学園初日で決闘に負けて死ぬ悪役貴族に転生した俺、エロ妖精を助けたら人生が変わった。エチエチイベントを起こすだけでレベルが上がる

ぐうのすけ

文字の大きさ
上 下
42 / 43

第42話

しおりを挟む
「ん、んん!はひ!」

 リンカに抱き着いて体を撫で続けた。

「リンカ、キスだけでもしていいか?」
「だめ、はぎいいいい!」

「じゃあ、1つになるのは」
「もっと、だめえええ!」

 リンカが可愛い。
 恥ずかしがるけど頑なに約束は守ってくれる。
 
 頑張って両手で顔を隠すけど、顔以外が全部無防備になっている。

「ん、ふう、ふ、あ!」
「リンカ、可愛いから、もっと本気で行くな」
「こ、これ以上なんて、はあ、はあ、嘘よ」

「出来るんだなあ」
「こ、これ以上なんて」
「試してみるか?キスと1つになる以外全部OKだもんな?」

「……」
「……」
「いいわよ。約束は守るわ」
「うん、バイブレーション!」

 リンカの弱い部分を振動させた。

「ああああああああああああああああああああああ!」
「リンカ、バイブレーションよりもキスや1つになった方がよくないか?」

「負け、ないいい!いいいいい!」
「リンカと、もっと先まで行きたい」
「ダメえええええ!」

 リンカが気を失った。



 ◇



「ううん、こ、ここは」
「リンカ、ごめん、気絶させてしまった」
「キスと1つになる以外何をしてもいいって言ったわ。フィールは悪くない」

「え?もっとバイブレーションしてもいいのか?」
「そ、それは、約束だけど……困るわ」

 俺はリンカに抱き着いた。

「バイブレーションは使わない」
「優しいのね」
「我慢している。本当はもっとシタい」
「スルのは、困るわ」

 俺は、攻撃の手を緩めた。
 それでも、リンカはよく、手で顔を隠した。



 ◇



 俺とリンカは3日間ラブハウスで過ごしたが、結局最後まで1つになる事は無かった。
 
 バスケットに入った食事が空になり、チンカウバインが戻って来ると服を受け取って2人で外に出る。

 女子生徒がリンカに抱き着いた。

「ごめんね!リンカにばかり無理をさせたからリンカを危ない目に合わせたわ!」
「私達、もっと訓練を頑張るわ!次同じことがあっても一緒に戦うわ!リンカほどじゃなくても強くなるよ!」

「皆のせいじゃないわ。私の努力不足よ。さあ、私はもう大丈夫だから」
「でも、顔が赤いわ!」
「まだ熱があるんじゃ!」

「だ、大丈夫よ!」
「ラブハウスは精神を安定させる為なのか、気温が温かいんだ。ほら、寒いと心が冷えるだろ?」
「そ、そうなの!」

「早く温かい所に行きましょう!」

 リンカが引っ張られていく。

 そして、入れ違うようにアイラが俺に抱き着いた。
 リンカは俺とアイラを見て驚いたように目を見開いたが、そのまま女子生徒に連れられていった。


 アイラが抱き着いたまま小声で言った。


「フィール、食事は食べたの?」
「まだだ」
「一緒に食べたら、2人でラブハウスに行こ。リンカとシナかったんだよね?体が熱いんだよね?」

 アイラの柔らかい体。

 温かい体温。

 甘い声に、逆らえない。

「……分かった」

 俺は、アイラと一緒に食事を食べて、アイラと一緒にラブハウスに入った。

 チンカウバインは2人の上で飛びながらフィギュアスケートのように舞ったが、キレが悪かった。
 リンカと1つにならなかった為、舞に身が入らないようだ。

 分かりやすい奴だ。



 ◇



 俺はアイラと1つになり、ラブハウスを出ると、ゴレムズが外に引きずり出されていた。

 どうやらゴレムズの弟子が人質に取られ、降参したようだ。

「わ、ワシが、し、指示をした。弟子は孤児をせ、洗脳して騙しただけじゃ。弟子は悪くない。死刑になるのはワシだけで十分じゃ」

 ゴレムズは震える声で言った。

 脱水症状になり、数日閉じ込められて衰弱している。
 その哀れな姿に、手をあげる者は1人もいなかった。

 マーリンがゴレムズに駆け寄り、お湯を飲ませる。

「ゴレムズ、何故ワシを狙った!?」
「……エリートのマーリンに、ワシの気持ちは分からん」
「ワシはエリートではない。ワシはただの魔法バカじゃ」

「ただの魔法バカなだけで学園長にはなれん。落ちこぼれのワシとは違う」
「……違う、ゴレムズ、お前は評価されていたんじゃ!」
「どちらにせよもう、終わりじゃ、ワシは死刑になる。じゃが、弟子は悪くない。弟子の面倒を見て欲しい」

 雪の上でよろよろとゴレムズが土下座した。

「分かった。出来る限りの事はする。ゴレムズを連れて行き、食事と、温かい部屋を用意するんじゃ」

 ゴレムズが連れて行かれると、マーリンは元気が無いまま、雪が舞う空を見上げた。
 
 そしてその場を去った。

 ゴレムズは、悪人ではないのかもしれない。
 むしろ繊細で、傷つきやすく、心が弱いだけだったのかもしれない。



 事件は解決した。
 街を襲った盗賊はすべて討伐され、拠点はすべて焼かれた。

 ゴレムズと俺は、王都に呼ばれた。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです

新条 カイ
恋愛
 ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。  それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?  将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!? 婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。  ■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…) ■■

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

処理中です...