深刻な女神パワー不足によりチートスキルを貰えず転移した俺だが、そのおかげで敵からマークされなかった

ぐうのすけ

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終章

二段階目

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【トランス視点】

「貴様らはエースか。だが、二段階目に移行した私は体力だけでなく、魔力も大きく向上している。証拠を見せよう」

 こいつらなどすぐに殺せるが、絶望を味合わせてやる。
 剣を地面に突き刺し素手となり、両手を構えた。
 一気に空中に飛翔し、両手から無数の魔力弾丸を打ち出し、3人のマッチョを吹き飛ばす。

 建物に隠れても建物ごと破壊する。

 そして邪魔なゴーレムとシャドーも消滅させる。

 更に途中から来た女共も倒す。

 ……あっという間に皆倒れたか。
 あっけない。

 む?デーモンは皆倒されたか?
 だが問題無い。

 何故なら我がいればいくらでもデーモンを生み出せる。
 そして我はデーモンより遥かに上位の存在だ。

 地上に降りて剣を取ろうとする。

 そういえば、一番強そうなあいつはどうなった?
 最強の魔道具5本をすべて使ったが、爆発音が聞こえん。

「ふぉおおおおおおおおおお!」

 我は吹き飛ばされた。

 ゴミであるこいつが我を吹き飛ばしたのか! 

 最弱のうさぎ族であるゴミの分際で!

「我もいるのであーる!」

 更に攻撃を受けた。

「死にぞこないがああ!」

「俺も忘れちゃいけねえぜ!」

「3マッチョどもがちょろちょろとゴミムシのように!」

「どうしたのですかな?魔力弾はもう撃てませんかな?」
「魔力切れらしいぜ!」
「我らを倒すには、魔力が足りなかったようであーる」

「調子に乗るな!ゴミどもがああ!」

 我はしぶといマッチョどもを倒すため剣を取ろうとした。

「剣は貰ったにゃあ!」
「貴様、なぜ立っている!」
「変わり身の術にゃあ」

「おっと、よそ見はいけねえなあ!」

 後ろから攻撃を受ける。

「貴様、ん、待て!我が倒した女共はどこに行った!」
「へっへっへ、さっきの忍者と兵士が救出したぜえ!」

「まあいい。我が殺してやる」
「行かせませんぞお!」

 うさぎ族のマッチョがクワを振りかぶって攻撃してくる。
 余裕で避けて殴ってやった。
 
「我もいるのであーる」

 後ろから攻撃を受けた。

「死にぞこないどもがあああああああ!」

「「我ら、筋肉に嘘はつかない!」」

「……はあ?意味が分からん」

「分かりませんかな?私はここで命をかけて皆を救います。
 この筋肉は皆を救う為今まで何度もいじめ続けて来ました。
 苦痛の果てに最高の筋肉があるのです。
 
 もしここで逃げると言う事は皆を救うために鍛え続けてきた筋肉への背信行為に他なりません。

 もしここで逃げ出した場合、私は筋肉に対して後ろめたい気持ちを背負ったまま生きていくでしょう。
 すなわち、筋肉の死を意味します。

 皆を助ける為に前に出る事は筋肉に対して正直に生きる事を意味します。
 そして、私の主であるジュン様の想い人を失う事も筋肉に対する背信行為なのです。

 私はここで引くわけにはいかないのです!
 私は筋肉道を貫きます!」

「意味が分からん」

「魔将に何を言っても筋肉道は伝わらねえか」
「話は不要!筋肉で語るのであーる!」

 3人が飛び掛かって来る。

 なんだこいつらは?

 意味が分からない。

 我に殺されることが分からんのか?
 我との圧倒的な力量さは分かっているはずだ!

 我に殴られるため、殺されるために何度も飛び掛かって来る。

 しかも異様にしぶとい。

 我は向かって来るマッチョを何度も殴り続けた。



 マッチョの動きが悪くなってきた。
 しつこいマッチョもようやく死ぬか。

 その時、後ろから突然魔力の流れを感じた。

 急いで振り返る。

 天使の女と、一番強い男。

「もしかして、貴様がジュンか?」
「そうだ。お前が最強の魔将か?」

「我こそ最強の魔将、トランスだ」

 天使の女がジュンに耳打ちをした。

 ち、何を耳打ちしている!
 不愉快なゴミどもが!
 
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