転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ

文字の大きさ
上 下
133 / 136

第133話 真実

しおりを挟む
 ファンキー王の元に向かって事情を聴く。

「ファンキー王、このギターはモンスターを集める効果がある。使えば使うほどモンスターが集まって来る」
「なんてことだヨウ」

 ギュイン!

「王! おやめください! これ以上演奏してはいけません!」
「ワシのハートが手を動かすヨウ!」
「皆で取り押さえろ! 王はご乱心だ!」

 ファンキー王が兵士に取り押さえられた。
 大臣が前に出る。

「ギターなら、職人に作らせています」
「場所は分かるか?」
「ええ、王都の一角に普通に住んでおりますので……これがその地図になります」

「分かった。ありがとう。それとあのギターは」
「ええ、私の命を懸けてでもすべて封印いたします」
「頼む」

 俺は皆の元に戻った。

 地図を渡すと全軍で店を包囲し、リンク王国の将軍が店に入っていこうとする。
 その瞬間に店主が出てきた。

「何の騒ぎですかな? ぱふぉふぉふぉふぉ!」
「お前の作ったギターだが、モンスターを呼び寄せる効果があるようだな」

「ぱ、ぱふぉ! ぱふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉ!」

 店主が腹を抱えて笑い出した。

「今頃気づいたか! ぱふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉ!」
「貴様、人間ではないな!」

「なーんでバレたのお! きっもおおおおおおおおふぉおおおおおお!」

 店主の体が大きく膨らんでいく。

 顔がゾウに変わり、両腕からはゾウの牙が生え、体が岩のように変質していく。

「ぱっふぉおおおおおおおおおおお! やっと元の姿に戻れたあああ! 気持ちいいいいいい!」

 キングゴーレムを超える大きな体が俺達を見下ろす。
 ゾウ人間で体は岩で出来ている。

「自己紹介をしよう。僕は岩の魔王! パフォームだ! 分かったかい? ゴミのような人間どもおおおおお!」

 パフォームが両手から生えた牙を突き刺し、薙ぎ払って俺達を攻撃する。
 1度薙ぎ払っただけで民家が10件以上倒壊した。

「あ、そうだ! あの城を壊そう! 僕、下手に出るのが嫌いだったんだよねええ!」

 パフォームが走ってジャンプすると王城を蹴り、腕の牙で破壊していく。

「は、ははははははははは! 気持ちいいいいいいいいいいいいいいい!」

 王城から人が逃げ出していく。
 ファンキー王も素早く逃げていく。

 軍が総攻撃を仕掛けるがパフォームが腕の牙でなぎ倒していく。

「大きい事はそれだけでロックンローーーール!」

「ぐあああああ!」
「魔法を撃ち込んでも全く効いていない!」
「傷を受けても一瞬で回復している!」
「もう駄目なのか!」
「連戦でもう力が残っていない!」

 あいつはヤバイ。

 笑いながら人を殺していく。

 攻撃をしようとした瞬間に気づいた。

 あいつ、攻撃を受けると少しずつ小さくなっていく。
 攻撃が効かないわけじゃない。

 自分の体を削るように傷を治しているんだ!

「マイク!」

 俺はマイクを出現させた。

「パフォームは攻撃を受ける度に小さくなっている! 傷が一瞬で直っているわけじゃない! 体を削って強引に再生させているだけだ!」

「そ、そういえば前より小さい!」
「攻撃を続ければ最後は消える!」
「みんな! あきらめずに攻撃だ!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」

 パフォームの笑顔が消えて俺を睨んだ。

「きも! お前きっしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 パフォームが俺を狙って突進してきた。

 俺は王都の外に走った。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました

ぽとりひょん
ファンタジー
熱中症で死んだ俺は、勇者が召喚される16年前へ転生させられる。16年で宮廷魔法士になって、アレな勇者を導かなくてはならない。俺はチートスキルを隠して魔法士に成り上がって行く。勇者が召喚されたら、魔法士としてパーティーに入り彼を導き魔王を倒すのだ。

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

処理中です...