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第58話 結果発表
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朝日で目が覚める。
ワンルームの古いアパート、隣には兄さんが寝ている。
今日兄さんが4強入りする。
早めに学校に行こう。
冷蔵庫、は無いので収納から卵とベーコン、パンとキャベツを取り出した。
キャベツを刻みつつパンを温め、フライパンに火をつけた。
フライパンにベーコン6枚、卵4つを入れて少し待ってから水を入れて蓋をした。
「アキラ、おはよう」
「おはよう。今食事が出来るから」
「ああ、助かる」
フライパンの火を止めて皿にキャベツの千切りを入れて、その上からパンを乗せてベーコンエッグを乗せる。
俺用の皿は用意せず、フライパンに全部入れて盛り付けた。
不格好ではあるがこれがいつもの食事なのだ。
兄さんが布団を畳み、テーブルを出すと2人で座って塩コショウを振って食事を摂る。
「今日で兄さんの4強が決まる、早めに学校に行こう」
「アキラは、4強にならないのか?」
「俺は後で考える、今はいい」
「そうか、ライカから炊き込みご飯を貰っている。2人で食べよう」
兄さんが収納から炊き込みご飯を出した。
兄さんはギリギリまで寝て、炊き込みご飯を出す予定だったのだろう。
「ありがとう」
俺が作った朝食を平らげた後、握ってある炊き込みご飯を2人で2つずつ食べて歯を磨くとメイが来た。
「……おはようございます」
「「おはよう」」
メイは朝いつも眠そうだ。
兄さんが刀を腰に差す。
「行くか」
「行こう」
3人で第13ゲート西高校に向かう。
「少し、温かくなってきた」
兄さんが明るくなった空を見上げた。
学校に入ると兄さんの道をみんなが開ける。
兄さんはもう変人じゃない。
ソウルランクBの強者だ。
しかも、聞いた話によると兄さんはライカさんにちょっかいを出そうとした西高校の生徒を鞘で倒したらしい。
今まで暴力を振るわなかった兄さんが攻撃をした、この事実によりヤンキーも兄さんを避けるようになった。
今日、兄さんが4強になる。
兄さんはもうすぐ卒業だけど、それでも、短い時間だけでも兄さんが4強になるのが嬉しい。
学校の道場にみんなが集まり、4強の結果発表が始まった。
校長が前に出て名前を読み上げる。
「4強入り確定者から読み上げるよ。ダイドウライカさん、イナセキドウ君、前へ」
兄さんとライカさんが前に出た。
2人はぶっちぎりで魔石を納品し、4強確定だ。
「4強入りおめでとう」
「「ありがとうございます」」
校長が回復のカードを2人に手渡す。
「続いては4強の残り2人、その候補を読み上げるよ。ハンダカリュウド君、ツルギケンシ君」
予想通りで1年最強のハンダと2年最強のツルギ先輩か。
でもおかしい、兄さんとライカさんを除けば2人はぶっちぎりで4強になるはずだ。
候補ってなんだ?
2人に迫るほどの納品をした生徒がいるのか?
そんな金を詰めるボンボンは西高校にいないはずだ。
「その前にサプライズだ。昨日の夕方まで集計時間を延長したから最新のデータを見て欲しい」
ざわざわざわざわ!
みんなが俺とメイを見る。
嫌な予感がする。
前にある画面からランキングトップ6までが表示された。
1位:大道ライカ 31532ポイント
2位:稲生気道 28683ポイント
3位:稲生アキラ 10000ポイント
同3位:奉仕メイ 10000ポイント
5位:半田狩人 9687ポイント
6位:剣剣士 8698ポイント
昨日の魔石1万個が入っている!
校長がにこっと笑った。
そして両手を広げて上に掲げた。
「3位から6位までは接戦でね、それに4強候補だった剣君を押しのけてイナセ君、ホウシさんを4強にしてしまうと話がおかしくなる。そこで3位から6位で2回、もしくは総当たりでバトルをして貰う! 午前の授業は無し、今からバトル開始だ!!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」
「なん、だと!」
『くっくっく、面白くなって来たではないか』
「俺の計画が」
『兄様の4強入りは決まっている。お前が勝った後で、俺は兄様には遠く及ばないと、そう言えばいいだけだ。お前が勝って兄様をさらに持ち上げろ』
みんなが外に出てスマホで賭けで盛り上がっている。
「一番はツルギだろ」
「バッカ、ツルギは倍率の関係で勝っても金はあまり増えねえ、ここは他を狙うのが燃えるんじゃねえか」
「へっへっへ、ハンダの方が強い、分かってねえな」
ワンルームの古いアパート、隣には兄さんが寝ている。
今日兄さんが4強入りする。
早めに学校に行こう。
冷蔵庫、は無いので収納から卵とベーコン、パンとキャベツを取り出した。
キャベツを刻みつつパンを温め、フライパンに火をつけた。
フライパンにベーコン6枚、卵4つを入れて少し待ってから水を入れて蓋をした。
「アキラ、おはよう」
「おはよう。今食事が出来るから」
「ああ、助かる」
フライパンの火を止めて皿にキャベツの千切りを入れて、その上からパンを乗せてベーコンエッグを乗せる。
俺用の皿は用意せず、フライパンに全部入れて盛り付けた。
不格好ではあるがこれがいつもの食事なのだ。
兄さんが布団を畳み、テーブルを出すと2人で座って塩コショウを振って食事を摂る。
「今日で兄さんの4強が決まる、早めに学校に行こう」
「アキラは、4強にならないのか?」
「俺は後で考える、今はいい」
「そうか、ライカから炊き込みご飯を貰っている。2人で食べよう」
兄さんが収納から炊き込みご飯を出した。
兄さんはギリギリまで寝て、炊き込みご飯を出す予定だったのだろう。
「ありがとう」
俺が作った朝食を平らげた後、握ってある炊き込みご飯を2人で2つずつ食べて歯を磨くとメイが来た。
「……おはようございます」
「「おはよう」」
メイは朝いつも眠そうだ。
兄さんが刀を腰に差す。
「行くか」
「行こう」
3人で第13ゲート西高校に向かう。
「少し、温かくなってきた」
兄さんが明るくなった空を見上げた。
学校に入ると兄さんの道をみんなが開ける。
兄さんはもう変人じゃない。
ソウルランクBの強者だ。
しかも、聞いた話によると兄さんはライカさんにちょっかいを出そうとした西高校の生徒を鞘で倒したらしい。
今まで暴力を振るわなかった兄さんが攻撃をした、この事実によりヤンキーも兄さんを避けるようになった。
今日、兄さんが4強になる。
兄さんはもうすぐ卒業だけど、それでも、短い時間だけでも兄さんが4強になるのが嬉しい。
学校の道場にみんなが集まり、4強の結果発表が始まった。
校長が前に出て名前を読み上げる。
「4強入り確定者から読み上げるよ。ダイドウライカさん、イナセキドウ君、前へ」
兄さんとライカさんが前に出た。
2人はぶっちぎりで魔石を納品し、4強確定だ。
「4強入りおめでとう」
「「ありがとうございます」」
校長が回復のカードを2人に手渡す。
「続いては4強の残り2人、その候補を読み上げるよ。ハンダカリュウド君、ツルギケンシ君」
予想通りで1年最強のハンダと2年最強のツルギ先輩か。
でもおかしい、兄さんとライカさんを除けば2人はぶっちぎりで4強になるはずだ。
候補ってなんだ?
2人に迫るほどの納品をした生徒がいるのか?
そんな金を詰めるボンボンは西高校にいないはずだ。
「その前にサプライズだ。昨日の夕方まで集計時間を延長したから最新のデータを見て欲しい」
ざわざわざわざわ!
みんなが俺とメイを見る。
嫌な予感がする。
前にある画面からランキングトップ6までが表示された。
1位:大道ライカ 31532ポイント
2位:稲生気道 28683ポイント
3位:稲生アキラ 10000ポイント
同3位:奉仕メイ 10000ポイント
5位:半田狩人 9687ポイント
6位:剣剣士 8698ポイント
昨日の魔石1万個が入っている!
校長がにこっと笑った。
そして両手を広げて上に掲げた。
「3位から6位までは接戦でね、それに4強候補だった剣君を押しのけてイナセ君、ホウシさんを4強にしてしまうと話がおかしくなる。そこで3位から6位で2回、もしくは総当たりでバトルをして貰う! 午前の授業は無し、今からバトル開始だ!!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」
「なん、だと!」
『くっくっく、面白くなって来たではないか』
「俺の計画が」
『兄様の4強入りは決まっている。お前が勝った後で、俺は兄様には遠く及ばないと、そう言えばいいだけだ。お前が勝って兄様をさらに持ち上げろ』
みんなが外に出てスマホで賭けで盛り上がっている。
「一番はツルギだろ」
「バッカ、ツルギは倍率の関係で勝っても金はあまり増えねえ、ここは他を狙うのが燃えるんじゃねえか」
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