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第40話
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休みが明けて学校に行くと、ユイと目が合った。
「お、おはよう」
「……おはよう」
ユイの顔が赤い。
俺の顔も熱くなる。
俺とユイは、会話が無いままホームルームを終えた。
「オオタ、ちょっと来てくれ」
俺の心臓がドキドキする。
まさかユイとの事じゃないよな?
ユイが生まれたままの姿で俺の上に倒れ込んだ事を思い出す。
あれは俺とユイしか知らないはず!
俺の運がいい説は間違いだったのか!
俺は無言で立ち上がってアマミヤ先生について行った。
部屋に入ると、女子生徒が胸をプルンと動かしながら礼をした。
大きい。
彼女の名前は葵瞳、レンと同じクラスだ。
アオイヒトミはロシア人クオーターでまるでAI画像のような完璧な見た目だ。
金髪の髪とブルーの瞳に目が奪われる。
「フトシ君、よろしくお願いしますね」
「ん?」
「アオイ、まだ説明していない。まず座ってくれ」
彼女の隣に座るよう促された。
彼女は隣の席をポンポンと叩く。
隣に座ると肩がぶつかるほど近くなる。
でも、意識するのも失礼だし、俺が変な発言をしてエロい男だと思われたくない。
俺は小さく礼をして彼女の隣に座ると対面にアマミヤ先生が座った。
「えーと、何でアオイさんが、どういう事ですか?」
「ヒトミでいいですよ。名前で呼んでください」
「アオイは2年生になって寮の選別に落ちた」
この高校にある寮は2年生と3年生に上がるタイミングで冒険者や錬金術師として成績の良い生徒が優先的に住むことが出来る。
彼女は錬金のスキルを持っている。
戦闘スキルを持つ生徒に比べて錬金術師は不利だ。
「寮の近くでキャンプ生活を送っていたためオオタのご両親に相談した所、家に住んでもらう事になった」
「……ん?聞いてないんですけど?」
「話していないと両親から聞いている。だが今話した。後は頼む」
「えーと、健全な男子生徒の家に彼女を住ませるのは問題があると思います」
アマミヤ先生が前のめりになって俺の両肩に手を置いた。
距離が近い近い!
胸元見目が行きそうになり先生の顔を見るがプルンと潤いのある唇に目が行ってしまう。
「男子生徒が多くいる寮の近くでキャンプ生活をさせる方が問題だ。アオイは美人で男子生徒の人気が高い。キャンプ生活を放置して万が一があれば大問題だ」
「……いや、あの」
「オオタ、お前はツムギの事が気になっていながら手を出せていない。オオタの行動は信頼できる」
「そこは察していても大人の女性として黙っている所でしょう!」
「大人の女性がアオイのキャンプを放置していては責任問題だ」
「ちょ、近いです。距離が近いです」
アマミヤ先生の距離が近い。
アマミヤ先生が前のめりになると胸に目が行きそうになる。
後いい匂いがするし唇がプルプルしている。
後その笑顔は何ですか!?
吸い込まれそうになってしまう。
「フトシ君、助けてください!お金が無くてキャンプ生活をしています!助けてください」
彼女が俺の腕に絡みついた。
「ちょ、ちょっと、当たって、胸が当たって、先生も近いです。分かりました。一旦離れましょう」
「分かったとは、同棲を認めると取って良いか?」
「ありがとうございます!」
「いや違!」
その瞬間に2人が更に近づいて来た。
「お願いします!入れてください!サービスしますから!」
「オオタ、ご両親は認めているんだ」
「そうじゃなくて近いです」
サービスってなんだ!?
キーンコーンカーンコーン!
「も、もう授業が始まります」
「授業よりアオイの安全が大事だ」
俺への説得は続いた。
◇
キーンコーンカーンコーン!
「もう授業が終わりました」
「オオタ、はいと言ってくれ。他の生徒の多くが寮やアパート暮らしだ。広い家に住み、部屋に余裕があり、許可を貰えたのはオオタ家しかないんだ」
「フトシ君!お願いします!サービスしますから!」
だからサービスってなんだ!?
「分かった!分かったから!」
「オオタ、頼む。引き受けてくれて先生嬉しいぞ。ついでに護衛も頼む」
「は!?いや、俺はまだまだなので」
「少し待っていてくれ」
アマミヤ先生が部屋を出た。
「お、おはよう」
「……おはよう」
ユイの顔が赤い。
俺の顔も熱くなる。
俺とユイは、会話が無いままホームルームを終えた。
「オオタ、ちょっと来てくれ」
俺の心臓がドキドキする。
まさかユイとの事じゃないよな?
ユイが生まれたままの姿で俺の上に倒れ込んだ事を思い出す。
あれは俺とユイしか知らないはず!
俺の運がいい説は間違いだったのか!
俺は無言で立ち上がってアマミヤ先生について行った。
部屋に入ると、女子生徒が胸をプルンと動かしながら礼をした。
大きい。
彼女の名前は葵瞳、レンと同じクラスだ。
アオイヒトミはロシア人クオーターでまるでAI画像のような完璧な見た目だ。
金髪の髪とブルーの瞳に目が奪われる。
「フトシ君、よろしくお願いしますね」
「ん?」
「アオイ、まだ説明していない。まず座ってくれ」
彼女の隣に座るよう促された。
彼女は隣の席をポンポンと叩く。
隣に座ると肩がぶつかるほど近くなる。
でも、意識するのも失礼だし、俺が変な発言をしてエロい男だと思われたくない。
俺は小さく礼をして彼女の隣に座ると対面にアマミヤ先生が座った。
「えーと、何でアオイさんが、どういう事ですか?」
「ヒトミでいいですよ。名前で呼んでください」
「アオイは2年生になって寮の選別に落ちた」
この高校にある寮は2年生と3年生に上がるタイミングで冒険者や錬金術師として成績の良い生徒が優先的に住むことが出来る。
彼女は錬金のスキルを持っている。
戦闘スキルを持つ生徒に比べて錬金術師は不利だ。
「寮の近くでキャンプ生活を送っていたためオオタのご両親に相談した所、家に住んでもらう事になった」
「……ん?聞いてないんですけど?」
「話していないと両親から聞いている。だが今話した。後は頼む」
「えーと、健全な男子生徒の家に彼女を住ませるのは問題があると思います」
アマミヤ先生が前のめりになって俺の両肩に手を置いた。
距離が近い近い!
胸元見目が行きそうになり先生の顔を見るがプルンと潤いのある唇に目が行ってしまう。
「男子生徒が多くいる寮の近くでキャンプ生活をさせる方が問題だ。アオイは美人で男子生徒の人気が高い。キャンプ生活を放置して万が一があれば大問題だ」
「……いや、あの」
「オオタ、お前はツムギの事が気になっていながら手を出せていない。オオタの行動は信頼できる」
「そこは察していても大人の女性として黙っている所でしょう!」
「大人の女性がアオイのキャンプを放置していては責任問題だ」
「ちょ、近いです。距離が近いです」
アマミヤ先生の距離が近い。
アマミヤ先生が前のめりになると胸に目が行きそうになる。
後いい匂いがするし唇がプルプルしている。
後その笑顔は何ですか!?
吸い込まれそうになってしまう。
「フトシ君、助けてください!お金が無くてキャンプ生活をしています!助けてください」
彼女が俺の腕に絡みついた。
「ちょ、ちょっと、当たって、胸が当たって、先生も近いです。分かりました。一旦離れましょう」
「分かったとは、同棲を認めると取って良いか?」
「ありがとうございます!」
「いや違!」
その瞬間に2人が更に近づいて来た。
「お願いします!入れてください!サービスしますから!」
「オオタ、ご両親は認めているんだ」
「そうじゃなくて近いです」
サービスってなんだ!?
キーンコーンカーンコーン!
「も、もう授業が始まります」
「授業よりアオイの安全が大事だ」
俺への説得は続いた。
◇
キーンコーンカーンコーン!
「もう授業が終わりました」
「オオタ、はいと言ってくれ。他の生徒の多くが寮やアパート暮らしだ。広い家に住み、部屋に余裕があり、許可を貰えたのはオオタ家しかないんだ」
「フトシ君!お願いします!サービスしますから!」
だからサービスってなんだ!?
「分かった!分かったから!」
「オオタ、頼む。引き受けてくれて先生嬉しいぞ。ついでに護衛も頼む」
「は!?いや、俺はまだまだなので」
「少し待っていてくれ」
アマミヤ先生が部屋を出た。
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