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人に投資をするのが1番効率がいいよな
【軍】の魔将
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リースが斥候をしてくれた結果スライムの情報は簡単に手に入った。
雑魚スライムは神殿の結界に突撃し、結界を攻撃している。
そのおかげで雑魚スライムの数は当初の予定より少なくなっていた。
更に神殿を取り囲むようにスライムが布陣している。
戦力の分散は悪手だ。
俺はリースの話を聞いて口角を釣り上げていた。
「ど、どうしたにゃあ!?」
「いや、結界への突撃とあの大きい神殿を囲むようなスライムの布陣、こっちが有利だ」
戦力がドーナツ形にばらけている。
数も少ない。
各個撃破できる。
「正直に言うと、ジュン殿の笑顔を見て恐怖を感じました」
グレスの言葉に周りの者が頷く。
「畏怖を感じるです」
「そうか?普通だと思っていた」
「話を戻しましょう。ジュン殿の言う通り、我々に有利に働いています。我らの戦力は中級ダンジョンで強化され、スライムの戦力は減少して布陣も攻めやすい状態です」
「そうだ。全員でまとまって突撃して、神殿の周りを一回転するだけで魔将以外は倒せる」
作戦はそれだけだ。
皆で神殿の周りを一回転するだけ。
危なくなったら結界内に逃げればいい。
死者はほぼ出ないだろう。
「魔将は倒せないですか?」
「難しい。【軍】の魔将の厄介な点はは8体すべてが本体である事だ。1体でも逃せば時間経過で数が回復する。何より、魔将が4体に減れば、奴らは撤退を始める」
あの魔将の動きはハメ技に近い。
倒しにくいし倒せそうになればすぐ撤退される。
「確かに難しいのです」
「更に【軍】の魔将は雑魚スライムを生み出す能力もある。雑魚スライムの大軍と8体の本体。それが一気に攻めてくる。軍としての能力はかなり厄介だ。倒すには8人のエースが居れば行けるかもしれないが、今は難しいと思う」
【軍】の魔将は何度も侵攻と撤退を繰り返し、じわじわとこちらを弱らせる厄介な存在だ。
本当に厄介な能力だ。
俺達はすぐにスライムの背後を取り、武器を構えた。
作戦は当初の予定通りシンプルだ。
ただ一か所から攻めて、全員で神殿の周りを一周しつつスライムを倒す。
そして、俺は目立たない事に決まった。
俺の戦闘力が【軍】の魔将にばれれば、撤退されて魔王にばれる。
俺は最後の切り札としてグレスやリースの後ろに控えて動く。
「突撃ー!」
グレスの合図とともにスライムへの突撃が始まった。
1000の軍全員がレベル30以上になっている。
戦闘力は全員30以上だ。
あっという間にスライムを倒していくが、8体の紫色のスライムが姿を現した。
「あれが魔将か」
「そうにゃあ」
「今忙しいんだああああ!賢者を殺す邪魔をするなよおおおおおお!」
魔将8体が突撃を仕掛けてきた。
グレスとリースが協力して1体を挟み撃ちにして倒す。
あっという間に1体を倒したか。
俺を除けばこちら側はリースとグレスがエースだ。
スライムの魔将の戦闘力はデーモンより弱いか。
こっちの方が数が多い。
魔将を包囲できるか?
「剣士と忍者か。忍者を倒すよおおおおお!」
「リースが狙われている!」
「ふん!」
ウサットの筋肉が隆起し、クワをフルスウィングして1体の魔将を突撃を止める。
その瞬間周りの者が取り囲んで袋叩きにした。
「そこなのです!」
ラビイはハンマーを両手で思いっきり振りかぶり、餅つきのようにスライムを地面にめり込ませた。
動きが止まるとすぐに包囲され集中攻撃を受ける。
「そこだ!」
グレスので連撃で魔将がまた1体倒れる。
「4体やられた!てったいだ、てったいいいいいいいい!」
魔将が撤退し、その後もみんなの快進撃は止まらず、雑魚スライムは一掃された。
皆勝利で沸き上がる。
俺が魔将を追っていれば倒せたかもしれない。
いや、微妙だな。
確実に倒せる気がしない。
逃げられて魔王に報告されたら厄介だ。
それに、リンを助けようとしたことで、1時間の激痛が発動するリスクもあった。
安全第一なのだ。
リンが余計な契約を結んだために起きたリスクだ。
リンの自業自得か。
俺達は神殿の中に入った。
「言っておくけど、俺がリンを助けようとすれば、苦痛が発生するかもしれない」
「分かっているです。他の者に助けさせるですよ」
「リン!ぶじかにゃあ!?」
「だれ、ジュン!助けて!わた、あ、があがががががあがぎぎぎぎぎぎ」
1時間の苦痛か。
バカなのか?
……いや、違うな。
リンをよく見ると痩せて枝のようになっていた。
睡眠不足。
食事の不足。
慢性的な恐怖。
誰だって冷静な判断は出来なくなる。
「判断力が無くなるまで、追い詰められていたか」
リンの状態が悪い。
みんなの緊張の糸も切れた。
「3日ほど、ここで休もう。皆のストレスは思ったより蓄積しているはずだ。緊張の糸が切れて、体調が悪くなるものも出てくるかもしれない」
「賛成です。結界の中は、安心して休めます。王への報告の処理はこちらで行います」
風邪を引いたり体調を崩す者は休ませて、しっかり回復しよう。
皆のレベルを上げる方針がうまくいって良かった。
3つの危機を脱した。
ゴブリンは殲滅した。
中級ダンジョンを1つ消滅できた。
神殿を包囲する雑魚スライムは倒せた。
魔将には逃げられたけど、悪くは無いか。
うさぎ族が神殿の外で集まっていた。
「どうした?」
「流れを変えられた川を元に戻すです」
「スライムは水断ちまで仕掛けてくるのか」
「そうみたいなのです」
「この世界の魔将は本当に容赦がない」
でも、みんな楽しそうに川の流れを戻している。
思ったよりみんな元気そうだ。
レベルアップは本当にいい方に転んだ。
雑魚スライムは神殿の結界に突撃し、結界を攻撃している。
そのおかげで雑魚スライムの数は当初の予定より少なくなっていた。
更に神殿を取り囲むようにスライムが布陣している。
戦力の分散は悪手だ。
俺はリースの話を聞いて口角を釣り上げていた。
「ど、どうしたにゃあ!?」
「いや、結界への突撃とあの大きい神殿を囲むようなスライムの布陣、こっちが有利だ」
戦力がドーナツ形にばらけている。
数も少ない。
各個撃破できる。
「正直に言うと、ジュン殿の笑顔を見て恐怖を感じました」
グレスの言葉に周りの者が頷く。
「畏怖を感じるです」
「そうか?普通だと思っていた」
「話を戻しましょう。ジュン殿の言う通り、我々に有利に働いています。我らの戦力は中級ダンジョンで強化され、スライムの戦力は減少して布陣も攻めやすい状態です」
「そうだ。全員でまとまって突撃して、神殿の周りを一回転するだけで魔将以外は倒せる」
作戦はそれだけだ。
皆で神殿の周りを一回転するだけ。
危なくなったら結界内に逃げればいい。
死者はほぼ出ないだろう。
「魔将は倒せないですか?」
「難しい。【軍】の魔将の厄介な点はは8体すべてが本体である事だ。1体でも逃せば時間経過で数が回復する。何より、魔将が4体に減れば、奴らは撤退を始める」
あの魔将の動きはハメ技に近い。
倒しにくいし倒せそうになればすぐ撤退される。
「確かに難しいのです」
「更に【軍】の魔将は雑魚スライムを生み出す能力もある。雑魚スライムの大軍と8体の本体。それが一気に攻めてくる。軍としての能力はかなり厄介だ。倒すには8人のエースが居れば行けるかもしれないが、今は難しいと思う」
【軍】の魔将は何度も侵攻と撤退を繰り返し、じわじわとこちらを弱らせる厄介な存在だ。
本当に厄介な能力だ。
俺達はすぐにスライムの背後を取り、武器を構えた。
作戦は当初の予定通りシンプルだ。
ただ一か所から攻めて、全員で神殿の周りを一周しつつスライムを倒す。
そして、俺は目立たない事に決まった。
俺の戦闘力が【軍】の魔将にばれれば、撤退されて魔王にばれる。
俺は最後の切り札としてグレスやリースの後ろに控えて動く。
「突撃ー!」
グレスの合図とともにスライムへの突撃が始まった。
1000の軍全員がレベル30以上になっている。
戦闘力は全員30以上だ。
あっという間にスライムを倒していくが、8体の紫色のスライムが姿を現した。
「あれが魔将か」
「そうにゃあ」
「今忙しいんだああああ!賢者を殺す邪魔をするなよおおおおおお!」
魔将8体が突撃を仕掛けてきた。
グレスとリースが協力して1体を挟み撃ちにして倒す。
あっという間に1体を倒したか。
俺を除けばこちら側はリースとグレスがエースだ。
スライムの魔将の戦闘力はデーモンより弱いか。
こっちの方が数が多い。
魔将を包囲できるか?
「剣士と忍者か。忍者を倒すよおおおおお!」
「リースが狙われている!」
「ふん!」
ウサットの筋肉が隆起し、クワをフルスウィングして1体の魔将を突撃を止める。
その瞬間周りの者が取り囲んで袋叩きにした。
「そこなのです!」
ラビイはハンマーを両手で思いっきり振りかぶり、餅つきのようにスライムを地面にめり込ませた。
動きが止まるとすぐに包囲され集中攻撃を受ける。
「そこだ!」
グレスので連撃で魔将がまた1体倒れる。
「4体やられた!てったいだ、てったいいいいいいいい!」
魔将が撤退し、その後もみんなの快進撃は止まらず、雑魚スライムは一掃された。
皆勝利で沸き上がる。
俺が魔将を追っていれば倒せたかもしれない。
いや、微妙だな。
確実に倒せる気がしない。
逃げられて魔王に報告されたら厄介だ。
それに、リンを助けようとしたことで、1時間の激痛が発動するリスクもあった。
安全第一なのだ。
リンが余計な契約を結んだために起きたリスクだ。
リンの自業自得か。
俺達は神殿の中に入った。
「言っておくけど、俺がリンを助けようとすれば、苦痛が発生するかもしれない」
「分かっているです。他の者に助けさせるですよ」
「リン!ぶじかにゃあ!?」
「だれ、ジュン!助けて!わた、あ、があがががががあがぎぎぎぎぎぎ」
1時間の苦痛か。
バカなのか?
……いや、違うな。
リンをよく見ると痩せて枝のようになっていた。
睡眠不足。
食事の不足。
慢性的な恐怖。
誰だって冷静な判断は出来なくなる。
「判断力が無くなるまで、追い詰められていたか」
リンの状態が悪い。
みんなの緊張の糸も切れた。
「3日ほど、ここで休もう。皆のストレスは思ったより蓄積しているはずだ。緊張の糸が切れて、体調が悪くなるものも出てくるかもしれない」
「賛成です。結界の中は、安心して休めます。王への報告の処理はこちらで行います」
風邪を引いたり体調を崩す者は休ませて、しっかり回復しよう。
皆のレベルを上げる方針がうまくいって良かった。
3つの危機を脱した。
ゴブリンは殲滅した。
中級ダンジョンを1つ消滅できた。
神殿を包囲する雑魚スライムは倒せた。
魔将には逃げられたけど、悪くは無いか。
うさぎ族が神殿の外で集まっていた。
「どうした?」
「流れを変えられた川を元に戻すです」
「スライムは水断ちまで仕掛けてくるのか」
「そうみたいなのです」
「この世界の魔将は本当に容赦がない」
でも、みんな楽しそうに川の流れを戻している。
思ったよりみんな元気そうだ。
レベルアップは本当にいい方に転んだ。
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