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第42話
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俺とエステルはラブホテルのような部屋に入る。
エステルは落ち着かず髪をいじっていた。
「そ、そういえば食事がまだでしたわね」
「そ、そうだな。食事を頼もう」
俺は食事を外にいるメイドに頼んだ。
すぐにシチューとパン、サラダが出てきた。
シチューにスプーンを入れると、野菜だけではなく豆と肉が多めに入っている。
「食べよう」
「そうですわね」
スプーンでシチューをすくうと、弾力のある粘り気があり、口に含むと大量のチーズが入っている事が分かった。
とても濃厚で、ニンニクの風味が食欲をそそる。
そして、肉は内臓を煮込み、柔らかくしているのが分かった。
肝・チーズ・ニンニク・豆、すべての効果で体が熱くなってくる。
サラダにはアボカドが多めに入り、口に含むと油分のある重めの味付けとなっていた。
アボカドって確か性欲をアップさせる効果があったよな?
食事が進むとドリンクが出てくる。
粘度の高いチョコレートドリンクだ。
口に含むと、濃厚なうまみが口に広がる。
チョコは、昔媚薬として使われていたと思う。
2人は無言で食事を摂り、食事が終わる。
そして、エステルが言った。
「ふー、汗を掻きましたわね」
「風呂があるから入ってきたらどうだ?」
エステルは、俺の服を掴んだ。
そして、俺の顔を見続ける。
動きだけで分かった。
俺は、エステルと風呂に向かった。
お風呂に向かうと、エステルが服をすべて解除した。
好感度アップ装備は一瞬で服を着たり脱いだりできるのだ。
エステルは首輪以外生まれたままの姿で俺を見た。
「このように女の武器を使ってゲットを誘惑するわたくしを、ずるい女だと思ってもらっても構いませんわ」
「ずるいとは思わない。無理をしなくていいんだぞ?」
エステルの肌はピンク色に染まり、目はウルウルと涙を溜め、無理をしているのが分かった。
「無理は、しますわ。わたくしは、ゲットを繋ぎ止めたいのですわ。このような手を使ってでも」
そう言って俺に近づいた。
◇
チュンチュンチュンチュン!
朝日が、まぶしい。
話し合いをする予定だったけど、エステルは俺の隣で寝ている。
言葉はあまりなくて、でもそれで良かったんだと思う。
王から結婚をする話は出ていたけど今まで何も進んでいなかった。
結婚をする実感はなかったけど、だんだん実感がわいてきた。
エステルから話があると言われていたけど、婚姻したいのは自分の意思だと、それだけは俺に乗りながら答えてくれた。
エステルは俺の心を見抜いていて、俺が結婚出来る実感がない事を分かっていたからこうなったのか。
エステルに無理をさせてしまったのかもしれない。
エステルは、家族になる。
これから、俺はエステルを守れるだろうか?
エステルのきれいな寝顔を見る。
今後の動きを、考える必要がある。
ざまあチケットを使われて、生き延びた後から状況は変わっている。
エクスファイアで無双して、舞い上がって裏ダンジョンに向かい、31階のリザードマンに挑み、エクスファイアを潰された事で帰ってきた。
その後、クグツと闘う事になった。
門をエクスファイアで焼いて、エクスファイアを使えない状態でクグツと闘い何とか勝利した。
エクスファイアをリザードマンの耐性に潰され、クグツ戦ではエクスファイアを使えない状態で戦った。
俺の頭に言葉が浮かんだ。
『エクスファイアを2回封じられている』
俺は色々足りない。
装備と俺自身の能力……
でも、今気になるのは俺自身の能力だ。
俺は炎魔法と盾&メイスの2本柱で戦ってきた。
今後帝国がまた攻めてくることを考えると力が必要だ。
今は戦争中なのだ。
ゼスじいの言葉が頭に浮かぶ。
『ワシなら炎魔法と盾メイス、両方を伸ばすのお』
ゼスじいの言った通りだった。
恐らく炎魔法だけでも盾&メイスだけでも今後行き詰まる。
ゼスじいは昔たくさんの魔物と闘って生き残ってきた。
実戦を積み、生き残った者のアドバイスは貴重で有効だ。
逆にダストのように結果を出していない者のいう事はあまり当てにならないし、言っている事がその時によって変わる。
そういう者に限って細かく掘り下げて話を聞いていくと怒り出す。
自分でやってみるよう勧めてみると怒り出し、自分では一切何もしない。
人には当たり前のように言うが、自分が言われるのは気に入らないのだ。
俺はゼスじいのアドバイスを多めに取り入れて考える。
……方針は決まった!
炎魔法は基礎のファイアを伸ばす。
ファイアのLVを上げないと他の炎魔法が伸びない。
ファイアは炎魔法の基本なのだ。
そして、盾&メイスをもっと伸ばす。
ゲット 人族 男
レベル: 53
HP: 530 SS
MP: 530 SS
物理攻撃:424 A
物理防御:530 SS
魔法攻撃:530 SS
魔法防御:265 D
すばやさ:424 A
固有スキル:炎強化
スキル:『メイスLV53』『盾LV49』『ファイアLV52』『ハイファイアLV41』『エクスファイアLV41』『ヒールLV27』『リカバリーLV9』『トラップLV22』『宝感知LV19』『ストレージLV29』『ファイアエンチャントLV17』
武器 炎のメイス:250 炎魔法+30%
防具 守りの円盾:150 HP微回復 赤のローブ:90 ハイブリッドブーツ:60
エステル:好感度71
目標はメイス・盾・ファイアのLV60越えだ!
もちろん他にも足りない部分や伸ばしたい部分もある。
・低い魔法防御
・装備が物足りなくなった点
・ファイアエンチャントのLVアップ
・レベルアップ
だが、基礎さえ上げておけばレベル上げなど出来る事は簡単になっていく。
天井を眺めながら考えていると、エステルが俺を見つめる。
「エステル、俺、強くなろうと思う。みんなを守れるくらい強くなろうと思うんだ」
「ふふふ、ゲットは今でも強いですわ」
「いや、まだ出来る事はあるんだ」
「それを言うならわたくしの方が出来る事はありますわね。
わたくしはダンジョンで足を引っ張り、それでもレベルだけは上がりましたわ。ですがまだ回復魔法の訓練が足りていませんわ。それに杖で身を守る術も足りていませんのよ」
エステルには苦労を掛けた。
クグツ戦でも回復魔法の事で悩んでいるようだった。
その原因を作ったのは俺だ。
俺はパワーレベリングをしてエステルのスキルレベルを放置していた。
エステルは王族で基礎訓練は受けている。
だが、皆に比べてスキルLVは低い。
俺は幼いころから訓練を続け、クレアも騎士として日々戦い、アリシアは天才な上に訓練まで受けている。
全員スキルレベルは高めになってしまう。
エステルの能力は平均より十分高い。
だが、俺達と比較してしまうと、スキルの練度が足りないように感じるのだろう。
「エステル、気にしないでほしい。エステルのおかげで助かっているんだ」
「ゲット、あなたは全部自分で何とかしようと思いすぎるのですわ。わたくしも、強くなりますわ。ゲットの隣にいる為に」
「そう、か。分かった。訓練の件は皆にも話してみよう」
俺とエステルはクレアとアリシアの元に向かう。
そこには意外な人物がいた。
「ゲット、しばらく見ないうちに立派になったのお」
「ゼスじい!」
あとがき
近況ノートに、コメントの多かった案件への回答を行います。
『ダストを早く殺せよ!』についてです。
エステルは落ち着かず髪をいじっていた。
「そ、そういえば食事がまだでしたわね」
「そ、そうだな。食事を頼もう」
俺は食事を外にいるメイドに頼んだ。
すぐにシチューとパン、サラダが出てきた。
シチューにスプーンを入れると、野菜だけではなく豆と肉が多めに入っている。
「食べよう」
「そうですわね」
スプーンでシチューをすくうと、弾力のある粘り気があり、口に含むと大量のチーズが入っている事が分かった。
とても濃厚で、ニンニクの風味が食欲をそそる。
そして、肉は内臓を煮込み、柔らかくしているのが分かった。
肝・チーズ・ニンニク・豆、すべての効果で体が熱くなってくる。
サラダにはアボカドが多めに入り、口に含むと油分のある重めの味付けとなっていた。
アボカドって確か性欲をアップさせる効果があったよな?
食事が進むとドリンクが出てくる。
粘度の高いチョコレートドリンクだ。
口に含むと、濃厚なうまみが口に広がる。
チョコは、昔媚薬として使われていたと思う。
2人は無言で食事を摂り、食事が終わる。
そして、エステルが言った。
「ふー、汗を掻きましたわね」
「風呂があるから入ってきたらどうだ?」
エステルは、俺の服を掴んだ。
そして、俺の顔を見続ける。
動きだけで分かった。
俺は、エステルと風呂に向かった。
お風呂に向かうと、エステルが服をすべて解除した。
好感度アップ装備は一瞬で服を着たり脱いだりできるのだ。
エステルは首輪以外生まれたままの姿で俺を見た。
「このように女の武器を使ってゲットを誘惑するわたくしを、ずるい女だと思ってもらっても構いませんわ」
「ずるいとは思わない。無理をしなくていいんだぞ?」
エステルの肌はピンク色に染まり、目はウルウルと涙を溜め、無理をしているのが分かった。
「無理は、しますわ。わたくしは、ゲットを繋ぎ止めたいのですわ。このような手を使ってでも」
そう言って俺に近づいた。
◇
チュンチュンチュンチュン!
朝日が、まぶしい。
話し合いをする予定だったけど、エステルは俺の隣で寝ている。
言葉はあまりなくて、でもそれで良かったんだと思う。
王から結婚をする話は出ていたけど今まで何も進んでいなかった。
結婚をする実感はなかったけど、だんだん実感がわいてきた。
エステルから話があると言われていたけど、婚姻したいのは自分の意思だと、それだけは俺に乗りながら答えてくれた。
エステルは俺の心を見抜いていて、俺が結婚出来る実感がない事を分かっていたからこうなったのか。
エステルに無理をさせてしまったのかもしれない。
エステルは、家族になる。
これから、俺はエステルを守れるだろうか?
エステルのきれいな寝顔を見る。
今後の動きを、考える必要がある。
ざまあチケットを使われて、生き延びた後から状況は変わっている。
エクスファイアで無双して、舞い上がって裏ダンジョンに向かい、31階のリザードマンに挑み、エクスファイアを潰された事で帰ってきた。
その後、クグツと闘う事になった。
門をエクスファイアで焼いて、エクスファイアを使えない状態でクグツと闘い何とか勝利した。
エクスファイアをリザードマンの耐性に潰され、クグツ戦ではエクスファイアを使えない状態で戦った。
俺の頭に言葉が浮かんだ。
『エクスファイアを2回封じられている』
俺は色々足りない。
装備と俺自身の能力……
でも、今気になるのは俺自身の能力だ。
俺は炎魔法と盾&メイスの2本柱で戦ってきた。
今後帝国がまた攻めてくることを考えると力が必要だ。
今は戦争中なのだ。
ゼスじいの言葉が頭に浮かぶ。
『ワシなら炎魔法と盾メイス、両方を伸ばすのお』
ゼスじいの言った通りだった。
恐らく炎魔法だけでも盾&メイスだけでも今後行き詰まる。
ゼスじいは昔たくさんの魔物と闘って生き残ってきた。
実戦を積み、生き残った者のアドバイスは貴重で有効だ。
逆にダストのように結果を出していない者のいう事はあまり当てにならないし、言っている事がその時によって変わる。
そういう者に限って細かく掘り下げて話を聞いていくと怒り出す。
自分でやってみるよう勧めてみると怒り出し、自分では一切何もしない。
人には当たり前のように言うが、自分が言われるのは気に入らないのだ。
俺はゼスじいのアドバイスを多めに取り入れて考える。
……方針は決まった!
炎魔法は基礎のファイアを伸ばす。
ファイアのLVを上げないと他の炎魔法が伸びない。
ファイアは炎魔法の基本なのだ。
そして、盾&メイスをもっと伸ばす。
ゲット 人族 男
レベル: 53
HP: 530 SS
MP: 530 SS
物理攻撃:424 A
物理防御:530 SS
魔法攻撃:530 SS
魔法防御:265 D
すばやさ:424 A
固有スキル:炎強化
スキル:『メイスLV53』『盾LV49』『ファイアLV52』『ハイファイアLV41』『エクスファイアLV41』『ヒールLV27』『リカバリーLV9』『トラップLV22』『宝感知LV19』『ストレージLV29』『ファイアエンチャントLV17』
武器 炎のメイス:250 炎魔法+30%
防具 守りの円盾:150 HP微回復 赤のローブ:90 ハイブリッドブーツ:60
エステル:好感度71
目標はメイス・盾・ファイアのLV60越えだ!
もちろん他にも足りない部分や伸ばしたい部分もある。
・低い魔法防御
・装備が物足りなくなった点
・ファイアエンチャントのLVアップ
・レベルアップ
だが、基礎さえ上げておけばレベル上げなど出来る事は簡単になっていく。
天井を眺めながら考えていると、エステルが俺を見つめる。
「エステル、俺、強くなろうと思う。みんなを守れるくらい強くなろうと思うんだ」
「ふふふ、ゲットは今でも強いですわ」
「いや、まだ出来る事はあるんだ」
「それを言うならわたくしの方が出来る事はありますわね。
わたくしはダンジョンで足を引っ張り、それでもレベルだけは上がりましたわ。ですがまだ回復魔法の訓練が足りていませんわ。それに杖で身を守る術も足りていませんのよ」
エステルには苦労を掛けた。
クグツ戦でも回復魔法の事で悩んでいるようだった。
その原因を作ったのは俺だ。
俺はパワーレベリングをしてエステルのスキルレベルを放置していた。
エステルは王族で基礎訓練は受けている。
だが、皆に比べてスキルLVは低い。
俺は幼いころから訓練を続け、クレアも騎士として日々戦い、アリシアは天才な上に訓練まで受けている。
全員スキルレベルは高めになってしまう。
エステルの能力は平均より十分高い。
だが、俺達と比較してしまうと、スキルの練度が足りないように感じるのだろう。
「エステル、気にしないでほしい。エステルのおかげで助かっているんだ」
「ゲット、あなたは全部自分で何とかしようと思いすぎるのですわ。わたくしも、強くなりますわ。ゲットの隣にいる為に」
「そう、か。分かった。訓練の件は皆にも話してみよう」
俺とエステルはクレアとアリシアの元に向かう。
そこには意外な人物がいた。
「ゲット、しばらく見ないうちに立派になったのお」
「ゼスじい!」
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