痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ

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第12話

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「ゴブリンのハザマで出てくるモンスターは4種類だ。主にゴブリンだが、たまにベビーガーゴイル・リトルスケルトン、そしてリトルゴーレムが出てくる。この4種に対処できなきゃ危険だ」

「た、確かに」
「だがなあ、今、丁度いるぜ!下調べは終わっている」
「行きます!」
「やる気があっていい!すぐ行くぜ!」

 4人でリトルゴーレムのいるハザマに入った。
 リトルゴーレムは小さめの岩でできた人型のモンスターだ。
 動きは遅いがかなりタフで壁役になると厄介な相手だ。

 だが、俺にはアロー&シャドーランサーがいる。
 今までゴブリン、リトルスケルトン、ベビーガーゴイルと打ち破ってきた俺だ。
 今回も行ける!

「マイルーム!」

 敵はゴブリン3体、リトルゴーレム1体だ。
 
「まずはアローで動きの速いゴブリンを潰す!」

 順調に倒している。
 問題無い!

 ドドドドドドドドドドドドドドドド!

 リトルゴーレムの様子がおかしい!
 道を進まずピタッと止まり壁に拳を当てた。
 壁に拳を当てて腕を振動させた。

「な!なんだ!」
「解体現場で使う振動工具のように壁を壊している。こんな動きは始めて見たぜ」
「まずいまずいまずい!それは駄目だろ!反則だ!あ!壁に穴が!」
「フトシ、いったん下がるぞ」

「はい!マイルーム解除!」

 走ってハザマの外に出た。
 壁を壊されると、次からの連戦に支障が出る。
 せっかく長く続く一本道を作っても壁を壊されたら台無しだ。

「……壁が、薄すぎるのか?」
「そうかもしれないな。壊れた壁はどうなる?」
「修理可能ですが、修復には時間がかかります。ここの二重扉や防壁ってどのくらい厚くしてます?」

「扉は分からないが、地下の外壁はコンクリート1メートル以上の決まりがある」
「……厚さ1メートルで、作り直すか」

「このハザマはフトシ用に取っておく。基礎訓練が終わっても、リトルゴーレムを倒せるようになるまで俺か先生に引率してもらってくれ」
「分かりました」

 俺はマイルームの壁を作り直した。
 まず、壁は1メートルの厚さ、通路の幅も1メートルで作ろう。
 キッチンやトイレの快適空間は全部消す。

 ワープポイントを外周の隅に設置して、四角い渦巻状の回廊陣がくるくる回ってモンスターが中心の最後の部屋を目指すようにした。

 俺がいる最後の部屋は2×2メートルにした。
 最後の部屋の前にシャドーランサーと門を設置する。
 明日は、勝ちたい。
 リトルゴーレムさえ倒せればゴブリンのハザマに敵はいなくなる!

 思いつくことは全部やった。

 頼む、うまくいってくれ!



【次の日、ハザマ】

 レン・ユイ・アマミヤ先生・ゴウタさんの4人が応援に来た。

 ゴブリン4体。
 ゴーレム1体がマイルームに入って来た。

 ゴブリンは一本道を通り、ゴーレムは壁に手を当てたが、壁の厚さを察知したのか振動攻撃を止めて一本道を進みだした。

「おし!おし!アローでゴブリンを倒す!」

 門の前に来るまでに2体のゴブリンが倒れた。
 残り2体を門の前を護衛するシャドーランサーとアローの集中攻撃で倒した。

 最後はリトルゴーレムだ。
 歩く速度は遅いが、アロー攻撃を何十発受けても倒れない。

「硬い!アローじゃ無理なのか!?」
「いや、ダメージは入っている。体が崩れているだろ」

 門に到着する前にリトルゴーレムが霧に変わった。

「おっしゃー!やった!やったね!ひゃっほーい!」

 俺は思わず踊り出した。
 みんなが拍手をすると俺のダンスは加速する!


 ひとしきりダンスが終わると汗を拭った。

「フトシ、楽しそうで何よりだ」
「いやあ、それほどでも」

「これで、ソロでも通用するね。パーティーを組もう」
「そうだよ。もう充分強くなったよ」
「光度の低いゴブリンのハザマなら1人で戦っても問題無いだろう」

「……いえ、今まで感覚でやって来ましたけど、アロー何発でモンスターを倒せるか、何秒で門の前まで迫って来るか計算したいです。どこまでモンスターを処理できるか自分で分かっていないし、一人でもっとどうするか、どうすれば良いか考えたいです。ダイエットも含めて1人で考えたいです」

「いいと思う。付き添おう」
「お願いします!」

 今まで感覚で動いて来た。
 それで失敗して来た。

 最初にドロップした魔石を食べなかった、これは失敗だった。
 アローを最初に取得しなかったのも失敗だ。
 よく考えれば家自体が快適空間だ。
 今わざわざマイルームに快適空間を作る必要はない。
 俺は住む場所に困っていない。

 このままだと、感覚だけで動けばまた失敗するだろう。

 最初はダイエットが目的だった。
 でも、これ以上レンとユイに置いて行かれたくない。
 もっとハザマのモンスター狩りに力を入れたい。

「フトシ、お前少し変わったか?」
「いえ、自分がまだまだな事が分かっただけです」

「オオタ、やはり変わったな」
「いや、そんな事は、でも、もう少し真剣に考えたいです」
「分かった。試したいことがあれば協力する。なんせオオタのスキルは特殊過ぎるからな。召喚系自体少ない上に、その召喚系の中でもマイルームのスキルは更に特殊だ。事故があってはいけない」

 珍しいスキルは戦い方が確立していない為予期せぬことが起きやすい。
 先生が慎重になるのは分かる。

「ありがとうございます」

 俺はアマミヤ先生に頭を下げた。


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