴隷)
スキル横の『☆』マークはLV100の証となる。
一番の変化はガルウイン戦後に取得した【努力】のスキルだ。
スキルが1つLV100になる事にLVが10上がっていく。
努力の効果は、LVが上がるほどスキルLVの上昇率が高くなる事だ。
努力をするスキルと言うよりは、努力をした者が手に入れる事が出来る。
そんなスキルだ。
このスキルによりファイアのLVを上げやすくなり、ファイアLV100になると、ハイファイアのLVも上げやすくなっていく。
この好循環でスキルLVは楽に上げられるようになった。
すぐにLVが上がっていくとLVを上げるのが楽しくなり、またLVを上げたくなっていく。
ただ、取得と同時に☆マークがついていた『再生の炎』は努力のLVを上げなかった。
恐らく固有スキルがあるおかげで覚える事が出来た能力は最初からLV100で努力によるLVアップとはならないのだろう。
村の内政が落ち着いたころ、俺に面会を求めて男がやってきた。
この男との出会いが、俺の考えを決定づけるきっかけとなる。
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