58 / 73
第58話
しおりを挟む
『アクアマリンはサンダーミミックを見つけると絶対に開ける』
『厄介なのはサンダーミミックが本物の宝箱を生成する点だ。一定確率で当りもある』
『アクアマリンちゃん、ギャンブラーだな』
『いや、スイッチを見たら絶対に押してしまうって自分で言っていた。そう言う性格なんだろ』
『そう言えばお母さんの仮面も取ってたな』
『気になったら絶対に反応する点は共通している。つまり、アクアマリンは宝箱を見つけたら絶対に開ける。電撃を何度受けても開ける』
『奴隷のお姉さん先生として失格じゃね?』
『だから議題に上がってるんだろ?クリスタルタートルとサンダーミミックの生息地は同じだ』
『このパーティーは手本になるべき存在だ。子供がアクアマリンのマネをしたら危ないよな』
『お母さんがコメントを真剣に見ている』
『向き合う姿勢が紳士すぎる』
『今まで忙しかった分スポンジのように高速で状況を把握しているな』
『お母さん、出番だ』
「状況は理解した」
アクアマリンパーティーにはクリスタルタートルが出るダンジョンの偵察とお手本になって貰う予定だった。
クリスタルタートルはイートトードやアサルトアントより弱く、スライムの次に倒す魔物として最適だと思っていた。
危惧していた問題は毒を持つ魔物がいる点だったが、思わぬトラブルが発生した。
俺はすぐグランドと連絡を取った。
「……もしもし、グランドか、クリスタルタートルを狩るメンバーには」
『分かっています。すでにアクアマリンのマネだけは絶対にしないよう教育済みです。スライムの大量発生は落ち着きました。後はイクスさんの号令一つで皆ダンジョンに向かいます』
「助かる。俺が直接ダンジョンを偵察する。それまで少しだけ待っていて欲しい」
「かしこまりました」
「すぐにダンジョンに向かう」
『おお!待ってた!今ゴレショが品切れなんだ』
『わい錬金術師、クリスタルサーバーの設置には色々時間がかかる。早めに対応して欲しいので応援してます。一気に納品されると設置地獄で日付が変わるまで残業になってきついので本当にお願いします』
「ふう。クリスタルの素材不足は深刻なようだ」
「その原因はお前だぜ」
「イクスが、配信ブームを、作った」
「はっはっは、それはパープルメアだろ」
「違うわよ。チャンネル登録者は私の方が多いけど、イクスの視聴数は群を抜いているわ」
「ブームの火付け役は1番がイクス、2番目がパープルメアだぜ」
「俺はすぐにダンジョンに向かう」
「視察をするなら1万体ほど駆って持って来て欲しいわ。コメントにもあったけど、錬金術師の子に一気に負担をかけたくないのよ」
『桁がおかしい件』
『お使いのついでに取ってきてみたいな言い方』
『1万体って普通なら狂っているけどお母さんなら、まあそのくらいかと思ってしまう』
『買い物に行くついでに持ってきて見たいにさらっと言うよな』
「分かった。大変なのは狩るより加工だ」
『本当にそう、マジでクリスタルを外すのがめんどい。それにクリスタルタートルは食えるからその素材も捨てられない』
『食べれば滋養強壮に良いけど、甲羅を外したり面倒なんだよな』
『その甲羅も使うしな』
『そうそう、皆錬金術師か解体業の人か?』
コメントで盛り上がる。
「早速出発するが、ドラグ、アクリスピ、来られるか?」
「ああ、行くぜ」
「イクス、フライドポテト」
「あ、今ボウルで持ってきましたけど、どうします?」
「貰おう。すぐに出発する!」
俺はストレージに食べ物を収納して走る。
その後ろをドラグとアクリスピも付いてきた。
『速い!』
『行動が早いし、走るのも速い。サクサク進むよな』
『お母さんの凄い所はリカバリー力だよな。対策をすぐに実行して問題を解決に導いている』
『本当はフードコートの2階を仕上げる予定だったけど、いい意味で朝令暮改だ』
『お母さんは経営者っぽいんだよなあ。問題だらけの中で重要なネックポイントをすぐに潰そうとする』
『1時間せず大洞窟に着くんじゃないか?』
『ゴレショが羽を消した?』
『英雄専用ゴレショのマグネットモードだ。お母さんの魔力と引き合う性質に魔力を変えて磁石のようについていく』
「イクス、フライドポテト」
「ついてから食べてくれ」
『アクリスピが走りながら食べようとしている』
『多分、まだ余裕で走ってる』
「早く、着く!」
俺は戦闘を走ったアクリスピについて行った。
先頭は空気抵抗が強くて疲れるんだよな。
こうして俺達は、大洞窟にたどり着いた。
『厄介なのはサンダーミミックが本物の宝箱を生成する点だ。一定確率で当りもある』
『アクアマリンちゃん、ギャンブラーだな』
『いや、スイッチを見たら絶対に押してしまうって自分で言っていた。そう言う性格なんだろ』
『そう言えばお母さんの仮面も取ってたな』
『気になったら絶対に反応する点は共通している。つまり、アクアマリンは宝箱を見つけたら絶対に開ける。電撃を何度受けても開ける』
『奴隷のお姉さん先生として失格じゃね?』
『だから議題に上がってるんだろ?クリスタルタートルとサンダーミミックの生息地は同じだ』
『このパーティーは手本になるべき存在だ。子供がアクアマリンのマネをしたら危ないよな』
『お母さんがコメントを真剣に見ている』
『向き合う姿勢が紳士すぎる』
『今まで忙しかった分スポンジのように高速で状況を把握しているな』
『お母さん、出番だ』
「状況は理解した」
アクアマリンパーティーにはクリスタルタートルが出るダンジョンの偵察とお手本になって貰う予定だった。
クリスタルタートルはイートトードやアサルトアントより弱く、スライムの次に倒す魔物として最適だと思っていた。
危惧していた問題は毒を持つ魔物がいる点だったが、思わぬトラブルが発生した。
俺はすぐグランドと連絡を取った。
「……もしもし、グランドか、クリスタルタートルを狩るメンバーには」
『分かっています。すでにアクアマリンのマネだけは絶対にしないよう教育済みです。スライムの大量発生は落ち着きました。後はイクスさんの号令一つで皆ダンジョンに向かいます』
「助かる。俺が直接ダンジョンを偵察する。それまで少しだけ待っていて欲しい」
「かしこまりました」
「すぐにダンジョンに向かう」
『おお!待ってた!今ゴレショが品切れなんだ』
『わい錬金術師、クリスタルサーバーの設置には色々時間がかかる。早めに対応して欲しいので応援してます。一気に納品されると設置地獄で日付が変わるまで残業になってきついので本当にお願いします』
「ふう。クリスタルの素材不足は深刻なようだ」
「その原因はお前だぜ」
「イクスが、配信ブームを、作った」
「はっはっは、それはパープルメアだろ」
「違うわよ。チャンネル登録者は私の方が多いけど、イクスの視聴数は群を抜いているわ」
「ブームの火付け役は1番がイクス、2番目がパープルメアだぜ」
「俺はすぐにダンジョンに向かう」
「視察をするなら1万体ほど駆って持って来て欲しいわ。コメントにもあったけど、錬金術師の子に一気に負担をかけたくないのよ」
『桁がおかしい件』
『お使いのついでに取ってきてみたいな言い方』
『1万体って普通なら狂っているけどお母さんなら、まあそのくらいかと思ってしまう』
『買い物に行くついでに持ってきて見たいにさらっと言うよな』
「分かった。大変なのは狩るより加工だ」
『本当にそう、マジでクリスタルを外すのがめんどい。それにクリスタルタートルは食えるからその素材も捨てられない』
『食べれば滋養強壮に良いけど、甲羅を外したり面倒なんだよな』
『その甲羅も使うしな』
『そうそう、皆錬金術師か解体業の人か?』
コメントで盛り上がる。
「早速出発するが、ドラグ、アクリスピ、来られるか?」
「ああ、行くぜ」
「イクス、フライドポテト」
「あ、今ボウルで持ってきましたけど、どうします?」
「貰おう。すぐに出発する!」
俺はストレージに食べ物を収納して走る。
その後ろをドラグとアクリスピも付いてきた。
『速い!』
『行動が早いし、走るのも速い。サクサク進むよな』
『お母さんの凄い所はリカバリー力だよな。対策をすぐに実行して問題を解決に導いている』
『本当はフードコートの2階を仕上げる予定だったけど、いい意味で朝令暮改だ』
『お母さんは経営者っぽいんだよなあ。問題だらけの中で重要なネックポイントをすぐに潰そうとする』
『1時間せず大洞窟に着くんじゃないか?』
『ゴレショが羽を消した?』
『英雄専用ゴレショのマグネットモードだ。お母さんの魔力と引き合う性質に魔力を変えて磁石のようについていく』
「イクス、フライドポテト」
「ついてから食べてくれ」
『アクリスピが走りながら食べようとしている』
『多分、まだ余裕で走ってる』
「早く、着く!」
俺は戦闘を走ったアクリスピについて行った。
先頭は空気抵抗が強くて疲れるんだよな。
こうして俺達は、大洞窟にたどり着いた。
10
お気に入りに追加
504
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう
果 一
ファンタジー
目立つことが大嫌いな男子高校生、篠村暁斗の通う学校には、アイドルがいる。
名前は芹なずな。学校一美人で現役アイドル、さらに有名ダンジョン配信者という勝ち組人生を送っている女の子だ。
日夜、ぼんやりと空を眺めるだけの暁斗とは縁のない存在。
ところが、ある日暁斗がダンジョンの下層でひっそりとモンスター狩りをしていると、SSクラスモンスターのワイバーンに襲われている小規模パーティに遭遇する。
この期に及んで「目立ちたくないから」と見捨てるわけにもいかず、暁斗は隠していた実力を解放して、ワイバーンを一撃粉砕してしまう。
しかし、近くに倒れていたアイドル配信者の芹なずなに目撃されていて――
しかも、その一部始終は生放送されていて――!?
《ワイバーン一撃で倒すとか異次元過ぎw》
《さっき見たらツイットーのトレンドに上がってた。これ、明日のネットニュースにも載るっしょ絶対》
SNSでバズりにバズり、さらには芹なずなにも正体がバレて!?
暁斗の陰キャ自由ライフは、瞬く間に崩壊する!
※本作は小説家になろう・カクヨムでも公開しています。両サイトでのタイトルは『目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう~バズりまくって陰キャ生活が無事終了したんだが~』となります。
※この作品はフィクションです。実在の人物•団体•事件•法律などとは一切関係ありません。あらかじめご了承ください。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる