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第21話
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僕は無事学校を終えて家に帰るとメイが廊下に出て来た。
「お兄ちゃん見て!ヒマリに貰ったよ!」
メイは白いワンピースを着て一回転ターンする。
似合っているけど、色々気になる。
全部ヒマリが中学で着てた服なんだよな。
メイは気に……しないか。
「似合うね。たくさん貰ってたよな?」
メイが笑顔になって僕を部屋に案内する。
メイの部屋はヒマリが昔着ていた服で一角が埋まっていた。
ワンピースが多い。
ズボンとかそういうのはサイズが合わないか。
「このスウェットワンピースも可愛いんだよ!」
「うん、良かったな」
僕はメイの頭を撫でた。
メイの部屋にいたきゅうが撫でられるために寄って来る。
「きゅう、きゅう!」
「よーしよしよし」
きゅうは撫でられると、ヒマリに貰った服にダイブして遊ぶ。
「きゅう!駄目だよ!」
「きゅきゅう♪」
「でも、メイの部屋に物が多くないかな?掃除が大変だろ?」
「お兄ちゃんの部屋に物がなさすぎるんだよ」
「そうかな?」
「私女の子だからいいんだもーん!」
好みは人それぞれか。
ユキナが新しいパソコンを持って入ってきた。
「シュウ、お揃いのパソコンが届いたわ」
そう言ってユキナはパソコンを撫でるように触った。
「もうセットアップは終わりましたか?」
「ええ、終わったわ。引越しの荷物運びも、賃貸の契約解除も全部ね」
「ユキナは仕事が早いな」
「おねえちゃんは、きゃりあうーまんみたいだよ」
「そうかしら?」
そう言って僕を見る。
「僕は少し違うと思う。ユキナは自分の事は自分でやるけど、人に厳しく指示を出したりしない気がするから、きっちりしているイメージかな。多分メイはキャリアウーマンをよく分かって無くて、なんとなく言ってる気がするよ」
「おー!お兄ちゃんとお姉ちゃんが大人の話をしてるよ!」
「そうだな」
そう言ってメイの頭を撫でた。
「なんか馬鹿にされてる気がするよ」
そう言いながら頭を撫でられ続ける。
「シュウ、わ、私も撫でて貰えるかしら?」
僕は無言でユキナの頭を撫でる。
「……いいわね」
撫で続ける。
「そう言えば、古いパソコンはどうするの?」
「メイにあげるわ」
「またメイが貰うのか」
「パソコン、欲しいなあ」
「そ、そうね。もう少ししたら行きましょう」
ユキナは頭を撫でられ続ける。
「……お兄ちゃん、お姉ちゃんを撫でながら取って来てよ」
僕とユキナは一緒にユキナの部屋に向かった。
ユキナの部屋に着くと、スウェットワンピに着替えたメイがついて来た。
また着替えたのか。
そういえば僕も小学生の時に新しく買ってもらった靴を部屋で履いてた気がする。
貰った服が嬉しいんだな。
後ろからきゅうがてちてちとついてくる。
ユキナ先輩は僕に撫でられながらパソコンを持ってメイの部屋に向かう。
僕はその後ろについて行き、その後ろをメイときゅうが続く。
昔のRPGのパーティーみたいだ。
メイの机にパソコンが置かれると、メイが何かを思いついたようにハッとする。
「お兄ちゃん!メガネ持って来て~」
「大したことに使わないだろ?」
「あら、いいじゃない。持ってきましょう」
また僕たちはRPGのパーティーように僕の部屋からメガネを持って来る。
メイは自分の机の上を片付けて、パソコン・タブレット・スマホだけを机の上に置く。
そして椅子に座ってメガネをかけて、得意げな顔をした。
「出来る女みたいでしょ?」
「……そう、かな?」
メイはそういうキャラじゃないし、どちらかと言うと遊んでいる人に見える。
「ふふふ、メイは可愛いわね」
ユキナは後ろからメイに抱きついてメイの頭を撫でる。
「えへへ~。このスマホはお兄ちゃんに買ってもらって、パソコンはお姉ちゃんに貰ったよ。タブレットはお兄ちゃんとお姉ちゃんに買ってもらったんだあ」
「ふふふ、メイはいっぱい貰えてよかったわね」
「そろそろユキナの頭を撫でるのをやめる。手が疲れてくるよ」
「そ、そうよね」
「思ったんだけど、この机にコーヒーがあった方が出来る人っぽいと思う」
「お兄ちゃんそれだよ!」
僕たち3人と1匹はコーヒーブレイクの準備を始めた。
きゅうは僕の周りを走ってエールを送っている、気がした。
メイはコーヒーじゃなく甘々カフェオレにした。
そしてメイの部屋に戻ると、またメイは着替えだした。
今度はワイシャツとスカート。
会社員になったつもりか。
メイは椅子に座って甘々カフェオレを飲み、そしてメガネをかけてノートパソコンを開き、キーボードを適当にカチャカチャと打ち鳴らした。
そしてパソコンを閉じる。
「今日もやっと、仕事が終わったわあ。そろそろ電車の時間ね」
メイはよく分からないセリフを言って満喫していた。
ユヅキが学校から帰って来ると、メイの頭を撫でながらメイに話しかけた。
「メイちゃん、前にあげるって言ってたクロスバイクだけど、どこに置けばいいかな?」
「ええ!クロスバクまで貰ったのか!」
「先生は新しい自転車を買うから私が貰うんだあ」
「新しく買うミニベロですか?」
「そう!可愛くて一目ぼれしたのよ!」
しかもメイはまた違う服を着ていた。
何回着替えるんだろ?
「メイちゃん、その服可愛いわね」
「えへへへ~」
その後メイはユヅキと一緒に何度も着替えて遊んでいた。
メイは、スマホを僕に買ってもらい、ヒマリに大量の服を貰い、ユヅキ先生に自転車を貰い、ユキナにノートパソコンを貰った。
しかも僕とユキナにタブレットまで買ってもらっている。
メイは男性が苦手だけど、慣れている人間へのコミュ力は高い。
母さんの血だな。
直感力が高くて、天才肌で、スピリチュアルな雰囲気さえ感じる。
「メイって母さんに似てるよな」
「え~。似てないよ~」
「似ているわね」
「似てるわよ?」
「絶対違うよ~」
そういう否定する所もそっくりだ。
「お兄ちゃん見て!ヒマリに貰ったよ!」
メイは白いワンピースを着て一回転ターンする。
似合っているけど、色々気になる。
全部ヒマリが中学で着てた服なんだよな。
メイは気に……しないか。
「似合うね。たくさん貰ってたよな?」
メイが笑顔になって僕を部屋に案内する。
メイの部屋はヒマリが昔着ていた服で一角が埋まっていた。
ワンピースが多い。
ズボンとかそういうのはサイズが合わないか。
「このスウェットワンピースも可愛いんだよ!」
「うん、良かったな」
僕はメイの頭を撫でた。
メイの部屋にいたきゅうが撫でられるために寄って来る。
「きゅう、きゅう!」
「よーしよしよし」
きゅうは撫でられると、ヒマリに貰った服にダイブして遊ぶ。
「きゅう!駄目だよ!」
「きゅきゅう♪」
「でも、メイの部屋に物が多くないかな?掃除が大変だろ?」
「お兄ちゃんの部屋に物がなさすぎるんだよ」
「そうかな?」
「私女の子だからいいんだもーん!」
好みは人それぞれか。
ユキナが新しいパソコンを持って入ってきた。
「シュウ、お揃いのパソコンが届いたわ」
そう言ってユキナはパソコンを撫でるように触った。
「もうセットアップは終わりましたか?」
「ええ、終わったわ。引越しの荷物運びも、賃貸の契約解除も全部ね」
「ユキナは仕事が早いな」
「おねえちゃんは、きゃりあうーまんみたいだよ」
「そうかしら?」
そう言って僕を見る。
「僕は少し違うと思う。ユキナは自分の事は自分でやるけど、人に厳しく指示を出したりしない気がするから、きっちりしているイメージかな。多分メイはキャリアウーマンをよく分かって無くて、なんとなく言ってる気がするよ」
「おー!お兄ちゃんとお姉ちゃんが大人の話をしてるよ!」
「そうだな」
そう言ってメイの頭を撫でた。
「なんか馬鹿にされてる気がするよ」
そう言いながら頭を撫でられ続ける。
「シュウ、わ、私も撫でて貰えるかしら?」
僕は無言でユキナの頭を撫でる。
「……いいわね」
撫で続ける。
「そう言えば、古いパソコンはどうするの?」
「メイにあげるわ」
「またメイが貰うのか」
「パソコン、欲しいなあ」
「そ、そうね。もう少ししたら行きましょう」
ユキナは頭を撫でられ続ける。
「……お兄ちゃん、お姉ちゃんを撫でながら取って来てよ」
僕とユキナは一緒にユキナの部屋に向かった。
ユキナの部屋に着くと、スウェットワンピに着替えたメイがついて来た。
また着替えたのか。
そういえば僕も小学生の時に新しく買ってもらった靴を部屋で履いてた気がする。
貰った服が嬉しいんだな。
後ろからきゅうがてちてちとついてくる。
ユキナ先輩は僕に撫でられながらパソコンを持ってメイの部屋に向かう。
僕はその後ろについて行き、その後ろをメイときゅうが続く。
昔のRPGのパーティーみたいだ。
メイの机にパソコンが置かれると、メイが何かを思いついたようにハッとする。
「お兄ちゃん!メガネ持って来て~」
「大したことに使わないだろ?」
「あら、いいじゃない。持ってきましょう」
また僕たちはRPGのパーティーように僕の部屋からメガネを持って来る。
メイは自分の机の上を片付けて、パソコン・タブレット・スマホだけを机の上に置く。
そして椅子に座ってメガネをかけて、得意げな顔をした。
「出来る女みたいでしょ?」
「……そう、かな?」
メイはそういうキャラじゃないし、どちらかと言うと遊んでいる人に見える。
「ふふふ、メイは可愛いわね」
ユキナは後ろからメイに抱きついてメイの頭を撫でる。
「えへへ~。このスマホはお兄ちゃんに買ってもらって、パソコンはお姉ちゃんに貰ったよ。タブレットはお兄ちゃんとお姉ちゃんに買ってもらったんだあ」
「ふふふ、メイはいっぱい貰えてよかったわね」
「そろそろユキナの頭を撫でるのをやめる。手が疲れてくるよ」
「そ、そうよね」
「思ったんだけど、この机にコーヒーがあった方が出来る人っぽいと思う」
「お兄ちゃんそれだよ!」
僕たち3人と1匹はコーヒーブレイクの準備を始めた。
きゅうは僕の周りを走ってエールを送っている、気がした。
メイはコーヒーじゃなく甘々カフェオレにした。
そしてメイの部屋に戻ると、またメイは着替えだした。
今度はワイシャツとスカート。
会社員になったつもりか。
メイは椅子に座って甘々カフェオレを飲み、そしてメガネをかけてノートパソコンを開き、キーボードを適当にカチャカチャと打ち鳴らした。
そしてパソコンを閉じる。
「今日もやっと、仕事が終わったわあ。そろそろ電車の時間ね」
メイはよく分からないセリフを言って満喫していた。
ユヅキが学校から帰って来ると、メイの頭を撫でながらメイに話しかけた。
「メイちゃん、前にあげるって言ってたクロスバイクだけど、どこに置けばいいかな?」
「ええ!クロスバクまで貰ったのか!」
「先生は新しい自転車を買うから私が貰うんだあ」
「新しく買うミニベロですか?」
「そう!可愛くて一目ぼれしたのよ!」
しかもメイはまた違う服を着ていた。
何回着替えるんだろ?
「メイちゃん、その服可愛いわね」
「えへへへ~」
その後メイはユヅキと一緒に何度も着替えて遊んでいた。
メイは、スマホを僕に買ってもらい、ヒマリに大量の服を貰い、ユヅキ先生に自転車を貰い、ユキナにノートパソコンを貰った。
しかも僕とユキナにタブレットまで買ってもらっている。
メイは男性が苦手だけど、慣れている人間へのコミュ力は高い。
母さんの血だな。
直感力が高くて、天才肌で、スピリチュアルな雰囲気さえ感じる。
「メイって母さんに似てるよな」
「え~。似てないよ~」
「似ているわね」
「似てるわよ?」
「絶対違うよ~」
そういう否定する所もそっくりだ。
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