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人に投資をするのが1番効率がいいよな
幸運値カンスト
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俺達はたっぷり休憩を取って王都に戻った。
防壁の門が開くと音楽が鳴り響く。
「パレードか!」
王都の民が歓声で出迎える。
他の道は民でふさがれ、王城へと道は続く。
謁見の間で王は笑顔で出迎えた。
「報告は聞いている。戦力をゴブリンを一気に打ち取る英断、その後ダンジョンスタンピードを止めた功績、更に500の兵のレベルを30に押し上げ、スライムの大軍を殲滅した功績、ジュン殿の爵位を引き上げる必要がある」
「「その通りです!」」
後ろのみんなだけでなくグレスまで声を合わせていた。
グレス!お前もか。
「すまない。この功績はみんなのものだ。1000の英雄はこの王都を守りたい一心で命を懸けて戦った。讃えられるべきは1000の英雄だ。命を懸けて前に出た者を軽く扱うような国に未来はない。俺の爵位は要らない。皆に報いて欲しい」
これ以上爵位をあげられたら面倒だ。
王の大変さを見ていれば分かる。
爵位が上がれば上がるほど動きにくくなって自由度が減る。
王は驚愕した。
「恩賞を捨て!皆に報いたいというのか!」
グレスが代わりに答える。
「ジュン殿は真の英雄、爵位などジュン殿に取って小さき事なのでしょう」
周りにいた文官がざわつきだす。
「これが!内政の英雄!」
「皆に施す利他の心!私にはマネできん!」
「底が見えませんな」
俺の戦闘力は隠してもらっているけど、たまに内政の英雄みたいに変な言い方で呼ぶ者が出て来た。
内政はほぼウサットとラビイがやっているし、俺が決めるのは大枠だけだ。
内政の英雄にされつつある。
厄介すぎる。
「ぐう、だが、今王家に余裕はない」
「提案があるのです!」
ラビイが声をあげる。
「言ってくれ」
「我が当主ジュンの方針によりロングスパン領のポーション・武具・魔道具を王家に収めたいのです。完成品は少ないのです!でも今から大量に作る用意があるです!」
また文官がざわつく。
しかも俺が決めたみたいになってる。
「どこまで国に尽くすというのだ!」
「ジュン殿は明らかに他の貴族と違う!」
「いや、真逆の事をしている!」
「器が、大きすぎる!」
「勝てぬ、この方には勝てぬわ」
「ジュン殿、本当にいいのか?物資を皆に配る事で皆に報いることは出来る。だが、ロングスパン領の経営は苦しくなるだろう」
「覚悟の上なのです!」
「これからたくさん作ります!」
ウサットとラビイが代わりに答える。
さらに後ろに居たうさぎ族や、ロングスパン領の他の者も賛同して騒がしくなる。
「皆の決意は伝わった。ぐ、ううう、すまない。う、ぐううううううう」
王は額に手を当てて号泣した。
普通泣く!?
そんなに号泣する!?
「帰ろう」
早く終わらせたい。
「その通りなのです!すぐにロングスパン領に戻って物資を王城に運ぶ用意をするですよ。生産モードにシフトするです!」
「これから生産の日々が始まります。皆喜ぶでしょう」
「いや、そういう事ではないんだが」
「俺は戦闘ジョブだ、何をすればいいんだろう?」
「俺も戦闘しか出来ない」
討伐に参加した者の多くがロングスパン領の領民になった。
戦闘ジョブの者が多い為、生産は苦手なのだ。
ラビイは満面の笑みで言った。
「すぐに帰るです。やれる事はいっぱいあるのです」
「まったく、ロングスパン領の皆は、何と気持ちのいい者達なのだ」
王はまた泣き出した。
内政の英雄ジュンにより、王を感動させ号泣させた事件は瞬く間に王都中に広がった。
ジュンが爵位を断り、王が号泣した。
1000の英雄を讃える件すべてが分かりやすかった事もあり、演劇にもされ、ジュンの意図しない所でジュンの名声は高まっていった。
俺は王都の端にあるロングスパン領に戻り、家に入るとため息をついた。
「疲れた」
「お疲れ様だったにゃあ」
「お疲れ様なのです」
「……そうだな」
「ジュン」
「ん?」
「私達眷属以外の人払いをしたです」
ラビイ・リース、そして9人のメイドが俺に抱き着いてくる。
「後はみんなで食事を食べて皆でお風呂に入って皆でベッドで眠るだけにゃあ」
「最近夜は忙しかったです」
「3日はするよね」
「たくさんベッドで過ごしましょう」
「ニンニクたっぷりのステーキを作るよ」
俺は自分のステータスを確認した。
____________________
ジュン 男
投資家 レベル 100
スキル
経験値投資
ストレージ
幸運値 1000
戦闘力 100
____________________
幸運値がカンストしてる。
1000が上限だ。
最近特に思う。
俺に都合よく物事が進みすぎだ。
幸運値か!
幸運値が仕事してるのか!
防壁の門が開くと音楽が鳴り響く。
「パレードか!」
王都の民が歓声で出迎える。
他の道は民でふさがれ、王城へと道は続く。
謁見の間で王は笑顔で出迎えた。
「報告は聞いている。戦力をゴブリンを一気に打ち取る英断、その後ダンジョンスタンピードを止めた功績、更に500の兵のレベルを30に押し上げ、スライムの大軍を殲滅した功績、ジュン殿の爵位を引き上げる必要がある」
「「その通りです!」」
後ろのみんなだけでなくグレスまで声を合わせていた。
グレス!お前もか。
「すまない。この功績はみんなのものだ。1000の英雄はこの王都を守りたい一心で命を懸けて戦った。讃えられるべきは1000の英雄だ。命を懸けて前に出た者を軽く扱うような国に未来はない。俺の爵位は要らない。皆に報いて欲しい」
これ以上爵位をあげられたら面倒だ。
王の大変さを見ていれば分かる。
爵位が上がれば上がるほど動きにくくなって自由度が減る。
王は驚愕した。
「恩賞を捨て!皆に報いたいというのか!」
グレスが代わりに答える。
「ジュン殿は真の英雄、爵位などジュン殿に取って小さき事なのでしょう」
周りにいた文官がざわつきだす。
「これが!内政の英雄!」
「皆に施す利他の心!私にはマネできん!」
「底が見えませんな」
俺の戦闘力は隠してもらっているけど、たまに内政の英雄みたいに変な言い方で呼ぶ者が出て来た。
内政はほぼウサットとラビイがやっているし、俺が決めるのは大枠だけだ。
内政の英雄にされつつある。
厄介すぎる。
「ぐう、だが、今王家に余裕はない」
「提案があるのです!」
ラビイが声をあげる。
「言ってくれ」
「我が当主ジュンの方針によりロングスパン領のポーション・武具・魔道具を王家に収めたいのです。完成品は少ないのです!でも今から大量に作る用意があるです!」
また文官がざわつく。
しかも俺が決めたみたいになってる。
「どこまで国に尽くすというのだ!」
「ジュン殿は明らかに他の貴族と違う!」
「いや、真逆の事をしている!」
「器が、大きすぎる!」
「勝てぬ、この方には勝てぬわ」
「ジュン殿、本当にいいのか?物資を皆に配る事で皆に報いることは出来る。だが、ロングスパン領の経営は苦しくなるだろう」
「覚悟の上なのです!」
「これからたくさん作ります!」
ウサットとラビイが代わりに答える。
さらに後ろに居たうさぎ族や、ロングスパン領の他の者も賛同して騒がしくなる。
「皆の決意は伝わった。ぐ、ううう、すまない。う、ぐううううううう」
王は額に手を当てて号泣した。
普通泣く!?
そんなに号泣する!?
「帰ろう」
早く終わらせたい。
「その通りなのです!すぐにロングスパン領に戻って物資を王城に運ぶ用意をするですよ。生産モードにシフトするです!」
「これから生産の日々が始まります。皆喜ぶでしょう」
「いや、そういう事ではないんだが」
「俺は戦闘ジョブだ、何をすればいいんだろう?」
「俺も戦闘しか出来ない」
討伐に参加した者の多くがロングスパン領の領民になった。
戦闘ジョブの者が多い為、生産は苦手なのだ。
ラビイは満面の笑みで言った。
「すぐに帰るです。やれる事はいっぱいあるのです」
「まったく、ロングスパン領の皆は、何と気持ちのいい者達なのだ」
王はまた泣き出した。
内政の英雄ジュンにより、王を感動させ号泣させた事件は瞬く間に王都中に広がった。
ジュンが爵位を断り、王が号泣した。
1000の英雄を讃える件すべてが分かりやすかった事もあり、演劇にもされ、ジュンの意図しない所でジュンの名声は高まっていった。
俺は王都の端にあるロングスパン領に戻り、家に入るとため息をついた。
「疲れた」
「お疲れ様だったにゃあ」
「お疲れ様なのです」
「……そうだな」
「ジュン」
「ん?」
「私達眷属以外の人払いをしたです」
ラビイ・リース、そして9人のメイドが俺に抱き着いてくる。
「後はみんなで食事を食べて皆でお風呂に入って皆でベッドで眠るだけにゃあ」
「最近夜は忙しかったです」
「3日はするよね」
「たくさんベッドで過ごしましょう」
「ニンニクたっぷりのステーキを作るよ」
俺は自分のステータスを確認した。
____________________
ジュン 男
投資家 レベル 100
スキル
経験値投資
ストレージ
幸運値 1000
戦闘力 100
____________________
幸運値がカンストしてる。
1000が上限だ。
最近特に思う。
俺に都合よく物事が進みすぎだ。
幸運値か!
幸運値が仕事してるのか!
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