痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ

文字の大きさ
上 下
156 / 191

第156話

しおりを挟む
 俺はまた経営破綻した小型のハザマに向かっていた。

「レイカさん、これって何回やるの?」
「ごめんなさい、言いたいことは分かるわ。でも、どこのハザマオーナーも自分たちの都合で経営破綻したり廃業を決めたりするのよ。あまり強引に事を進めると政府が訴えられるのよねえ」
「民主主義かあ」

「そうね、国民の権利を主張できるベターな制度だけど、どの社会制度にも必ず欠点があるわね」
「分かりました。また定期的にハザマを消しに行くんですね」
「ごめんね……でも、ホテルでいい事をしましょう。電話ね。もしもし……分かりました。フトシ君、予定変更よ」

「え? 急に!」
「ドリーム1の前に、ダンジョンが出現したわ」




【ドリーム1前ダンジョン・レン視点】

 現場は多くのドローンで配信されていた。
 特級と上級冒険者が集まり、ダンジョンの前に集まると死神のような男が出て来た。

「1万年ぶりだね♪」

 しゃべった!
 人間なのか、それともモンスターなのかすら分からない。
 ただ顔を見ると人と同じように見えて、その笑顔は歪んでいた。

 僕は前に出た。
 会話が出来るなら情報を引き出す。

「1万年ぶり? 君は一体?」
「ははははは、人間はそんな事も忘れてしまったんだね♪」
「意味が、分からないよ」

 少なくとも彼が人間ではない事は分かった。
 
「ゲームをしよう♪」
「ゲーム?」
「そう、人間どもが僕を倒せたら人間どもの勝ち、僕を倒せなければモンスターがすべてを殺す♪」

 そう言って後ろを向いてダンジョンに入って行く。

「ま、待ってくれ!」
「あーそうそう、あの建物にあるハザマを放置しても君らの負けだ。あの建物のフェイズ1化は近い。僕の力でそうしてあるからね♪」

 死神がダンジョンに入って行った。
 ハンマさんが僕の肩に手を置いた。
 少しだけ緊張がほぐれた。

「レン、よくやったな。どう攻めるかは俺達に任せられている。要するに丸投げだ」
「攻めるんですか?」
「チュンチュンジャンプと7本の矢、今いる9人の特級でダンジョンに入って来る。駄目だと思えばすぐに撤退する。レンはドローンと一緒について来て欲しい。戦わずドローンを守るだけで良い」

「分かりました」

 9人の特級冒険者の後ろについて行ってダンジョンに入った。

 ダンジョンに入るとモンスターがいた。

「グレートオーガ、グレートスケルトン、グレートゴーレムにグレートガーゴイルか」
「全部、上級クラス、しかも、数が多い」
「レンはもう少し後ろに下がれ!」
「はい!」

 ドローンと一緒に後ろに下がるとすぐに戦闘が始まった。
 
 ハンマさんがハンマーでグレートスケルトンを叩き倒した。

 スズメさんはグレートオーガを蹴り倒す。

 7本の矢もモンスターを倒していった。

 これなら行ける!
 その時、上に画面が現れ死神が映し出された。

『この程度なら倒せるか……決めた、僕の分身体をつけるよ♪』

 2体のジョーカーが現れた。
 更にグレート系のモンスターがどんどん増えていく。

 ジョーカーの動きは速くない、でもなぜか攻撃が当たらない。
 当たるはずの攻撃が当たらないのだ。

「どうなっているんだ! 当たらない!」
「私が行く! ギア1!」

 スズメさんがジョーカーに連続蹴りを放った。

「な! スズメさんの10連撃を全部躱した!」

『言い忘れてたけど、僕の分身体は運がいい! 攻撃は中々当たらないよ! 頑張って倒しても時間が経てば復活するけどね♪』

 ハンマさんが当たるはずの無いジョーカーの攻撃を受けた。

「ぐあ! く、威力は低いが、体力を削られる!」
『またまた言い忘れてたけど、分身体の攻撃には気をつけた方が良い! 攻撃を食らうと体力を奪われるよ♪』

「撤退する!」

 みんなで素早く撤退する。
 後ろから死神の笑い声が聞こえた。


 少し休んで今度はドリーム1に乗り込みハザマを消滅させに行った。

 でもそこでもジョーカーが2体現れ、画面に死神が映し出された。

『ざーんねん! ジョーカー2体が邪魔するよ♪』

 当たるはずの攻撃がジョーカーに当たらない。
 当たらないはずのジョーカーの攻撃が何故か当たる。
 みんなは消耗した。

『時間切れ~! フェイズ1♪』

 ハザマからモンスターが出て来た。

「撤退する!」

 みんなで外に出た。

 後ろからモンスターの群れが出てくる。
 他の冒険者がモンスターを戦う。
 ユイとリナ、ユズキが遠距離攻撃でモンスターを倒して今は持ちこたえている。

 でも、皆の魔法が切れたら?

 銃が使えなくなったら?

 消耗戦に追い込まれた。

 まずい、このままでは全滅だ。

 ダンジョンは入り口付近で足止めされて、ドリーム1のフェイズ1が始まった。

 打てる手が無い。

 ブルーサンダーを使った所で何も変えられない。


 ものすごい勢いでスポーツカーが走って来た。

 スポーツカーがドリフトをしつつ急停止するとレイカさんとフトシが出て来た。

「配信を見ていた。レン、皆、作戦がある」

 フトシが建物に隠れて特級冒険者と僕を呼んだ。
 フトシの作戦にみんなが乗った。

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~

蒼田
青春
 人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。  目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。  しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。  事故から助けることで始まる活発少女との関係。  愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。  愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。  故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。 *本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

処理中です...