痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ

文字の大きさ
上 下
99 / 191

第99話

しおりを挟む
「スズメ、フトシが困ってるだろ」
「うん」

 ハンマさんの一言ですっとスズメが離れた。
 ハンマさんは大男でゴツイハンマーを持っている。

「じゃ、フェイズ2の現場に行くけど、いいかい?」
「……え?フェイズ2って、ダンジョンが出来るあれですよね?」
「知らなかったのか」
「はい」
「今ハザマがあった場所付近に3つのダンジョンが出来た。俺達がやる事は、フトシをフェイズ2発生源付近に送り込んで砦を発動させて拠点を作る事、次がハザマを消滅、次がダンジョンの消滅になるねえ」

「分かりました。砦の魔法陣を正確にどの位置にするかは決まっているんですか?」
「いや、適当に高台とかの良さげな所に作っとけばいい。場所は後で変えられるんでしょ?」
「はい」
「じゃあ適当に見晴らしのいい場所で決まりね。おし、いくか!」

 俺は皆に守られながら移動した。


 そしてあっさりと目的地に到着した。
 スケルトンもグレートスケルトンも皆が倒してくれて楽を出来た。

「砦!皆さん、ここに入ってください!プライベートルームにワープできますよ!」

 全員が素早く砦に入った。
 みんな判断が速い!
 動きが速い!
 プライベートルームに入ると砦にモンスターが入って来る。
 矢の道に入って来たスケルトンが魔石や剣に変わっていく。
 都合がいい。


 スズメさんが配信を終わらせる。

「配信終わり、じゃあね~」

 気の抜けたような不思議な声だが何故か心地いい。

「おい!ベッドがふかふかだぞ!」
「お風呂もサウナもあるわ!」
「キッチンもきれいね!」
「洗濯も出来る!」


「預かっている物資を出しますね」

 物資をロビーに置くとみんなが武具ではなく食料を漁りだした。
 大変だったんだろうなあ。
 毎日走って効率の悪い戦いを強いられるキャンプ生活。

「皆さん、キッチンもベッドもお風呂も自由に使ってください!ここではリラックスしましょう」

 ハンマさんが話しかけて来た。

「外の様子は映せるかい?」
「はい」

 俺は空中に画面を表示させた。

「もし負担が無ければ、出しっぱなしにできる?」
「出来ますよ。出しっぱなしにしておきますね」
「うん、どうも周りの様子が分からないと落ち着かなくてねえ」
「ハンマさんの部屋が決まれば、そこにも画面を出しますよ?」

「助かるねえ。あの奥の部屋を1人で使っていいかい?」
「いいですよ。画面の位置を決めに行きましょう」

 ハンマさんの部屋に画面を出して戻るとスズメさんが俺の前に立つ。

「な、なん、ですか?」
「フトシ、どこに寝るの?」
「俺は、余った部屋に寝ます」
「……そう」

 スズメさんはすっと去って行った。
 え?
 何?
 スズメさんがよく分からない。
 俺はプライベートルームを一周する事にした。

 洗濯機のある場所に人が集まっている。
 そうか、洗濯機は1つしか置いていない。
 特に女性陣は早く洗濯をしたいだろう。

 俺は魔力を消費して洗濯機を増やした。

「ふう、これで、皆洗濯機を並ばずに使えます。ここにいる時くらいはゆっくり休みたいですよね」
「「おおおおおおおおおおお!」」

「何かあればどんどん言ってください。出来る事なら魔力の許す限り、色々追加しますよ」
「ありがとう」
「助かるぜ」
「性格までイケメンかよ。さすが天才」

 最近何故か天才と言われる事が多い。
 なんなんだろう?
 あれか、珍しいスキル=需要が多い=天才か?

 後ろから気配がする。
 振り向くとスズメさんがいた。

「お、気配に気づくか」
「スズメちゃん、どうしたの?フトシ君に何かある?」

 スズメさんがこくりと頷いた。

「何でしょう?今日はホテルスタッフの気持ちで対応させていただきます」
「一緒にお風呂に入って」
「お客様、そのような要望はお受けできません」

 俺はふざけた感じで返すが、表情が読めない。
 周りのみんなを見てもどういう対応が良いのか分からない。
 冗談?
 冗談だよな?

「スズメちゃん、もっとグレードを落とさないと聞いてもらえないわよ?」
「水着で一緒にお風呂に入る?」
「……いや、それはちょっと」

「おしい、もう少し下げて」
「マッサージ」
「……ん、いや、それもちょっと」

「あとちょっと」
「おんぶ」
「ちなみに、どっちがおんぶされる方ですか?後、これはどこまで冗談でどこまで本気なんでしょう?本当に分からないです」

「そうねえ、私はシテもいいと思うわよ」
「大丈夫、外には情報を漏らさないから」
「ゴムさえつければ大丈夫」

「はっはーん、俺からかわれてますね?」
「「うん」」
「私は本気」
「……休みますね」

 そう言って立ち去ろうとするとスズメさんが俺の服を掴んだ。

「明日にしましょう」
「……うん、分かった」

 スズメさんが去って行った。
 う~ん、何を考えているのか分からない。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~

蒼田
青春
 人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。  目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。  しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。  事故から助けることで始まる活発少女との関係。  愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。  愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。  故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。 *本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

処理中です...