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第34話 無双と好意
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【サーラ視点】
「お前か、ボスがいると雑魚も増えるんだろ?だからブラックウルフが多かったのか」
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
「ナイフ!」
片目を狙った魔法のナイフは前足でガードされた。
「怖いよな!片目を潰されてるんだ!両目を失ったら大変だよな!」
ユウタはボスを挑発した。
私は守られている。
ユウタは攻撃を自分に引き付けて守ろうとしている。
ユウタが前足に迫るとボスが前足でスタンプしてきた。
その攻撃を避けると5回前足をステッキで叩いた。
ユウタの動き出しが早い。
判断が早い。
隙間を縫うようににステッキで攻撃をする。
ボスは何度も前足で攻撃するがそのすべてを躱してステッキで叩きつける。
「ナイフ!」
また前足で目への攻撃を防がれた。
今度は後ろ足を攻撃すると後ろ脚で蹴りを放つ。
その攻撃を避けてまたステッキで殴る。
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
ボスの体が黒く光った。
速度を上げるアーツだ。
ボスに時間を与えてはまずい!
ボスが加速して走りユウタを狙うがすべての攻撃を躱し続け、ステッキで反撃を受け、またナイフの攻撃を繰り出した。
「火力に欠ける遊び人が無双している!」
「すごい、落ちる木の葉のように攻撃を躱してる!」
「避けながら叩いてるよ!」
「あ、右前足が動かなくなった!」
こうなった後は更に一方的な戦いだった。
ステッキでボスを何度も殴り、ボスがドスンと倒れ、魔石と毛皮に変わった。
「はあ、はあ、はあ、はあ……間に合って、よかった。一旦帰ろう」
わたくしは、お姫様抱っこをして貰いながら街に帰った。
ユウタは、本当は余裕が無い。
疲れて息切れをしているのが分かった。
それはそうだ、数百のブラックウルフを倒し、その後ボスと戦った。
でも、わたくしはユウタの行為に甘えた。
ユウタの体はゴツゴツしていて筋肉質だった。
それと、汗のいい匂いがした。
「ありがとう!本当に助かった!これで魔物の大量発生は解決に向かうだろう!ユウタ殿のおかげだ!」
副兵士長とそのパーティーはユウタを絶賛した。
「ユウタなら、抱かれてもいい」
「ユウタ、ありがとう。本当に怖かったのよ!」
「助かった。礼を言う」
「しかもブラックウルフの魔石がこんなに、冒険者として余裕でやっていけるだろう!街が安全になった!」
「冒険者の話はまた今度で、副兵士長、ここに残って魔物を狩った方が良いですかね?それとも、サーラと一緒に王位継承権破棄の為にアイアン王国に行ってもいいのか、迷っています」
「この街の状況としては、ブラックウルフのボスが倒せた。状況は良くなっていくだろう。ユウタ殿、遊び人は幸運値が高い。ユウタ殿が選ぶのがいいだろう」
「ユウタ、アイアン王国に行き帰って来るまでにすんなりいっても最速で10日以上はかかりますわ。今まで色々協力して頂き、更に命を助けられ、その上で王位継承権破棄の旅をするとなれば返せる物がありませんわ」
「……王位継承権の破棄に行こう。その方が、それがいいと思った。だから、それが終わるまでが手伝いの範囲にしたい」
「どうして、そこまでしてくれるのですか?」
「まずは落ち着きたい」
「……ああ、ユウタは優しいですわ。お願いしますわね。無事に帰って、それからですわね」
「出発は次の日で良いですか?」
「ええ、明日の早朝ですわ」
「すぐに準備を始めます!」
「今日は終わりですが、ユウタは何かやる事がありますの?」
「少し休んでから、体力と魔力を上げておきたいから、何も無ければ訓練をしたい」
「分かりましたわ」
わたくしはユウタを見送った。
ユウタは、わたくし達を助けようとしている、でも、火力不足を解決したいとも思っているのをアリーチェから聞いている。
自分のやりたいことを後回しでわたくし達を助けようとしている。
その優しい心が心地いい。
ユウタ・男・15才
ジョブ:遊び人
体力: 71→76
魔力: 49→72
速力: 109→112
器用: 109→110
幸運: 232→249
スキル:ステッキレベル9、曲芸レベル8、おさわりレベル7→8、ギャンブルレベル3
固有スキル:???
「お前か、ボスがいると雑魚も増えるんだろ?だからブラックウルフが多かったのか」
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
「ナイフ!」
片目を狙った魔法のナイフは前足でガードされた。
「怖いよな!片目を潰されてるんだ!両目を失ったら大変だよな!」
ユウタはボスを挑発した。
私は守られている。
ユウタは攻撃を自分に引き付けて守ろうとしている。
ユウタが前足に迫るとボスが前足でスタンプしてきた。
その攻撃を避けると5回前足をステッキで叩いた。
ユウタの動き出しが早い。
判断が早い。
隙間を縫うようににステッキで攻撃をする。
ボスは何度も前足で攻撃するがそのすべてを躱してステッキで叩きつける。
「ナイフ!」
また前足で目への攻撃を防がれた。
今度は後ろ足を攻撃すると後ろ脚で蹴りを放つ。
その攻撃を避けてまたステッキで殴る。
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
ボスの体が黒く光った。
速度を上げるアーツだ。
ボスに時間を与えてはまずい!
ボスが加速して走りユウタを狙うがすべての攻撃を躱し続け、ステッキで反撃を受け、またナイフの攻撃を繰り出した。
「火力に欠ける遊び人が無双している!」
「すごい、落ちる木の葉のように攻撃を躱してる!」
「避けながら叩いてるよ!」
「あ、右前足が動かなくなった!」
こうなった後は更に一方的な戦いだった。
ステッキでボスを何度も殴り、ボスがドスンと倒れ、魔石と毛皮に変わった。
「はあ、はあ、はあ、はあ……間に合って、よかった。一旦帰ろう」
わたくしは、お姫様抱っこをして貰いながら街に帰った。
ユウタは、本当は余裕が無い。
疲れて息切れをしているのが分かった。
それはそうだ、数百のブラックウルフを倒し、その後ボスと戦った。
でも、わたくしはユウタの行為に甘えた。
ユウタの体はゴツゴツしていて筋肉質だった。
それと、汗のいい匂いがした。
「ありがとう!本当に助かった!これで魔物の大量発生は解決に向かうだろう!ユウタ殿のおかげだ!」
副兵士長とそのパーティーはユウタを絶賛した。
「ユウタなら、抱かれてもいい」
「ユウタ、ありがとう。本当に怖かったのよ!」
「助かった。礼を言う」
「しかもブラックウルフの魔石がこんなに、冒険者として余裕でやっていけるだろう!街が安全になった!」
「冒険者の話はまた今度で、副兵士長、ここに残って魔物を狩った方が良いですかね?それとも、サーラと一緒に王位継承権破棄の為にアイアン王国に行ってもいいのか、迷っています」
「この街の状況としては、ブラックウルフのボスが倒せた。状況は良くなっていくだろう。ユウタ殿、遊び人は幸運値が高い。ユウタ殿が選ぶのがいいだろう」
「ユウタ、アイアン王国に行き帰って来るまでにすんなりいっても最速で10日以上はかかりますわ。今まで色々協力して頂き、更に命を助けられ、その上で王位継承権破棄の旅をするとなれば返せる物がありませんわ」
「……王位継承権の破棄に行こう。その方が、それがいいと思った。だから、それが終わるまでが手伝いの範囲にしたい」
「どうして、そこまでしてくれるのですか?」
「まずは落ち着きたい」
「……ああ、ユウタは優しいですわ。お願いしますわね。無事に帰って、それからですわね」
「出発は次の日で良いですか?」
「ええ、明日の早朝ですわ」
「すぐに準備を始めます!」
「今日は終わりですが、ユウタは何かやる事がありますの?」
「少し休んでから、体力と魔力を上げておきたいから、何も無ければ訓練をしたい」
「分かりましたわ」
わたくしはユウタを見送った。
ユウタは、わたくし達を助けようとしている、でも、火力不足を解決したいとも思っているのをアリーチェから聞いている。
自分のやりたいことを後回しでわたくし達を助けようとしている。
その優しい心が心地いい。
ユウタ・男・15才
ジョブ:遊び人
体力: 71→76
魔力: 49→72
速力: 109→112
器用: 109→110
幸運: 232→249
スキル:ステッキレベル9、曲芸レベル8、おさわりレベル7→8、ギャンブルレベル3
固有スキル:???
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