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第12話
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「次は攻撃なんだけど、正直黒魔法と戦士のダブル以外は特化型とやる事は変わらない。他は特化型の動画を見た方がいいと思う」
とは言っても俺もまだ満足に魔法を使えてはいない。
「では、未来の魔法剣士の戦い方を見せて頂けませんか?」
「向こうにある森って粉々になってもいいんだっけ?」
「大丈夫です」
俺は両手の指をツインハンドのように構えた。
そして両手の人差し指から無数の魔法弾を発射した。
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!
森に生える木が砕けて木片がここまで飛んでくる。
ツインハンドを撃った後の森は木が砕け、土がえぐれていた。
訓練生が大きな声で言った。
「あれは! 黒矢の『ツインハンド』だ!」
「あ、あの伝説のパーティーウエイブライドの市川黒矢の!」
「そうだ、冒険者レベル7、日本最強の黒魔法使いと言われたあの!」
ざわざわざわざわ!
「一旦ストップです!」
俺はダブルの前の牽制攻撃だけで止められた。
「待ってほしい、黒矢のツインハンドは凄い、でもそこまで難しく考えなくていいんだ。黒矢のツインハンドは威力も凄くてモンスターを貫通して後ろのモンスターまで攻撃していた。でも俺のはモンスターを丁度倒すくらいの魔法弾しか撃たないから黒矢のツインハンドには遠く及ばない。黒矢のに比べて出力で大きく劣る。さっきのはただの牽制だ」
土煙が舞い上がる前方をみんなが口をあんぐりと開けて見つめる。
「毎日基礎訓練を積み重ねればこのくらいは出来るようになる。君たちは幼いころから2つの魔法を訓練している。大丈夫、皆出来るから」
ざわざわざわざわ!
「達也さんの話を真に受けないでください。あれはレベル7の方が使う超高等技術です、今は1つの魔法を基本通りに確実にこなせば大丈夫です、十分活躍できます」
「良かった、それなら私でもできる」
「ほっ! あれを覚えろと言われたら諦める所だった」
「ツインハンドとピンポイントバリア、普通じゃないと思っていたんだ。そう、普通でいいんだよな」
「うーん、俺はみんななら出来ると思うけどなあ」
俺は皆なら魔力の同時使用やツインハンドとピンポイントバリアは出来る派。
奈良君は出来たとしてもそれは遠い未来の完成系と思っている。
奈良君は最初は1つの魔法を使う近い未来を見せる気だった。
でも予想外に俺が2つの魔法を同時使用したから説明で調整している。
「ダブルを極める事は難しいです。ダブルもツインハンドも私には無理でした。ですが遠い未来に目指すべき目標にはなります。達也さん、剣に身体強化の魔力と黒魔法を込めて振りましょう。繰り返しになりますが、これは出来なくても大丈夫です」
「そ、そうか。それでいいなら、うん」
俺はゆっくりと剣に身体強化の魔力と黒魔法をまとわせて素振りをした。
「岩とか斬らなくていいか?」
「いえ、岩が飛んでくるのでやめておきましょう」
「最後に質問があれば答えます」
「はい!」
「どうぞ」
「どうすれば強くなれますか?」
「基礎訓練が一番の近道だ」
「はい! 最初にこれをやった方がいいと言えることがあれば教えてください」
「基礎訓練だ」
「私は黒魔法より白魔法の方が得意です。どれから訓練すればいいですか?」
「白魔法が伸びなくなると思うまで白魔法の基礎訓練、その次に黒魔法の基礎訓練だ」
みんなの顔が暗くなっていく。
奈良君が大きめの声で言った。
「みなさん、手っ取り早く強くなる方法を知りたい気持ちは分かります。ですが本当は皆気づいているんでしょう? 基礎訓練で魔法を操れなければ実戦でもうまく使えません。地味で苦しい訓練をせず、実践やゲーム形式の訓練を重ねて力を磨く方法が今の主流ではあります。ですがはっきり言います。それは逃げです!」
「で、でも、実践やゲーム形式の訓練が多いのはそれは効果があるからじゃないですか?」
「いえ、違います。子供に地味で苦しい訓練を受けさせようとしても出来ません。大人でも嫌がります。嫌になって投げだし、結果冒険者が育ちませんし例え才能があっても冒険者になる道を諦めてしまいます。国としてはそれでは困るわけです。ですから仕方なく地味で苦しい訓練より効果が薄くてもゲーム形式の訓練で魔力を使わせて皆が投げ出さないよう考えられたのが今の方式です」
みんなの顔が更に暗くなった。
「あなた方はダブル候補生です。特化型の魔力に比べて倍を超える基礎訓練が必要になります!」
凄い、奈良君。
暗くなった皆に更にとどめを刺すように希望を奪っている。
みんなの心が折れに折れている。
なんだ?
奈良君は無駄な事をしないはずだ。
みんなの希望を奪う意図はなんだ?
「ですが今はチャンスです! 高校の3年間を地味な基礎訓練に費やす事が出来ます! 大人になればこうはいきません。上の都合でダンジョンに招集され自分の時間は少なくなります。癖の強い上司、もしくは理不尽、悪くなくても謝る状況はいくらでもあります。大人になれば嫌な事はいっぱいあります! そして時間が無くなります。たっぷりと時間を取れるのは今だけです」
それって奈良君の事だよな?
「この3年間だけが訓練生の立場で地味な訓練を続ける事が出来る最後のチャンスです。イメージしてみましょう! もし皆さんが3年間、3年だけでいい、努力し続ける事が出来たとしたら! 2つの魔力を今よりもっと自在に操る事が出来るようになったその時、真のダブルに近づく事が出来るでしょう! 10年かかる道を3年で飛び越える事が出来ます!」
みんなが奈良君の話に聞き入った。
「この3年だけでいいんです! この3年の努力が、みんなの人生を変えます! 今達也さんが希望を、未来のあなた方がなるべき姿を見せてくれました! 正直こう思ったでしょう。『2つの魔力の同時使用なんてできるわけが無い』『達也さんは天才だから出来たんだ』『高度過ぎて参考にならない』そう思った事でしょう。ですが皆さんがもし、3年間基礎訓練を続けたらどうでしょう? 今よりもっと練度を増した高校卒業をイメージしてください。必ず、見える景色は変わっているでしょう!」
それって奈良君の感想ですよね?
奈良君にはそうみえたのか。
「3年間だけ地道に基礎訓練を頑張ってみましょう! 私達も出来る限りサポートします! 近道はありません、ですが地道な努力が! 一見すると苦しいと思える道が最も成功への近道です!」
あれえ?
これってスタッフの手がかからない基礎訓練に皆を誘導してね?
基礎訓練は大事だよ?
そうなんだけど奈良君の目を見て思った。
『黙っておとなしく基礎訓練をしていてください』そう言っているようにも見える。
いい話をしていると見せかけて管理の手間を削ってないか?
確かに地味な基礎訓練は効果的だ。
そうなんだけど、奈良君の誘導を感じる。
「話は以上です。明日から訓練を頑張りましょう! 解散です! 気を付けて帰りましょう」
俺と奈良君に拍手が送られる。
みんなが基礎訓練をしてくれるのなら、みんな伸びるし教える立場としても楽だ。
剣の型や魔法の射撃なんかは他の冒険者が教えてくれるだろう。
ダブル訓練生が帰ると奈良君がニヤッと笑った。
「これで、ダブル訓練生の皆さんはおとなしく基礎を中心に学んでくれるでしょう。ウチの支部では基礎を積み重ねる方針を上に報告しておきます」
奈良君は、結果も、業務の効率化も、全部取る気だ。
何も用意していないかと思っていたけど、裏で台本を用意して暗記とかしてきたんだろうな。
奈良君、仕事が大変そうだな。
とは言っても俺もまだ満足に魔法を使えてはいない。
「では、未来の魔法剣士の戦い方を見せて頂けませんか?」
「向こうにある森って粉々になってもいいんだっけ?」
「大丈夫です」
俺は両手の指をツインハンドのように構えた。
そして両手の人差し指から無数の魔法弾を発射した。
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!
森に生える木が砕けて木片がここまで飛んでくる。
ツインハンドを撃った後の森は木が砕け、土がえぐれていた。
訓練生が大きな声で言った。
「あれは! 黒矢の『ツインハンド』だ!」
「あ、あの伝説のパーティーウエイブライドの市川黒矢の!」
「そうだ、冒険者レベル7、日本最強の黒魔法使いと言われたあの!」
ざわざわざわざわ!
「一旦ストップです!」
俺はダブルの前の牽制攻撃だけで止められた。
「待ってほしい、黒矢のツインハンドは凄い、でもそこまで難しく考えなくていいんだ。黒矢のツインハンドは威力も凄くてモンスターを貫通して後ろのモンスターまで攻撃していた。でも俺のはモンスターを丁度倒すくらいの魔法弾しか撃たないから黒矢のツインハンドには遠く及ばない。黒矢のに比べて出力で大きく劣る。さっきのはただの牽制だ」
土煙が舞い上がる前方をみんなが口をあんぐりと開けて見つめる。
「毎日基礎訓練を積み重ねればこのくらいは出来るようになる。君たちは幼いころから2つの魔法を訓練している。大丈夫、皆出来るから」
ざわざわざわざわ!
「達也さんの話を真に受けないでください。あれはレベル7の方が使う超高等技術です、今は1つの魔法を基本通りに確実にこなせば大丈夫です、十分活躍できます」
「良かった、それなら私でもできる」
「ほっ! あれを覚えろと言われたら諦める所だった」
「ツインハンドとピンポイントバリア、普通じゃないと思っていたんだ。そう、普通でいいんだよな」
「うーん、俺はみんななら出来ると思うけどなあ」
俺は皆なら魔力の同時使用やツインハンドとピンポイントバリアは出来る派。
奈良君は出来たとしてもそれは遠い未来の完成系と思っている。
奈良君は最初は1つの魔法を使う近い未来を見せる気だった。
でも予想外に俺が2つの魔法を同時使用したから説明で調整している。
「ダブルを極める事は難しいです。ダブルもツインハンドも私には無理でした。ですが遠い未来に目指すべき目標にはなります。達也さん、剣に身体強化の魔力と黒魔法を込めて振りましょう。繰り返しになりますが、これは出来なくても大丈夫です」
「そ、そうか。それでいいなら、うん」
俺はゆっくりと剣に身体強化の魔力と黒魔法をまとわせて素振りをした。
「岩とか斬らなくていいか?」
「いえ、岩が飛んでくるのでやめておきましょう」
「最後に質問があれば答えます」
「はい!」
「どうぞ」
「どうすれば強くなれますか?」
「基礎訓練が一番の近道だ」
「はい! 最初にこれをやった方がいいと言えることがあれば教えてください」
「基礎訓練だ」
「私は黒魔法より白魔法の方が得意です。どれから訓練すればいいですか?」
「白魔法が伸びなくなると思うまで白魔法の基礎訓練、その次に黒魔法の基礎訓練だ」
みんなの顔が暗くなっていく。
奈良君が大きめの声で言った。
「みなさん、手っ取り早く強くなる方法を知りたい気持ちは分かります。ですが本当は皆気づいているんでしょう? 基礎訓練で魔法を操れなければ実戦でもうまく使えません。地味で苦しい訓練をせず、実践やゲーム形式の訓練を重ねて力を磨く方法が今の主流ではあります。ですがはっきり言います。それは逃げです!」
「で、でも、実践やゲーム形式の訓練が多いのはそれは効果があるからじゃないですか?」
「いえ、違います。子供に地味で苦しい訓練を受けさせようとしても出来ません。大人でも嫌がります。嫌になって投げだし、結果冒険者が育ちませんし例え才能があっても冒険者になる道を諦めてしまいます。国としてはそれでは困るわけです。ですから仕方なく地味で苦しい訓練より効果が薄くてもゲーム形式の訓練で魔力を使わせて皆が投げ出さないよう考えられたのが今の方式です」
みんなの顔が更に暗くなった。
「あなた方はダブル候補生です。特化型の魔力に比べて倍を超える基礎訓練が必要になります!」
凄い、奈良君。
暗くなった皆に更にとどめを刺すように希望を奪っている。
みんなの心が折れに折れている。
なんだ?
奈良君は無駄な事をしないはずだ。
みんなの希望を奪う意図はなんだ?
「ですが今はチャンスです! 高校の3年間を地味な基礎訓練に費やす事が出来ます! 大人になればこうはいきません。上の都合でダンジョンに招集され自分の時間は少なくなります。癖の強い上司、もしくは理不尽、悪くなくても謝る状況はいくらでもあります。大人になれば嫌な事はいっぱいあります! そして時間が無くなります。たっぷりと時間を取れるのは今だけです」
それって奈良君の事だよな?
「この3年間だけが訓練生の立場で地味な訓練を続ける事が出来る最後のチャンスです。イメージしてみましょう! もし皆さんが3年間、3年だけでいい、努力し続ける事が出来たとしたら! 2つの魔力を今よりもっと自在に操る事が出来るようになったその時、真のダブルに近づく事が出来るでしょう! 10年かかる道を3年で飛び越える事が出来ます!」
みんなが奈良君の話に聞き入った。
「この3年だけでいいんです! この3年の努力が、みんなの人生を変えます! 今達也さんが希望を、未来のあなた方がなるべき姿を見せてくれました! 正直こう思ったでしょう。『2つの魔力の同時使用なんてできるわけが無い』『達也さんは天才だから出来たんだ』『高度過ぎて参考にならない』そう思った事でしょう。ですが皆さんがもし、3年間基礎訓練を続けたらどうでしょう? 今よりもっと練度を増した高校卒業をイメージしてください。必ず、見える景色は変わっているでしょう!」
それって奈良君の感想ですよね?
奈良君にはそうみえたのか。
「3年間だけ地道に基礎訓練を頑張ってみましょう! 私達も出来る限りサポートします! 近道はありません、ですが地道な努力が! 一見すると苦しいと思える道が最も成功への近道です!」
あれえ?
これってスタッフの手がかからない基礎訓練に皆を誘導してね?
基礎訓練は大事だよ?
そうなんだけど奈良君の目を見て思った。
『黙っておとなしく基礎訓練をしていてください』そう言っているようにも見える。
いい話をしていると見せかけて管理の手間を削ってないか?
確かに地味な基礎訓練は効果的だ。
そうなんだけど、奈良君の誘導を感じる。
「話は以上です。明日から訓練を頑張りましょう! 解散です! 気を付けて帰りましょう」
俺と奈良君に拍手が送られる。
みんなが基礎訓練をしてくれるのなら、みんな伸びるし教える立場としても楽だ。
剣の型や魔法の射撃なんかは他の冒険者が教えてくれるだろう。
ダブル訓練生が帰ると奈良君がニヤッと笑った。
「これで、ダブル訓練生の皆さんはおとなしく基礎を中心に学んでくれるでしょう。ウチの支部では基礎を積み重ねる方針を上に報告しておきます」
奈良君は、結果も、業務の効率化も、全部取る気だ。
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