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第27話
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ワシは豚伯爵と呼ばれている。
豚を買い占めようとし、ファインに邪魔され王に呼ばれ皆のお前で謝る羽目になった。
その時に始めてその事実を知った。
ワシは皆の前であざ笑われ、ワシのプライドはズタズタに引き裂かれた。
ワシの住む豪邸はくまなく調べられ、ワシのコレクションである女をすべて没収され強引に解放させられた。
更に女への仕打ちをばらされ、女に多額の金を払い、完全回復する治療費までも払う羽目になった。
このワシ、ブッヒ・シュヴァインは飢えている。
普通の食事では満足できない。
最高級の食材を買い占めたい。
美女を左右に置き眠りたい。
それこそが最高の睡眠となるが女を没収されて睡眠の質が落ちている。
最高の女をコレクションしたい。
だが、女を没収された今、また最初から女を集める必要がある。
今何とかなっているのは食事だけだ。
睡眠の質も、美女のコレクションも、結局は女なのだ。
女が必要だ。
【ブッヒ・シュヴァイン視点】
「執事!来い!」
「ここにおります」
「今財政はどうなっておるのだ?」
「今使用可能な資金は約6憶ゴールドとなっております」
「む?なぜ増えたのだ?前は1憶しかなかったはずだ」
「それが、ファイアストーム家から借金の返済がありました」
「どうやって借金を返したのだ?」
「詳しくは分かりませんがバイブレーション家から援助があったようです」
「バイブレーション家、ああ、辺境の男爵か、最近立て直したようだが、ふん、だが男爵程度では5憶が限界だったか。所で、リンカフレイフィールドは手に入ったか?」
「いえ、まだです。今は王家の目が厳しく、動くのは危険かと。もしよろしければ娼館を利用なさるのがいいかと」
「娼館か。使い古した女など、だが……気は進まんが仕方がない。すぐに連れてくるのだ」
「それが、王家の監視が厳しいのです。今はこちらから出向いた方がいいでしょう」
「平民を買うことは出来んのか?」
「申し訳ありません。今はそれも危険です」
「それでは何も出来んではないか!」
「はい、ですから娼館に向かう以外の方法が無いのです」
「ち、仕方がない。娼館に向かう」
【娼館】
「店主、全員を呼べ」
「それですとかなりの金額がかかります」
「全員を買うわけではない。選んで買うのだ」
「では、1人1万ゴールドで呼ぶことになります。その、早めに選んでいただけないとこちらの商売が厳しくなります」
「何人呼べる?」
「30人から50人程度かと」
「50万か、すぐに呼べ!」
「はい!すぐにご用意いたします!」
店主が走って行った。
すぐに24人の女が集まって来た。
「少ないではないか」
「も、申し訳ございません。思ったよりも娼婦が店に来なかったもので」
実際は50人以上の娼婦がいた。
だが半分以上の者が倍額の値段でも断ったのだ。
「ふん、まあいい。並べ!」
「……お前とお前、それとお前だ。後は帰れ」
選ばれなかった女がすぐに出ていく。
「エレナの値段は」
「そう言うのはいい。支払いは執事に任せてある」
「はい、ではお部屋にご案内しなさい。並びで24万、エレナ一晩で50万、サーシャが46万、メリーが43万になります」
ワシは執事と店主のやり取りを無視して部屋に向かうが掃除の娘を見てピンときた。
娘の腕を掴んで店主の元に戻る。
「ひいいい!」
「この娘はいくらだ!」
「その娘は掃除の者で、娼婦ではありません」
「100万を出す」
「わ、私は帰ります」
「待て!領主であるワシに逆らうのか!家族を殺す事も出来るのだぞ」
娘がダラダラと汗をかく。
「そ、その娘は娼婦ではありません!」
「更に気に入った!処女だな!買い取って連れ帰る」
「ブッヒ様!今はおやめください!それに領地内で事を起こせば民が逃げ出します。どうか!どうか辛抱を!!」
「買い取ると言っている!!」
「その娘は商品ではありません!」
「どうかおやめください!」
「お前らと話をしていても話にならん!衛兵、執事と店主を黙らせろ!」
護衛に2人を取り押さえさせた。
「娘、断って家族を殺されたいか?それともワシに買われて家族を助けたいか?」
「ゆ、許してください」
この怯えた顔がたまらん。
「お前は処女か?」
「は、はい」
「ぐふふふ、そうかそうか。やはりそうか。もう一度聞いてやる。断って家族を殺されたいか?それとも1憶で買われて家族を助けたいか?」
娘は泣きながら言った。
「許して、下さい」
「聞こえんなああ!ワシの女になるか、家族を殺されるか選べ!」
「……われます」
「聞こえん」
「買われます」
「買って下さいお願いしますと言え!」
「買って下さいお願いします」
「声が小さい!」
「買って下さいお願いします!」
「もっとだ!」
「買って下さいお願いします!」
「もう一回だ!」
「買って下さいお願いします!」
「そこまで言うのなら買ってやろう。服を脱げ」
「え?」
「買われたのなら服を脱げ。がはははははははははははははははははははははははは。いい顔をする娘だ!ワシが飼ってやろう。ぐふふふふ」
ワシは娘で楽しんだ。
◇
娘は気を失い、ベッドに転がる。
この娘は連れて帰る。
言葉遣いを知らん平民をたっぷりと調教してやる。
「……だが、やはり、一人では足りんな。それに従順すぎて物足りない」
次は、リンカフレイフィールド・ファイアストーム、あの気の強そうな女の心をへし折る。
豚を買い占めようとし、ファインに邪魔され王に呼ばれ皆のお前で謝る羽目になった。
その時に始めてその事実を知った。
ワシは皆の前であざ笑われ、ワシのプライドはズタズタに引き裂かれた。
ワシの住む豪邸はくまなく調べられ、ワシのコレクションである女をすべて没収され強引に解放させられた。
更に女への仕打ちをばらされ、女に多額の金を払い、完全回復する治療費までも払う羽目になった。
このワシ、ブッヒ・シュヴァインは飢えている。
普通の食事では満足できない。
最高級の食材を買い占めたい。
美女を左右に置き眠りたい。
それこそが最高の睡眠となるが女を没収されて睡眠の質が落ちている。
最高の女をコレクションしたい。
だが、女を没収された今、また最初から女を集める必要がある。
今何とかなっているのは食事だけだ。
睡眠の質も、美女のコレクションも、結局は女なのだ。
女が必要だ。
【ブッヒ・シュヴァイン視点】
「執事!来い!」
「ここにおります」
「今財政はどうなっておるのだ?」
「今使用可能な資金は約6憶ゴールドとなっております」
「む?なぜ増えたのだ?前は1憶しかなかったはずだ」
「それが、ファイアストーム家から借金の返済がありました」
「どうやって借金を返したのだ?」
「詳しくは分かりませんがバイブレーション家から援助があったようです」
「バイブレーション家、ああ、辺境の男爵か、最近立て直したようだが、ふん、だが男爵程度では5憶が限界だったか。所で、リンカフレイフィールドは手に入ったか?」
「いえ、まだです。今は王家の目が厳しく、動くのは危険かと。もしよろしければ娼館を利用なさるのがいいかと」
「娼館か。使い古した女など、だが……気は進まんが仕方がない。すぐに連れてくるのだ」
「それが、王家の監視が厳しいのです。今はこちらから出向いた方がいいでしょう」
「平民を買うことは出来んのか?」
「申し訳ありません。今はそれも危険です」
「それでは何も出来んではないか!」
「はい、ですから娼館に向かう以外の方法が無いのです」
「ち、仕方がない。娼館に向かう」
【娼館】
「店主、全員を呼べ」
「それですとかなりの金額がかかります」
「全員を買うわけではない。選んで買うのだ」
「では、1人1万ゴールドで呼ぶことになります。その、早めに選んでいただけないとこちらの商売が厳しくなります」
「何人呼べる?」
「30人から50人程度かと」
「50万か、すぐに呼べ!」
「はい!すぐにご用意いたします!」
店主が走って行った。
すぐに24人の女が集まって来た。
「少ないではないか」
「も、申し訳ございません。思ったよりも娼婦が店に来なかったもので」
実際は50人以上の娼婦がいた。
だが半分以上の者が倍額の値段でも断ったのだ。
「ふん、まあいい。並べ!」
「……お前とお前、それとお前だ。後は帰れ」
選ばれなかった女がすぐに出ていく。
「エレナの値段は」
「そう言うのはいい。支払いは執事に任せてある」
「はい、ではお部屋にご案内しなさい。並びで24万、エレナ一晩で50万、サーシャが46万、メリーが43万になります」
ワシは執事と店主のやり取りを無視して部屋に向かうが掃除の娘を見てピンときた。
娘の腕を掴んで店主の元に戻る。
「ひいいい!」
「この娘はいくらだ!」
「その娘は掃除の者で、娼婦ではありません」
「100万を出す」
「わ、私は帰ります」
「待て!領主であるワシに逆らうのか!家族を殺す事も出来るのだぞ」
娘がダラダラと汗をかく。
「そ、その娘は娼婦ではありません!」
「更に気に入った!処女だな!買い取って連れ帰る」
「ブッヒ様!今はおやめください!それに領地内で事を起こせば民が逃げ出します。どうか!どうか辛抱を!!」
「買い取ると言っている!!」
「その娘は商品ではありません!」
「どうかおやめください!」
「お前らと話をしていても話にならん!衛兵、執事と店主を黙らせろ!」
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「娘、断って家族を殺されたいか?それともワシに買われて家族を助けたいか?」
「ゆ、許してください」
この怯えた顔がたまらん。
「お前は処女か?」
「は、はい」
「ぐふふふ、そうかそうか。やはりそうか。もう一度聞いてやる。断って家族を殺されたいか?それとも1憶で買われて家族を助けたいか?」
娘は泣きながら言った。
「許して、下さい」
「聞こえんなああ!ワシの女になるか、家族を殺されるか選べ!」
「……われます」
「聞こえん」
「買われます」
「買って下さいお願いしますと言え!」
「買って下さいお願いします」
「声が小さい!」
「買って下さいお願いします!」
「もっとだ!」
「買って下さいお願いします!」
「もう一回だ!」
「買って下さいお願いします!」
「そこまで言うのなら買ってやろう。服を脱げ」
「え?」
「買われたのなら服を脱げ。がはははははははははははははははははははははははは。いい顔をする娘だ!ワシが飼ってやろう。ぐふふふふ」
ワシは娘で楽しんだ。
◇
娘は気を失い、ベッドに転がる。
この娘は連れて帰る。
言葉遣いを知らん平民をたっぷりと調教してやる。
「……だが、やはり、一人では足りんな。それに従順すぎて物足りない」
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