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第108話
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【キヤマリュウタ視点】
俺は国会議事堂の近くに来ていた。
一番許せないのは政治家だ。
スケルトンのハザマはもっと出せる。
目立たない場所にどんどんハザマを出現させてやる。
俺はその日、ハザマを出して過ごした。
【3日目】
「キヤマリュウタだな?」
「ん?なんだ?」
俺は指名手配されている。
俺のような善良な国民が指名手配されるなんて、この国は本当にどうかしている。
周囲を確認した。
冒険者が複数、俺を見張っている。
20人以上いる!
「キヤマリュウタを発見した。現場に急行してくれ」
「キヤマ?人違いだ、ろ!!」
俺は走って逃げ出した。
「待て!止まれ!」
パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!
「があ!」
こいつら!魔道銃を撃った!
俺に!
俺じゃなかったら死んでいるぞ!
「うつ伏せに寝て両手を頭の上に置け! うつ伏せに寝て両手を頭の上に置け!」
「そうか、お前ら中級か。俺は上級冒険者だ! イフリート!」
イフリートが出現した。
「召喚係だからって舐めるなよ!銃を数発当てた程度でいい気になるな! 上級国民じゃないからってゴミのような目で見るな! 死ねよおおおおおお!」
「落ち着け!」
「罪を重ねるな!」
パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!
イフリートが盾になって攻撃を防いだ。
「そう言って殺そうとするのかあああ! 死ぬのはお前らだああああ!」
俺はイフリートで周りにいる人間を焼き殺した。
周囲にいた一般人が逃げていく。
「はあ、はあ、隠れる必要は無いか。ここをスケルトンのハザマだらけにしてやるよ!」
俺は出せるだけハザマを出していく。
するとまた冒険者が集まって俺を包囲した。
「馬鹿な真似はよせ!これ以上スケルトンのハザマを出すな!」
「落ち着いて話をしよう!」
「お前ら撃っただろうが!」
「撃たないならおとなしく捕まるか!?」
「ふざけるな!」
「なぜスケルトンのハザマを出した!他にも出せるのか!? 他のハザマも出せるのか!」
「だったらなんだ? 他にも出せるならなんだっていうんだよ!?」
「お前のスキルは、イフリートはもう消えかけている!」
「はあ、はあ、イフリート、炎のカードだ!食え!」
イフリートが炎のカードを食べて復活した。
「イフリート! 殺せ! 手始めにここ一帯をスケルトンのハザマで埋め尽くしてやるよ! ほらほら! どんどんハザマを出してやる!」
「全力で倒せ!殺しても構わん!ここ一帯をハザマまみれにされるぞ!」
氷の魔法が俺に飛んでくる。
魔法銃が合間を縫うように様々な角度から撃たれ、最後は剣や槍で突かれた。
「ぐふぉおおおお!おかしい、この国は、おかし、がは!」
おかしい……
俺が死ぬのは、おか、しい。
【警察官冒険者視点】
「はあ、はあ、はあ、はあ、今の映像をマスコミに流せ、偏向報道対策でネットにも編集してアップしろ。何か言われたら国民の安全を考え情報の公開を優先したで押し通せ」
「分かりました、キヤマは、他のハザマも出せたんですかね?」
「そう、聞こえたな」
「ダンジョンの発生はこいつが原因ですね」
「かもな」
「今までの、ゴブリンやオーガのハザマが消えていたのも、キヤマが原因かもしれませんね」
「確かに、召喚系の割には強すぎた。だが、もう、死んだ。今は現場の処理と、ここにあるハザマへの対処だ」
国会議事堂周辺に大量のハザマが発生し、そのニュースはすぐに話題となった。
【特級パーティーチュンチュンジャンプ・ハンマ視点】
俺達特級冒険者全員も呼び出され、国会議事堂周辺のハザマ消滅を行う。
「迷惑だねえ、街の真ん中にスケルトンのハザマが大量発生、ダンジョンどころじゃなくなった」
「スケルトンを狩って街に戻るとこれか、休めないな」
「ああ、しかも錬金術師が殺されて武具やアイテムは不足している」
「このままだと、またダンジョンからアシュラが出てくるわね」
「フトシ、来ないの?」
「スズメ、しつこいぞ。何百回言うんだ?」
「まだ来ない」
「フトシが来る話は聞かないねえ」
「……そう」
「露骨にやる気が無くなったな。やる気が無くてもハザマは消してくれ」
「……うん」
「お困りのようですね」
「レイカちゃん、もう来たの!」
「ええ、モンスター省からここまで近いので、それよりも、フトシ君を呼ぶ方法があります。特級の皆さん、3分ずつ時間をください」
配信用のドローンがレイカの後ろを飛んだ。
俺は国会議事堂の近くに来ていた。
一番許せないのは政治家だ。
スケルトンのハザマはもっと出せる。
目立たない場所にどんどんハザマを出現させてやる。
俺はその日、ハザマを出して過ごした。
【3日目】
「キヤマリュウタだな?」
「ん?なんだ?」
俺は指名手配されている。
俺のような善良な国民が指名手配されるなんて、この国は本当にどうかしている。
周囲を確認した。
冒険者が複数、俺を見張っている。
20人以上いる!
「キヤマリュウタを発見した。現場に急行してくれ」
「キヤマ?人違いだ、ろ!!」
俺は走って逃げ出した。
「待て!止まれ!」
パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!
「があ!」
こいつら!魔道銃を撃った!
俺に!
俺じゃなかったら死んでいるぞ!
「うつ伏せに寝て両手を頭の上に置け! うつ伏せに寝て両手を頭の上に置け!」
「そうか、お前ら中級か。俺は上級冒険者だ! イフリート!」
イフリートが出現した。
「召喚係だからって舐めるなよ!銃を数発当てた程度でいい気になるな! 上級国民じゃないからってゴミのような目で見るな! 死ねよおおおおおお!」
「落ち着け!」
「罪を重ねるな!」
パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!パン!
イフリートが盾になって攻撃を防いだ。
「そう言って殺そうとするのかあああ! 死ぬのはお前らだああああ!」
俺はイフリートで周りにいる人間を焼き殺した。
周囲にいた一般人が逃げていく。
「はあ、はあ、隠れる必要は無いか。ここをスケルトンのハザマだらけにしてやるよ!」
俺は出せるだけハザマを出していく。
するとまた冒険者が集まって俺を包囲した。
「馬鹿な真似はよせ!これ以上スケルトンのハザマを出すな!」
「落ち着いて話をしよう!」
「お前ら撃っただろうが!」
「撃たないならおとなしく捕まるか!?」
「ふざけるな!」
「なぜスケルトンのハザマを出した!他にも出せるのか!? 他のハザマも出せるのか!」
「だったらなんだ? 他にも出せるならなんだっていうんだよ!?」
「お前のスキルは、イフリートはもう消えかけている!」
「はあ、はあ、イフリート、炎のカードだ!食え!」
イフリートが炎のカードを食べて復活した。
「イフリート! 殺せ! 手始めにここ一帯をスケルトンのハザマで埋め尽くしてやるよ! ほらほら! どんどんハザマを出してやる!」
「全力で倒せ!殺しても構わん!ここ一帯をハザマまみれにされるぞ!」
氷の魔法が俺に飛んでくる。
魔法銃が合間を縫うように様々な角度から撃たれ、最後は剣や槍で突かれた。
「ぐふぉおおおお!おかしい、この国は、おかし、がは!」
おかしい……
俺が死ぬのは、おか、しい。
【警察官冒険者視点】
「はあ、はあ、はあ、はあ、今の映像をマスコミに流せ、偏向報道対策でネットにも編集してアップしろ。何か言われたら国民の安全を考え情報の公開を優先したで押し通せ」
「分かりました、キヤマは、他のハザマも出せたんですかね?」
「そう、聞こえたな」
「ダンジョンの発生はこいつが原因ですね」
「かもな」
「今までの、ゴブリンやオーガのハザマが消えていたのも、キヤマが原因かもしれませんね」
「確かに、召喚系の割には強すぎた。だが、もう、死んだ。今は現場の処理と、ここにあるハザマへの対処だ」
国会議事堂周辺に大量のハザマが発生し、そのニュースはすぐに話題となった。
【特級パーティーチュンチュンジャンプ・ハンマ視点】
俺達特級冒険者全員も呼び出され、国会議事堂周辺のハザマ消滅を行う。
「迷惑だねえ、街の真ん中にスケルトンのハザマが大量発生、ダンジョンどころじゃなくなった」
「スケルトンを狩って街に戻るとこれか、休めないな」
「ああ、しかも錬金術師が殺されて武具やアイテムは不足している」
「このままだと、またダンジョンからアシュラが出てくるわね」
「フトシ、来ないの?」
「スズメ、しつこいぞ。何百回言うんだ?」
「まだ来ない」
「フトシが来る話は聞かないねえ」
「……そう」
「露骨にやる気が無くなったな。やる気が無くてもハザマは消してくれ」
「……うん」
「お困りのようですね」
「レイカちゃん、もう来たの!」
「ええ、モンスター省からここまで近いので、それよりも、フトシ君を呼ぶ方法があります。特級の皆さん、3分ずつ時間をください」
配信用のドローンがレイカの後ろを飛んだ。
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