転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ

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第118話 バンパイアとの約束

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「はあ、ユウタ、くん、凄い、わね」

 バンビーさんがベッドに寝ころんだ。

「ユウタ君の血は、魔力が濃くて、こんな濃厚な、はあ、はあ」

 バンビーさんの真っ白だった肌が赤く染まり体温が上がっている。
 今までお腹が空いていたんだろう。

「お腹が空いたので食事を食べてきますね」

 バンビーさんが俺の服を掴んだ。

「食事を、ご馳走しよう」
「いや、悪いので」
「いいから!」
「は、はい」

 2人で食堂に向かうがバンビーさんは俺の腕に絡みついたままだった。

「あの、逃げませんから」
「そういう事じゃないんだ。今すぐに食事を用意してもらうよ」
「よろしくお願いします」
「ニンニクのいい香りがしますね。バンパイアはニンニクを食べても大丈夫なんですか?」

「問題無い、向こうの世界ではそういう話があるようだけど、それよりも血さえ飲んでおけば一カ月は何も食べなくても大丈夫だよ」
 
 バンビーさんの赤い目が俺を捕えた。

「そ、そうなんですね」
「ステーキセットです」

 大きなニンニクステーキ、トマト多めのサラダ、ベーコンと野菜のスープ、温め直したパン、そしてワインが並ぶ。

「ワインじゃなく、水でもいいですか?」
「今すぐお持ちしますね。くんくん、血のいい匂いがします」

 料理を運んできた女性がじゅるりとよだれを垂らした。

「は、はははははは」
「さあ、どんどん食べて欲しい」
「まだ血を吸いますか?」
「もっと吸えるよ。でも吸い過ぎるといけない。信頼は大事だからね」

 バンビーさんは仕草で食べるよう促した。

「いただきます」

 食事を食べている最中、バンビーさんはワインを飲みながらずっと俺の事を見つめていた。
 俺はお代わりしてたくさん食べた。


「さて、温かくなってきたかな?」
「はい、もう少し、吸って貰っても大丈夫ですよ」
「またベッドに向かおう」

 バンビーさんとベッドに向かった。

「血を吸って体温が上がってしまった」

 そういってバンビーさんが服を脱いだ。

「ユウタ君、君も熱が上がってきたようだ」

 そういって俺の服も脱がせた。
 
「また、吸わせてもらうよ」
「どうぞ」

 バンビーさんの肌が密着して俺の体温が上がる。

 バンビーさんが血を吸う吐息。

 バンビーさんのぬくもり。

 そのしぐさ。

 性欲でおかしくなる。


「はあ、はあ、す、すいません。興奮してきてしまって」
「血を吸っても血の気が多い、素晴らしい生命力だ。ああ、君なら私の初めてをあげてもいい」

「もう、我慢できません」
「ユウタ君が元気になっているのは分かるよ。初めてをあげよう」

 俺はバンビーさんに抱き着いた。

「私は初めてだ、でもね、ベッドの上での訓練は十分に受けている。私がリードしよう」
「もう、我慢できそうにありません」
「いいよ。好きに動いて、でも私がリードしよう」

 バンビーさんと抱き合った。


 ◇


【バンビー視点】

「う、く、はひ!」

 甘かった。
 ユウタ君は凄すぎる。
 体中に甘い魔力を流し込まれ、生き物のようにうねうねと指を動かして私を陥落させていく。

 バンパイアである私は幼いころから様々な事を叩きこまれてきた。
 礼儀、表情、教養、仕草からベッドでの動き方、全部意味が無かった。
 私は万全の状態だった。
 ユウタ君の濃厚な血を十分に吸った。
 ユウタ君は血を吸われて万全ではない。
 それでもそんな事はお構いなく私は狂っていく。

 ユウタ君の甘い魔力は私の魔法防御をやすやすと突破し、1度突破されると快楽により魔法防御すら崩される。
 こうなったらもうなす術はない。

 私は、ユウタ君の手に負け続けた。


 ◇


「私は、気を失ってしまったのか」

 ユウタ君が私を抱きしめた。

「また、行きますね」
「はあ、はあ」

 私は無言で頷いた。

「おさわりはきつかったですか?」
「あれは、凄かった」
「おさわりほどではないですけど、違うスキルを使ってもいいですか?」
「お、おさわりほど凄いスキルではないなら、いいよ」

 おさわりに比べれば他のスキルはそこまでではないだろう。
 ユウタ君もおさわりほどのスキルではないと言った。
 それなら今と何も変わらない。

「行きますね。マジックハンド」

 10本の黒い手が出現した。
 その黒い手がゆっくりと私に近づいてくる。

「何を、するの、かな?」

 嫌な予感がした。
 黒い手が私に触れた瞬間におさわりの甘い魔力が流れ込んでくる。
 10本の黒い手、2本だった手が12本になった!

 そこから私は、陥落した私は落ち続けた。

 12本の手で何度も落ちた。

 私の弱い部分を的確に狙われるようになった。
 しかもその精度はどんどん上がっていく。

 最後は私が気絶しないように手加減をされて、意識を完全に失う事が出来ない状態をキープしてきた。

 私は、ユウタ君と、ベッド、食堂、お風呂を行き来する生活を続けた。


 ◇


 ユウタ君が城から出て行く。

「ユウタ君、また来て欲しい」
「そうですね。血が欲しくなったころ、たまには顔を見せますね」

 私はユウタ君に抱き着いた。
 そして囁く。

「血、だけじゃない。またユウタ君に抱いて欲しい。次も私を支配して落として欲しい」
「時間があればまた」

 ユウタ君が帰って行った。




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