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第42話

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 俺はソフィア・ホノカと一緒に配信をスタートしてダンジョンの前に集まる。
 ユウヤの勇者チームも揃い50階のオロチ戦に挑む。

 ダンジョンに入ってオロチの部屋にワープした。

「血の紋章!解放!」

 俺の目が赤く輝く。

「鬼斬り乱舞!」

 オロチが倒れる。

「「お疲れー!」」

『皆慣れている』
『カゲオ無双だな』
『さすがオロチキラーだ』
『たくさん血を吸って何度も倒してくれ』
『やはり、上のランプはオロチを倒すと1つ消えるらしい』
カナタ『ランプ全部が消えるとオロチは出てこなくなる可能性が高いです。ですが、時間経過でランプが回復するかもしれません』


「わお!50階に戻る魔法陣が出てきたわ!」
「出よう」

 俺達は50階に戻った。

「僕たちは49階にいる魔物を倒すよ」

 討伐後戻りの魔法陣が出た時点でそうする事は決まっていた。
 ユウヤ達は去って行く。

『オロチ討伐後に50階に戻れるならカゲオの紋章アタックで同じように討伐できるよな』
『血の紋章からの鬼斬り乱舞が安定する』

「カゲオ、次の戦いも付いていきたいわ。いつまでもカゲオの隣で戦いたいもの」
「私も連れて行って」
「レベルアップだな。分かった。一旦ダンジョンから出よう」

 3人でダンジョンを出た。
 俺はダンジョン前で血の紋章をチャージしてオロチを倒し続けた。



「血の紋章!鬼斬り乱舞!」

 ドスン!

『おお!ランプが全部消えた!』
『これでオロチは出てこないか?』

「それなんだけど、一旦戻って紋章をチャージして定期的にここに来る事になっている」

『ランプが回復するか、本当にボスが湧いてこないか検証するのか』

「そうらしい」

『カゲオにはたくさん血を吸ってたくさん魔物を倒して欲しい』
『倫理より俺達の命が大事だよな』
『カゲオ!頑張ってくれ!』

 血を吸う=エチエチなんだけどな。
 たくさん血を吸ってエチエチイベントしたい。

 その後定期的にオロチの部屋に入った。
 

 検証の結果ランプが消えるとオロチは出てこない点と、約9日でランプが1つ点灯する事が分かった。

「そう言えば、レッドハットはどうなったんだ?」

『今は全国各地で発生が確認されている。限界集落に住んでいる人が急いで避難するようになると今度は村にレッドハットが現れるようになった。レッドハットは基本奇襲の炎攻撃を仕掛けた後ワープで逃げ出す。中々数は減らないだろう』

『警察や冒険者、自衛官の多くがダンジョンで魔物と闘っているから討伐する手が足りない。運よく討伐パーティーがいたとしても現場に向かう頃にはレッドハットはワープで逃げている』

『ま、詰んでるよな。でも、それを選んだのは国民だ。俺は今更だけど自衛隊の訓練を受けて冒険者資格の取得を目指しているけど、俺みたいなやつは少数派だ』
『俺も訓練を受けているけど、確かに少数派だ』
『思うんだけど、ユウヤやカゲオが一網打尽に出来ないように魔物が対応しつつあるんじゃないか?』

『そうかもな。でも、国民の中には若いもんはだらしないとか、国が悪いとかいまだに言っているやつがいるらしい』
『情報が分からないやつはいるだろうな。バカってどこにでもいるじゃん?』
『国民全員が戦闘訓練を受ければ余裕で対処できるんだけど、そうはなっていないのが今の現状だ』

 なんだろう?今日のコメントは質が高い。
 現状把握が出来ない国民にレクチャーをするような意図を感じる。
 どうすれば解決できるかの具体的な道を示しているような意図を感じる。
 後馬鹿を黙らせるような意図も感じる。


「確かに、俺達が対処しきれないような攻撃方法に変わっている。集中型のスタンピードからゲリラ戦のような戦法に変わっている、か。もっとみんなが危ない目に合えば訓練を受ける奴らが増えるかもな」

『今日のカゲオはインテリ芸か?』
『おもろい!たまたま頭のいいコメントが続いたからって背伸びしなくていいんだぞ?』
『クレイジーカゲオが頭のいい発言をすると笑ってしまう』

『スライムから逃げ回っていたあの時に戻ってください!ヘタレに戻ってください!悲しすぎます!!』
『カゲオはスライムにヤラれて同人誌のネタになるくらいでちょうどいいと思うの』
『いや待て、これもネタなんだよ』

 いや、気のせいか?

 俺は紋章をチャージし、休息を取った後、またダンジョンへと向かった。



 俺達は勇者チームと一緒に最後の魔法陣に乗った。
  
「紫色の毒々しい魔法陣か。ここが一番いやな予感がする」
カナタ『ですが、入った方がいいと思います』

魔法陣でワープすると、周囲に紫色の火が焚かれる。

「これって地下に似てないか?」
「まさか、また鬼が出るのかい?」

カナタ『今閃きました。オロチギリ、いえ、その劣化タイプかもしれません!』

 魔法陣からオロチギリと同じ姿をした鬼が現れた。
 だが、オロチギリのような個性を感じない。



カナタ『鬼武者、生まれたばかりの鬼です!』

「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

 13体の分身体が出現した。

 全員で鬼武者と対峙する。
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