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安い時に買って高くなったら売る。それが出来れば金持ちだ
ダンジョンの消滅
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物資を揃えて王都近くの初心者ダンジョンへと向かう。
グレス率いる軍勢は3500だ。
いたる所から冒険者と兵士が集められた。
もちろんロングスパン領からも500名が討伐部隊に参加している。
5幹部全員と俺も参加だ。
「フィルも参加するですか?」
「そうだ、そこそこ戦えるぞ」
「皆さんよりは弱いですが、自分の身は守れます」
フィルは俺の眷属になった事である程度戦えるようになった。
俺と体を重ねる事で更にフィルの戦闘力は上がるらしいが、最近フィルはいい雰囲気になると真っ赤になって逃げだしてしまうのだ。
グレスから注意点の説明を受けた後、全員で初心者ダンジョンに突撃した。
初心者ダンジョンの魔物は弱い。
討伐は順調に進んだ。
だが、元勇者と元賢者が抗議の声を上げる。
「おい!迷惑なんだよ!出て行けよ!」
「弱い者の事を何も考えていないのですね」
グレスに抗議を続ける。
「グレス、仕事を続けてくれ。俺が対処する」
俺はグレスに仕事に戻って貰った。
元勇者と元賢者に取って初心者ダンジョンの消滅は都合が悪い。
他のまともな冒険者ならギルドの支援を受けつつ中級ダンジョンでレベル上げが出来るが、この2人は嫌われており参加できたとしてもすぐにトラブルを起こす。
その為必死で抵抗する。
元勇者と元賢者が騒ぎ続ける。
2人は嫌われている。
仲が悪かった2人が協力するしかないほどに追い詰められているともいえる。
「おーい!フィル!こいつらがダンジョンに残った状態でダンジョンを消滅させたらどうなるか分かるか?」
「他の魔物と同じように魔法陣で外に出ます」
「分かった。ありがとう。無視して良しか」
「はあ!何を言ってやがる!」
「人として許される事ではありません!」
「一応言っておくがダンジョンを消滅させるから避難してくれ」
「てめー!話聞けよ!」
「あーそうかそうか。そろそろここの魔物は狩りつくした!次に行くぞ!!」
俺の言葉で他の者は元勇者と元賢者を無視するように次の地点に向かう。
こうして順調に10階までの魔物を倒し、外に出た。
「元勇者と元賢者は?」
「ダンジョンに残っているようです」
「無視して次に進める。女神にダンジョンを消滅してもらう」
「「うおおおおおおおおおお!」」
『準備出来た。ダンジョンを消滅させてほしい』
『いっくよー』
ダンジョンが消滅し、魔法陣から魔物が出てくる。
順調に魔物を倒す。
魔法陣から元勇者と元賢者が現れた。
その瞬間炎魔法の爆発に巻き込まれる。
「ぐあああ!何で撃った!俺は人間だ!」
「避難しろと言っただろ!魔法陣が出たら魔物が出てくると思うだろ!それと後ろの魔物に気を付けろ!」
「くそがあああああああああああ!」
「ひ、ひいいいいいい!!!!!!」
元勇者と元賢者は走って魔物から逃げる。
大丈夫そうだな。
こうして初心者ダンジョンを1つ消滅させ、次に中級ダンジョン1つを消滅させた。
中級ダンジョンを消滅させた後すぐにグレスと話をした。
「中級ダンジョンも兵力としては問題ありません」
「やはり問題は物資か」
「そうですね」
「ロングスパン領の500人を戦闘から抜いても問題無いか?」
「料理人だけ残してもらえれば問題無いでしょう」
「料理人を残してロングスパン領に帰還してもらう」
「今回のダンジョン消滅は前と軸が違う」
「戦力ではなく物資の枯渇との戦いですね」
「そうだ」
戦力は足りている。
足りないのは物資だ。
前のダンジョンのコアにヒビが入った時の戦いと質が変わって来る。
「やれる所までダンジョンを消滅させよう」
グレスにダンジョンの魔物を倒してもらいつつ、必要物資のリストを作ってもらった。
俺はすぐにロングスパン領に戻り、寄付とボランティアを募り、皆には生産に専念してもらった。
更に魔物狩りで取った魔石を持ってきてもらい領の生産力をアップさせた。
ストレージスキル持ちの商人に物資の運搬を依頼する。
ダンジョンの消滅は途中までは順調だった。
だが、ついにポーションのストックが切れた。
俺はウサット・ラビイと話をする。
「ついに、ポーションが無くなった。王都で作っているポーションも無くなったようだ」
「困りましたなあ、その事で王から会議の案内が来ております」
「会議には参加するけど、いい案が出るとは思えない」
「今消滅させたいダンジョンは中級ダンジョンが残り3つなのです?」
「そうだな。すべて消滅させるまでは届かなかったか」
初級ダンジョンはまだ魔物が弱く、ポーションの消費は少なかった。
だが、中級ダンジョンはどうしてもポーションの使用量がかさむ。
ポーションが枯渇すれば攻略は出来なくなる。
俺は1人で走って王都に向かった。
王都の会議室に入ると王が声をかけてくる。
「忙しい所急に呼んですまないな」
「いや、ポーションの件だろ?」
「そうだ、最初に言っておく。インサイダーも出席する」
「インサイダーか。もしも足元を見て土下座をさせてくるようなら協力を拒否してやる!」
「インサイダーが何を言ってくるか分からん」
「あいつは特殊だからな」
行動が良く分からない。
王は執務を行いながら時間を潰す。
暇になるかと思ったが奴が現れた。
インサイダー。
満面の笑みでゆっくりと会議室に入ってきた。
グレス率いる軍勢は3500だ。
いたる所から冒険者と兵士が集められた。
もちろんロングスパン領からも500名が討伐部隊に参加している。
5幹部全員と俺も参加だ。
「フィルも参加するですか?」
「そうだ、そこそこ戦えるぞ」
「皆さんよりは弱いですが、自分の身は守れます」
フィルは俺の眷属になった事である程度戦えるようになった。
俺と体を重ねる事で更にフィルの戦闘力は上がるらしいが、最近フィルはいい雰囲気になると真っ赤になって逃げだしてしまうのだ。
グレスから注意点の説明を受けた後、全員で初心者ダンジョンに突撃した。
初心者ダンジョンの魔物は弱い。
討伐は順調に進んだ。
だが、元勇者と元賢者が抗議の声を上げる。
「おい!迷惑なんだよ!出て行けよ!」
「弱い者の事を何も考えていないのですね」
グレスに抗議を続ける。
「グレス、仕事を続けてくれ。俺が対処する」
俺はグレスに仕事に戻って貰った。
元勇者と元賢者に取って初心者ダンジョンの消滅は都合が悪い。
他のまともな冒険者ならギルドの支援を受けつつ中級ダンジョンでレベル上げが出来るが、この2人は嫌われており参加できたとしてもすぐにトラブルを起こす。
その為必死で抵抗する。
元勇者と元賢者が騒ぎ続ける。
2人は嫌われている。
仲が悪かった2人が協力するしかないほどに追い詰められているともいえる。
「おーい!フィル!こいつらがダンジョンに残った状態でダンジョンを消滅させたらどうなるか分かるか?」
「他の魔物と同じように魔法陣で外に出ます」
「分かった。ありがとう。無視して良しか」
「はあ!何を言ってやがる!」
「人として許される事ではありません!」
「一応言っておくがダンジョンを消滅させるから避難してくれ」
「てめー!話聞けよ!」
「あーそうかそうか。そろそろここの魔物は狩りつくした!次に行くぞ!!」
俺の言葉で他の者は元勇者と元賢者を無視するように次の地点に向かう。
こうして順調に10階までの魔物を倒し、外に出た。
「元勇者と元賢者は?」
「ダンジョンに残っているようです」
「無視して次に進める。女神にダンジョンを消滅してもらう」
「「うおおおおおおおおおお!」」
『準備出来た。ダンジョンを消滅させてほしい』
『いっくよー』
ダンジョンが消滅し、魔法陣から魔物が出てくる。
順調に魔物を倒す。
魔法陣から元勇者と元賢者が現れた。
その瞬間炎魔法の爆発に巻き込まれる。
「ぐあああ!何で撃った!俺は人間だ!」
「避難しろと言っただろ!魔法陣が出たら魔物が出てくると思うだろ!それと後ろの魔物に気を付けろ!」
「くそがあああああああああああ!」
「ひ、ひいいいいいい!!!!!!」
元勇者と元賢者は走って魔物から逃げる。
大丈夫そうだな。
こうして初心者ダンジョンを1つ消滅させ、次に中級ダンジョン1つを消滅させた。
中級ダンジョンを消滅させた後すぐにグレスと話をした。
「中級ダンジョンも兵力としては問題ありません」
「やはり問題は物資か」
「そうですね」
「ロングスパン領の500人を戦闘から抜いても問題無いか?」
「料理人だけ残してもらえれば問題無いでしょう」
「料理人を残してロングスパン領に帰還してもらう」
「今回のダンジョン消滅は前と軸が違う」
「戦力ではなく物資の枯渇との戦いですね」
「そうだ」
戦力は足りている。
足りないのは物資だ。
前のダンジョンのコアにヒビが入った時の戦いと質が変わって来る。
「やれる所までダンジョンを消滅させよう」
グレスにダンジョンの魔物を倒してもらいつつ、必要物資のリストを作ってもらった。
俺はすぐにロングスパン領に戻り、寄付とボランティアを募り、皆には生産に専念してもらった。
更に魔物狩りで取った魔石を持ってきてもらい領の生産力をアップさせた。
ストレージスキル持ちの商人に物資の運搬を依頼する。
ダンジョンの消滅は途中までは順調だった。
だが、ついにポーションのストックが切れた。
俺はウサット・ラビイと話をする。
「ついに、ポーションが無くなった。王都で作っているポーションも無くなったようだ」
「困りましたなあ、その事で王から会議の案内が来ております」
「会議には参加するけど、いい案が出るとは思えない」
「今消滅させたいダンジョンは中級ダンジョンが残り3つなのです?」
「そうだな。すべて消滅させるまでは届かなかったか」
初級ダンジョンはまだ魔物が弱く、ポーションの消費は少なかった。
だが、中級ダンジョンはどうしてもポーションの使用量がかさむ。
ポーションが枯渇すれば攻略は出来なくなる。
俺は1人で走って王都に向かった。
王都の会議室に入ると王が声をかけてくる。
「忙しい所急に呼んですまないな」
「いや、ポーションの件だろ?」
「そうだ、最初に言っておく。インサイダーも出席する」
「インサイダーか。もしも足元を見て土下座をさせてくるようなら協力を拒否してやる!」
「インサイダーが何を言ってくるか分からん」
「あいつは特殊だからな」
行動が良く分からない。
王は執務を行いながら時間を潰す。
暇になるかと思ったが奴が現れた。
インサイダー。
満面の笑みでゆっくりと会議室に入ってきた。
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