痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件～痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました～

第174話

【レイカ視点】

　特級冒険者と上級冒険者を呼んで今の状況を説明した。

「……というわけで、今イナゴの第二形態が1000体以上はいると思われます。正直迷っています。どうするべきか。ハンマさんはどう思いますか？」
「俺ならすぐに攻める。イナゴに時間を与えるのはまずいだろう」

「他に案があれば、何でもいいので出してください」
「フトシは？　どこにいるの？」
「今は亜人の王と対話をして貰っていました。ここに来るのは、大幅に遅れます」

　ハンマさんが皆に呼び掛けた。

「今攻めようじゃないの！」
「「うおおおおおおおおおお！」」

「ハンマさん、撤退の判断はお願いします」
「おう、任せな！」

　イナゴへの強襲が決定した。



　銃と魔法でイナゴに攻撃を仕掛けた。
　特級冒険者が炎でイナゴを焼き、魔法銃でイナゴを倒していく。

　ユイちゃんが弓でイナゴをどんどん仕留める。
　
　その後に近接のメンバーがイナゴを攻撃した。

「おらあああ！」

　ハンマさんがハンマーを持って駒のように回転し、イナゴを倒していく。
　スズメちゃんが回し蹴りでイナゴを倒し、ジャンプして踵落としを食らわせてイナゴを倒した。
　行ける！
　この勢いなら行ける！

『おおおお！　これなら倒せる！』
『良いぞ！　みんな頑張ってくれ！』
『日本の未来がかかってるんだ！』
『俺は皆を信じる！　負けたら俺達も危ない！』

「レイカ！　すぐに下がれ！　危ない！」

　ハンマさんが叫んだ。

　私は後ろに下がってドローンで状況を確認した。
　ハンマさんが叫んだ理由が分かった。

　後ろにいるイナゴが共食いを始めていた。
　嫌な予感がする。

　第二形態のイナゴが光った。
　そして、人型に進化した。
　まさか！
　第三形態！

　人の形をしているが、体は茶色い外骨格で鎧のように覆われ、顔はまるでヘルメットをかぶっているように見えた。

『うあああああああ！　第三形態か！』
『これ以上強くなるのか！　ヤバくね！』
『第二形態だけでも、中級が対処できない！　これ以上の進化はまずいぞ！』

　ユイちゃんが共食いをするイナゴを狙う。
　だが途中から人型イナゴが腕をクロスさせて共食いをする個体を守った。
　ハンマさんとスズメちゃんが迫るが、それも第三形態が守る。

「体術使い！　厄介！　ギア3！」
「スタンプ！　スタンプ！　スタンプううううううううう！」

　特級最高クラスの2人がスキルを惜しみなく使って何とか第三形態が倒れた。
　まずい！
　まずいまずいまずい！
　
　イナゴの第三形態は特級冒険者と同じ力を持っている！
　ユイちゃんが後ろにいるイナゴを倒していく、でも、もう魔力が切れる！
　攻撃魔法タイプと遠距離攻撃タイプはもう、満足に戦えないだろう。
　残った前衛も消耗している。
　冒険者がハンマさんの指示で後ろに下がろうとしたが第三形態のイナゴが追って来る。

「これは、きついねえ！　撤退しても追撃を受けて殺される」
「数が、多すぎ！」

『まずいぞ』
『駄目だ、もう見てられない、ギブアップ』
『このままやられてしまうのか、まず過ぎるだろ』

「ハンマ！　助けに来たぜ！」
「Tレックス！」

　特級冒険者4人が助けに来てくれた！

『Tレックス来たああああ！！！！』
『かっこよすぎだろ』
『涙が出て来た、Tレックスに感謝だ』

「俺もいる！」
「ソウガさん！」
「引退している場合じゃないわなあ！」

　特級8人が駆けつけてくれた！

『おお！4本の牙も来た！』
『レジェンドも来たああ！』
『行けるんじゃないか！』
『レンも来たぞ！』

「ソウガさん、突っ込むぜえええ！」
「そうするしかねえわなああ！！！」
「ブルーサンダー！」

　特級8人がイナゴを倒していった。
　レン君は出し惜しみをせずブルーサンダーを使ってイナゴを倒していった。


　みんながイナゴを倒していった。
　でも、イナゴの数が増えていく。

　第三形態のイナゴが100体、皆を包囲するように囲んだ。

　特級冒険者相当のイナゴが100体、絶望だ。

「はあ、はあ、きつ、い、もう、ギアは使えない」
「スタンプも、使えないねえ。手が痺れて来た」

　イナゴ100体が包囲を狭めていく。

　ゆっくりと前歩き、冒険者が追い詰められていった。

『これは無理だろ』
『駄目だ、吐きそう、もう見てられない』
『まずいぞまずいぞまずいぞ！』

「金棒！」

　巨大な金棒がイナゴ4体を潰した。

「アレ？死なないのか」

　第三形態のイナゴが100体が一斉にフトシ君を見た。

『フトシ着たあああ！』
『おお！　いつもタイミングがいい！』