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第72話 次の戦い
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【ジョーカー視点】
体の違和感を感じてすぐに森に潜んだ。
体が大きくなり確信した。
「ツイニボクがキングになった!」
活舌が良くなり、体が大きくなった。
スキルを確認すると復活の能力を手に入れていた。
間違いない、キングの能力だ! キングが死んだ!
だが、進化で体力を消耗し過ぎたか。
このまま攻めるのは危険だ。
もしユウタが健在だった場合更に力をつけているだろう。
奴は時間さえあれば15000のゴブリンを潰せる可能性すらある。
遊び人は火力が低い分継続戦闘能力が高い。
矢も魔法も避け、防壁の上から矢を放たれ続ければ負ける可能性がある。
そして時間が経ち固有スキルが復活すれば一気に押される。
進化前の僕と同じ戦力と換算すると今攻め続けるリスクは取れない。
何より復活のスキルを今使えない。
弱った状態で包囲されるリスクもある。
キングを殺せる能力を向こうは持っていた。
キングを2回殺せる力を向こうは持っている!
建物が倒壊する音が聞こえたが何をしたかは見えなかった。
不確定要素が大きすぎる。
このまま攻めるのは賭けになってしまう。
レオナルドとセリア、そして遊び人のユウタの力で、いや、包囲されて矢でも撃たれ続けたか?
何をした? 遊び人ユウタ!?
……まあいい、キングは死んで、僕が力を手に入れた!
ゴブリンキングは世界に1人しかいない。
つまり今ゴブリンの中では僕が最強だ。
次は僕のやり方で確実に人間を殺す!
リザードマンも、オークも、使えるモノは何でも使う!
復活の固有スキルは、後一カ月で使えるようになる。
時間はたっぷりある。
こっちの好きなタイミングで、有利なタイミングで攻めればいい。
「撤退だ! キングが死んだ!」
ゴブリンが僕の命令を聞いて撤退する。
準備を始めよう、この体に慣れて、兵を揃えて、僕の策で思い通りに動いてもらう!
「次の戦いに備える!」
【ユウタ視点】
俺とレオナルドさんは王城で寝て過ごした。
回復するとレオナルドさんの様子を見に行った。
「おう! けがはもう治ったか?」
「レオナルドさんのおかげで大きなけがはなかったです。レオナルドさんは大丈夫ですか?」
「何回も死にかけている。大丈夫だ!」
「うわ、かなりブラックな職務ですね」
「代わりがいないからな」
満面の笑みでレオナルドさんが笑った。
そう、代わりがいないんだ。
レオナルドさんの代わりがいない。
「……レオナルドさんの代わり、にはならなくても物資の補給だったり、商人の能力で何か出来る事はあると思うので、もう少しここにいますね」
「助かるぜ」
「ゆっくり休んでください」
部屋を出ると王が話しかけてきた。
「今日表彰式を行う。来てくれ」
「今からですか?」
「民が不安に思っている。勝利を讃えて民の不安を和らげたいのだ」
「分かりました」
王都前の広場で勝利祝いの表彰式が始まった。
順番に表彰を受けていく。
ジョーカーの事が気になる。
なぜ追撃をかけてこなかった?
あの状況で、俺なら絶対に追撃を仕掛ける。
不気味だ。
平和に見える今ジョーカーは戦いの準備をしているだろう。
アリーチェのおかげで今回は何とかなった。
このまま何もしなければ次はやられる。
「ユウタ! 前へ!」
「はい!」
「ゴブリンの策を見抜き、ゴッズオを打ち倒し、その上てゴブリンキングの討伐に多大な貢献をした! よってここに金貨1万枚を与える!」
周りのギャラリーが歓声で祝福する。
金貨1万枚、日本で言えば1億円相当か。
目標を達成した。
レオナルドさんの言葉を思い出した。
『代わりがいないからな』
一番、重傷を負いながら笑う姿に悲しくなった。
レオナルドさんは攻撃力が高く、敵からすれば脅威だ。
ロックショット戦でも狙われていた。
次の戦いが起きてもいいように準備を進めよう。
これからは俺だけの力ではどうしようもできない場面が出てくる気がする。
今は次の戦いの為の準備期間だ!
体の違和感を感じてすぐに森に潜んだ。
体が大きくなり確信した。
「ツイニボクがキングになった!」
活舌が良くなり、体が大きくなった。
スキルを確認すると復活の能力を手に入れていた。
間違いない、キングの能力だ! キングが死んだ!
だが、進化で体力を消耗し過ぎたか。
このまま攻めるのは危険だ。
もしユウタが健在だった場合更に力をつけているだろう。
奴は時間さえあれば15000のゴブリンを潰せる可能性すらある。
遊び人は火力が低い分継続戦闘能力が高い。
矢も魔法も避け、防壁の上から矢を放たれ続ければ負ける可能性がある。
そして時間が経ち固有スキルが復活すれば一気に押される。
進化前の僕と同じ戦力と換算すると今攻め続けるリスクは取れない。
何より復活のスキルを今使えない。
弱った状態で包囲されるリスクもある。
キングを殺せる能力を向こうは持っていた。
キングを2回殺せる力を向こうは持っている!
建物が倒壊する音が聞こえたが何をしたかは見えなかった。
不確定要素が大きすぎる。
このまま攻めるのは賭けになってしまう。
レオナルドとセリア、そして遊び人のユウタの力で、いや、包囲されて矢でも撃たれ続けたか?
何をした? 遊び人ユウタ!?
……まあいい、キングは死んで、僕が力を手に入れた!
ゴブリンキングは世界に1人しかいない。
つまり今ゴブリンの中では僕が最強だ。
次は僕のやり方で確実に人間を殺す!
リザードマンも、オークも、使えるモノは何でも使う!
復活の固有スキルは、後一カ月で使えるようになる。
時間はたっぷりある。
こっちの好きなタイミングで、有利なタイミングで攻めればいい。
「撤退だ! キングが死んだ!」
ゴブリンが僕の命令を聞いて撤退する。
準備を始めよう、この体に慣れて、兵を揃えて、僕の策で思い通りに動いてもらう!
「次の戦いに備える!」
【ユウタ視点】
俺とレオナルドさんは王城で寝て過ごした。
回復するとレオナルドさんの様子を見に行った。
「おう! けがはもう治ったか?」
「レオナルドさんのおかげで大きなけがはなかったです。レオナルドさんは大丈夫ですか?」
「何回も死にかけている。大丈夫だ!」
「うわ、かなりブラックな職務ですね」
「代わりがいないからな」
満面の笑みでレオナルドさんが笑った。
そう、代わりがいないんだ。
レオナルドさんの代わりがいない。
「……レオナルドさんの代わり、にはならなくても物資の補給だったり、商人の能力で何か出来る事はあると思うので、もう少しここにいますね」
「助かるぜ」
「ゆっくり休んでください」
部屋を出ると王が話しかけてきた。
「今日表彰式を行う。来てくれ」
「今からですか?」
「民が不安に思っている。勝利を讃えて民の不安を和らげたいのだ」
「分かりました」
王都前の広場で勝利祝いの表彰式が始まった。
順番に表彰を受けていく。
ジョーカーの事が気になる。
なぜ追撃をかけてこなかった?
あの状況で、俺なら絶対に追撃を仕掛ける。
不気味だ。
平和に見える今ジョーカーは戦いの準備をしているだろう。
アリーチェのおかげで今回は何とかなった。
このまま何もしなければ次はやられる。
「ユウタ! 前へ!」
「はい!」
「ゴブリンの策を見抜き、ゴッズオを打ち倒し、その上てゴブリンキングの討伐に多大な貢献をした! よってここに金貨1万枚を与える!」
周りのギャラリーが歓声で祝福する。
金貨1万枚、日本で言えば1億円相当か。
目標を達成した。
レオナルドさんの言葉を思い出した。
『代わりがいないからな』
一番、重傷を負いながら笑う姿に悲しくなった。
レオナルドさんは攻撃力が高く、敵からすれば脅威だ。
ロックショット戦でも狙われていた。
次の戦いが起きてもいいように準備を進めよう。
これからは俺だけの力ではどうしようもできない場面が出てくる気がする。
今は次の戦いの為の準備期間だ!
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