雑魚で貧乏な俺にゲームの悪役貴族が憑依した結果、ゲームヒロインのモデルとパーティーを組むことになった

ぐうのすけ

文字の大きさ
上 下
4 / 116

第4話 サモンモンスター②

しおりを挟む
「おおおおお! 剣も魔力もパワーアップしてますよ!」
「うん。これからは今までより役に立てると思う」
「サモンモンスターで食べて行けるんじゃないですか?」

 ウサギ1体を倒せば魔石1個。
 魔石1個の売値は1000ポイントで1000円と同じ価値だ。
 20体を倒せば2万ポイントなのでゲートに入ってサモンモンスターでモンスターを狩れれば楽になる。

「前より稼げる!」
「お肉が2つドロップしましたよ」
「おお! 持って帰って兄さんと食べよう」

 肉は魔石の他に追加でドロップする事がある。
 2人で均等にドロップ品を分けようとした。

「私はいいですよ」
「いや、均等分けが基本だかし、食事のお礼でもある」
「……分かりました」

 2人で報酬を分け合った。

「基本均等分けな」
「ありがとうございます。普通に私より強いんじゃ?」
「メイには切り札のスキルがあるから。次もサモンモンスターを使いたい。スキル検証だ」
「今日はいきいきしてますね。クラック君はおとなしいですか?」

「クラックは早く強くなりたいから黙ってるんだと思う」
「クラック君は紳士ですね」
「でも悪役なんだろ?」
「クラック君がアキラの魂なら、悪い人じゃないですよ。それにゲームと同じ人間か分からないです」

 メイは笑顔で言った。

 姿が似ているだけなら無くはない、でも、クラックも俺と同じで剣を使って闇魔法を使うらしい、こんな偶然ってあるか?
 それに、ゲームはどうやって作ったんだ?
 最初は見た目の良いメイをモデルにしたのかと思っていたが、クラックまで姿が一緒で名前や使うスキルまで一緒なのがおかしい。
 俺はモデルになった記憶が無いし……

「私も頑張ります☆」

 シュッシュッシュ!

 メイが蹴りの型を披露する。
 スカートがふわっと舞い上がり目のやり場に困る。
 メイは高校では自分を押さえているが人がいなくなると素に戻って元気になる。
 男に声をかけられないようにするためにわざわざ髪を赤と青の原色に染めて濃い化粧をしてゴスロリの黒いメイド服を着て黒いハイヒールタイプのブーツを履いている。
 顔が良いのも大変だな。

「次のサモンモンスターを行くぞ」
「次は私も戦います☆」
「分かった」

 キュインキュイン!

「サモンモンスター!」

 人間サイズのウサギが10体と、

 3メートルサイズのウサギが1体現れた。

「「ギュウウウウウウウウウウウウウ!!」」

「さ、3メートル級!」

 3メートル級は雑魚よりも強い。

「俺は3メートル級を相手にする! メイは雑魚を倒して加勢してくれ!」
「分かりました!」

 3メートル級に飛び込むとウサギがシュッとステップを踏んで後ろに下がった。
 横から来る雑魚に剣を振り倒すとその隙にすぐに前に出て来る。
 更に斜め後ろからも雑魚が飛び込んでくる。

 俺はバックステップで雑魚の攻撃を避けつつ蹴りを放つ3メートル級の攻撃を避けながら足にカウンターの一撃を食らわせた。

 3メートル級が着地して体制を立て直す間に作戦を変更した。
 今の内に雑魚を倒す!

 1体、2体と斬り倒した後で今度は3メートル級がジャンプして蹴りかかってきた。
 避けきれず剣で受けると足に剣が突き刺さりながらも強力な蹴りをそのまま放たれて後ろに飛んだ。

「アキラ!」
「大丈夫だ! 雑魚を倒してくれ!」

 メイが回し蹴りでウサギを倒し、踵落としで次のウサギを倒した。

「次で終わりです!」
「おっし! おりゃ!」

 3メートル級は俺が飛び込むと変則的にステップを踏んだ。
 蹴りかかって来る瞬間に剣でカウンターを食らわせる。
 そしてメイが後ろから飛び蹴りを食らわせた。

 後は2人で囲んで倒すと簡単に3メートル級が消えて、魔石10個を落とした。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

【前編完結】50のおっさん 精霊の使い魔になったけど 死んで自分の子供に生まれ変わる!?

眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです
ファンタジー
リストラされ、再就職先を見つけた帰りに、迷子の子供たちを見つけたので声をかけた。  これが全ての始まりだった。 声をかけた子供たち。実は、覚醒する前の精霊の王と女王。  なぜか真名を教えられ、知らない内に精霊王と精霊女王の加護を受けてしまう。 加護を受けたせいで、精霊の使い魔《エレメンタルファミリア》と為った50のおっさんこと芳乃《よしの》。  平凡な表の人間社会から、国から最重要危険人物に認定されてしまう。 果たして、芳乃の運命は如何に?

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

最強のコミュ障探索者、Sランクモンスターから美少女配信者を助けてバズりたおす~でも人前で喋るとか無理なのでコラボ配信は断固お断りします!~

尾藤みそぎ
ファンタジー
陰キャのコミュ障女子高生、灰戸亜紀は人見知りが過ぎるあまりソロでのダンジョン探索をライフワークにしている変わり者。そんな彼女は、ダンジョンの出現に呼応して「プライムアビリティ」に覚醒した希少な特級探索者の1人でもあった。 ある日、亜紀はダンジョンの中層に突如現れたSランクモンスターのサラマンドラに襲われている探索者と遭遇する。 亜紀は人助けと思って、サラマンドラを一撃で撃破し探索者を救出。 ところが、襲われていたのは探索者兼インフルエンサーとして知られる水無瀬しずくで。しかも、救出の様子はすべて生配信されてしまっていた!? そして配信された動画がバズりまくる中、偶然にも同じ学校の生徒だった水無瀬しずくがお礼に現れたことで、亜紀は瞬く間に身バレしてしまう。 さらには、ダンジョン管理局に目をつけられて依頼が舞い込んだり、水無瀬しずくからコラボ配信を持ちかけられたり。 コミュ障を極めてひっそりと生活していた亜紀の日常はガラリと様相を変えて行く! はたして表舞台に立たされてしまった亜紀は安らぎのぼっちライフを守り抜くことができるのか!?

ダンジョン美食倶楽部

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。 身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。 配信で明るみになる、洋一の隠された技能。 素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。 一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。 ※カクヨム様で先行公開中! ※2024年3月21で第一部完!

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...