痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ

文字の大きさ
上 下
114 / 191

第114話

しおりを挟む
 みんなが砦に入った。

「フトシ、時間は稼げるか?」
「1体だけ先行させて、残り4体を足止めします」

 1体なら、時間を稼げれば特級冒険者が倒せる。
 1体だけを先行させて残りを足止めした。

 矢の道で前にいる1体を素通りさせて早めに門の部屋に移動させ、門のゴーレムを消した。
 1体が闘技場に向かった瞬間に門のゴーレムを出して足止めした。

 でも、その後どうする?
 先行させた1体が迫って来るスピードが早い。
 回復が間に合わない。

「まずいぞ! 連戦はきついぜ!」
「武器も傷んでいる!」
「回復カードの回復も間に合わない、5体同時は、勝てる案はある?逃げるしかないんじゃない?」

「でも、アシュラ5体から逃げるのは難しいわ」
「逃げられても街にアシュラを招き入れる事になるぜ!くそ、1体倒せたとしても残り4体は無理だぜ!」

 レンならどうする?
 こういう時、レンなら迷わず前に出て時間を稼ぐ。
 まずは1体、少しでいいんだ。
 時間を稼げればいい。
 10秒でも、20秒でも時間を稼げればみんなが有利になる。

 アシュラに矢はあまり効かない。
 剣の斬撃も効きにくい。
 でも、金棒なら、相性はいい。
 手が震えた。

 レンなら前に出る。 
 死にそうになったら逃げてくればいい、その時は皆に任せればいいんだ。

「確かに、アシュラ5体をどうすれば良いか、策はありません。でも、最低でも何十秒かだけでも時間を稼ぎます」
「フトシ、行くならみんなでだ」
「いえ、1人で行きます。ちょっと時間を稼いで逃げてきます」

 俺は皆の話を無視して1人で第四階層・闘技場にワープした。

 13体のシャドー
 テスラゴーレム
 そして俺が先行させたアシュラと対峙した。

「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

 ぞわっと鳥肌が立った。
 5メートルは大きい。
 包囲して突撃するとアシュラの剣が6本光った。
 6つの斬撃がシャドーを攻撃して6体のシャドーが消えた。
 シャドーとテスラゴーレムはデコイ程度の役にしかたたない。

 更にアシュラの剣がまた光り出す。

 俺は死角から迫って切り札を使った。
 出し惜しみをする余裕は無い。
 全力で行かなければ危険だ。

「レッドオーラ!」

 レッドオーラはキンググレートオーガの魔石を飲み込んだ時に進化した。
 進化で変わった事は身体能力の上昇が大きくなった、それだけだった。
 
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
 
 金棒を振りかぶり、上から思いっきり足に叩きつけた。

 ドッコーン!

 更に横にスイングして足を攻撃し、左右に連続でスイングする。
 攻撃するたびに轟音が轟く。

 俺が見ていない間コメントが高速で流れていた。

『はあ!あれなんだ!』
『ハンマのスタンプみたいだ!』
『赤く光ってる! 無理にブーストしているに違いない!』

 ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!

『スタンプ並みの攻撃を連続で繰り出してる!』
『左足が壊れた!』
『でも、テスラゴーレムとシャドーがやられたぞ!アシュラが振りかぶった!』

 アシュラの剣戟にスイングを合わせるとお互いに弾かれて後ろに下がった。

「おりゃあああああああああああああああああ!伸びろ!金棒!」

 ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!

『金棒を伸ばして攻撃しながら距離を詰めてるぞ!』
『意地でも金棒の攻撃範囲から出さない気だ!』
『アシュラの体が欠けてひびが入って行く!』

『まずい!残り4体がこの部屋にくるぞ!』
『早く倒れてくれ!』

 アシュラが1体魔石に変わった。

『アシュラを1人で倒したのか!』
『凄すぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!』
『さすが天才フトシ!』

 俺は魔石を飲み込む。

『金棒が進化しました』

 進化した!
 4体が俺に迫って来る。

『赤い光が消えた! 強化が消えたんだ!』
『レッドオーラは多分フトシの切り札だ!』
『もう無理だ! 特級を呼べ! 無理するな!』

 4体の内1体が先行して来た。

「レッドオーラ!」

『2回目!あの超強化を2回も使えるのか!』
『またフトシが走って行く! だが、今回はシャドーとテスラゴーレムがいない!』
『フトシ! 無理すんな!』

 俺はジャンプして金棒を上に振りかぶった。

「金棒!巨大化!」

 ドッゴーーーーーーン!

 インパクトの直前に金棒を巨大化させて潰す。
 アシュラの全身にひびが入った。
 進化して身に着けた力だ。

 何度も潰すように叩くとアシュラが魔石に変わり、俺はその魔石を飲み込んだ。

『まずい!アシュラ3体がフトシに迫って来るぞ!』
『3対1はまずい!』

 俺は横にスイングした金棒を巨大化させ、アシュラ3体を闘技場の客席に叩き飛ばした。

 ズゴーン!

 そして一番近いアシュラを巨大化した金棒で潰し割る。
 ドロップした魔石を飲み込み次のアシュラに駆ける。

 残ったアシュラ2体は立ち上がり全身を光らせ、剣を後ろに振りかぶった。

『まずい!必殺技が来るぞ!』
『突きの突進攻撃だ!』

「ぐるああああああああああああああああああああ!!!!!」

 アシュラ2体の突進攻撃と巨大な金棒を振る攻撃が何度もぶつかり合い、押し合うように拮抗する。

『あれと打ち合ってる!』
『凄!』


 アシュラのスキルが切れた瞬間に巨大化した金棒でアシュラを叩き潰す。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!ドッコーン!

 
 闘技場が半壊し、目の前にはアシュラの魔石が2つあった。

「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、倒した、倒せた、のか?」

『勝った!アシュラ5体を、たった一人で倒した!』
『魔石を食べてるぞ、特級の魔石を5つ食った!』
『自分の闘技場を自分で半壊させてる、どんだけの攻撃力なんだ!』
『レッドオーラ&金棒か、今俺、鳥肌が立っている』


『砦が進化可能です』

「……はあ、はあ、はあ、プライベートルームに戻りますね」

 俺はプライベートルームに戻った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~

蒼田
青春
 人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。  目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。  しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。  事故から助けることで始まる活発少女との関係。  愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。  愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。  故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。 *本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

処理中です...