深刻な女神パワー不足によりチートスキルを貰えず転移した俺だが、そのおかげで敵からマークされなかった

ぐうのすけ

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終章

戦いの後

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 俺はビッグ王国のみんなに感謝されつつ、ロングスパン領に戻った。
 幸いこちら側の死者は出ず、幹部とマッチョは重傷を負ったがすぐに回復した。
 特にマッチョ共の回復力は異常だ。

 冬が終わりはるの温かい風が頬を撫でる

 自室に入った瞬間女神が映像ではなく実体として現れる。

「お疲れ様」
「ダンジョンの消滅は終わらせた。これで、俺の役目も終わったな」

 女神が俺をちらちらと見る。
 女神はスケスケの服を着ており、いつもより魅力的に見えた。
 こいつ、見た目だけは本当に良いんだよな。
 後、良い匂いがする。

「そ、それなんだけどね。お願いがあるかなーって」
「嫌な予感がする」
「実はね、ダンジョンを消滅させても女神力はちょっとずつ回復する程度なんだよ。外大陸の封印を解除すると、女神力は凄くプラスになるんだよ」

 俺はピンと来た。
 外大陸の封印、つまり、魔王とかが外大陸にいてどうしようも出来なくなって大陸を封印したんだろう。

「あれか?外大陸に魔王がいて手に負えないから封印したんだよな?」
「よ、よく分かったね。それでね。封印を解除したいから、魔王を倒して欲しいなーって」

「それって、すぐじゃないと駄目なのか?」
「少し休んでからでもいいよ。でも、お願いしたいなー」

「ふむふむ、俺を異世界から強引に呼び出して、やっと平和になったら今度は外大陸の魔王討伐か」
「お願いだよー!このままだと神学園を退学になっちゃうのー!」

 なんだよ、神学園って。
 あと、めっちゃ胸を押し付けてくる。

「でも、出来ない者は退学にした方が世界の為にはいいんじゃないか?」
「そ、そうだけど、お願いだよー!」

 自分が神じゃない方がいいって認めるのか!
 くう!女神が俺に抱きついてくる。
 感触が気持ちいいけど女の武器に惑わされてはいけない。
 女神が耳元でささやく。

「お願いを聞いてくれたら、エチエチな事、ちょっとだけしてあげるよ」
「お前、そういう事をして乗り切ろうとするのは良くないぞ」

「あー!私がビッチだと思ってるでしょ!」
「違うのか?」

 女神が声をささやくように言った。

「処女だよ」
「お前が俺の眷属になるならやるけど、嫌だろ?」

「私は女神だから、眷属にはなれないよ」
「試してみるか?」
「良いけど、無駄だよ。格上じゃないと主にはなれないの」

「一回やってみるか」
「良いけど、無駄だよ?私はジュンの眷属になります」
「了承する」

 俺と女神の体が輝き、女神が俺の眷属になった。

「え、うそ!」
「出来たか、お前女神として格が低いんじゃないか」
「え?え?そんなはずは、ジュンが、神格を得ているのかも」

「お前には色々思う所があったんだ」
「い、嫌だなあ、怖いよ」
「エチエチな事してくれるんだろ?」
「ちょっとだけって言ったよ!」

 女神が後ろに下がりながら胸を押さえる。

「ま、待って!私処女なの!激しい事はしないで!」

 スケスケの服を着て、体を隠そうとすればするほど、俺は興奮していく。
 このおっとりしたような優しそうな顔と、表情。
 完成された体のラインと見た目、本当に見た目だけは最高だ。

 女神力の情報も引き出してやる。
 俺は女神の肩を掴んだ。



 ◇



【10日後】

 女神が俺にまたがってお願いする。

「そろそろ、外大陸の魔王を倒して欲しいなー」

 俺は女神を抱き、分からせてやろうとしたが、女神は結構ドMだった。
 優柔不断で自分で決めたがらず、指示通りに動くのを好んだ。

 女神力も開示させて、今後のプランも練った。

 俺は10日間ほとんどベッドか風呂で過ごしたが、扉が開いて、マナが半分顔を出して俺を見つめる。

「マナ、入ってきてくれ」
「私も、スル」

 マナの行動をきっかけに眷属が全員入って来る。

 フィルも女神の命令で服を脱ぎ、俺の相手をする。



 ◇



【更に10日後】

 ベッドの上で女神が俺にお願いする。

「そろそろ外大陸の攻略をして欲しいなあ」

「その前にイツキはどうなったんだ」

 女神がイツキの様子を映し出す。

「イツキは重戦士のレベル1になってまたやり直しているよ」

 周りには元賢者のリン、そして元勇者のタケル、更には元公爵のインサイダーが一緒にスライムを狩る。

 インサイダーは木のとげに腕を引っかけ、タケルは地面に足を取られて転ぶ。

「あの2人は特に幸運値が低いからな。不幸が続くだろう」
「リンとイツキも地味に幸運値が低いから苦労すると思うよ」

「あ、また喧嘩してるのか」

 インサイダーがリンの尻を触ろうとして回し蹴りを食らい地面をのたうち回る。
 更にイツキとタケルが言い合いを始める。

「あの4人は性格は違っても、何かが起きると人のせいにするから、ある意味ぴったりなのかもな」
「私とジュンみたいに?」

 女神が冗談っぽく言った。

「そうだな、またしようか」

 女神が俺に合わせるように1つになる。

 俺は女神の事が好きになっていた。
 こいつは、判断さえさせなければかなりいい女だ。
 俺が女神のすべてを管理する事を女神も納得し、女神は強引にされるのが好きなのである意味相性がいいのかもしれない。

 もう少し女神を抱いて、食料がたまったら外大陸の魔王と闘おう。
 すべての国から協力の約束もしてもらっている。
 と言うか、俺の隣に女神が居るから誰も協力しないとは言えないのだ。

「魔王と闘うには食料が必要だ。秋の刈り入れが終わってからにしたい」
「約束だよ」
「まだ半年以上先になるから、皆を抱いて過ごそう。そう言えば、今まで女神って呼んでたけどファジーと呼ぶことにする」

「あ、出来ればメイって呼んで」
「……ん?」

「私元女子高生で、女神の才能があったから神学園に通っているの」
「お前JKだったのか」
「そうだよ」

 女神のメイは、元JKだったのか。
 なら、おっとりしてても仕方ないか。

 俺はベランダに出る。
 メイの柔らかい肌と、吹き抜ける暖かい風が気持ちいい。

 街を眺めると、投資によって急速にロングスパン領は発展していた。
 投資で出た利益をすべて投資に回し続けた事で、この世界で最も発展した都市となりつつある。

「魔王との戦いさえなければ、もっとさわやかな気持ちになるんだけどな」
「ごめんね。私をお仕置きしてもいいよ」
「魔王と闘うまでずっとか?」

 メイが真っ赤になる。

「うん、そうだね、でも、それは無理だよぉ」

 眷属みんなが入って来る。

「女神さまでもジュンを独占するのは駄目なのですぅ!」
「次は私にゃあ」
「マナも」
「わたくしも女にして欲しいですわ」
「私も、その、したいです」

 うさぎ族メイドも騒ぐ。

「気絶するまでして欲しいよ!」
「すぐベッドかお風呂に行こうよ」

 幸運値、仕事しすぎ。





 あとがき

 ここで終わりです。
 この作品はテンプレで作りましたが、僕がカクヨムで投稿している中で4番目にフォロワー数が多い作品です。
 代表作ではないので、アルファポリスでの伸びもいまいちでした。
 ですが最後まで書ききることができ、一安心です。

 もしよろしければ、カクヨムの方ものぞいてみて欲しいです。
 ではまた!
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感想 3

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みんなの感想(3件)

リュウ
2023.03.17 リュウ

キモ。この女神。クソ過ぎんだろ。一般人誘拐して他の奴には何かしらあげて主人公なしとか小説じゃなかったら絶望じゃん。主人公だから何とかなるけど。マジで降格されろと思う次第です。

解除
協和
2022.05.08 協和

単純に面白い作品です(((o(*゚∀゚*)o)))
ここから他の国を巻き込んだり
株式化して主人公以外の非戦闘職がスキルや戦闘力を貸す代わりにスキルや経験値の?%かその間貰えたら面白い
(例)戦闘力を貸せば経験値の?%を配当で貰えて、
スキルを貸せば、借りた側のスキルがその間使えたりみたいな?

解除
A・l・m
2022.05.07 A・l・m

銭投げは使わないようだ。

というか、自己投資自己投資というなら、自分と契約したらどうだろう?
(『作業』経験値は付きますか?)

解除

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