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第34話 4強の力

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 パンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 ハンダが銃を乱射してイノシシを倒す。

「いきなり撃った!」
「憎きイノシシは即倒すべ!」

 パンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 カチャン、カチャ!
 リロードして更に撃つ。

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!

「「ぶひいいいいいいいいいいいいいいいい!」」

 突撃して来るイノシシをハンダは銃で倒していく。
 イノシシはウサギよりしぶとく、突進攻撃をしてくる戦士タイプのモンスターだ。
 突進してトップスピードに乗ったイノシシはウサギを超える速度となる。

 カチャン、カチャ!
 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 リツカとマナもハンドガンでイノシシを倒していく。

「3メートル級が来ましたよ!」

「ぶひいいいいいいいいいいいいいいいい!」

「俺が倒す!」

 剣を抜いて突進攻撃を躱しつつすれ違うように足を斬りつけた。
 転倒した3メートル級の後ろから剣の連撃を繰り出した。

 3メートル級がドロップ品に変わる。

「アキラが強くなってます!」
「前よりはな」

 クラックに心を開いた事でクラックの剣術経験が俺に流れ込んだ。
 寝て起きるだけでも俺の剣術とクラックの剣術が点と点が繋がって線になるような体感があった。

「それに、キドウの斬り抜けのようでした」
「兄さんほどではないけど、兄さんの動きが少しだけ分かってきた」

 剣の技能が上がった事で兄さんの動きが少しだけ理解できた。
 やはり兄さんの技量は高い。

「……5メートル級が出て来るぞ!」

「ぶひいいいいいいいいいいいいいいいい!」

 バッキャボッキャ!
 木をなぎ倒しながら突進してくる。

「俺の力を試す!」
「今日のアキラはいつもと違います!」
「今日は、うまく戦える気がする、楽しみだ。うおおおおお、あ」

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!
 カチャン、カチャ!
 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 5メートル級が倒れた。

「……あ、なんか、わりいな、飯食って帰んべ」
「いや、いいんだ。まだ終わっていない。ダンジョンが残って」

 リツカがダンジョンに飛び込んだ。

「あ!」
「……ダンジョンが消えていきます」
「そうだな」

「中にはモンスターがいなくて、コアしかなかったよ。割ってきた」
「リツカはいつもあんな感じよ」

「魔石も、持って帰んべ、おいらはいらねえよ。報酬も、振りこんだべ」

 メイが笑顔で俺の肩に手を置いた。

「大丈夫です、私は戦ってすらいませんから」
「次があるよな」
「次があります」

「……焼肉、食ってけ」

 みんなで森から戻った。


 じゅううううううう~!

「うめえ! 焼肉うめえ!」

 俺達は外で炭火の焼肉をした。
 ハンダは気を使ったのか、野菜と肉がたっぷり用意してくれてみんなで楽しんだ。

「アキラ、流石に食べすぎですよ」

 くちゃくちゃくちゃくちゃ!

「きゅうも、アキラの真似をしなくていいんですよ?」

 くちゃくちゃくちゃくちゃ!

「うまい、兄さんも連れて来たかったな」
「多分、キドウはゲートに行ってますよ。きっとライカさんと一緒に」

 兄さんなら無理をしてでも行きそうだ。

「邪魔しちゃ悪いか」
「ですです、今を楽しみましょう」

 俺達は焼肉を楽しんで車の中できゅうと一緒に眠った。


【メイ視点】

 きゅうがアキラの脇に潜り込んで眠る。

「きゅうは寝るのもマネをするのね」
「家の食事より楽しそうだったね」
「アキラは、高級なのに慣れてないんです」

「そっか、次は違う食事を考えよう。冬休みが終わるまでにもう一回ゲートに行くのもいいね。それと、ゲームもしたい。アキラがいると退屈しないね」
「ゲート、もっと魔法弾を作らないとまずいわね」

「私の分をあげるよ」
「いいわよ、自分の分は自分でやるわ。もう弾切れはごめんよ」
「次は何発分作るんですか?」
「次は1000発作るわ!」

「足りなくなるフラグです」
「足りなくなるね」
「ま、まずは1000発ね」

 リツカの家にアキラを運んだ。


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