34 / 89
第34話
しおりを挟む
あれえ?
俺のチャンネル登録者数が100万を超えている!
単調なゴーレムダンジョンに潜って数日、代り映えの無いダンジョン配信で皆飽きないのか?
ウエイブウォークが俺のチャンネルを作る所を配信してくれたのと、マウンテンカノンを倒して警察のお世話になった……
結構やらかしてるよな、俺。
いや、待て待て父さんの言葉を思いだそう、調子に乗ってはいけない。
今は最初のイベントが無くなっておっさんが淡々とモンスターを狩るだけの配信だ。
配信の収入よりもあくまで冒険者としての積み上げ、そしてデュラハンを倒すために勘を取り戻す。
地道に1歩1歩進んで行けばいいんだ。
あ、奈良君から連絡だ。
◇
「おめでとうございます。冒険者レベル5に返り咲きです」
パチパチパチパチ!
カシャカシャカシャカシャ!
冒険者組合に行くと奈良君が俺の冒険者カードを更新する。
正確には新しく出来た実験的な制度を使ってのレベルアップになる為レベル5冒険者(仮)になる。
そしてものすごい数のカメラとギャラリーに囲まれて拍手を受ける。
いや、みんな誰?
拍手している人誰?
「ゴーレムダンジョンが枯れてレベル5になった赤目達也さん、次の目標はありますか?」
奈良君の言葉でカメラを持った人の視線が鋭くなる。
獲物を狙う目だ。
面白い事とか言って欲しいんだろうけどなんもない。
「いや、ただ毎日を積み重ねて戦いの勘を取り戻すだけだぞ?」
「具体的に、次はどこのダンジョンに行きますか?」
「ダンジョンってか、ごうの所に行く」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ!
「デュラハン討伐の地ならし、白金豪己さんがいるスナイパーオークのダンジョンですね?」
奈良君が解説をするように言った。
「そうそう」
記者から質問が飛んでくる。
「次のダンジョンは何日で枯れさせますか?」
「分かりません」
「ついに豪己さんと達也さんが揃いますが今の心境をお願いします」
「焦らず1つ1つ積み重ねるだけです」
何を言いたいのか分からなかったが今の心境を言った。
「向こうにはレベル6の冒険者パーティーデュラハンキラーがいますが彼らに何か一言アドバイスや言葉をお願いします」
「僕の方がレベルが下なのでかけられるアドバイスも言葉はありません。追いつけるように頑張ります」
「レベル6目前かと思いますが、心意気を一言お願いします」
「頑張ります」
俺は意図の分からない質問に答えた後スナイパーオークのダンジョンに向かった。
◇
ダンジョンの前にたどり着くとマスコミやその他の人であふれている。
「達也さん! ファンです!」
「今の意気込みをどうぞ!」
「目線をお願いします!」
自衛隊が道を開ける。
警察じゃなくて自衛隊が動いているのか。
「道を開けてください! 達也さん! 今の内に通ってください!」
「は、早く! あ! 前に出ないでください!」
俺は自衛隊が作ってくれた道を通って何とかダンジョンに入った。
ドローン5機を起動させて配信を始める。
『待ってた!』
『正座して待ってました。配信楽しみ』
『余裕で待機したワイは勝ち組!』
コメントが増えて流れが早くなっていく。
「今からダンジョンなのでコメントを見る事は出来ません。ただダンジョンでモンスターを狩るだけなので退屈だとは思いますが始めます」
俺はスマホをしまった。
『何も無いは無いと思うの』
『何もないと言いつつバズリ散らかす達也だからな』
『達也にとっては何もないんだろう。達也にとってはな』
『早速スナイパーオークをツインハンドで倒してる』
『全部ヘッドショットな件』
『硬いゴーレムを倒した時点で分かってた』
『あれえ、このダンジョンは遠距離攻撃とタフな体力を併せ持つ不人気ダンジョンなんだけどな?』
『サクサク進むよね』
『ドロップ品を拾う人を雇っても良いと思う。達也は拾う時間で多くのモンスターを倒せる』
『達也は自分で出来る事なら自分でやる感じがする。だから強くなれたのもあると思うから自分で全部やるのが悪いとは言い切れないな』
奥に進むと人の気配があった。
「よう! 達也、良く来たな」
「ごう、それと」
7人が俺とごうに向かって歩いてくる。
「俺はレベル6の冒険者パーティーデュラハンキラーのリーダー神童童子だ」
童子は20代くらいの剣士で背が高い。
「どうも、赤目達也です。よろしくお願いします」
握手をした。
「早速だが勝負をしないか?」
「え? 急に?」
俺のチャンネル登録者数が100万を超えている!
単調なゴーレムダンジョンに潜って数日、代り映えの無いダンジョン配信で皆飽きないのか?
ウエイブウォークが俺のチャンネルを作る所を配信してくれたのと、マウンテンカノンを倒して警察のお世話になった……
結構やらかしてるよな、俺。
いや、待て待て父さんの言葉を思いだそう、調子に乗ってはいけない。
今は最初のイベントが無くなっておっさんが淡々とモンスターを狩るだけの配信だ。
配信の収入よりもあくまで冒険者としての積み上げ、そしてデュラハンを倒すために勘を取り戻す。
地道に1歩1歩進んで行けばいいんだ。
あ、奈良君から連絡だ。
◇
「おめでとうございます。冒険者レベル5に返り咲きです」
パチパチパチパチ!
カシャカシャカシャカシャ!
冒険者組合に行くと奈良君が俺の冒険者カードを更新する。
正確には新しく出来た実験的な制度を使ってのレベルアップになる為レベル5冒険者(仮)になる。
そしてものすごい数のカメラとギャラリーに囲まれて拍手を受ける。
いや、みんな誰?
拍手している人誰?
「ゴーレムダンジョンが枯れてレベル5になった赤目達也さん、次の目標はありますか?」
奈良君の言葉でカメラを持った人の視線が鋭くなる。
獲物を狙う目だ。
面白い事とか言って欲しいんだろうけどなんもない。
「いや、ただ毎日を積み重ねて戦いの勘を取り戻すだけだぞ?」
「具体的に、次はどこのダンジョンに行きますか?」
「ダンジョンってか、ごうの所に行く」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ!
「デュラハン討伐の地ならし、白金豪己さんがいるスナイパーオークのダンジョンですね?」
奈良君が解説をするように言った。
「そうそう」
記者から質問が飛んでくる。
「次のダンジョンは何日で枯れさせますか?」
「分かりません」
「ついに豪己さんと達也さんが揃いますが今の心境をお願いします」
「焦らず1つ1つ積み重ねるだけです」
何を言いたいのか分からなかったが今の心境を言った。
「向こうにはレベル6の冒険者パーティーデュラハンキラーがいますが彼らに何か一言アドバイスや言葉をお願いします」
「僕の方がレベルが下なのでかけられるアドバイスも言葉はありません。追いつけるように頑張ります」
「レベル6目前かと思いますが、心意気を一言お願いします」
「頑張ります」
俺は意図の分からない質問に答えた後スナイパーオークのダンジョンに向かった。
◇
ダンジョンの前にたどり着くとマスコミやその他の人であふれている。
「達也さん! ファンです!」
「今の意気込みをどうぞ!」
「目線をお願いします!」
自衛隊が道を開ける。
警察じゃなくて自衛隊が動いているのか。
「道を開けてください! 達也さん! 今の内に通ってください!」
「は、早く! あ! 前に出ないでください!」
俺は自衛隊が作ってくれた道を通って何とかダンジョンに入った。
ドローン5機を起動させて配信を始める。
『待ってた!』
『正座して待ってました。配信楽しみ』
『余裕で待機したワイは勝ち組!』
コメントが増えて流れが早くなっていく。
「今からダンジョンなのでコメントを見る事は出来ません。ただダンジョンでモンスターを狩るだけなので退屈だとは思いますが始めます」
俺はスマホをしまった。
『何も無いは無いと思うの』
『何もないと言いつつバズリ散らかす達也だからな』
『達也にとっては何もないんだろう。達也にとってはな』
『早速スナイパーオークをツインハンドで倒してる』
『全部ヘッドショットな件』
『硬いゴーレムを倒した時点で分かってた』
『あれえ、このダンジョンは遠距離攻撃とタフな体力を併せ持つ不人気ダンジョンなんだけどな?』
『サクサク進むよね』
『ドロップ品を拾う人を雇っても良いと思う。達也は拾う時間で多くのモンスターを倒せる』
『達也は自分で出来る事なら自分でやる感じがする。だから強くなれたのもあると思うから自分で全部やるのが悪いとは言い切れないな』
奥に進むと人の気配があった。
「よう! 達也、良く来たな」
「ごう、それと」
7人が俺とごうに向かって歩いてくる。
「俺はレベル6の冒険者パーティーデュラハンキラーのリーダー神童童子だ」
童子は20代くらいの剣士で背が高い。
「どうも、赤目達也です。よろしくお願いします」
握手をした。
「早速だが勝負をしないか?」
「え? 急に?」
118
お気に入りに追加
510
あなたにおすすめの小説

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。

仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。

もう、終わった話ですし
志位斗 茂家波
ファンタジー
一国が滅びた。
その知らせを聞いても、私には関係の無い事。
だってね、もう分っていたことなのよね‥‥‥
‥‥‥たまにやりたくなる、ありきたりな婚約破棄ざまぁ(?)もの
少々物足りないような気がするので、気が向いたらオマケ書こうかな?

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。
下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。
豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。
小説家になろう様でも投稿しています。

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる