雑魚で貧乏な俺にゲームの悪役貴族が憑依した結果、ゲームヒロインのモデルとパーティーを組むことになった

ぐうのすけ

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第5話 サモンモンスター③

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「やったな」
「はあ、はあ、やりました☆」

 2人でドロップ品を拾う。

「焦りましたよ。3メートル級は最悪死にますからね。アキラはやっぱり強いですよ。能力値はモンスターを倒せば上がりますが、スキルの練度は訓練で上がりますから毎日道場に通った成果ですね☆」

 メイは緊張していたのだろう。
 言葉数が多い。

 今まで努力して来て駄目だと諦めかけてきた。
 でも、今なら頑張れば強くなれる。
 さっきの戦いでも少しずつ力が増している。

「うん、水分補給をしたら、またサモンモンスターを使いたい」
「使用回数も増えてるんですね」
「くっくっく、暗黒の炎で焼き尽くしてくれる。ま、闇魔法に普通の攻撃魔法は無いんだけどな。全部癖が強い」

「十分ですよ。というかサモンモンスターは闇魔法の中で一番需要があるんじゃないですか? ゲートの奥に行けば行くほど危険ですから、ゲートの入り口でサモンモンスターを使ってサクッと倒してサクッと出てくれば楽に生活出来ますよ」

「そう考えるとここまで歩いてくる事も無かったか」
「でも、サモンモンスターを使うまでどうなるか分からないですから。やってみるまで分かりません」

「サクッと倒してサクッと出たらメイの友達と合流できなくなるか」
「……まだ来ないみたいで。最悪今日はサモンモンスターで解散ですかね」
「それでもいいと思うぞ」
「はい、飲み物です、おにぎりも食べますか?」

「いただきます。ありがとな」
「清楚系! 巨乳! メイド! 癒し系の私にお任せください☆」

 メイがポーズをとるとスカートがふわりと舞った。
 メイの冗談だけど、ファンキースタイルでデチューンしていても魅力がある。

「おにぎりがうまい」
「私が握りました☆」
「うん、うまいよ」
「今日はサモンモンスターの検証で終わりですか?」

「うん、新しく覚えたスキルの中で状態異常耐性は、兄さんがいる時に試したいし、他は全部闇魔法で癖がある」
「キドウか2人が来るまで危なくて試せませんね」

「そうなんだよなー。2人パーティーは少ない」
「私もそう思います……電話しますね」

「もしもし……また男の人に声をかけられたんですか。分かりました。もしタイミングが合わなければ次にしましょう。いえいえ、急がなくていいですよ。はいは~い」

「……」
「急いで来るそうです」
「友達って、デチューン前のメイと同じくらい男の人に声をかけられやすいのか?」
「私以上ですよ。配信をしててゲームの宣伝もしているので」

「そっかー」
「この2人です。多分、高校生で見た事が無い人の方が珍しいですよ。コンビニの商品でもコラボしてますし」
「コンビニは罠だ、お金が貯まるまで」
「はいはい、行かないんですよね。これが2人の写真です」

 メイがスマホの画面をかざした。
 2人の美人が映っている。

「ここに来るまで大変だろう。無理してこなくていいのにな」
「無理して来る2人です。約束は守ろうとはしますから」
「そろそろサモンモンスターを再開しよう」
「やっちゃいましょう」

 キュインキュイン!

「サモンモンスター!」

 魔法陣の中心からもこっとした白いモフモフが現れた。

「きゅう?」
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