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終章
ビッグ王国
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俺は全幹部、そしてマッスル、旦那、うさぎ族メイドの精鋭を連れてビッグ王国に向かう。
グレスには軍を編成して遅れて来てもらう手はずになっている。
冬が始まってもマッチョ3強がいる事で暑苦しい。
「我の筋肉が躍動する場を与えられたようだ」
「その通りです。ジュン様について行けば間違いありませんな」
「だがよお、食料が不足してるんじゃなかったのか?」
「ふふふ、それについてはジュン様に策があります」
「そういう事なら安心だぜ」
「我は最初から心配していないのであーる!」
「3人とも薄着だけど寒くないか?」
「問題無いのであーる!」
「筋肉こそが最高の保温ですな!」
「少し暑いくらいだぜ」
「……そうか、ならいいんだ」
「寒いなら、私がおんぶされて、あげる」
マナが言う。
「おんぶしてあげるじゃなくておんぶされてあげるなんだな」
マナはこくりと頷いた。
「寒いなら走ればいいじゃねーか」
「俺は走ってもいいけど、皆はそれでもいいか?」
「「大丈夫です!」」
さすが精鋭、元気だな。
「走るか、でも、道を知らないんだ」
「わたくしが、先導しましょう。筋肉の壁になります!ふぉーーーーーーーー!!」
ウサットに続き、旦那とマッスルも走る。
「「マッスルストリームマッチョ!」」
3人が一列に並んで走っていく。
掛け声の意味が分からない。
だが、三位一体で迫り来るマッチョ3人は敵からしたら脅威だろう。
「皆!遅れるな!マッチョ3強に続け!」
俺達は無駄に元気で走ってビッグ王国に向かった。
◇
「もう、到着したのか」
ビッグ王国の王が謁見の間で驚く。
イツキは俺をバカにしたように見ていた。
「緊急と聞いて急ぎました」
「敬語は良い、それよりも、ダンジョンに入りたいとの事であったな?」
「そうだ、修行したい」
ビッグ王国の王と女神の力で対談し、援軍としてではなく、あくまでこちらがダンジョンに潜りたいと言う事にしてある。
援軍に来たとなればイツキが反発し、話がややこしくなるという事だったので、俺がダンジョンで稼ぎたいと言う事にして、口裏を合わせてある。
そして、一回OKがでさえすれば後はなし崩し的に居座ってダンジョンを消滅させてやる。
「して、ダンジョンの魔石はどうする?」
「この国の食料と交換したい。こちらは食料が不足しているんだ」
「おお!それは良い。魔物を狩って貰え、燃料の魔石も手に入るとなれば我が国も助かる」
これも口裏を合わせてある。
俺達は魔石を集め、食料と交換する。
これで食料が足りない問題も解決する。
「ふん、内政の英雄と言われているようだが、得意の内政すらうまくこなせんか」
イツキが俺をバカにする。
馬鹿め、予想済みだ。
「そうなるな。そういう事で、軌道に乗りそうなら俺の領からもっと兵や冒険者を増員したい。食料が欲しいんだ」
さりげなく増員する件を伝えておく。
「ふん、自分の領を管理する事も出来ないか。内政の英雄が聞いてあきれる」
「何とか出来るように他国まで来て食料を調達しようとしている」
「お前が真の意味で内政の英雄なら他国に来てまで食料を調達する事にはならなかっただろう」
「そうだな、すぐにダンジョンに行く」
「待て、俺は今魔将と戦いを繰り広げている。邪魔だけはするなよ」
「気を付けよう」
イツキが謁見の間から出て行った。
イツキが出て行くと王が謝る。
「すまなかった。イツキは強いが扱いが難しいのだ。ジュン殿を悪者にしてしまった。本当にすまない」
「いや、いいんだ。これで俺達はダンジョンの魔物を狩れる。魔将は黒い石でダンジョンの魔物を発生させている。その対策はダンジョンの消滅だ」
この国は大国だが広大でダンジョンの数が多いデメリットがある。
ダンジョンの近くに瘴気の塊である黒い石を撒かれると、瘴気が容量オーバーして魔物があふれ出すスタンピードが発生する。
ダンジョンの多いこの国ではすべてのダンジョンを守り切ることは出来ない。
ダンジョンの消滅はメリットが大きい。
・魔将が起こす、スタンピード対策
・女神力の節約
・みんなのレベルアップ
1つの事をするだけで多くのメリットがある。
「今この国はスタンピードで溢れた魔物を討伐する為、多くの兵を失った。活躍に期待する」
「兵の数は少ないけど、出来るだけのことはしよう」
「よろしく頼む」
こうして王との対談を終えて上級ダンジョンに向かった。
上級ダンジョンの前に着くと、ダンジョンの近くが整地された。
俺はストレージのスキルでその上に屋敷を出す。
「おっし、拠点は作った。次は援軍だな。空間転移!」
俺は空間転移を使った。
空間転移は一度行った場所に転移できる能力だ。
この力でグレスの元に転移する。
丸いゲートを作りだし、そこに入ると、グレスと目が合った。
「早かったですね」
「走ってビッグ王国に向かったからな。早く兵を入れて欲しい。すぐにゲートが閉じてしまう」
「総員!ゲートの中に入れ!今すぐにだ!」
ゲートが小さくなっていき、途中で消える。
上級ダンジョンに行けたのは100人くらいか。
何度も空間転移を使っていけば性能がアップしていくだろうが、今は小さいゲートをわずかな時間だけしかキープできない。
それに消費MPが高く、さらに発動まで時間がかかりすぎる。
戦闘では使いにくい。
「時間切れだ。しばらくここで空間転移を使う。その前に魔力が回復する間で休む」
「ええ、ゆっくり確実に進めましょう」
俺は空間転移を何度も使い、3000の兵士をビッグ王国に送り出し、それが終わると上級ダンジョンに行き、時間加速と経験値投資でみんなのサポートをし続けた。
◇
上級ダンジョンは奥に進めば高レベルの魔物が出てくる。
皆のレベルが上がり、ダンジョン周囲の魔物狩りも行われ、俺は何度も王に感謝された。
グレスを始め、レベル100を超える者が増えて上級ダンジョンの魔物が減って来た。
そんなある時、兵士が報告に来る。
「ジュン殿、聖騎士イツキが怒っているようです。ビッグ王も手に追えず、ジュン殿に相談をしたいとの事でした」
そうかそうか、最初はずっとダンジョン付近で暮らしてイツキと二度と会わない予定だったけど、うまくいかないな。
「俺が王城に向かおう」
「もしよろしければ、私が行きましょう。ジュン様にこれ以上の負担はかけられません」
ウサットの提案を俺は断わった。
「いや、俺が直接話をする」
「かしこまりました」
「行って来る……空間転移!」
俺はビッグ王国の王城にワープした。
グレスには軍を編成して遅れて来てもらう手はずになっている。
冬が始まってもマッチョ3強がいる事で暑苦しい。
「我の筋肉が躍動する場を与えられたようだ」
「その通りです。ジュン様について行けば間違いありませんな」
「だがよお、食料が不足してるんじゃなかったのか?」
「ふふふ、それについてはジュン様に策があります」
「そういう事なら安心だぜ」
「我は最初から心配していないのであーる!」
「3人とも薄着だけど寒くないか?」
「問題無いのであーる!」
「筋肉こそが最高の保温ですな!」
「少し暑いくらいだぜ」
「……そうか、ならいいんだ」
「寒いなら、私がおんぶされて、あげる」
マナが言う。
「おんぶしてあげるじゃなくておんぶされてあげるなんだな」
マナはこくりと頷いた。
「寒いなら走ればいいじゃねーか」
「俺は走ってもいいけど、皆はそれでもいいか?」
「「大丈夫です!」」
さすが精鋭、元気だな。
「走るか、でも、道を知らないんだ」
「わたくしが、先導しましょう。筋肉の壁になります!ふぉーーーーーーーー!!」
ウサットに続き、旦那とマッスルも走る。
「「マッスルストリームマッチョ!」」
3人が一列に並んで走っていく。
掛け声の意味が分からない。
だが、三位一体で迫り来るマッチョ3人は敵からしたら脅威だろう。
「皆!遅れるな!マッチョ3強に続け!」
俺達は無駄に元気で走ってビッグ王国に向かった。
◇
「もう、到着したのか」
ビッグ王国の王が謁見の間で驚く。
イツキは俺をバカにしたように見ていた。
「緊急と聞いて急ぎました」
「敬語は良い、それよりも、ダンジョンに入りたいとの事であったな?」
「そうだ、修行したい」
ビッグ王国の王と女神の力で対談し、援軍としてではなく、あくまでこちらがダンジョンに潜りたいと言う事にしてある。
援軍に来たとなればイツキが反発し、話がややこしくなるという事だったので、俺がダンジョンで稼ぎたいと言う事にして、口裏を合わせてある。
そして、一回OKがでさえすれば後はなし崩し的に居座ってダンジョンを消滅させてやる。
「して、ダンジョンの魔石はどうする?」
「この国の食料と交換したい。こちらは食料が不足しているんだ」
「おお!それは良い。魔物を狩って貰え、燃料の魔石も手に入るとなれば我が国も助かる」
これも口裏を合わせてある。
俺達は魔石を集め、食料と交換する。
これで食料が足りない問題も解決する。
「ふん、内政の英雄と言われているようだが、得意の内政すらうまくこなせんか」
イツキが俺をバカにする。
馬鹿め、予想済みだ。
「そうなるな。そういう事で、軌道に乗りそうなら俺の領からもっと兵や冒険者を増員したい。食料が欲しいんだ」
さりげなく増員する件を伝えておく。
「ふん、自分の領を管理する事も出来ないか。内政の英雄が聞いてあきれる」
「何とか出来るように他国まで来て食料を調達しようとしている」
「お前が真の意味で内政の英雄なら他国に来てまで食料を調達する事にはならなかっただろう」
「そうだな、すぐにダンジョンに行く」
「待て、俺は今魔将と戦いを繰り広げている。邪魔だけはするなよ」
「気を付けよう」
イツキが謁見の間から出て行った。
イツキが出て行くと王が謝る。
「すまなかった。イツキは強いが扱いが難しいのだ。ジュン殿を悪者にしてしまった。本当にすまない」
「いや、いいんだ。これで俺達はダンジョンの魔物を狩れる。魔将は黒い石でダンジョンの魔物を発生させている。その対策はダンジョンの消滅だ」
この国は大国だが広大でダンジョンの数が多いデメリットがある。
ダンジョンの近くに瘴気の塊である黒い石を撒かれると、瘴気が容量オーバーして魔物があふれ出すスタンピードが発生する。
ダンジョンの多いこの国ではすべてのダンジョンを守り切ることは出来ない。
ダンジョンの消滅はメリットが大きい。
・魔将が起こす、スタンピード対策
・女神力の節約
・みんなのレベルアップ
1つの事をするだけで多くのメリットがある。
「今この国はスタンピードで溢れた魔物を討伐する為、多くの兵を失った。活躍に期待する」
「兵の数は少ないけど、出来るだけのことはしよう」
「よろしく頼む」
こうして王との対談を終えて上級ダンジョンに向かった。
上級ダンジョンの前に着くと、ダンジョンの近くが整地された。
俺はストレージのスキルでその上に屋敷を出す。
「おっし、拠点は作った。次は援軍だな。空間転移!」
俺は空間転移を使った。
空間転移は一度行った場所に転移できる能力だ。
この力でグレスの元に転移する。
丸いゲートを作りだし、そこに入ると、グレスと目が合った。
「早かったですね」
「走ってビッグ王国に向かったからな。早く兵を入れて欲しい。すぐにゲートが閉じてしまう」
「総員!ゲートの中に入れ!今すぐにだ!」
ゲートが小さくなっていき、途中で消える。
上級ダンジョンに行けたのは100人くらいか。
何度も空間転移を使っていけば性能がアップしていくだろうが、今は小さいゲートをわずかな時間だけしかキープできない。
それに消費MPが高く、さらに発動まで時間がかかりすぎる。
戦闘では使いにくい。
「時間切れだ。しばらくここで空間転移を使う。その前に魔力が回復する間で休む」
「ええ、ゆっくり確実に進めましょう」
俺は空間転移を何度も使い、3000の兵士をビッグ王国に送り出し、それが終わると上級ダンジョンに行き、時間加速と経験値投資でみんなのサポートをし続けた。
◇
上級ダンジョンは奥に進めば高レベルの魔物が出てくる。
皆のレベルが上がり、ダンジョン周囲の魔物狩りも行われ、俺は何度も王に感謝された。
グレスを始め、レベル100を超える者が増えて上級ダンジョンの魔物が減って来た。
そんなある時、兵士が報告に来る。
「ジュン殿、聖騎士イツキが怒っているようです。ビッグ王も手に追えず、ジュン殿に相談をしたいとの事でした」
そうかそうか、最初はずっとダンジョン付近で暮らしてイツキと二度と会わない予定だったけど、うまくいかないな。
「俺が王城に向かおう」
「もしよろしければ、私が行きましょう。ジュン様にこれ以上の負担はかけられません」
ウサットの提案を俺は断わった。
「いや、俺が直接話をする」
「かしこまりました」
「行って来る……空間転移!」
俺はビッグ王国の王城にワープした。
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