深刻な女神パワー不足によりチートスキルを貰えず転移した俺だが、そのおかげで敵からマークされなかった

ぐうのすけ

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安い時に買って高くなったら売る。それが出来れば金持ちだ

笑うインサイダー【インサイダー視点】

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やっとだ!
 やっとポーションの価格が高騰した。
 更に王都のポーション工房はワシが借りている。

 ポーションの価格が高騰してもポーションの供給量は簡単には元に戻らない。
 今まで金を消耗してきた。

 港の収益の悪化。
 4貴族への援助。
 原価割れのポーションの販売。
 更にポーション工房主への支度金の支払いとポーション工房の賃貸費用。
 更に領を魔物から守る為の防衛資金。

 資金が危なく枯渇する所だった。
 廃墟になった港から撤退の手続きもやっと終わった。

 領に帰ろう。
 インサイダーは木に足を引っかけて転ぶ。

「いだだだだだ!ポーション!ポーションを持ってこい!」

 兵士に渡されたポーションを奪い取るように手に取って飲む。
 ポーションのビンを投げ捨てると港から領に戻った。

 次の貴族会議は三日後か。
 最近よく魔物と遭遇する。
 念には念を入れ、今日出発する。
 まったく、護衛の費用も馬鹿にならんな。



 インサイダーの幸運値は順調にじわじわと減っていた。


「おい!すぐに出発する!」

「分かりました」




「ひいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
 
 な、何でこのタイミングでアサルトボアが出てくるのだ!
 あいつらはとにかく馬車に突っ込んでくる!
 ワシの身が危険に晒される!

 だが100の護衛を連れている。
 問題はない。

 ドゴン!ドゴン!ドゴン!
 アサルトボアが馬車に突撃する。

「早く倒すのだ!ワシを守るのだあああああ!」

 魔物を倒すと兵士に説教する。


 その後アサルトボアに3回襲撃され、馬の手綱が切れて逃げられ、馬車が破壊される。
 兵士はインサイダーの馬車を押して進むが、その事によって魔物が出る頃には兵が疲弊していた。
 馬車も破壊される。

 インサイダーは歩いて王都を目指す事になった。
 王都の門にたどり着いたのは貴族会議の当日になっていた。

 やっとたどり着いた。
 今頃ポーションの価格は高騰しワシの懐には大量の金が流れ込んでいる頃だ。
 
 しかし最近魔物の群れが多い。
 だがこれはポーションの必要性が増す事を意味している。
 皆がワシのポーションを買うだろう。
 ポーションは品薄だ。

 ワシのポーションを買うしかなくなる。
 王よ、そして内政の英雄よ。
 ワシに頭を下げろ!




 インサイダーは口角を釣り上げて城に向かった。
 その不気味な笑顔をみた門兵はデーモンのように見えたと後に語る。
 
 貴族会議でジュンとインサイダーは対峙する。
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