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第71話 不気味な予感
しおりを挟むキングが吹き飛んだレオナルドさんに追撃をかけた。
攻撃力が高いレオナルドさんは完全に狙われている!
「ハンマーインパクト! ハンマーインパクト! ハンマーインパクト! ハンマーインパクト! ハンマーインパクト! ハンマーインパクトおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
レオナルドさんが剣で防ぐが衝撃を殺しきれず民家を壊しながら吹き飛んでいく。
まずい!
俺は走った。
「ナイフ! アタックダイス! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
後ろから攻撃を続けるがキングは俺を無視してレオナルドさんを殴り続けた。
キングの背中と足が傷ついて行くがレオナルドさんへの攻撃が止まらない。
「邪魔だ!」
俺にハンマーが振り落とされる。
ギリギリで躱してカウンターのステッキを叩きこんだ。
「軽い! 攻撃が軽い!」
「そうかよ!」
俺は連撃を叩きこむ。
レオナルドさんは兵士に抱えられて下がっていく。
まだだ、まだターゲットを取り続ける。
横にスイングするハンマーを躱し懐に飛び込むと、今度は拳が繰り出された。
その拳をステッキで何とか受けるが、蹴りが放たれて後ろに吹き飛ばされた。
「アタックダイス! ナイフ!」
ナイフは浅く刺さるだけでそこまで効かない。
アタックダイスは効果ありだが攻撃間隔が長すぎる。
キングの攻撃を防ぎきるのはなかなか厳しい、が飛び込んだ。
ギリギリで攻撃を避けてカウンターを叩きこむ動きを何度も繰り返した。
レオナルドさんはもう戦えない。
セリアは魔力切れ。
遠くからサーラの矢がキングを狙うがヒットしても効果が薄い。
「お前が遊び人のユウタか。ジョーカーに似ている」
キングが不気味に笑った。
「ジョーカーに似て固有スキルを使い切れば火力不足に陥る所がそっくりだ」
その通りだ、ダイスレインの6の目をここでキングに使えれば楽だった。
「アタックダイス! ナイフ! まだ固有スキルは、残っている!」
キングと打ち合った。
「ならば使え!」
「今は使えない!」
「使えない固有スキルは無いのと変わらない」
ステッキがキングのあごにクリーンヒットした。
「これでも、倒れないか!」
「援軍が来たか。だが何も変わらない! あの女はお前より遥かに弱い!」
アリーチェが走って来た。
俺は家の影に隠れアリーチェに成長のカードを使った。
「アリーチェ、無理せず、後ろからチクチク攻撃してくれ!」
「分かったわ!」
俺は前に出てキングと戦った。
アリーチェは後ろからキングを攻撃した。
キングはアーツを使わなくなり、俺はすべての固有スキルを使い切った。
アリーチェも疲れが残っている。
お互いがお互いを削り合う。
たった10秒、スキルが回復するまでの10秒が長い。
そしてそのスキルも決め手にならない。
俺は狙われ続けた。
それでいい。
今はアリーチェの成長に賭ける!
体が痺れてくる。
攻撃をステッキで防いでいるのにステッキを持った手に衝撃が伝わって来る。
キングが強い!
「ユウタ! お前は俺の攻撃をガードしただけでダメージを受けている!」
「キング! ダメージを受けているのはお前も同じだ! ナイフもダイスも全然避けられていないじゃないか!」
「避ける必要もない!」
「避けられないの間違いだ!」
「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!
途中から変化があった。
アリーチェの攻撃力が上がっていったのだ。
いや、上がっていく攻撃力がキングの肉に食い込むようになった。
そして危機を迎えた俺の動きも良くなっていった。
反対にキングは疲れとダメージの蓄積で弱っていった。
「アタックダイス! ナイフ!」
「ふんぬ! ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 効かぬ!」
キングがナイフとアタックダイスを受けながら俺を攻撃した。
「アリーチェ! やってくれ!」
「はああああ! 残像剣!」
「ぐおおお!」
キングがアリーチェの連撃を受けた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
俺はステッキで連撃を繰り出した。
「この程度! 負けはせん!」
「アリーチェ! もう一回だ! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「残像剣!」
残像剣でキングが倒れ、黒い霧に変わった。
倒れそうになるアリーチェを抱きかかえる。
最後は、完全に力技だった。
アリーチェがぐったりとしている。
セリアもサーラももう限界だ。
俺も体が痺れて集中力が切れている。
ダイスレインが使えるようになるまで粘るのか!
きついな。
「ここから、ジョーカーとゴブリンの軍勢が攻めてくるのか」
「ユウタ、ゴブリンの軍勢が下がっていきますわ」
「はあ!?」
今攻めれば向こうが有利だ。
ジョーカーはなぜ攻めてこない?
助かる、助かるがジョーカーの動きに気持ち悪い感情を覚えた。
ジョーカー!
何を考えている!?
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・第1章(7万字弱程度)まで更新します。それ以降は未定です。
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