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投資はコツコツ続ける地味な作業だ
砂遊びのマナ②
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エルウィン王国のダンジョンは、王都近くのダンジョンを残してすべて消滅させた。
最後の消滅予定ダンジョン消滅させると、グレスはほっとした顔をした。
「グレス、お疲れ様、他の兵士もだけどみんなのおかげだ」
「それはこちらのセリフです」
俺とグレスが握手をする。
「はわわ!これは小説のあのシーンの再現ですわ!」
「あの小説ってどんな内容だったんだ?」
「そ、それは言えませんわ」
エルルは小説の内容を言わない。
もう10回以上聞いているが頑なに言わないのだ。
ワインを飲ませてみたがそれでも言わなかった。
ち、うまくいかない。
出来る事をしよう。
今はエルウィン王国だ。
兵士を休ませたい。
「グレス、エルウィンの王都に帰ろう。前より王都の風景は変わっているはずだ」
「内政の英雄の力でしょうか?」
「いや、ドリアード族の力だ」
「そう言う事にしておきましょう」
そう言ってグレスはさわやかに笑った。
さっきからエルルが俺とグレスの会話を注意深く見守って顔を赤くしている。
恐らく俺とグレスのBL展開が小説に書かれている。
俺はもやもやを抱えたまま王都に向かった。
「こ、これは凄い!」
グレスが驚愕する。
「また変わってる!」
ドリアード族が『作る所』と言っていた場所は生産区になっていた。
前は砂遊びをしているように見えていたドリアード族の計画は理にかなっていた。
生産区は居住区から離れて騒音や煙問題が出ないようにしていた。
更に所々ある無駄に高く建てられたように見える建物は見張り台として機能していた。
エルフが見張り台の上から叫ぶ。
「魔物だ!戦闘態勢!容易!」
エルフが見張り台から出て来て木の上から一方的に魔物を攻撃し、あっという間に魔物を全滅させた。
王都の防衛力は少ない人数でも強化されているようだ。
フロント王国のように防壁は無いが、誘い込んで射殺すような仕組みになっているのが見張りのエルフの動きを見ればわかる。
エルフの戦闘が終わると俺達はドリアード族が作った球状の総合ギルドに向かう。
「こ、これはなんなのですか?」
グレスも前衛的なオブジェクトを見て驚く。
「総合ギルドだ。宿屋多めの総合ギルドだな」
「そ、総合ギルド!」
中に入ると受付のフィルが出迎える。
「もう盗みを働く者は捕まったのか?」
「はい、ほぼ捕まえました。ここで受付をしているだけで聖地巡礼のエルフが勝手に訪れますから簡単でしたよ」
「兵士のみんなを休ませたい」
「ジュンは中央の部屋に案内しますね」
そこにマナがやってきて俺の服を掴む。
「使って」
「ん?」
「時間加速、使って」
「中央の部屋で使えばいいのか?」
マナがこくりと頷く。
俺は中央の部屋に入ってすぐに時間加速を使った。
『時間加速が強化されました』
『効果範囲が半径10メートルに拡張されました』
「効果範囲が半径10メートルに増えた」
マナは「フィルに、言って来る」と言ってすぐに出て行った。
「あの、思ったことがあるのですわ」
「なんだ?」
「マナ様が作ったこの球体は、ジュン様の時間加速に合わせて作られているのでは?」
「そうか?」
「そうですわ、この球体の直径は30メートル、ジュン様の効果範囲は半径15メートルに広がるのでは?」
そうなれば時間加速のスキルでこの球体すべてをカバーできる。
「俺のスキル強化を先読みしているのか?」
「その可能性もありますわ」
「ま、まさか」
「で、ですがジュン様のスキルは効果範囲のみが上昇していますわ。そして、半径15メートルは中心部の区画から周辺の第二区画に広がっていますわ」
「時間強化を鍛えてみよう」
「時間強化を何度も使ってみるのですわ」
俺とエルルは同時に言った。
それから俺は時間加速のスキルを使い続けた。
高回転で宿屋は回り、最初はテント暮らしを予定していたグレスの1000の兵は皆宿屋で十分な休息を取ることが出来た。
短期間で休息を終えた兵士・エルフはすぐに仕事を開始し、王都近くの魔物とダンジョンの魔物も狩りだした。
そして、
『時間加速が強化されました』
『効果範囲が半径15メートルに拡張されました』
『時空魔法、空間転移を取得しました』
「まじでか。本当に半径15メートルまで強化された。しかも空間転移ってワープだよな?」
マナは俺の膝に座って果実水とアップルパイを食べている。
「マナ、俺のスキル強化を予測できるのか?」
マナはフルフルと横に首を振った。
「なんとなく、そんな気がしただけ」
ドリアード族は、スピリチュアル系だよな。
ドリアード族は森の賢者、か。
間違っていないのかもしれない。
最後の消滅予定ダンジョン消滅させると、グレスはほっとした顔をした。
「グレス、お疲れ様、他の兵士もだけどみんなのおかげだ」
「それはこちらのセリフです」
俺とグレスが握手をする。
「はわわ!これは小説のあのシーンの再現ですわ!」
「あの小説ってどんな内容だったんだ?」
「そ、それは言えませんわ」
エルルは小説の内容を言わない。
もう10回以上聞いているが頑なに言わないのだ。
ワインを飲ませてみたがそれでも言わなかった。
ち、うまくいかない。
出来る事をしよう。
今はエルウィン王国だ。
兵士を休ませたい。
「グレス、エルウィンの王都に帰ろう。前より王都の風景は変わっているはずだ」
「内政の英雄の力でしょうか?」
「いや、ドリアード族の力だ」
「そう言う事にしておきましょう」
そう言ってグレスはさわやかに笑った。
さっきからエルルが俺とグレスの会話を注意深く見守って顔を赤くしている。
恐らく俺とグレスのBL展開が小説に書かれている。
俺はもやもやを抱えたまま王都に向かった。
「こ、これは凄い!」
グレスが驚愕する。
「また変わってる!」
ドリアード族が『作る所』と言っていた場所は生産区になっていた。
前は砂遊びをしているように見えていたドリアード族の計画は理にかなっていた。
生産区は居住区から離れて騒音や煙問題が出ないようにしていた。
更に所々ある無駄に高く建てられたように見える建物は見張り台として機能していた。
エルフが見張り台の上から叫ぶ。
「魔物だ!戦闘態勢!容易!」
エルフが見張り台から出て来て木の上から一方的に魔物を攻撃し、あっという間に魔物を全滅させた。
王都の防衛力は少ない人数でも強化されているようだ。
フロント王国のように防壁は無いが、誘い込んで射殺すような仕組みになっているのが見張りのエルフの動きを見ればわかる。
エルフの戦闘が終わると俺達はドリアード族が作った球状の総合ギルドに向かう。
「こ、これはなんなのですか?」
グレスも前衛的なオブジェクトを見て驚く。
「総合ギルドだ。宿屋多めの総合ギルドだな」
「そ、総合ギルド!」
中に入ると受付のフィルが出迎える。
「もう盗みを働く者は捕まったのか?」
「はい、ほぼ捕まえました。ここで受付をしているだけで聖地巡礼のエルフが勝手に訪れますから簡単でしたよ」
「兵士のみんなを休ませたい」
「ジュンは中央の部屋に案内しますね」
そこにマナがやってきて俺の服を掴む。
「使って」
「ん?」
「時間加速、使って」
「中央の部屋で使えばいいのか?」
マナがこくりと頷く。
俺は中央の部屋に入ってすぐに時間加速を使った。
『時間加速が強化されました』
『効果範囲が半径10メートルに拡張されました』
「効果範囲が半径10メートルに増えた」
マナは「フィルに、言って来る」と言ってすぐに出て行った。
「あの、思ったことがあるのですわ」
「なんだ?」
「マナ様が作ったこの球体は、ジュン様の時間加速に合わせて作られているのでは?」
「そうか?」
「そうですわ、この球体の直径は30メートル、ジュン様の効果範囲は半径15メートルに広がるのでは?」
そうなれば時間加速のスキルでこの球体すべてをカバーできる。
「俺のスキル強化を先読みしているのか?」
「その可能性もありますわ」
「ま、まさか」
「で、ですがジュン様のスキルは効果範囲のみが上昇していますわ。そして、半径15メートルは中心部の区画から周辺の第二区画に広がっていますわ」
「時間強化を鍛えてみよう」
「時間強化を何度も使ってみるのですわ」
俺とエルルは同時に言った。
それから俺は時間加速のスキルを使い続けた。
高回転で宿屋は回り、最初はテント暮らしを予定していたグレスの1000の兵は皆宿屋で十分な休息を取ることが出来た。
短期間で休息を終えた兵士・エルフはすぐに仕事を開始し、王都近くの魔物とダンジョンの魔物も狩りだした。
そして、
『時間加速が強化されました』
『効果範囲が半径15メートルに拡張されました』
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「まじでか。本当に半径15メートルまで強化された。しかも空間転移ってワープだよな?」
マナは俺の膝に座って果実水とアップルパイを食べている。
「マナ、俺のスキル強化を予測できるのか?」
マナはフルフルと横に首を振った。
「なんとなく、そんな気がしただけ」
ドリアード族は、スピリチュアル系だよな。
ドリアード族は森の賢者、か。
間違っていないのかもしれない。
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