22 / 43
第22話
しおりを挟む
黒い俺が風魔法で俺を牽制しながら襲い掛かって来た。
俺は魔法を躱して剣で斬りかかる。
剣で斬り合う事で、俺自身を客観的に見る事が出来る。
自分の癖が分かる。
自分の隙が分かる。
駄目な自分と向き合う事が出来る。
自分の嫌がる事をやり続ける!
自分の悪い癖は見直す!
隙を無くせ!
俺はいつしか没頭していた。
黒い影が消える。
もう、終わりか。
「良いですね!もう一回出来ますか!?」
13人の黒ローブは地面に倒れていた。
「ま、魔力が、もう無理です」
「でも、良かったですよ」
「ど、どういう所が、よ、良かったですか?」
「はい、自分自身の悪い癖を客観的に見つめる事が出来ました。自分自身と向き合う事で短期間で強くなれる気がします」
女性生徒は黒いローブから水晶玉を取り出した。
『はい、自分自身の悪い癖を客観的に見つめる事が出来ました。自分自身と向き合う事で短期間で強くなれる気がします』
「ふ、ふふ、うふふ、フィール君の声はしっかり記録しました。こ、これで訓練場に魔法陣を設置できる、ふふ、うふふ」
ゲームだと、皆怖がって実験をやらないんだよな。
それに、みんなの魔力を大量に使うのと、この13人は悪い人じゃないんだけど怖がられている。
「面白そうな事をしておるのう」
「「学園長、マーリン様!」」
「これはワシでも起動できるのかの?」
「は、はい、え、詠唱と、しょ、触媒と、ほ、本人の魔力による、い、人格の投影さえ出来れば」
「うむ、ワシにやらせてくれんかの?」
13人が地面に寝ころびながら喜んだ。
俺は動けなくなるまで訓練を続けた。
能力値の上昇が早い!
流石ボーナス訓練だ!
俺は、その日から影訓練を重点的に行った。
ゲームではマーリンが飽きるまでの一カ月間、影訓練を続ける事が出来る。
影訓練はボーナス訓練なのだ。
俺は、一カ月の間影訓練を続けた。
アイラは頑張って調合の特訓をしている。
俺を見て頑張ろうと思ったらしい。
◇
俺のステータスは上昇した。
フィール・バイブレーション
体力レベル 429(+173)
魔力レベル 405(+210)
速力レベル 443(+43)
生産レベル 10
知力レベル 368(+210)
魅力レベル 844(+150)
スキル
『☆秀才』『☆風魔法の才能』『☆イケメン』『☆妖精契約・チンカウバイン』『剣術:中級』『炎魔法:下級』『水・氷魔法:下級』『風魔法:上級』『土魔法:下級』『聖魔法:下級』『闇魔法:下級』『生産魔法:下級』
内政力
爵位:男爵家の息子
兵力レベル:無し
収入レベル:無し
領地レベル:無し
戦闘関連の能力だけでなく知力も伸びた。
マーリンが休憩中に学科の問題を出してくれたからだ。
チンカウバインは恋愛相談を進め、恋愛ポイントが400を超えたらしい。
アイラは錬金術の猛特訓を始めた。
俺が頑張っているのを見てやる気が出たそうだ。
訓練が終わり寮に戻る途中。
子供が立っていた。
いや、背は小さめだが、よく見ればオーダーメイドの赤と白の制服、同じ生徒か。
俺をじっと見ている。
気の強そうな目、
貴族のような動き、
オーダーメイドの制服、
気が強い金持ちギャルのように見える。
プライドが高そうだ。
いやな予感がした。
「こんばんわ」
そう言ってから目を逸らして歩く足を速めた。
「ま、待ちなさい!」
「すいません、汗臭いので体を拭きたいです」
「待ちなさいよ!」
あの命令口調に嫌な予感が増大する。
だが相手は俺の服を掴んだ。
「何でしょう?」
「チンカウバインに聞いたんでしょ?」
「いや、何言ってるかわかんないっす。じゃ!」
立ち去ろうとするが服を放さない。
「今急いでいるので」
「待ち!待ちなさいよ!」
俺は風魔法を使って走った。
◇
男子寮に走り、シャワーで汗を流し食事を摂って部屋に戻るとチンカウバインが帰って来た。
「……」
「どうやら2人目の愛に合ったようだね」
「愛?何の事か分からないが俺があったのは小さくて金髪ツインテールのわがままそうな貴族だ」
「そう!その子が次の運命の相手だよ!」
「あ、ありえない!」
あのプライドが高そうで辺りが強いあいつが?
おかしい。
俺は魔法を躱して剣で斬りかかる。
剣で斬り合う事で、俺自身を客観的に見る事が出来る。
自分の癖が分かる。
自分の隙が分かる。
駄目な自分と向き合う事が出来る。
自分の嫌がる事をやり続ける!
自分の悪い癖は見直す!
隙を無くせ!
俺はいつしか没頭していた。
黒い影が消える。
もう、終わりか。
「良いですね!もう一回出来ますか!?」
13人の黒ローブは地面に倒れていた。
「ま、魔力が、もう無理です」
「でも、良かったですよ」
「ど、どういう所が、よ、良かったですか?」
「はい、自分自身の悪い癖を客観的に見つめる事が出来ました。自分自身と向き合う事で短期間で強くなれる気がします」
女性生徒は黒いローブから水晶玉を取り出した。
『はい、自分自身の悪い癖を客観的に見つめる事が出来ました。自分自身と向き合う事で短期間で強くなれる気がします』
「ふ、ふふ、うふふ、フィール君の声はしっかり記録しました。こ、これで訓練場に魔法陣を設置できる、ふふ、うふふ」
ゲームだと、皆怖がって実験をやらないんだよな。
それに、みんなの魔力を大量に使うのと、この13人は悪い人じゃないんだけど怖がられている。
「面白そうな事をしておるのう」
「「学園長、マーリン様!」」
「これはワシでも起動できるのかの?」
「は、はい、え、詠唱と、しょ、触媒と、ほ、本人の魔力による、い、人格の投影さえ出来れば」
「うむ、ワシにやらせてくれんかの?」
13人が地面に寝ころびながら喜んだ。
俺は動けなくなるまで訓練を続けた。
能力値の上昇が早い!
流石ボーナス訓練だ!
俺は、その日から影訓練を重点的に行った。
ゲームではマーリンが飽きるまでの一カ月間、影訓練を続ける事が出来る。
影訓練はボーナス訓練なのだ。
俺は、一カ月の間影訓練を続けた。
アイラは頑張って調合の特訓をしている。
俺を見て頑張ろうと思ったらしい。
◇
俺のステータスは上昇した。
フィール・バイブレーション
体力レベル 429(+173)
魔力レベル 405(+210)
速力レベル 443(+43)
生産レベル 10
知力レベル 368(+210)
魅力レベル 844(+150)
スキル
『☆秀才』『☆風魔法の才能』『☆イケメン』『☆妖精契約・チンカウバイン』『剣術:中級』『炎魔法:下級』『水・氷魔法:下級』『風魔法:上級』『土魔法:下級』『聖魔法:下級』『闇魔法:下級』『生産魔法:下級』
内政力
爵位:男爵家の息子
兵力レベル:無し
収入レベル:無し
領地レベル:無し
戦闘関連の能力だけでなく知力も伸びた。
マーリンが休憩中に学科の問題を出してくれたからだ。
チンカウバインは恋愛相談を進め、恋愛ポイントが400を超えたらしい。
アイラは錬金術の猛特訓を始めた。
俺が頑張っているのを見てやる気が出たそうだ。
訓練が終わり寮に戻る途中。
子供が立っていた。
いや、背は小さめだが、よく見ればオーダーメイドの赤と白の制服、同じ生徒か。
俺をじっと見ている。
気の強そうな目、
貴族のような動き、
オーダーメイドの制服、
気が強い金持ちギャルのように見える。
プライドが高そうだ。
いやな予感がした。
「こんばんわ」
そう言ってから目を逸らして歩く足を速めた。
「ま、待ちなさい!」
「すいません、汗臭いので体を拭きたいです」
「待ちなさいよ!」
あの命令口調に嫌な予感が増大する。
だが相手は俺の服を掴んだ。
「何でしょう?」
「チンカウバインに聞いたんでしょ?」
「いや、何言ってるかわかんないっす。じゃ!」
立ち去ろうとするが服を放さない。
「今急いでいるので」
「待ち!待ちなさいよ!」
俺は風魔法を使って走った。
◇
男子寮に走り、シャワーで汗を流し食事を摂って部屋に戻るとチンカウバインが帰って来た。
「……」
「どうやら2人目の愛に合ったようだね」
「愛?何の事か分からないが俺があったのは小さくて金髪ツインテールのわがままそうな貴族だ」
「そう!その子が次の運命の相手だよ!」
「あ、ありえない!」
あのプライドが高そうで辺りが強いあいつが?
おかしい。
0
お気に入りに追加
288
あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる