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第13話
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ヒマリが帰ると、僕は小説の執筆を続けた。
最近執筆時間が取れていない。
僕は寝て起きて、執筆して、学校に行って帰って執筆して、金曜日の朝まで暇があれば執筆をして過ごした。
そして、金曜の放課後になると僕のテンションは上がる。
休みは玉ねぎ剣士か自転車修理か小説を執筆して過ごすんだ!
とにかく仕事っぽい事をしたい気分だ。
僕が家に帰るとメイが僕を見つめる。
「お兄ちゃん」
「ん?」
「明日は北街に行くの、忘れてないよね?」
「……まさか、覚えてるよ」
「やっぱり忘れてるよお」
「そうじゃないんだ。南町も有りなんじゃないかと思ってね」
「どっちでもいいよ、パソコンを持って行ってもいいよ」
うっかり忘れていた。
そういえば約束していた。
僕は今日玉ねぎを飴色玉ねぎに変えられるだけ変えた。
明日は少し筋肉痛だろう。
夕食の時間になると、少し豪華な料理が出て来た。
品数が多い!
「今日はユヅキ先生の歓迎会よお」
父さんはカシュ!っとビールの缶を開ける。
そして母さんが先生にアルコールを勧める。
「ユヅキ先生も飲みましょう?」
「で、でも、私失敗してるから」
「え?飲んだらシュウとしちゃう?」
母さんが煽っている。
そういう悪戯、良くない。
「まさかあ、そんなわけないですよ」
母さんが笑顔でユヅキ先生にお酒を渡す。
そしてユヅキ先生はお酒を飲んだ。
「メイ、食べたらすぐに部屋に戻ろう」
「そうだね」
僕たち兄弟の判断は早い。
危ない所には立ち寄らない。
危険地帯からは即エスケープだ!
「お兄ちゃん、部屋に行っていい?」
「いやな予感がするからかな?」
「お兄ちゃんも?」
「今日は2人でいようか」
「そうだね。ユヅキ先生は飲んだら危ないよ」
僕は小説を執筆し、メイはお絵描きをしていた。
パアン!
勢いよく扉が開かれ、ユヅキ先生が入ってきた。
そしてメイに抱きつく。
「お兄ちゃん!助けて!」
「で、デジャブだ!」
「シュウ君も可愛いよ!」
ユヅキ先生が僕に抱きつく。
メイは、僕にターゲットが移った瞬間に部屋の外に出ていく。
逃げたか!
「シュウ君は本当に可愛いね。それに意外とたくましいのよね?」
そう言って抱き着きながら僕の体を撫でる。
「ユヅキ先生、2回目はまずいですよ!」
「えー?聞こえなーい!」
そう言って服を脱いでいった。
また下着だけになってる!
デジャブだ!
「せ、先生!これシタら、明日先生が悲しい思いをします!」
「私は、シュウ君が好きだよお」
「せん、せい、はあ、はあ、」
先生が僕にキスをした。
僕はコンドームを取り出す。
扉を見ると、少し開いており、母さんが見ていた。
「やっぱり、飲んだら駄目なのねえ」
そう言って扉を閉める。
止めない、だと!
でも、もう、押えられない!
◇
チュンチュンチュンチュン!
朝日が、まぶしい。
ユヅキ先生を見ると、申し訳なさそうな顔をした後、手で顔を覆った。
「ユヅキ先生、お酒飲んだら駄目ですよ」
「ごめんなさい」
「お酒を飲んだらしちゃうんですから」
「ち、違うの、シタけど、シュウ君だけだから!」
「せ、先生、そういう事言われると、またしたくなります」
ガチャリ
メイが入ってきた。
「駄目!今日はお兄ちゃんと出かけるの!」
「体が熱くなってくる」
「お兄ちゃん、水のシャワーで体を流そっか」
「そうだね」
「私も一緒に水浴びする。ユヅキ先生も水浴びしようよ」
「ま、待ってくれ、メイとユヅキ先生が僕と一緒に入ったらダメだ。我慢できなくなるよ」
僕は逃げるように水のシャワーを浴びて髪を整えた。
部屋に戻ると、スマホが光っている。
ユキナ先輩からだ!
ユキナ先輩は美人四天王で、万能のユキナと呼ばれている。
1つ上の先輩で、高校を最近卒業した。
何でもできて優しいけど、少し変わっている。
僕はすぐに連絡する。
『気付いたわね』
「すいません、今気づいて連絡しました」
『いいのよ、所で、今日予定はあるかしら?』
「今日は用事があって」
『自転車整備や玉ねぎ炒めなら家に向かっていいかしら?』
「いえ、今日は妹と街に行く予定です。妹とタブレットを見に行くんです」
『北町?それとも南町かしら?』
「まだ決めていませんが、メイと話をして決めます」
『ちょっと待っていてね』
パアン!
「お兄ちゃん、南町にしようよ!ご飯はあっちで食べよう!」
メイが勢いよく部屋に入ってきた。
ユキナ先輩、もう妹を説得したのか。
僕は妹にせかされてすぐに家を出ようとする。
母さんがユヅキ先生に「やっぱり飲んだらシュウとしちゃうのねえ」と話していた。
聞かなかった事にしよう。
僕が割り込んで、解決出来ない。
話に割り込んで、言う言葉が思いつかない。
母さんは昨日ワザとお酒を飲ませて試したのかもしれない。
母さんの行動は一見よく分からなくても後になってみればいい結果をもたらしたりする。
母さんはスピリチュアル系の何かを持っているように思う。
いや、直感特化なのか?
僕はメイと一緒に家を出た。
最近執筆時間が取れていない。
僕は寝て起きて、執筆して、学校に行って帰って執筆して、金曜日の朝まで暇があれば執筆をして過ごした。
そして、金曜の放課後になると僕のテンションは上がる。
休みは玉ねぎ剣士か自転車修理か小説を執筆して過ごすんだ!
とにかく仕事っぽい事をしたい気分だ。
僕が家に帰るとメイが僕を見つめる。
「お兄ちゃん」
「ん?」
「明日は北街に行くの、忘れてないよね?」
「……まさか、覚えてるよ」
「やっぱり忘れてるよお」
「そうじゃないんだ。南町も有りなんじゃないかと思ってね」
「どっちでもいいよ、パソコンを持って行ってもいいよ」
うっかり忘れていた。
そういえば約束していた。
僕は今日玉ねぎを飴色玉ねぎに変えられるだけ変えた。
明日は少し筋肉痛だろう。
夕食の時間になると、少し豪華な料理が出て来た。
品数が多い!
「今日はユヅキ先生の歓迎会よお」
父さんはカシュ!っとビールの缶を開ける。
そして母さんが先生にアルコールを勧める。
「ユヅキ先生も飲みましょう?」
「で、でも、私失敗してるから」
「え?飲んだらシュウとしちゃう?」
母さんが煽っている。
そういう悪戯、良くない。
「まさかあ、そんなわけないですよ」
母さんが笑顔でユヅキ先生にお酒を渡す。
そしてユヅキ先生はお酒を飲んだ。
「メイ、食べたらすぐに部屋に戻ろう」
「そうだね」
僕たち兄弟の判断は早い。
危ない所には立ち寄らない。
危険地帯からは即エスケープだ!
「お兄ちゃん、部屋に行っていい?」
「いやな予感がするからかな?」
「お兄ちゃんも?」
「今日は2人でいようか」
「そうだね。ユヅキ先生は飲んだら危ないよ」
僕は小説を執筆し、メイはお絵描きをしていた。
パアン!
勢いよく扉が開かれ、ユヅキ先生が入ってきた。
そしてメイに抱きつく。
「お兄ちゃん!助けて!」
「で、デジャブだ!」
「シュウ君も可愛いよ!」
ユヅキ先生が僕に抱きつく。
メイは、僕にターゲットが移った瞬間に部屋の外に出ていく。
逃げたか!
「シュウ君は本当に可愛いね。それに意外とたくましいのよね?」
そう言って抱き着きながら僕の体を撫でる。
「ユヅキ先生、2回目はまずいですよ!」
「えー?聞こえなーい!」
そう言って服を脱いでいった。
また下着だけになってる!
デジャブだ!
「せ、先生!これシタら、明日先生が悲しい思いをします!」
「私は、シュウ君が好きだよお」
「せん、せい、はあ、はあ、」
先生が僕にキスをした。
僕はコンドームを取り出す。
扉を見ると、少し開いており、母さんが見ていた。
「やっぱり、飲んだら駄目なのねえ」
そう言って扉を閉める。
止めない、だと!
でも、もう、押えられない!
◇
チュンチュンチュンチュン!
朝日が、まぶしい。
ユヅキ先生を見ると、申し訳なさそうな顔をした後、手で顔を覆った。
「ユヅキ先生、お酒飲んだら駄目ですよ」
「ごめんなさい」
「お酒を飲んだらしちゃうんですから」
「ち、違うの、シタけど、シュウ君だけだから!」
「せ、先生、そういう事言われると、またしたくなります」
ガチャリ
メイが入ってきた。
「駄目!今日はお兄ちゃんと出かけるの!」
「体が熱くなってくる」
「お兄ちゃん、水のシャワーで体を流そっか」
「そうだね」
「私も一緒に水浴びする。ユヅキ先生も水浴びしようよ」
「ま、待ってくれ、メイとユヅキ先生が僕と一緒に入ったらダメだ。我慢できなくなるよ」
僕は逃げるように水のシャワーを浴びて髪を整えた。
部屋に戻ると、スマホが光っている。
ユキナ先輩からだ!
ユキナ先輩は美人四天王で、万能のユキナと呼ばれている。
1つ上の先輩で、高校を最近卒業した。
何でもできて優しいけど、少し変わっている。
僕はすぐに連絡する。
『気付いたわね』
「すいません、今気づいて連絡しました」
『いいのよ、所で、今日予定はあるかしら?』
「今日は用事があって」
『自転車整備や玉ねぎ炒めなら家に向かっていいかしら?』
「いえ、今日は妹と街に行く予定です。妹とタブレットを見に行くんです」
『北町?それとも南町かしら?』
「まだ決めていませんが、メイと話をして決めます」
『ちょっと待っていてね』
パアン!
「お兄ちゃん、南町にしようよ!ご飯はあっちで食べよう!」
メイが勢いよく部屋に入ってきた。
ユキナ先輩、もう妹を説得したのか。
僕は妹にせかされてすぐに家を出ようとする。
母さんがユヅキ先生に「やっぱり飲んだらシュウとしちゃうのねえ」と話していた。
聞かなかった事にしよう。
僕が割り込んで、解決出来ない。
話に割り込んで、言う言葉が思いつかない。
母さんは昨日ワザとお酒を飲ませて試したのかもしれない。
母さんの行動は一見よく分からなくても後になってみればいい結果をもたらしたりする。
母さんはスピリチュアル系の何かを持っているように思う。
いや、直感特化なのか?
僕はメイと一緒に家を出た。
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