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第92話 ギャング

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 ガイムが先頭を走り、刀2本で斬りかかって来る。

「ナイフ! アタックダイス!」

 ガイムにナイフが突き刺さった。

「ぐふ! 効かんわ! アタックダイスは間に合わん! 死ねええい!」

 ガイムの攻撃を横に避けるとマッシャーが金棒を突き出した。

「隙ありいいいいいい!」

 横に避けると俺めがけて金棒をスイングした。
 俺は上に飛んでマッシャーの頭を踏みつけた。

「俺を踏み台にしたあああああ!」

 一番後ろのアルテガが俺の杖を向けた。

 ピカアアアアア!

 杖が光り目がくらんだ。

 3人が通り過ぎた後アタックダイスが6の目を出したがすでに攻撃範囲外にいた。

「はっはっは! どうした! 口ほどにも無い!」
「これは無理だ」
「負けを悟ったか」

 サーラに成長のカードを使った。

「雑魚は頼む、出来るだけ殺さずに倒して欲しい。3人は俺が相手をする!」
「おとりにでもなるつもりか! 逃がさん! マッシャー、アルテガ、もう一度ダッシュストレートクラッシュを仕掛ける!」

「ダイスレイン!」
「アタックダイスは無駄だ!」

 3人が突撃して来た。
 ダイスレインが4の目を出した。

「ナイフ! ミサイルナイフ! マジックハンド!」
「ぐう! ナイフなどかすり傷にすぎん!」

 チュドドドドドドドドドドーン!
 ナイフに気が取られた隙にダイスレインが3人に降り注いだ。

「3人を殺さずに倒すのは無理だったか」

 3人はもうこの世にいない。

 サーラを見ると矢が切れた、が、隠れていたエルフがサーラに矢筒を投げた。
 これは、大丈夫だな。

 元Bランク3人が死んで、敵は動揺している。
 逃げようとする敵をエルフが無力化していく。

 サーラは逃げる敵に矢を撃ち、倒していった。

「10分もかかりませんでしたわね。成長のカードがもったいないですわ」
「エルフのみんなが盗賊を縛ってくれている。稽古でもするか?」
「ええ、お願いしますわ」
「その前に、馬車! ゴーレム!」

 ゴーレムが馬車に盗賊を積んでいく。

「始めようか」
「おねがいしますわね!」

 サーラの回し蹴りをステッキで受け止めた。



【王視点】

 兵士が急いで走って来た。

「盗賊が縛られて王城に到着しました!」
「何人だ?」
「馬車一杯に、30人ほどかと思われます!」

「ユウタ、仕事が早いな」
「それが、まだ届くようで」
「何人来るのだ!?」

「馬車に同行したエルフによると、300人ほどがここに運ばれてくるようです」
「7拠点すべてを潰したのか!」
「それが……」


「話は分かった」

 まさか1日も立たずに血を供給するとはな。
 バンパイア族の問題は解決か。
 ユウタはいつも驚かされてばかりだ。

 気づけば隣に大臣が立っていた。

「これならばあのギャングを何とか出来るかもしれませんな」
「今まで刺激せず手を出さなかった、いや、手を出せなかった奴らをか?」
「ええ、ユウタ殿ならやってくれる気がしませんか?」

「……うむ、確かに、物凄い勢いで問題を解決している」
「長年の問題を託してみましょう」
「そうだな、受けて貰えるかは分からんが、話しぐらいはしてみてもいいだろう」
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